- その10 湯原温泉で夢の屋上露天風呂♪ -



むふふ、キミをどうしてくれよう!(シアワセのプロローグ)。

(2024年7月26日-8月2日 その10)

出雲大社を出発し、途中のセブンで飲み物を買い込んだりはしましたが、そのあとはそのまま山陰自動車道に乗っちゃったわけですよ。あ、しまったお昼ごはん!(ホントに昼ごはんばかり気にしている最近の拙お出かけ記)。

高速道に乗ってしまえば食事の選択肢はSAPA、あとは隣接する道の駅しかないわけなのですが‥




(上画像では写っていませんが)



出雲国といえば「蕎麦」が有名で、自分も食べてみたかったので、ここで食べられる場を与えられたのは出雲の神様がお与え下さった天運なのでしょう(そういうことにしておきます)。

われわれは割子そば(3段)を注文。ランチタイムから時間が遅かったこともあり店内は空いていましたが、それでもポツポツと「旅行者には見えない方々」が入店していましたからそこそこの需要はあるようです。でもここで蕎麦専門店でずっとやっていかれるのかなぁ?(店内メニューではそばの他はおにぎりのみ)。「そばと定食」くらいじゃないと高速利用の常連客需要を掴みにくいと思うのですが。

こちらのそばは「きまち湯治村」で提供されているものと同じだそうで、ちゃんと生そばを使用しているそうです。挽きぐるみの田舎そばで、コシありというよりややぼそっとした食感ですが、これはこれでいいように感じました。そもそも「コシがしっかりなければ蕎麦とはいえず」的な教条主義に従う必要なんてないですし。つゆは濃い目でしたがまぁ加減すればいいので問題なし。ごちそうさまでした。

この日の宿泊地は岡山の湯原温泉で、出雲大社という大物系への訪問を終えたあとですしもうそう遠くもありません(高速を使えば)。というわけでちょっと1湯くらい立ち寄ってもいいかなと。



というわけで「歴史ある(開湯は1300年前)」温泉地である玉造温泉を目指すことに。ただ検索してみると、かけ流しを標榜する湯宿は案外少なく(よくあること)、また時間が合わなかったりお値段ナカナカだったりしてなかなかいいところが見つかりません。だったらかけ流しにこだわらずともということで日帰り施設の「ゆ~ゆ」へ。



当然撮禁ですし撮るつもりもありませんでしたが、循環湯ながら消毒臭もなくさらり系の湯触りで(ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉、pH8.5)、暑かったこの日にはまずまず。ただ一番気に入ったのは露天風呂にあった打たせ湯かな。なかなかの水圧でよしよし。でも循環湯で打たせ湯ってありなのかな?あそこだけタンクから直入とか?



さてこのあとは再び高速に乗って‥あ、このあたりから高速も有料区間になるんだっけ、まぁいいやということでそのまま進み、鳥取県に入って米子東ICで下りました。お山の上の方は曇っていましたが、せっかくなので大山(だいせん)の麓まで行ってみようと思ったわけです。それにしてもこのあたりでは「山」を「せん」と読むのはどうしてなんだろう。大山しかり蒜山しかり。というわけでちょっと調べてみたら、仏教のお経の読み(呉音)に由来するのではないかという説があるそうです。わかったようなわからないようなはんにゃはらみた。

このあと大山寺訪問に上っていく県道29号は実に快適なゆるり系上り坂の道で、道路に面した施設も少なく高原の趣があって気に入りましたが、止まって写真を撮ることはしなかったので画像はなし。車も少なかったなぁ。



駐車場の隣にあった「大山ナショナルパークセンター」は地域の自然を紹介するビジターセンターなのかなと思って入ってみましたが、いわゆる登山ベースとして造られたようです。有料シャワーなどもあり至れり尽くせりで、「それだけ需要がある」ということなのでしょう。

その斜め向かいにビジターセンターがありました。少し離れた場所にはモンベルショップなどもあってびっくり。そういえば大山寺に参拝すればよかったなと思ったときにはすでに山を下り始めていたので諦めました。溝口ICから高速に乗って‥




(それにしても高速出入口の交差点、情報量満載ですな)

さて湯原温泉のどこの宿を予約していたかというと‥ちょっと変わり種系のこちら





初訪の湯原温泉ゆえ湯宿の心当たりはなく、何となく各宿のサイトを見比べていたらヒットしたこのお宿、「なぜにバリテイスト?」なのかは不明でしたが、「たまにはこういうところも面白そうだ」と予約した次第です。というのも、こちらのお宿には大浴場がなく、その代わりに各部屋に専用のお風呂がついています。もちろんかけ流しです。

そしてさらに、全6室のうち1室だけ、「天空の露天風呂つき」の部屋があるというではありませんか!しかも予約時には空きあり!というわけでソッコーで予約したというわけです。ちなみに湯原温泉なら夕ごはん処もあるだろうということで(一応調べました)、朝食付きで予約しました。



階段を上って3階まで(エレベーターはありません)。





エントランスやレセプション周り、また階段や通路などには確かに「バリ島ふう」の置物や調度品が見られますが、この部屋そのものは木の温かみを意識したシックな造りです。いわゆる「バリ版デザイナーズアコモデーション」といったところでしょうか。



さて、洗面台の脇には出入口とは別の扉があり、ここから「天空の露天風呂」へと出られます。ドアを開けると階段があり、階上へと続いています。ううむ、「夢の屋上露天風呂」ですね!(実はその昔、わが家屋上にも露天風呂を造ろうかと思っていたことがあるのです)。




(いや予約時からそれは決まってましたが)

