- その3 いつもの上富良野滞在のあとは芦別・赤平方面へと移動 -



今年は花が満開になる時期が遅かったのか?色の鮮やかさがイマイチだった四季彩の丘。

(2018年7-8月 その3)



やって来たのはいつもの「かみふらの 道楽館」さん。考えてみればこれまでの北海道旅行における道楽館宿泊確率はずば抜けて高いです。秋とか冬にも泊まってますから。ゆえに勝手がわかっている分落ち着けるのでついついまた来ちゃうというわけです(ちなみに常連ぶる振る舞いはしていないつもりです)。



あ、でもあえて言うならこの生ビールだけは勝手知ったる系ですぐさま飲んじゃいますけれど(笑)。



というわけでこの日の夕食。大皿から各自取り分ける方式で、いつもながら美味しいです。さすが。

で、食事前だったか食事中だったかに宿主のsottoooさんがこんな話をしてくれてびっくり。それは‥



え、ええーっ!?これまでそんなにダメダメ天気だったんですか!そしてわれわれの渡道と同時に天候回復とは何ともベストタイミング!‥ん?ちょっと待てよ、何だかこのパターンって前にもあったよな‥(過去の旅行記ページ再確認)‥!


(その時の記録ページはこちらです)。

しかし昨日までダメダメ天気だったということは、「梅雨がない北海道だし、早めに道内入りしてまだ空いている道内各地を楽しんじゃえ!」と意気込んで7月中旬とかに渡道してきた人(特にライダーさん)などは、「サムイツメタイ ビチョビチョの蝦夷梅雨演歌の悲哀」を身を以て体現していたというわけですね(ふとあの方のご尊顔が目に浮かんだとかなんだとか)。

ま、この日からしばらくはお天気がいい予報の北海道なので、われわれはどんどん楽しんじゃいましょう!最初のお仕事までにはまだ何日かありますし。



明けて翌朝。朝ごはんタイムよりずいぶん前に目が覚めてしまうジジイTakemaは天気予報をしげしげと。お天気もそうですが、どうやらこれからしばらくは南の太平洋高気圧気団に半分が覆われるという予報のようです。お天気は大丈夫のようですが、北海道とて西側は暑くなりそうです。うーむこれからしばらくの移動は西側がメインなのですが‥ま、晴れてりゃいいか♪

道楽館の朝ごはんは粥ごはんと漬け物バイキング。今までこの朝食に何度救われたことか(笑)。夕食後同宿の皆さんとあれこれ話しつつそこそこ遅くまで飲んでしまうと、その翌朝は一般的な宿の朝食なんぞはきついんですよね。そんな時この粥ごはんは実に有り難いものなのです。ダシのきいたお粥の朝ごはん、中華系では一般的ですが日本でももう少しあたりまえになってほしいなぁ。

このありがたさを初めて実感したのはその昔、シンガポールの屋台でした。NZワーキングホリデーの帰りに立ち寄った1990年当時はまだ現在のようなホーカーセンターのような集約がそれほどされておらず、自分は屋台に毛の生えたようなお店をよく利用していた気がしますが、旧シンガポール駅近くのYMCAだったかで泊まっていた夜になぜだか痛飲し、思いきり二日酔いだった朝にこのような粥ご飯を食べて何とか復活した記憶があるんです。

ただのお粥じゃなくてダシをきかせた味付けがなされていることが重要です。皆さんも是非お試しあれ。面倒ならめんつゆ+少しの薬味で煮込むだけでもいい感じですよぉ。



おしんこどんの足上げにつられて、足を上げないTakemaとの記念写真でもしっかり足を上げる系の左手補助をなさっておられるsottoooさんさすがです(ありがとうございます)。そんなわけでこの日はどこに行くのか?いやまずは定番の場所たる四季彩の丘に行っておきましょう。



上富良野町内では超メジャーな観光地で海外からのお客さんも多いここ四季彩の丘ですが(右上画像に写っているお二人は中華系の新婚さんです。いい感じだなぁ=右上画像マウスオン)、季節を外せば当然マイナーな場所ともなるわけで、われわれはここで2月にスノーモービルツーリングを楽しんだこともありました。

その時の様子はこちらやこちらのページに載せてありますが(200820092011)、スノーモービルについてはこのあと2012のカナダ「Gas、Gas、Gas!あー駄目だこりゃ」とダメ出しをいただいたTakemaなので、たぶん全然センスなしなのでしょう。ま、バイクについても同じことでしょうが(苦笑)。

そんなことはともかくとして2018夏、四季彩の丘お花畑はといえば‥







撮影位置は違いますが同じ斜面を撮影した画像。マウスオンで2016画像に変わりますがやっぱり今年はまだ色が薄い!



