- その2 いよいよ北の大地へ。何と「北海道の夏」スタート日に上陸!? -



「さんふらわあ さっぽろ」は2017/10就航の新造船。ダイヤ上でも1時間以上早くなりました。

(2018年7-8月 その2)

そんなわけでTakema&おしんこどんの北行きスタートです。午前中はお仕事だったTakemaですが、主だった荷物はすでに前日のうちに車に積み込んであるので慌てることもなく15:00に出発。2018/6に外環道千葉区間が開通してくれたおかげでこれまでよりも所要時分が短くてすみます。何より県道1号のあの渋滞に巻き込まれなくていいのが嬉しい(県道の方も渋滞がぐぐんと減ったとか。そりゃそうだよなぁ)。いっぽうで、松戸南部のあの中華料理屋に立ち寄ることはもうなかなかないだろうなと(独り言)。



自分としては並行して走るR298の快適さも捨てがたいんですが、残りの工事が終わったらくるくるパンダさんが出そうで(略)。

そんなわけで三郷JCTから常磐道に入り、北関東道経由で無事大洗FTに到着です。かなり早めに着くようにしたのですが、それには理由があります。それは‥


そう、せっかくなので近場のよさげなところで夕食をということなのです。フェリーの夕ごはんはバイキングなんで‥。で、地元の海鮮屋さんでわれわれが頼むものといえば‥





そしてこのあと、帰り道沿いのスーパーで夜食用のおつまみを買い込んで出航前の準備完了。おしんこどんは歩行乗船となるのでいったんお別れし乗船車両待機場界隈で暇つぶしです。



車も少ないし、何とバイクに至っては1台もいないようでした。この日は学生団体が多かったし。



あれれ、先に乗船したおしんこどんが船上からパチリとな(右上画像マウスオンでTakema車乗り込み画像に変わります)。



ではではまたね大洗!(ちなみに帰りのフェリーは大洗便ではないのです)。



さてさて、予約時から「この日は学生団体が多い」という情報が入っていたので2等室では落ち着けるはずがないと考え個室(和室)を予約していたわけですが‥



2人分の布団を敷いたらもうあとは荷物を置くスペースもキツイ感じで、そうなると、左側画像の「3人目用のソファーマット」が思いきり邪魔になるのです!さすがにシャワールームにぶち込むわけにもいかず(当然)、どうしようかと考えた上で、貴重品ロッカーだったかの上に積み上げるというちょっと不調法な行動に出て無事スペース確保を完了したわけです。

新造船のこの船は「個室を増やした」ということなんですが、中途半端な広さの個室って使いにくいんですよね。これなら2段ベッドのほうがはるかに省スペースなのに‥どうも太平洋フェリーその他に比べてショボさが否めない商船三井フェリーです。

まぁそれでも個室だし団体の子どもたちの喧噪からは完全に‥逃れられたわけではありませんでした。実は同じ並びの個室の半分以上が子どもたちワールドだったのです(苦笑)。

それでもそれぞれが個室の中でわいわいやるくらいは全然いいのですが、問題は子どもたちを統括する大学生?のリーダーたち。子どもたちとのワイワイがやがや(とならざるを得ない)やりとりをなぜか通路でやっているので廊下が騒然、一部リーダーの部屋でも対応しているようでしたが、オートロックの扉が閉まらないように物を置いて開けっ放しにしているのでまぁ廊下がやかましいこと。

もうちょっとマネジメントをしっかりしてほしいなぁと。この時期は児童生徒の団体と乗り合わせることが多いのは当然ですが、これまでの中でもかなり上位のうるささだったんで、やっぱり引率者の質(というか事前準備の詰め度合い)の問題だよなぁと思った次第です。



そして翌朝。外の空気を吸いに外部デッキに出てみると‥「うわ、さ、サブちゃん!」。というわけで、本来の使いかたではないが経験的に案外正確な数値を出してくれる佐藤精機の温度系を持ち出して計測してみると‥何とご覧のとおりの「20度以下」ではないですかっ!大洗に向かう途中の車外計は37度とかを表示していましたからその半分の気温!


(確か八戸沖あたりだったと思う)。

このあと朝ごはんを食べて、もうビール等に手を出すことは出来ないので(当然)あとはのんびりと過ごすのみです。



やませエリアを通り抜け、青空が出てくるにしたがって気温の方も上がり始めました。とはいっても灼熱の、湿気を帯びたあの大気とは違います。うん、宜しきかな北行き大正解!



苫小牧港到着です。お隣には太平洋フェリーの「きそ」が停泊していました。あの船、居心地いいんだよなぁ(謎笑)。この日の下船は車の同乗者も一緒でよいということでした。たぶん車の台数が少ない(同乗者の総人数も少ない)からでしょうね。



車外計は25度を表示していますが、午後2時くらいの気温ですから十分に快適です。言うまでもなく湿度が低いので、日差しは強くても日陰に入れば爽やかで過ごしやすいですし。

苫小牧から、まずは地道にR36で北上し、途中でそそっと脇道を進んでいきます。まずは「北の大地で最初の湯を」というわけなのですが、さすが新千歳空港直近ということもあり着陸する飛行機が近いというか低いですねぇ。



そんなわけで今夏の北海道最初の湯は千歳市の「くるみの湯」でございます!こちらの湯は2017/12の一般オープンまで組合員専用のジモ専湯だったそうで、一般オープンを機に浴室などもリニューアルしたとのこと。もちろん自分としても初訪問です。

先客さんがおられたのでお風呂画像はなしですが、こちらのページが詳しいので参考になるかと。源泉温度が低い(25.1度)ので加温しています。分類上は単純温泉ですがpHは9.8とかなりアルカリ度高めでバリバリのモール泉、循環もしているようですが加熱湯のかけ流しと併用、消毒臭は全くありませんでした。で、そのお湯なんですが‥