お湯は抜かれており、宿泊客が自分で溜めるシステムのようです(全然問題なし)。洗い場はシャワーカランがあり問題なし(冬場は寒いだろうなぁ)。というわけでお風呂‥いやその前に、「湯原といえば無料公共露天」のあそこに「見学に」行ってみましょう。



あまりにも直截でわかりやすい注意看板を見ながら砂湯露天風呂へ。ただ、すぐ上でも「見学に」と書いたとおり、このときはどうも湯欲が湧かず、結局は手前にあった手湯に指先を浸しただけでオシマイといたしました。今考えるとやっぱり浸かっておくべきだったかとも思いますが、まぁこんなこともあるってことで。



そのあとは温泉街を歩いてみました。足湯あり。



お宿の2Fからはオオサンショウウオが顔をのぞかせておりました。

さてこのあとは食事処を探さねばなりませんが、何軒かあるものの、中華食堂はエアコンなしのようなのでパス、またおそばやうどん・ラーメンを提供している食堂はいくつかあるものの、それだと「一人前を食べて即オシマイ」なんですよね。もっとゆっくりしたいというわけで唯一の居酒屋風情であったこちらのお店へ。



「やっこ」というお店で、女性の店主さんによるワンオペですが食事もやっているようです。居酒屋メニューの数は少なめですが、まずは白いかの刺身(境港から仕入れているようです)と焼き鳥にビールで乾杯!




そのあとはお酒にチェンジしてアサリの酒蒸しや揚げ出し豆腐をアテに飲みます飲みます。カウンターから少し離れた席だったので店主さんとの会話はありませんでしたが、常連さんのトラックドライバー氏(バイク乗りでもあるのだとか)と喫煙所(お店の前)で話が弾みました。主に生鮮品を首都圏に運んでいるようで、ミカン農家の苦悩とか、いろいろお話を伺いました。この翌日は首都圏まで配送だとおっしゃっていましたが大変だなぁ。

自分はこれで十分でしたがおしんこどんはとんかつ定食で〆たようでした。さてお宿に戻りましょうか。



暗くなってきたころ帰路につきました。



ただ、部屋飲みのお酒が切れていたのでちょっと買っておこうと路地を入ったところにある酒屋さんへ立ち寄りました。なかなかのラインアップでお酒のほうは買えたのですが、ついでにというか、「オオサンショウウオが人を呑み込む」絵柄のトートバッグまで買ってしまったのはここだけのヒミツです。

オオサンショウウオはこの地域では「はんざき」と呼ばれていて(半分に裂かれても生きているから?本当?)、湯原温泉内を流れる田羽根川に生息する特別天然記念物ということで温泉のシンボルにもなっており、温泉地内には「はんざきセンター」という保護センターまであるのだとか(行きそびれました=今さっき知ったので)。さらには毎年8月8日には「はんざき祭り」が開催され山車や屋台も出て賑わうのだとか(しまった1週間早かった)。

なお、はんざきにパクリとされている絵柄のすぐ下には「目の前に来た動くものを食べてしまう傾向があります」と、ご丁寧な説明が記載されていました(笑)。

お宿に戻り、さていよいよお風呂です!湯栓を捻り、出でよ湯原源泉!‥しかし、大きな問題が立ちふさがりました。それは‥





くわーっ、「湯断」してました。そういえば湯原の湯って熱いんでしたっけ(加水による温度調整)。当然ですがせっかくなら源泉100%の湯に浸かりたいものですが‥





というわけでとりあえず汗を流し身体を洗っての入浴は完了しました。しかし、せっかく源泉100%の湯宿に泊まりながらこれで満足とはいきません。ハイ、次の作戦はもうソッコーで頭に浮かんでおりました。それは‥


(大した作戦でもないことバレバレですが)

そう源泉100%の湯を浴槽に張り、あとは朝まで放置して覚めるのを待ち、ぬるすぎになっていたら再度源泉を投入して湯温を調整するという算段です。

これって時々使う手ですが、最初にやったのは青森の板柳町にあるあすなろ温泉でしたっけ(この時です。2024現在長期休業中)。アブラ臭の湯を薄めずにということでやったのですが、夜の間に結構お湯が漏れちゃったとあります(栓の仕方が甘かったのかな?)。



ちなみに湯溜め直後の湯温、外気温はこの通り。

あ、もちろんこの夜は1回入って終わりじゃなかったのですぐに湯を抜いたわけではなく、寝る前にこの湯溜め作業をしたわけです。さて今回の首尾や如何に?翌朝、いざ屋上へ向かってみると‥











ちょうど体温と同じ不感温度近くになっていまして、朝方のまだ涼しい時間ゆえ実に気持ちよく湯に浸かれました。お湯はツルツル感もあり、さすがの名湯というべきでしょう。うん、実にヨロシイ!なお上の動画では視覚的な配慮からさらに源泉を投入していますので念のため(笑)。

あ、こちらのお宿は近隣の「湯の蔵 つるや」さんの姉妹館となっておりまして、ここに泊まると向こうの大浴場も無料入浴できたのですがこれまた行くのを忘れた(うっかり)。源泉は同じなのかも知れませんがチャンスを逃したなぁ(向こうに泊まってもこちらには大浴場がないので入れませんし)。



朝ごはんは洋食で、自分にはちょうどいい量でした(おしんこどんにとっては少ない?)。そしてチェックアウト前に最後の入浴をタンノー。それにしても連泊する場合、この時間を最後に「直射日光アブラレ攻撃」を受けそうであり、真夏日中の露天風呂はなかなかキビシイことになりそうです(苦笑)。

というわけで出発後は少しだけ近隣をうろうろした上で最後のお泊まり地へと向かいます。

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