- その11 結果オーライで奥津の湯をタンノー。 -



この滝を見に来る予定は全くなかったんですが‥すごい水沫!



(2024年7月26日-8月2日 その11)

湯原温泉を出発後、まずは湧水にやってきての水汲みです。やや硬めの水のようにも感じましたが、東日本の水に慣れているからでしょうか。でも(あんまりわからないし)美味しくいただきました。

このあと湯原に戻るような動きで別の道を通りましたが、あの辺りにヒューム管(土管)の湯があったのかぁ。これまた全然知らずに通過しちゃいました。なお入浴は不可だと区長名で掲示されているようで、おそらくはこれまでに不逞の輩が云々(以下略)。

湯原ダム方面に向かって北上します。はいダムカード目当てなのは言うまでもありません。ダムへの道は細く、たまたま除草作業中だったこともあり、作業関係者の皆さんすみませんと思いつつすすみます。途中トンネルもありますが、そのトンネルがまたいい味を出しているというか古めかしいというか(後者が正解)。



こちらでダムカードをいただき、ダム天頂部の道路を渡って反対側まで行ったところで折り返しました。本日の目的地とは反対方向なので。



ダム上から見ると管理事務所もかなり力技というかすごい場所に建てられていることがわかります。ただ確かにここに至るまでに平地などなかったよなぁ。そして下流側‥砂湯露天風呂が見えていますがとりあえず誰も入っていないかな?

それよりも、露天風呂施設よりぐっとダム寄りに「何だか大きな露天風呂状の湯だまりが見えている」ことが気になりました。ダムの直下ですし、あれが河川の氾濫により偶然に作り出された造形でないことは明らかです。何なのだあれは?誰かやりやがったか?(笑)。もっともあの大きさからして湯が湧いていても入浴には様々な不適合がありそうですが(湯温ぬるかったり熱かったり、藻の繁茂ほか)。


(あまり意味の無い動画でスミマセン)



ここから先はあえて遠回りをして(同じ道を往復すると面白くないと思って)県道65号と同56号経由で奥津温泉を目指すつもりだったのですが、65号を少し進んだところで!





というわけで車を止めて善後策を考えました。北回りでR482からR179を経由すれば奥津温泉には抜けられそうです。でも、ん?



通行止めはあくまで県道65号のようなのでこれなら何とかなる?でも地図を見る限りかなりの酷道(県道ですが)のようにも思われます。でもまぁ行けないことはないっしょというわけで県道445号方面へ。

でもなぜかたまに車が下りてくる?この先集落はほぼ無いみたいなのに?その理由はうっすら気づいていましたが‥









まさかこんな場所にこんな施設があるとは思いませんでしたし、しかもまだお昼ごはんには早い中途半端な時間にもかかわらずそこそこ賑わっていたんです。このルーフ付き客席の数からするとお昼時にはもっと混むのかな?何だかこの茶屋の営業努力というか広告宣伝力に感動しました(もっとも混むのは夏の一時期なのでしょうが)。

ではでは行きがけの駄賃で、奥の不動滝に行ってみましょう(というかこっちがメインです)。



整備はきちんとされていて手すり付きの桟道や橋もありますから、左足骨折(この時です)からこの時でほぼ3ヶ月のTakemaでも普通に歩けます。このあたりの川の浸食具合はなかなかに鋭角ですごいです。削れやすい地質なのかな。



さて不動滝に到着‥ですが、何だか思っていたよりも威勢がない?あらためてネット上の画像を調べてみたところ、この滝の右側からもう1つの滝が落ちている画像が多く、しかもそちらの方が高い?どうやら渇水のため滝も勢いを失っていたようです。暑い日々が続いたもんねぇ。







渓谷沿いはやはり風がひんやり。

夏の日が照りっぱなしの駐車場に戻るとくそあっつい!しかも(今回の旅行中はほとんどいなかった)アブがここにはワラワラでした。やつらは熱のあるところに集まりますからねぇ(森の中にしつらえられた茶屋周辺に少しだけしかいなかったのもわかります)。結局不動滝周辺で30分弱ほどうろうろしました。

ここ不動滝までは片側1車線ずつのいい道でしたが、この先は予想通り酷道へと変わりました。そもそも傾斜がかなりきつく、そして舗装されているとはいえ道幅が狭く行き違えるスペースがほとんどない!「林道を舗装しただけ」というか、今どきの林道は離合スペースだってきちんと設置されていますから、「古き開通時のまま舗装しただけ」ということなのでしょう。「対向車、来るなよ、来るなよ!」と願いつつの進行でした。結果、途中1台が駐まっていただけで対向ゼロでしたが。


(峠を越えた下り坂の動画です。ギアはローに入れっぱなし)



