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- その2 雑魚川林道経由で志賀、七味温泉へ -



切明温泉に架かる橋から撮影。紅葉、ややムラがありますが綺麗。

屋敷温泉からはさらに南下して切明温泉へと進みます。初めて秋山郷に(バイクで)来た頃に比べればずいぶん道も整備されましたが(万全というわけではない)、それでも運転には気を遣う道でもあります。

さて切明温泉到着。屋敷からはさしたる距離もないですからまだ身体はポカポカだし、そこそこ車も駐まっていたので今回はまぁいいかな。それよりも自分としては‥



かなり早めの冬期閉鎖予定ですが、その日にならずとも降雪があれば「臨時閉鎖」になってしまうわけです。で、この日はお天気がイマイチでここまでも雨が降ったり止んだりで、しかも雑魚川林道はここから奥志賀高原に向けて標高を上げていく道なので、ここが通れなくなると志賀高原方面へは「来た道を戻った上でぐるりと大回り」を余儀なくされます。ゆえに、何とか早めに(万が一の降雪による通行止めになる前に)抜けてしまいたかったわけです。

しかし幸いなことにこの段階では奥志賀高原側でも降雪はなく雨が降ったり止んだりという状況のようです。というわけで橋を渡った先のスペースに車を駐めて、ちょっと橋の上から景色を眺めてみましょうか。







まぁ、「やや終わりの風情」ではあったりしますが。



橋の上にこんな機器&バーコードがあるのにはちょっとびっくり。



撮影にいそしむおしんこどん。自分は大型の葉っぱを拾い上げてパチリ。



そんなわけで雑魚川林道を進みます。この道路は志賀から野沢に抜ける旧奥志賀スーパー有料林道(現在は無料の県道)よりも先に舗装がなされたこともあり、自分はオンロードバイクで何度か通っていますが、それにしても最後に通ったのは20年以上前のことでしょう。車で通るのは初めてですが、全然記憶が残っていないので新鮮‥でも雨が降ってます(残念)。




(ヤマブドウの実を食べていたようでした)




(晴れていればこの比じゃなく綺麗なはずですが)

さて奥志賀まで上がってくればもうそこは(超閑散期の)リゾート地ですので道路通行止めの心配はありません。すでにスタッドレスを履いてますので、「通行止」にされない限りはR292丸池までは通り抜けられるはずです。

この日の目的地である七味温泉に通じる峠越え県道66号は通行止めだという情報をお宿から聞いていたのですが、その分岐近くにある某所が最近温泉ファンの方々における「トキメキplace」になっているようですので、遠回りになろうとも行ってみることにしました。





実はこの時先客の男性がおられまして(同好の士)、地元の方とのことで「いいですよ、せっかく千葉からお越しになったのだったらお先にどうぞ」と順番を譲って下さいました(大感謝)。この方にはこのあと重要な情報をいただくことにもなりました(この時はどこかへと立ち去ってしまわれましたが)。

というわけで‥イザ!







湯温はやや低めですが、この時の外気温は「3℃台」でしたからね、十分にぬくまれる感じでした。奥に見えている舗装道路には路線バスも走るのですが、国道ではない地区内道路でありそれほど交通量は多くもありません。



入浴前のヒューム管と手作り野湯、お湯は透明ですがしっかり硫黄由来の湯花が付着しております。実にいい感じです。上部から注がれる湯と流れ下る沢水とはしっかり「先人の労苦の結晶」作業により分離されており、それゆえに適温湯が確保されているというわけです。感謝。野湯サイドはちょっとぬるかったかな(右上画像マウスオーバーで湯足画像に変わります)。



ちなみに上部ホースから供給されている源泉湯温は「48.1度」でありました。そこからの空冷&数mの距離を流れ落ちることでこの時期の適温となるわけですね。実はここには以前も訪問したことがありましたが、その時はヒューム管もなく湯はただ流れ落ちていくばかりでありました。場所柄を考えると、ここにはいろんな方面からの「せめぎあい」があるのかなと。





このあと着替え終わったタイミングで先ほどの方が(今度は助手席に女性も)戻ってこられました。お礼を申し上げて去ろうと思ったところで「そういえばこの方、地元だとおっしゃっていたよな」ということで、駄目元で伺ってみることに。

Takema 「ここから高山村に抜ける県道66号はやっぱり通行止めですかね?」
男性 「いや大丈夫ですよ通れます。というか、今自分も奥山田から峠を越えて戻ってきました。」



ここが通れないとなると(そう覚悟はしていましたが)、小布施の街中近くまで下ってから上り返す「はるばるの50kmコース」ですからね。ちなみにダイレクトの66号線経由だと(山越えですが)15kmありませんから、その違いは言うまでもないわけです。