実は下調べ時にあまり詳しく確認していたわけではなかったので、このツルツル浴感にはびっくりしました。近隣の祝梅温泉よりもツルツルのレベルは上だったかもしれません(個人的見解)。ここは設備的に一般受けもするし(ただし石鹸やシャンプーはなし)、旅行者としてもレンタカー等があれば新千歳空港にも苫小牧フェリーにも近いので「最後に旅の汗を流す」拠点として利用価値が高いのでは?ま、われわれは旅の最初にいきなり訪問したわけですが(笑)。



湯上がりに休憩所でしばしゆっくり。開け放たれた窓から時折爽やかな風が入ってきます。と、ここでTVを見ていたら‥





ぎりぎり酷暑エリアから離れることができた己の強運に感謝とでもいうべきでしょうか。いや、職場同僚の皆さまご愁傷様でございますわぁ(性格悪)。

さてこのあとは千歳東ICから道東道に乗ってショートカットし夕張へ。高速の有料区間は基本的にガラガラでしたがこのあとの移動距離が長いので稼げるところで稼いでおかないと。



で、なぜか清水沢にある夕張市の支所(兼公民館)に立ち寄りました。何でって‥ええっと、「夕張シューパロダム」のダムカードが目当てです。ダム管理施設(ダムサイト)への一般車通行止め措置に伴いこちらの施設ほかで臨時配布しているというわけで。

ダムカード。配布場所がいろいろ変更されたりするので最新情報を確認しておくことをお勧めします。少なくとも国土交通省の大元サイト情報だけは情報ソースとしてアテにしない方がいいと思います。全然情報を更新していないと思われますので。



続いては三菱大夕張鉄道の車両保存地へ。かつての南大夕張駅のホーム半面をそのまま残して当時の車両をそのまま保存しています。2007年には経産省の近代化産業遺産にも指定されており、自分が初めてバイクで北海道に来た1990年台前半にも道路際ということもあり「うわ、何これすごい!」というわけで見学した記憶があります。

三菱石炭鉱業大夕張鉄道。1987年に廃止となったようですが、1999年から保存会の方々が今もしっかり手を入れてくださっており保存状態は存外に良好です。ただし「この屋外保存にしては」という但し書きが必要なのかもしれませんが。



車両の再塗装は見る限り完璧ですし、車内に雨漏りの痕が見られないのも凄い話です。だって上画像のスハニ6号車も、製造されたのは1913年(大正2年)なのだそうですからもう100年以上。さまざまな遍歴をくぐり抜け(最初は半分が食堂車だったとか)、そしてここで動かなくなって少なくとも30年以上。





ここで静態保存の幾星霜を過ごすとしてもどんどん車体の劣化は進むばかり。この場所が南大夕張駅というホーム(掛詞)であるにしても、このままあと数十年、いやもっと先まで今のままでこれらの車両が歴史を伝えられるとは思えません。かといって地元の夕張市(財政再建中)にその維持管理費用を願うのも無理な話です。

だからというわけではないのですが、経産省、知恵じゃなくて何とかお金を出して動いてよと思うのです。少なくとも自らが「産業化遺産」として指定したわけなんだからさぁ!‥あ、そういやTakemaの亡き父はかつて経産省絡みの国家公務員だったんだっけ(ふと記憶が甦った。若いうちに辞めたんですけれど)。

話を戻して、これらの車両が地元の南大夕張にあるというのは大切なことです。というかできればこの場所にあり続けるべきです。でも、このまま雨ざらしで劣化崩壊し「もう修復できませんので撤去」という流れを避けるためには、屋内保存を検討すべきですし、この地でそれが無理であればそれこそ埼玉の鉄道博物館ほかの管理施設に移設することも考えるべき時期なのではと思うのです。時間はそれほど残されていないように思います。車両も、そしてたぶんマンパワーも!



ここまで維持整備されている保存車両は道内でも多くはないはず。だからこそ今のうちに次の手を!なのです。



ラッセル車も保存状態OK、バスも保存車両でありながらタイヤの空気が抜けていません!メンテナンス良好です。

で、夕張と三笠というかつての石炭産地を結ぶR452、今は「夕張シューパロ湖と桂沢湖を結ぶ」としか言いようがないさびしい道ですが、かつては夕張側に学校もある大きな集落があったようで、まだバイクで入れた頃に行っておくんだったと後悔至極です。荒廃とダム事業工事とでもう行かれないようです。



でもその一方で桂沢ダム側には新たな橋梁の工事が。夕張側のシューパロダムと同様に旧ダムを呑み込む形でかさ上げ構築される「新桂沢ダム」対策のようですが、うーんどうなんでしょうねぇ。この国道にそこまでお金をつぎ込むのも‥。

旅行者たる自分としては、「まずは道道と合流後に富良野に向かうR452現行区間(札幌から富良野に向かうメインルートなので交通量が非常に多い)の舗装状況を何とかしてくれ!」と思います。次に「お金をかけるなら同現行区間の道路の付け替え」ですよ。そこにドーンとお金を投入してくださいよ!だって、右上画像の現行橋部分と、その先の合流部富良野方面道路の車両通行量を感覚として比較してみたところでは‥


(1:50くらいだったかもしれませんが、とにかく桂沢湖-夕張区間を利用する車はほとんどいないってことです)。



あまり形状に記憶のない山並みを目にしつつ三段滝パーキングへ。すでに16:00を回っていたので立ち寄るお客さんもまばらでした。おしんこどんが足を上げたところでハイ出発、本日のお宿に向かいましょう。

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