- その2 大江湿原、沼尻経由で下田代十字路まで -



大江湿原にはワタスゲがたくさん。でも写真に撮ると全然目立ちませんね(苦笑)。

(2018年6月15.16日 その2)

そんなわけで沼山峠下バス停から歩き始めました。大江湿原(小渕沢田代分岐)まで50分というコースタイムですが、尾瀬のコースタイムはゆっくり歩きを前提としているのでそんなにはかかりません。途中止まって写真を撮りながらの歩きでもコースタイムよりは早い感じです。

歩き始めてすぐにポツポツときましたんで傘を出しましたがすぐ止みました。頼むから本降りにはならないでくれよ先は長いんだから(苦笑)。



平日なのですれ違う人も少ないですが、土日は混むだろうなぁこの区間。右上画像はオオカメノキの花。



途中にシカ防止柵が設置されていました。あとで知ったことですが、大江湿原のニッコウキスゲがシカの食害により以前より数を減らしているようです。もともと尾瀬には生息していなかったシカたちは日光連山のほうから山伝いに移動してきたようで、とりあえずは大江湿原だけでもシカの侵入を食い止めようということなのでしょう。どこまで効果があるものかはわかりませんが‥。



人は多くもなくご覧のような感じ。上にも書いたようにワタスゲの綿毛があちこちに見えていますが、写真に撮るとほとんど写らないのです。ちなみにワタスゲの花そのものって見たことがないなぁ、たぶん目立たずヒッソリと咲くのでしょう。



その他にも花々がポツポツと咲いていましたが数はそれほど多くなく、春花と夏花の端境期みたいなタイミングだったのかもしれません。もっといろんな花があるだろうと期待していたんですが‥。あ、上の花はハクサンチドリとタテヤマリンドウ、それと咲きかけのレンゲツツジでしょうか。



このあたりは少し多いようですねワタスゲくん(右上画像マウスオン)。



左上はオオバタチツボスミレでしょうが右上は何という花だろう?ゴゼンタチバナじゃないのはわかりますが。



ハイ、これはわかります。シナノキンバイにリュウキンカですね。



さて沼尻方面への分岐で一休み。ここまでほぼ1時間弱でしたがまぁこんなものでしょう。ちょっと小休止して今度は尾瀬沼の湖岸を歩いていきます。それにしても人が少ないのは‥もしかしてもう皆さん小屋に着いちゃったとか?考えてみれば歩き始めが正午でしたんで、コースタイム通りに歩いたとして小屋到着は16:30と決して早くはない計画です。さっさと進みましょう。



時には左上画像のような木の根坂もありますが、おおむね平坦なまま尾瀬沼北岸を進みます。



しかし完全に岸辺に出ることはないんですよね。1箇所くらい木道で岸辺までコネクトしてくれないものでしょうか。



むむ、これは?間違いなくシカ道(獣道)でしょうね。こんなにはっきりと道が付いているところを見るに、やはりこのあたりには一定数以上のシカが生息していると思われます。



コバイケイソウも花の咲き始めの時期はこんなヤングコーンみたいな感じなんですね。右はゴゼンタチバナ。



右に燧ヶ岳(ナデッ窪経由)への道を見送れば沼尻の休憩所‥ですが、あれ?建設中?んでもって営業してないの?実はここで軽食(玉コンニャクとか)があったらちょっとつまもうと思っていただけに、営業していないのはちょっと残念でした。この沼尻休憩所、2015に火事で焼失したというのは聞いていましたが、てっきり再建されて営業を再開していると思い込んでおりました。と、今回おしんこどんはこんなおかしセットを持参していたんですね(左上画像マウスオン)。ちょこっといただきました。

ここからは白砂峠を越えて尾瀬ヶ原まで270mほどの下りとなります。コースタイムは2:00ですから途中休憩を1回という感じで行かれそうです。



この木は何とかならないものでしょうか‥(左上画像マウスオン)。



峠の手前に白砂湿原があります。尾瀬ヶ原のようにだだっ広い湿原よりも、こういう箱庭的な湿原のほうが個人的には好みです。大きな地塘もあるし、湿原らしい湿原という感じです。



空が青いともっと映えるんですけれどね。お、この花はミツガシワだと思います(イワイチョウかも‥間違っていたら指摘して下さい>ALL)。で、地塘の中をよく見てみると‥(右上画像マウスオン)。これはサンショウウオ‥いや、今調べてみたらサンショウウオは幼生や産卵時以外水の中にいることは少ないとのことなのでアカハライモリではないかと思われます。見える範囲だけでも2匹いたので、実際にはこの地塘だけでも結構な数がいるんじゃないかと思われます。



このあと、実に実に地味な白砂峠を乗っ越せば、長い緩やかな下り坂となります。この頃になってポツポツと小雨が降ったり止んだりのお天気になってきましたが、幸いなことに樹林帯の中の道なので木の葉が傘代わりになってくれ、傘を差すほどでもありません。




ただ、いかんせん単調な道で変化も少なく、また荷物を下ろす用の場所もないことから(尾瀬以外だったら道ばたにばんばん下ろすんですが、これだけ木道が整理されてるとねぇ)、何となく淡々と歩く歩く。でもまぁ1時間ちょい歩いたしそろそろ休もう、どこか広いところは‥と思っていたら、





分岐からは10分ほど歩いて下田代十字路に到着です。結局コースタイム2:00のところ1:30もかからずに到着しちゃったというのはありがたいことです。別にわれわれの足が速いわけじゃありませんが、早着というのは気分もいいですしねぇ。



そんなわけで小屋銀座たる下田代でちょっと軽食休憩といたしましょう(沼尻でできなかったしね)。とりあえず周辺の山小屋の中で一番目立っていた檜枝岐小屋の喫茶部へ。ウッドデッキもあるしね。

しかし相変わらず軽くポツポツきていたので小屋の中へ。ほぼ同時に入店したご夫婦は、この日は決して暑くはなかったのに「かき氷2つ!」となかなか威勢がいいです。聞けば、今朝御池から燧ヶ岳に上がり、見晴新道経由で下りてきたのだとか。なるほどそれはさぞかし身体がヒートアップしていることでしょう。本日のわれわれはほとんど平らか下り道ばかりでしたからほとんど汗もかいてないしねぇ。



メニューを見ると‥おお、何と夢にまでみた玉こんにゃくがあるではないですか!(笑)。すでにこの時15:30で、本日の夕食のことを考えれば「大物」は避けるべきですが、小腹を満たすにはちょうどいいかなというところです。おしんこどんはコーヒーとパンのセットでありました。



玉こんにゃくはこんにゃくの二連三連じゃなくて、その名の通り「玉子とこんにゃく」でしたが問題なしどちらも味がしみていてヨロシイ。おしんこどんコーヒーもパンも美味しかったとか。

さてそんなわけでいざ温泉小屋に向けてラストウォークといきますか!と、先ほどのご夫婦の旦那さんが「え、ここ(下田代)泊まりじゃないんですか?」とびっくりしていました。ええっと、もしここ泊まりだとしたら間違いなくビール飲んでますって!(大笑)。







もうわれわれ以外誰も歩いていない木道を赤田代に向かって歩きます。右上の木花はズミというようです。



そしてそして、ようやく本日のお宿たる赤田代 温泉小屋が見えてきましたよ。というわけでこの続きは次のページにて。

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