- その3 温泉小屋で入浴&宿泊でシカ見物、翌日は楽勝コースでまずは東電小屋へ -



温泉小屋なのですから当然湯をタンノーするに如くは無しなのでありますよ。。



(2018年6月15.16日 その3)

そんなわけで温泉小屋に到着したのは16:20。下田代で大休止したのにもかかわらずコースタイムより10分早着でした。ちなみに小屋の前にはウッドデッキの喫茶スペースがあるのですがこの日は雨のため営業中止でした。ここでのんびりしながらビールを飲みたかったのになぁ、残念。



この日はお客さんが少ないので一段下の別館での宿泊となること、それとお風呂は交代制となることを告げられましたが特に問題はありません。というかお風呂のことは予約時にも聞いておりましたし。



この日の泊まり客はわれわれを含めて9人(もしかしたらその他に素泊まりの人が2人いたかも)のようで、靴箱も物干し場もガラガラです。濡れた傘をドアの外に立てておいたのですが、途中で気づくと中に広げて下さっていました(ありがたい)。それもそれだけスペースがあるからで、この翌日(土曜日)はそうもいかなかったことでしょう。



部屋まで案内されましたが、八畳間で広い!しかもよく見ると、畳縁(たたみべり)がオリジナルです!これって、尾瀬(というか福島側)の山小屋デフォルトなのかな?(ちなみに昨年泊まったお隣の元湯山荘はこれではなかったと思いますが、あちらは東電系列なので仕入れ先も違うでしょうしね)。

さて外は小雨模様だし、ただ今男性タイムということでここはもうお風呂に行くしかないでしょう!この日は女湯に湯を張っているということですが、あとでちらりと男湯を覗かせてもらったところ、多少広いけれど確かに宿泊客が10人くらいであれば女湯浴槽の広さで十分ですね。というわけで‥



泉質は「カルシウム-硫酸塩冷鉱泉」でpHは5.3とそこそこ酸性側にふれています。湯には赤みを帯びたわずかな濁りがありますが、自然湧出泉ということで日によって濁りの度合いも微妙に異なるようです。



こんな日もあるようですので‥(温泉小屋の公式アカウントから引用させていただきました)。

でもカルシウムが多いからといって肌ざわりがキシキシするということは特になくさらりとした浴感です。基本は溜め湯なのですが、ぬるくなったら加温湯を投入してもよいと書かれているので‥(実際ちょっとぬるかったし)、





ちなみにかなり熱めの加温湯が出てくるので、加温湯の投入はほどほどにしておきましょう(笑)。お隣の元湯山荘では加温湯蛇口をひねっても冷鉱泉しか出てこないのでアレレとも思いましたが、こちらの温泉小屋はさすがです。

なお飲用には適していませんが(飲泉許可申請をしていないという意味で)、そもそもボイラーを通ってきた湯を口にするというのもちょっとナニです。しかしコアな温泉ファンはやはり味覚検査にも進みたいはず。大丈夫!(あのね)。




(消えかけていますが石に温泉マークが書かれています)。

ただし飲泉許可が出ているものではないので口にするのは自己責任で。ま、ゴックンと飲む人はいないでしょうが(味覚チェックだけすよね)。実際の味わいはといえば若干の渋みと主張の強い金属味(サビ系)、それと自分としてはわずかに炭酸味を感じたような気が。

さ、お風呂のあとは夕ごはんです!(おしんこどんは夕食後に入浴タイム)。







この日の夕ごはんはご覧のとおり。自分には適量にして十分です。ごはんは炊き込み系でもちろんおかわり自由(お味噌汁も)。でも何だか「華」がないかなぁと思っていたら‥アツアツの揚げ物が出てきてビックリ(上画像マウスオン)。しかもこのエビフライ、ただのエビフライじゃなくてこれまたビックリでありました。

なお食事中に「湿原を走るシカ」が見えて宿泊客一同「見えた?」「うん」「わからなかったなぁ」とそれぞれ感想を述べておりました。でもですね、雨が止んだ夕食後、Takemaが(タバコを吸いに)外に出てみたら、先に出ていた先客さんが‥





本当だ。さっきの夕食中には湿原を走っていた彼らですが、それは警戒心ゆえの行動だと思っていたのに、今度は確かにこちらを何度も気にはしているようではあってもまったくゆったりと植物を食べている様子。経験的に人間が何もしてこないことを理解してしまったのでしょう。前にも書いたように尾瀬にいなかったシカが住み着くことにより、特に植生に変化が及ぶことが懸念されるところです(南北アルプスなどでも同じ懸念が発生していますが)。どうしたらいいんでしょうねぇ。



尾瀬保護財団はやむなく罠による捕獲も行っているようですが、キミたちにだって事情があるんだよね。



湯上がりのおしんこどんにもシカを見てもらった上で暗くなる前のお散歩。とはいっても元湯山荘と奥の休憩所までですが。去年は向こうから歩いてきたんだよなぁ。今後の整備状況によっては小沢平ルートが廃道化する可能性も無きに非ずなのでちょっと心配です。現に燧裏林道の天神田代-渋沢温泉小屋区間はすでに廃道となってしまったわけですし。

そして部屋に戻ってしばしのんびり。今回Takemaの新しい軽登山靴のデビューだったわけですが実は思いきり相性悪し。両足ともの外側サイドが思いきり当たるんですよね。かなりイタイんですが明日はどうしよう‥。



明けて翌朝です。明るくなってきた頃には視界も良好だったのですが、二度寝して目覚めた頃にはしっかりガスっておりました。この日は午後から天候回復との予報でしたが、前回のようにビシッと晴れる気配は無いということでアヤメ平に上がるという計画は断念、真っ直ぐ山の鼻に向かうこととしました。実は結果オーライで、このあとおしんこどんに異変が起きるとは云々。



朝ごはんは6:30からと少し遅めです。6:00からだとありがたいんだけれどなと思いましたが、これは小屋の方針ですからね(繁忙期は6:00スタートになるようです)。というわけで朝食後、昨年とは違いどんよりとしたガスの中を進んでいきます。

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今が盛りだと思われる(でも目立たない)ヒメシャクナゲがそれこそあちこちに、そしてイワカガミはそろそろ終わりの時期かな?とにかく今年(2018)は雪解けが早かったので花々も早めに推移しているようです。



ちなみに左上画像のネットは何かのと巣いうか卵なんでしょうけれど、いったい何だろう?温泉小屋近くのあちこちにありましたし、粒の大きさからして単純に蜘蛛ではない気もします。まぁそんなわけでレンゲツツジが咲く道を歩いていくわけです。



東電尾瀬橋までやってきました。この「東電小屋-ヨッピ橋-牛首」のルートは初めて尾瀬に来た中学2年生の時以来久々に歩くルートなのですが、こんなに整備されてはいなかったよなぁ(そりゃ約40年前の記憶なんですからあたりまえですが)。いや、橋とかは当時もしっかりしていましたが。



そんなわけで東電小屋に到着。ここまでまだ40分くらいしか歩いていないんですけれどとりあえず休憩。小屋の界隈には多くのツバメが巣を構えております。

この続きは次のページにて。

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