でもまぁ綺麗は綺麗。2016北海道編の背景画像は右上画像の斜面でしたっけ。確かに綺麗でしたし。



そんなわけで四季彩の丘終了。ちなみに到着が早かったので(道楽館は直近エリア)最初は人出もさほどではありませんでしたが、出発時にはそこそこの感じ。このあとはさらに「押すな押すな系」になっていたんじゃないかと思われます。もちろん海外からのお客さん多し(自分もインド系の方々から記念写真をお願いされました)。

そのいっぽうで思うのが「この海外旅行者数激増の根本的な理由とはいかに?」と思ったりもします。観光省は「Visit JAPAN」キャンペーンのアピールが実を結んだというでしょうし、経産省は「日本の良価で品質の高い製品を云々、さらには海外でのアピール云々」とでもいうのでしょう。でもいまや爆買いも終了し、別に大した円安にもなっていないのに今も海外からの渡航者数は増え続けているわけで‥実際のところ、思いがけないところに思いがけない国からの旅行者がいたりします。

複合的な理由が現在のインバウンド増加の背景にあるとは思いますが、そのことが沈滞化していた地方エリアの活性化に繋がるのであればそのチャンスを生かさぬ手はありません。そりゃネガティブな面もあることでしょうが、それらを含めた新たな状況にポジティブに対応していくことこそが地域の活性化に繋がるはずですし。否、この時点で「守旧」に固執するような余裕はもうないはずです。



このあとは「(まだ有名じゃないからか)空いてるよ」とsottoooさんに勧められたファーム富田の「ラベンダーイースト」へ。確かに人出は四季彩の丘の比ではなく、駐車場にも余裕がありました。ま、こっちはラベンダーだけだからということもあるのでしょうが。

場内には地下水の井戸が3つあり、それぞれ違う深度の水が汲み出せるのだとか。おそらくは灌漑用に掘られたものを観光客にも開放しているのでしょう。飲用は出来ないようですが、皆さんとりあえず手押しポンプを操作して「水、冷たいね」などと楽しんでいました。



まぁ確かに「絵的」には平板かもしれませんねぇ。でも空いているし、



こんな「特等席」でラベンダーソフトを食べられたりできたしでよしよしです。



と、お揃いのラベンダー色のシャツを着た方々が畑に入っていきました。雑草取りでしょうかね。内外を問わず観光客の増加は地域の雇用創出にも寄与しているはずです。もちろんこれは日本だけの話ではありません。たとえばわれわれが海外に出かけることは現地の経済にほんの僅かながら確実に貢献しているわけです。「外からのお金が(一定量定期的に)入ること」はそれだけその地域にとって重要だというわけです。そしてその恩恵はめぐりめぐって(有形無形の形で)自分たちに戻ってくることも忘れてはなりません。

みなさん、お出かけしましょうよ!



さて富良野界隈最後の訪問地は中富良野町のとあるメロン農家さん。もうずいぶん前から「メロンはここ(から発送)」と決めています。初めて来た時はバイクでこの界隈を走っていて「あれ、あんなところにポツンとメロンの幟が立っているけれど?」。というわけでふらりと立ち寄ったのでありました。

その時はご主人からいろいろなお話を伺い結構長居(笑)。もちろん今年も同様だったのですが、今年は息子さんご夫婦も一緒に作業なさっていて、うん、日高農園には後継者問題はなさそうです!(笑)。

聞けば、やはり数日前までの低温と日照不足はそこそこ影響があったそうで、「温度が低ければ温室のビニールを全て覆って少しでも保温に努めるけれど、最後は苗自体の頑張りに頼るしかないんですよね」というお言葉が印象的でした。