峠道を集落エリアまで下ってくると、どうやら路線バスの運行区間らしくゆっくりと進んでいくので、素直に後ろを付いていきます。でもどうなんだろう、都市部でも運転士不足によりバスの減便が始まっている昨今、このあたりでは(たぶん)利用者も少なく大型バスの運用はコスト的にも割に合わなくなっているはず。

そうなると「ではマイクロに移行」‥ではなく地元自治体が管理する「オンデマンド」のハイエース運行とかタクシー委託に一気に移行してしまいそうな気がします。このバスの姿もそう長くはないのかなと思いつつ付いていった次第です。というか全国どこでも同じような状況になっているので。



さて棟方志功ゆかりの奥津温泉までやってきました。奥津荘は足下湧出泉ということですのでこちらを目指してきたわけですが、日帰り入浴の開始時間までは調べてきませんでした(いつもの甘い下調べ)。で、右上看板を見ると日帰りスタートは10:45からとありますが、この画像の撮影データを確認してみると「10:38撮影」だったわけです。何という絶妙タイミングでしょう。

不動滝に寄り道していなければもっと早く到着してしまったはずで、こちらの宿湯は断念したかもしれません。よかった運が味方してくれた!



実はこのときは時間を気にしていなかったので、多少フライング的に入浴をお願いしたことになります。OKとのことで料金(1000円)をお支払いしいざお風呂「鍵湯」へ。「名湯は階段を下った先にある」という条件を完全クリアしており、足下湧出泉への期待が高まります。





浴室は半地下構造になっていて、浴室扉を開けるとまた階段があります。そもそもこのお風呂は元々川床だった場所を区切って浴室にしたものだそうで、浴槽内は川原と同じ岩脈ででこぼこです。



ゆえに、この鍵湯にお酒で酔った状態で入ったりすると転倒によるけがや捻挫などをする可能性が高いといえます。気をつけましょう(2024/5に某温泉宿で転けて左足を骨折した経験者談)。



顕著な湧出は壁際のあたりからですが、まだ他にもあるのかも知れません。pH9.3のアルカリ性単純温泉で、pHの高さゆえのツルヌル感はあまり感じませんでしたが、さっぱりとした爽快感があるお湯だったように思います。



おしんこどんが女湯の「立湯」の画像を撮ってくれていました。こちらは脱衣場内に階段がない代わりに、その名の通り「立って入る」深さ120cmもの浴槽が特徴です。背が低いご老人だと「立ったまま肩まで浸かる」ことにもなりそうです。おしんこどんは160cmあるので余裕だったでしょうが。

というわけで湯を上がり(結局男女ともずっと貸し切り状態)、いい気分で表に出ました。ぐわ、何だかこれまでよりぐんと暑さが増している気がします。この日は快晴でしたし、内陸なので海風の影響が期待できないからでしょうか。

さてこの日は兵庫県の某超有名温泉泊まりなので、津山市手前の院庄ICから中国道で一気に向かうつもりです。インターまでにいいお食事処があるといいのですが‥まぁいいか、ここ奥津の道の駅で食べちゃおう!



というわけで道の駅へ。お昼時なのでそこそこ混んでいました。



Takemaは無難に生姜焼き定食(結構好きなんです)、おしんこどんは「てっちりこラーメン」を注文。このてっちりこラーメン、麺の中に姫唐辛子を練り込んであるそうで、こちらのお店にはほかに「辛みそラーメン」もあるのですが、麺が辛いかスープが辛いかを選べるのはよいですね(笑)。なお普通のラーメンもあります。

さてお腹の心配もなくなったところで出発です。が、そういえば奥津温泉入口のモニュメントを撮っていなかったのと、せっかくなのですぐ下流にある奥津峡(旧道沿い)にも行ってみようということでちょこちょこ止まります。



全然知らなかったのですが、奥津温泉では「足踏み洗濯の技」が伝統だったのですね。河原に湧く温泉を利用しつつ、衣を岩にこすることにより汚れ(というか脂分が主でしょう)を落とすというのはなるほどと思うのですが(あるブログによると「奥津の湯に浸かりすぎると肌の脂分が取れすぎてかさかさになる」とありました)、でも何で立ってやるの?と思ったら、


「足踏み洗濯保存会」サイトによる情報です)

熊はもちろんですが狼は西日本に最後まで生息していましたし、肉食だし素早いし、長く地域に危険を及ぼした獣類だったのでしょう。山深い場所ですし。

ここからは旧道を進み、少し路幅が広くなっていたところに車を駐めました(しかもそこのエリアだけが木々により日陰!)。





このかなり上流部には小さなダムがありますが、その下流に多くの支流が流れ込んでいますからやはり水量そのものが少ないのでしょう。なおこのすぐ下流には「奥津ダム」があります。このあとはそちらへ向かいます。だってさ(うふふ)。

[2024夏、山陰編トップへ] [次へ]