なお、この県道66号線の平床(山ノ内町)-笠岳峠区間ですが、自分の車カーナビ(データは2020年更新済み)でも県道の緑ラインが削除されていましたし、今このページをタイプしつつグーグルマップで路線を検索しても、やはり66号経由ではなく小布施経由での遠回りルートが最初に提示されました。そこまでお勧めできないルートじゃないと思うのですが、なぜでしょうねぇ。



ただし今回については狭い急坂路における積雪や凍結が通行止めの直接的な原因だったようです。でもそれでもナビのデータ抹消の理由はわかりませんし、いずれにせよ道路管理者たる長野県としては「あまり通ってほしくない」のでしょうかね。

ちなみにこの日の宿たる七味温泉に到着後、女将さんに「66号、通れましたよ」と申し上げたところびっくりなさっていたと同時にほかのお客さん(そこそこ団体 from 西日本)にお伝えしたようで、その方々は「おお、それならば!」というわけで訪問地を増やすこととなり(+軽井沢らしい)、翌朝はそこそこ早めに出発していったようです。少しはお役に立ったのかなと。



そんなわけで七味温泉エリアに到着です。しかし近年一気にさびしくなってしまったここ七味温泉、最盛期は5軒の入浴や宿泊施設がありましたが、今や宿泊は今回お世話になる紅葉館さんのみ、宿泊をやめて日帰りのみになった山王荘さん(どうやらどこぞの企業の保養所扱いらしい)を含めても2軒しかないのです。

それでも祝日の午後ということもあり車はそこそこやってきていました(霧雨モードでしたが)。まだ15:00過ぎという早めの時間なので、今はなき「かつて日帰り入浴した牧泉館」への道を進んでいきます。












(ジョージア国ヴァルジア温泉にて@こちら



そんなこんなで無事にこの日のお宿紅葉館さんに到着です。右上画像の絵柄について追々として、まぁまずは部屋に入りましょう。



うおぉ角部屋で展望良好!ですが、ずっとこの場所に立ったまま外を見ているわけでもないので勿体ないともいいます(笑)。なのでお風呂に行きましょう。ちなみに現地公式には「日帰り入浴は15:00退館」と書かれていましたが、その時間を過ぎても「勝手を知っている」方々は来ているようでした。まぁ常連さんなのでしょうが‥。









だからどうだというわけでもありませんが、何だか今年(2021年)は、お出かけこそ実に少ないのにやたら緑の湯に縁があるような気がします。湯段の時雨庵も朝は不思議な緑でしたし、森山荘は安定の緑、そして屋敷にここ七味ときていますからね。あ、あえて墨色を目指している右上画像の別源泉は比較対象になりませんが、ここの浴槽はなかなか気に入りました(温度調節ができるので)。



湯上がりの火照った身体をさますべくお散歩に出てみると、おしんこどんが見ていたようでした(ピンボケですが)。しかしこのあと、館内に気になる貼り紙を見つけて‥





下調べが全然なく、この施設と紅葉館さんとの関わりがどんなものなのか(その手前の平屋建物はまた別の所有者なのか)、いずれにせよ温泉をめぐる所有権は様々に入り組んでいるようです。



「野天風呂」の湯は手前と奥に別れていますが、湯の配給加減によってかなり温度差があるようです。というか源泉ホースの手加減は入浴者にほぼ任されているようで、左上画像は奥の湯ですが相当熱かったのでホース加水の上で何とか入浴しました。というか、手前の浴槽が熱かったら奥まで行かれませんし。

ところがおしんこどんいわく「奥はそこそこ、手前が熱かった」ということでした。先客女史、どういう湯扱いをなさったのでしょうかね?(笑)。



お出かけ先での夕ごはんには日本酒が付きもののわれわれですが、実はわたくしTakemaは今や自宅ではほとんど日本酒を飲みません。ほぼ芋焼酎なんですよ。なおおしんこどんは普段お酒を飲まないのですが(昔はそこそこだったらしい)、ここ最近は夕ごはんで「ちょっと飲もうかな」→翌朝「あったまイタイ」という感じのようです。ちなみにこの日の翌朝モードについては聞いていませんが?




夕ごはんはご覧のとおりで、少なめに見えますがわれわれにとってはほどよい量で、それと、味付けが濃すぎず薄すぎずのなかなか絶妙な感じで美味しかったなぁ。最後はキノコづくしのしゃぶしゃぶで〆ましたが、キノコからいい出汁が出ていてウマウマでしたよん。

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