なお、今回お話を伺っていて一番インパクトのあったご主人の発言は次のようなものでありました。



そ、そうなんですか!これまでメロンのお尻の部分をクンクンして「うん、いい感じ♪」などと勝手に判断していた自分ですが、そんなのはただの自己満足に過ぎなかったわけですね。勉強になりました(うん)。



この時期は早朝(というか未明)から収穫作業を始め、午前中は箱詰め~発送準備、で午後早めにその日の作業終了ということなのだそうです。また、この時期に出している青肉は日保ちがしないので食べ頃表示をきちんと守ること、いっぽうでこれから出し始める赤肉はゆっくり熟していくので云々ということでした。関係各所に発送の手配をして無事ミッション終了です!



このあとは一気に移動開始、ガラガラのR38を芦別・滝川方面に向かいます。信じられないほど交通量が少なかったのですが、そうはいっても道内の主要国道ですからね、くるくるパンダさんがどこに罠を仕掛けているかもしれず、一定速度での進行です。

で、芦別あたりでお昼ごはん‥いったん道の駅まで来ましたが、併設の食堂で食べるのも芸がないですし、沿線ではそこそこ大きな町(市!)なのであえて「蕎麦屋」で検索!道の駅から戻りつつ「ひる川」さんで海老天とろろ蕎麦を注文!



店内が全体にペタっとしていたように感じたのは暑さゆえなのか長年の天ぷら揚げのためなのでしょうかね(ちなみにエアコンはありましたが途中からオンしたのに窓は開放したままだったので効果は限定的だったかと(笑))。最後にはパイナップルも出てきて満足、ごちそうさまでした。

ちなみにこの日は平日ながらお昼時ということもあり常時ほぼ満席状態という盛況でした。われわれともう1組を除いては地元の人だったようで、町外れにありながら地域の皆さんに愛されていることがわかります。オイシカッタ。

昼食後はさらに滝川方面へと進んでいきますが、途中赤平市のあたりでR38から道道227へ。このまま滝川に向けて二桁国道で市街地を抜けていくことには精神衛生上難があったからですが(笑)、するとこんな看板&駐車帯があったのでとりあえず停車。





いや普通であれば「行く!」のまごうことなき一択なのです。しかしこの日このあたりの気温はすでに30度を超えており、しかも無風。777段ともなれば相当の大汗小汗だよなぁ‥。

いぜん夕張万字炭山のズリ山(775段)を登ったことがありますが(その時の様子はこちら)、あの時は気温も高くなく曇っていたのに汗かいたもんなぁ‥というわけでとりあえず階段の登り口まで行ってみることにしました。と‥





というのもここに来る少し手前にもっと巨大な構造物があり、そちらを見学したかったんですが立ち入り禁止で車も止められず、何だかなーと思ったところでこの「ズリ山入口駐車場」があったわけで、この周辺が炭鉱エリアであったことはもうわかっていましたので。

で、改めて調べてみるとここ赤平には三井系の北炭と住友系が運営する2つの炭鉱があったようで、上画像の施設(選炭工場の石炭保管施設跡)およびズリ山は北炭の赤間炭鉱のものだったそうです。赤間鉱は1973年に閉山したそうですから、この施設も閉山後間もなく50年となる中ずっとこの姿をとどめてきたのでしょう。



また、同じ場所からは住友石炭赤平炭鉱立坑の建屋上部が遠望できます。あちらは1994年に閉山と日本の炭鉱の中でもかなり最近まで操業していたわけですね。しかし、近隣に駐車帯等がなく車だとどうしようもないのが現状で、建屋内入場はそもそも無理としても、ある程度近隣から見学できるスペースはできないものかなと思います。

で、ズリ山階段のエントランスまでやってきました。「スタート」看板の周辺には「スズメバチ注意」とか「クマ注意」とかの掲示もあります。登り口付近はご覧のように日陰になっていますがその先は炎天下遮るもののない日向、またズリ山の特性上「ひたすら登り続ける」ことにもなるので、この日はやめておきました。せめて気温がもう少し低くて風があればなぁ。

このはまだまだ先が長いのですが、この続きは次ページにて。

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