[2023夏東北編もくじページへ] - その6 太平湖を貸し切り遊覧船にて。三階滝も早足で往復 - 東北編各ページの背景画像と同じ場所。森林鉄道の鉄橋跡です。 |
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(2023年7月28日-8月16日 東北編その6) |
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山越え区間に入ると急坂&道路幅も狭くなります。これより奥に人家はありませんが、奥にダム湖がある関係上この道を維持する必然性があり、朝早くから路面拡幅と法面工事の方々が作業をなさっておりました。暑い中ですがご安全に! |
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しばらく進むと何とも立派な2階建ての施設が。ここに車を駐めて歩き出すわけなのですが、でもその前にこちらで買っておかなければ、 |
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この日最初の「観光」は、遊覧船で対岸に渡り、そこからは往復で小又峡の散策と三階滝を見学するというものでありました。ゆえに9:30発の第1便にどうしても乗りたかったわけなのです。 |
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「そんな無茶な計画を」とお考えの方もおられるかも知れません。ただ、計画立案時に「往復1.5hほどで往復できる」という情報も得ていましたし、そもそも「時間を見ながら歩き、行けるところまで行かれればいいや(三階滝まで行かれなくてもOK)」と思っていたのでこの計画を実行に移したわけです。 |
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さてそれでは乗船の桟橋へ‥と歩いていきますが、実は駐車場から桟橋までは約400m、標高差は実測で70mほど下ることになります。ということは帰りはそれだけ登ってくることに‥まぁいいや、いまは考えずとにかく下りましょ。 |
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というわけで、お二人の乗員の方々に迎えられました(わーい)。 |
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乗員の方いわく「上から話は聞いています。今日は空いていてこの便はあなたたちだけです。帰りの便も含めてある程度ご希望に添えると思います」とのことで、「では出航します(6分早発)。本来はある程度湖岸近くを周遊していくのですが、今日は直行便で行きますよ」。うわぁいまさかのVIP待遇をありがとうございます! |
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いやはや、貸切遊覧船で直行とはサイコー気分であります。 |
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さて小又峡に続く入江に入ると、やがて昔の森林鉄道の橋脚が見えてきます。これは旧森吉森林鉄道(昭和43年廃止)の3号橋梁ということのようで、中央部の鉄橋は落ちていますが、これは老朽化を危惧した地元機関(現北秋田市)が平成9年に落橋させたのだそうですが、こんな場所を伐採した材木を満載した森林鉄道の機関車とトロッコが渡っていたんだなと思うとしみじみ感無量です。何にって?ええ、人間というもののバイタリティに対してです。 |
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なお右岸(この画像は下流側から見ていますが、右岸左岸は「上流側から見てどうか」と決められていますので左上画像)の橋脚の傷みが左岸(同右上画像)のそれに比べてかなり激しいのはダム湖ならではの水面変化の激しさを物語っているのだそうで、ひとたび水量が減り始めると、それまで奥まで押し込まれていた流木が一気にダム中央部に押し流されるのだそうです。そしてたまたまこの入り江のアウトコースに位置している左上画像の橋脚にどんどんどどんとぶつかって「物理的衝撃を以て痛めつけてきた結果」がこれなのだそうです。もうそう長くもなさそうですね。 |
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さてそんなわけで小又峡桟橋に到着。ちなみに画像のデータ記録によると出航は9:24、到着はだいたい9:40頃でした。乗員の方々には「目標は1時間、遅くても1時間10分くらいで戻ってきます」と申し上げました。となれば(仮にジャスト1時間で戻ってくるとすると)出航準備に数分かかるとして10:45出航、11時ちょい過ぎにグリーンハウス側桟橋に到着できるというわけです。うん、これなら何とか予約時間に間に合いそう♪というわけで‥ |
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歩き始めはまだ脇に湖の入江が延びていましたが、これもやがて終わり小又峡が始まります。峡谷沿いの遊歩道(これ大切、登山道ではありません)にアップダウンはほとんどなく、もちろん緩やかに登っているのではありますが登りを感じさせないほどの緩やかな傾斜&しっかり整備された歩道です。 |
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さらに進んでいくと、こちら側から流れ落ちていく本流の対岸に甌穴(おうけつ)がありました。甌穴とは「流れの窪みに落ちた石が窪みの中で水流により長年クルクルすることによって穿たれた穴」だと理解しています。やけに高い位置にありますが、これは本流の水流による浸食により流れが変わり、その河床が削られ深くなったため上部に取り残されたものではないかと思います。 |
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ただこれは観光用途というだけではなく治水上の利便性も考えられている‥のかな?右上画像でも流木が引っかかっていますし、ここで少しでも流木を食い止めれば‥ |
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さてこの先あたりから小又峡は徐々に自然の造形を見せてくれ始めます。地質的に固いからこそこうなるのかな?でも近隣の森吉山は火山だしその噴出物堆積となると‥地学には詳しくないのでわかりませんがなかなかユニークな開放的渓相が続きます。 |
