- その4 尾張温泉の湯&夕ごはんタンノーの翌朝は「みそぎ」ます -




このエントランスの風情‥、そして「湯元」ですよ「別館」ですよ、たまらん。

慣れない名古屋高速を走り(何だか免許を取って初めて利用した時の首都高を思い出しました。「何でここで1車線になるのさ」とか「あ、そっちから合流なのね」とか)、蟹江ICで高速を下り、やってきたのが上の「尾張温泉 湯元別館」というわけです。土地勘がないのであとから気付いたのですが、2012年末に入浴した「富吉温泉テルマ55」からほど近い(約2km)だったんですね(その時のページはこちら)でもその時の訪問時点でもテルマ55は閉館間近、そのあと営業を引き継いだ「富吉天然温泉いづみの湯」も閉館。その跡地にはドラッグストアが云々ということでしたが今はどうなっているのやら。そしてあの源泉は?

到着時(18:00過ぎ)にはすでに暗くなっていたので上画像ほかは翌朝の撮影ですが、実は「お湯がよい」という情報だけで予約したので、どんなお宿なのかはほとんど知りませんでした。そんなわけで何だか料亭の入り口のような佇まいにちょっとびっくり。

入り口を入ってすぐ左側の建物が管理人室らしく、テーブルに置かれた呼び鈴を鳴らすとすぐに出てきてくださいました。到着は予定より遅くなりましたが(明るいうちに着くつもりだった)、予定より遅くなる旨の連絡を入れておきましたし、1泊朝食付きの予約なので問題なし(ちなみにこちらのお宿ではそもそも夕食付きの設定がありません)。



なお、すぐ上で「料亭風情」云々と書きましたが、施設自体はバッチリ昭和の趣でかなり古めです。各部屋は独立した平屋建てで、その昔の市区町村営賃貸住宅を思わせます。でもそこそこリフォームされていて、昭和を長く生きた人には特に問題ないかも。平成バリバリの若手温泉ダーの方々は思うところがあるかも知れませんし、さらに「出来ればサウナとかジャグジーとかあるといいなウフフ」というような方にはまったくお勧めできません。だって、われわれ(というかTakema)は純粋にお湯を楽しみたいからこの宿に来たんだもんね。

戸建てなので(一部長屋的施設あり)、湯屋も別棟ですので右上画像のような通路を通って移動するわけですが、先客さんもおられたようでしたし、とりあえずは夕ごはんを食べに行こうかなと(もうすっかり日は暮れていましたし)。

ここに来る途中で「よさげな居酒屋チェック」をしておりましたので、目星を付けていた「あの店」に行こうということに(「食べ○○」とかのネット情報には頼りませんでした)。そんなわけでポクポクと歩いていきます。



ここからはリアルタイムに戻りますので真っ暗です(街灯あり)。歩いていくと尾張温泉(東海センター)の大規模施設あり。しかしネオン看板はともかく窓の明かりが一切点いていないとは?

あとで調べてみたら、ネオン看板の部分(実は真下は全面的に川だったりするところがすごい)の建物は宿泊施設や大宴会場だったようで、2013年に宿泊事業を休止したあとは日帰り温泉としての営業となっているため、現在その部分は使われていないようなのです。



なお尾張「温泉街」だの「温泉郷」などの表記が目立ちますが、現在営業しているのは前述の「東海センター」と、少し離れた場所にある「湯元館」、そして我々が泊まっている「湯元別館」の3箇所だけのようです。ただしこの他に「尾張温泉かにえ病院」があり(もちろん一般開放はしていません)、その付属施設として「足湯かにえの郷」があったりしますが。「湯元別館」は「湯元館」の旧館なのでしょうかね(たぶんそう)。あ、あと、「尾張稲荷大社」の手水も温泉なのだとか。

さて前置きが長くなりましたが、夕ごはんにやってきたのは居酒屋「睦家」さん。もちろんどんなお店なのかはわかりませんでしたが‥






カウンター席で生ビールからスタートしましたが、鶏刺しの旨さにすぐに日本酒(酔鯨)にチェンジ。そして焼き物も揚げ物も丁寧に仕上げられていて美味しい!千葉から来ていることを告げるとびっくりなさっていたご主人からは、サービスで「秘蔵のお酒」をちょこっといただきました。これがまた激旨!売り物ではなく、お店としても1年に1本だけ手に入るんで、お酒を注文なさった方にサービスでちょこっとね‥ということでしたが、



ええ、そう思うことにしておきます。そう思っていればシアワセなので(自己満足)。

なお、お店はほぼ満員の盛況=繁盛店であるにもかかわらず、今こうしてタイプしながら睦家さんをネット検索してみると案外情報が少ないんですね。某食べ○グに至っては検索しても出てこない現状(もしかして‥察し)。もしそうだとしたら、それもありなのかなぁと思います。ま、われわれとしては「いいお店見つけた!」というばかりなのです。

このあとは宿に戻りますが、ん?これは?