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仮橋を渡った先にはなかなか勢いのある流れ落ちがあるのですが、よく見ると沢の流れに「石ころ」がほぼありません。というか両岸にも「転がる石ころ」がほぼ皆無なのがわかるでしょう。雪解け水にそれら石ころが流された可能性もほぼ皆無かと。本来なら上流から常時供給されるはずの浸食崩壊による岩石はこの時期ならこの辺りに堆積して「次の大雨によるさらなる下流への進行の機会」を待っているはずです(石に意志はありませんが)。 |
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この小又峡はそこそこ上流部であるのに幅が広く、V字ではなくU字地形です。周氷河による地形だとすると説明がいきます。そして氷河による浸食は「グレイシャーミルク」に見られる通り岩盤を「砂単位で」削り取っていきますから、この土地の岩盤が固いとするならば(今も極端に深い浸食様ではない)、周氷河地形の痕を多く残しているともいえそうです。 |
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この時は晴れたり曇ったりだったのですが、実に明るい渓相です。ある意味どこでも歩ける感じで、徒渉などで靴を濡らすこともありません(もちろん悪天時に入渓すべきではないです)。 |
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(上画像マウスオーバーで微妙に拡大) |
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さらに進んでいくと立派な人道橋!しかし遊歩道整備の一環としてわざわざ鉄骨組みの上部トラス橋およびコンクリート造の橋台を構築するとは思えません。これもまた森林鉄道の遺構を活用したものだと思われます。 |
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というわけで化の滝までやってきました。ここまで1.44km歩いてきて、あと0.3kmで遊歩道の終点三階滝です。時間的には何とかなりそうなので終点まで行ってみます。 |
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その名の通り三段の滝が流れ落ちており、ここまでこれまで大きな滝がなく穏やかで女性的なものばかりだったのでなかなか新鮮な趣です。はいここで写真を撮ってですね‥ |
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ちなみに桟橋出発は9:40ころでしたが三階滝到着は画像データによると10:17で往路は約37分。ただし要所要所で写真も撮っていましたのでロスタイムをも含みます。復路はロスタイムも少なくなるでしょうし、何よりも微妙に下りです。そして何よりも、乗員さんに「60-70分で戻ります」と申し上げてありますので時間は守らねばというわけです。 |
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特に帰り道はたった24分しかかかっていません(それでも途中で写真撮ったりはしたのよ)。小走りもしていません(そこまで焦ってはいませんでした)。はるかに若い頃のTakemaは「丹沢の塔ノ岳頂上から大倉のキャンプ場のテントまで何分で下れるか」の内輪系大レースにおいて唯一の「ぎりぎり20分台」の記録をたたき出したことを覚えていますが、いや、「若き日の金字塔」を自慢気に語り出す時点で駄目ですねジジイですね。いやほぼ還なんだからジジイで構いませんが(開き直り)。 |
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ちなみに魚の数が多いです。大きいのはナマズ? |
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なお観光船内には「魚の餌(50円)」が常備されており、誰でも餌やり可能です。だから魚も集まってきているというわけでしょう(このあとおしんこどんも給餌していました)。というわけで「三階滝と魚への餌遣り」動画です。 |
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某有名ランドのジャングルクルーズ的な区間を通り湖へ。右上画像はアオサギ? |
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湖上ど真ん中を遊覧船は(われわれのためだけに)走り抜けていきます。普段はどうなのかわかりませんが、操船担当ではなかった方(ベテランさん)がこの湖について直接説明して下さいました。いわく「この湖の名前(太平湖=おおひらこではなくたいへいこ)は当時尾去沢鉱山を運営していた(株)太平鉱業(現三菱マテリアル)の社名に由来しています」、「もともとは発電用ダムとして計画されたものでしたが、治水の便を考えて県がダム堤高のかさ上げを提案し、よって現ダムの上部3mは秋田県の出資によるものなのです」など。 |
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船がほぼ着岸し、ロープで固定するまでのわずかな間は船のほうで静止状態を保たなければならないのですが、その固定作業に入る前に強い横風で船首が桟橋から離れてしまいました。こうなると着岸のやり直しになってしまうようです。大型船のように前方に方向転換のための排水弁もないのでしょうし(内水面運航船ですからね)。 |
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上の2枚画像を見てもらうとわかるのですが、この桟橋は岬の先端に設置されています。だから岬に向こう側から吹いてくる風の影響を船首側がまともに受けるわけです(右上画像をよく見ると吹き流しがかなり強く岬側からやや船を押し流す方向に流れているのがわかります)。これで船の船首部が右側に流されてしまっていたということのようです。 |
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でもまぁ、復路ですし勝手を知った歩道です。よってここは自分が先に上がり、おしんこどんが到着するまでのアドバンテージタイムで一服です。数分後おしんこどんが到着し、お互いに汗を拭き水分補給、靴を履き替えて出発しました。が、出発して数分後、 |
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(「その手は桑名の焼き蛤」の千葉ローカル版です) |
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というわけでこのあとは、「12:00待ち合わせの『約束の地』」とやらに向かったわれわれでありました。 |
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