温泉病院前の歩道に埋め込まれた相撲力士の足形。この歩道には高砂部屋と二子山部屋所属力士16人の足形が埋め込まれています(関係ないのですが、朝の若関には土踏まずがほぼなかったのでしょうか?)。

あとで調べてみると、かつて二子山部屋は名古屋場所の宿舎としてここ尾張温泉のホテル(営業中止中)を常宿としていたこと、また高砂部屋は近隣の龍照院を宿舎としていたというご縁があり、特に(元)朝青龍関は大関昇進の伝達式をその龍照院で受けたのだとか。なるほど、相撲にご縁がある地域だったのですねぇ。



この歩道沿いにあるのが「足湯かにえの郷」です。この時間はすでに閉鎖されていましたが、照明は点いていたので見学だけでした(オープン 10:00-20:00、無料)。実は足湯入浴にはこだわりがないTakemaですので往路においてもスルーしたというわけで。そもそも管理人さんもいないわけですが、24hオープンにしない理由は、間違いなく「不逞の輩」の行動を防止するためでしょう(「不逞」の内容はいろいろ考えられますがあえて書きません)。

さぁって、宿に戻ったらいよいよお風呂でしょ!(当然ですが泥酔はしてませんので)。



クリスマスの時期でしたのでミニイルミネーションあり。浴室棟入口は民家の勝手口みたい。




というわけでお風呂!そこそこ年季の入った造りで、一部の床は少しプカプカしていましたがお湯はどうなのよ?





浴槽底からゴボゴボとアワとともに投入される源泉はもちろんかけ流し。お湯は単純泉分類で際だった特徴はないですが、この界隈にこれだけの高温地下泉源があることにはあらためて驚かされます。Takemaが住む千葉県北西部、ないんですよねこれが(苦笑)。

ただこのことは後日知ったのですが、こちらの湯は源泉温度が50.3度もあるにもかかわらず、長く浸かっているとそこそこの泡付きがあるようなのですね。しまった、カラスの行水とまではいいませんがそこまで粘り強く浸からなかったぞ。ま、いつか日帰り入浴で立ち寄るかも知れませんし(12:00-20:00 500円、ただし土日不可)。



明けて翌朝、母屋で朝ごはんです。あれれ、お隣の戸建てにも(そして長屋風の建物にも)泊まっている人がいたように思いましたが、朝食はオーダーしていないのかな?もしかしたらビジネス客さんだったのかもしれません。「現場の朝は早い」こともありますし。

で、シンプルに見える朝食なのですが、すごくイイ!卵焼きも焼き魚も焼きたてなのですよ(われわれだけの提供だからということもあるのでしょうが)。地域柄お赤だし味噌汁も良き哉と。美味しくいただきました。



われわれの部屋の上がり口窓はなぜか丸窓。いろいろ手が入ってます。



駐車場は未舗装ながら広々、真向かいはスーパーなので素泊まりも余裕です。

さてそんなわけで男子の本懐、帰省の本懐を果たすべく奈良へ‥いやちょっと待ってその前にもう1湯だけ!というわけで立ち寄ります(いつものパターン)。



そんなわけでやって来たのがこちら、「永和温泉 みそぎの湯」。こちらはお不動様を祀る「霊観不動教会」所有の施設ですが、一般の方の利用も受け入れており、その場合はお隣の雑貨店(吉野屋さん)にお声がけをして説明を受け、みそぎ料(お布施)をお渡しした上で入浴させていただくという流れとなります(営業施設ではないのであくまで「入浴させていただく」という気持ちを忘れずに)。



狭い道沿いですが手前に駐車場あり。拝殿前で説明を受けます。





というわけでみそぎ料200円を祭壇手前に置かれた箱の中に入れ、「みそがせて」いただきましょう。建物左側の通路を進んでいくと浴室関係の施設があります。というか、看板も出ているわけではないので、知らなければそんな施設があると気づかず素通りすること間違いなし。いや、この道自体が旧道なので、そもそもこの道を通る可能性すらぐんと低いのではないかと思われます。



トイレがある手前部分はあとから増設されたのかと思われますが、脱衣場や浴室部分は基本的に波板を打ち付けただけの簡素な造りです。男女とも先客さんはなく、よーし、存分にみそがせていただきますぞ!(笑)。





というわけでまずは最下段の湯(手前側)で身体を洗い流し、そのまま入浴。ふーむ、温度計を忘れましたが体感で41度くらいかな?

こちらの源泉は少し(500m?)離れた所にあるそうで、そこから各家庭に分湯しつつ地下の湯管でここまで運ばれているとのこと。よって地面の温度が下がる冬にはややぬるくなり、夏には熱めになるのだとか(逆ならいいのですが‥)。でもこの日は41度ありますから特に問題はありません。

続いて「中の湯」(仮称)へ。こちらはどうだろう、42度あるかないかで、思ったほどの差はありませんでした。そして最後に、源泉が注がれている「上の湯」(これまた仮称)へ。こちらはどんなものだろう?





泉質はナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉で、測定値の湯温は48.5度。わずかに硫化水素臭を感知しました。それほど強いものではありませんが塩味も。湯ざわりはツル感ありといった感じで、毎日浸かるお湯としてかなりいい感じかと思います(変に個性が強いと疲れ過ぎちゃったりにおったりしますからねぇ)。



入浴後は奥様にお礼を申し上げてこの湯をあとにしました。というわけで寄り道はこれでオシマイ、一路奈良を目指します!しかしですね(謎笑)。

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