- その12 奥津ダム見学のあと東進し、あの有名湯へ -



ここが憧れの、バンジーのお立ち台的展望施設!

(2024年7月26日-8月2日 その12)

奥津温泉を出発し津山方面へと向かっていくわけですが、そのまま高速道に乗るつもりはありませんでした。もう1ヶ所、「ここには寄り道してみたい」と思っていた場所があったのです。それは‥


(奥津湖を形成しているダムです)

というわけでそちら方面へと進みますが、道中ゆえにまず「α」が先に出てきます。ダブルダムの手前下流側、苫田鞍部ダムです。



苫田鞍部ダムは左上画像に見えているとおり斜面傾斜が緩いロックフィル方式のダムです。ただしダム内側の表面をコンクリで固めているそうです。だったらなぜ他の多くのロックフィルダムには施工されていないのか?何だか気になります。

ということでちょっと調べてみると‥

苫田鞍部ダムは、遮水材としての「コア」が求めにくいことと、工事期間の短縮や経済性等から、コンクリートで湖側の表面を遮水するCFRD(コンクリート・フェイシング・ロックフィルダム)として、建設されました(津山瓦版より引用)。

それにしても、ロックフィルダムの場合それこそ「コア部」の粘土層が重要だと思うのですが、「コア」が求めにくいからコンクリートで固めるってどうなんでしょう?コンクリートは膨張と収縮を繰り返すことによりひびが入りやすいですし、その耐久年数を考えると‥あ、それは重力式コンクリートダムでも同じことか。どれくらい保つんだろうダムって。

それと何より、この苫田鞍部ダムはそもそも利水用としての用途は想定されておらず、メインダムたる苫田ダムの「溢水防止用」に築造されたダムなのだそうです。うーむそうなのか。



続いてダムを渡って管理事務所と展示室へ。



展示室を見学。ダムカードもここでいただきます。



そんなわけで見学終了‥ではありません。実はこの苫田ダムにはもう1カ所見学できる場所があるのです。それは‥





大規模なダムにおいては堤体内見学が可能なところも多いますが、その多くは事前予約が必要で、また予約不要の場合(数はかなり少ない)であってもダム職員が案内係として見学者に随伴するのが普通です。しかしこの苫田ダムでは、



となっているのです。何と放任主義というか性善主義というか、まぁ見学する側としてはありがたいのですが、危機管理とか大丈夫なのかなぁと心配にもなります(ま、当然常時監視されているはずですが)。



エレベーターに乗り込みました。ダムの天端部はなぜかB1階のようですが細かいことは気にしないとして、一般見学者が行かれるのは1つ下のB2階までです。とはいえどうやら26mほど下のようでして、ビルに例えるなら26÷4(m)=6.5階分を下りることになるわけですからなかなかのもの。もっとも新潟の三国川(さぐりがわ)ダムを見学したときは最下部のB3まで99mを下ったわけでしたが、あれは例外中の例外ですかね(その時のページはこちら)。

エレベーターを降りると監査廊が続いているわけですが、設置されている温度計は約22度を示していました。年間を通して約20度前後ということですが、やはり酷暑のまっただ中だからか微妙に高めのようです。とはいえこの日の気温は35度くらいありましたからもうサイコー♪寒いくらいです。



監査廊の通路は結露でたっぷり濡れていました。そういえば三国川ダムでも案内員の女性が「エレベーターのかごは常時最上部に停止させています。下部に停止させておくと、かごはもちろんのことワイヤー等の設備にも影響(サビの進行)が及びかねませんので」とおっしゃっていたっけ。

ただむやみに結露を放置するのもいかがなものかということでしょうか、換気のファンが回されていました。微妙に堤内平均気温より高くなっていたのはこの「換気」のなせる技だったのかも知れません。もっとも訪問時はあまりそうとも思っていなかったのですが(そもそも吸入口がないところで出口方面に空気を送ろうとしたところで換気効果は限定的)、「現場を一番知る方々がそれでもやっている」ということは、



ということを認識し、必要だと考えているからなのでしょうか?コンクリートは劣化とともにカルシウム分が溶け出し、やがて鍾乳石状の析出を生み出したりするものですが(これはやむを得ないことです)、それを少しでも遅らせるため?それとも単に「見学者の利便性を考えて」のことなのでしょうか?ちょっと不思議に感じました。たぶん後者だとは思うのですが。

さて順路通りに進んでいくと徐々に気温が上がってきたとともに明るさが増してきました。ええ、いよいよ展望台近しということです。





これまで(成り行きで)いくつかのダムを見学してきましたが、ここまでの見学スペースが設置されていたダムは初めてです。だって、上画像の両サイドに見えている青と黒の棒は「引っ張りラジアルゲート」の制御棒なのですよ!湛水量の状況によってはこの制御棒が作動し、この真正面に向かって湛水が怒涛の如く流れ下っていく、その最先端部まで見学室が延ばされているとは!




(上画像は公式サイトからお借りしています)。





まぁそれはしょうがないことです。それはそれとして、上部で「バンジーのお立ち台」と書きました。自分は1990/3にNZのカワラウで初めて飛んで以来そこそこ長くいろいろなジャンプサイトで飛んできましたが(詳しくはこちら)、2014年の竜神大吊橋バンジーを最後に飛んでいません。自分としては「終了」と思っています。なぜかというと、後続たる皆さんの格好いい飛びざまに「あとは任せた!」と思ったからなのです。要は自分のジャンプスタイルが大したことなかったということなのですが。

まぁNZはもちろんのこと、いろんなところで飛べたのはよかったです。かつては山形にもありましたっけ(遠い目)。今は国内各地にありますね@BUNGY JAPAN。チャールズさん、まだ頑張っているのかな?



話を戻し、エレベーターで再び堤頂@35度の世界に戻ってきました(暑い)。ここからは一気に東に向けて走りますよ。というわけで津山市に入り、院庄ICから中国道に入ります。





このお出かけ前にエアコンのコンプレッサー不良で交換修理しておいてよかった‥(エアコンが効いたり効かなかったりでした)。この気温の中エアコン不良での走行は絶対に避けたかったですからね。



そんな中でも草刈り作業、ありがとうございます。上月PAで休憩。



んでもってペロペロタイム。まあまあのお味でした。



さらにどんどん東へ進み、あ、右上画像に目的地の地名が。



というわけでやってきたのは超メジャーな温泉地、有馬温泉で有馬下。いやね、こんな機会でもなければなかなか来ないだろうと思いましてね。もちろん初めての訪問です。上大坊さんに朝食付きで1泊します。前夜に引き続き、夕食は外食です。

さてお風呂‥いやいや今さらがっついてもしょうがなしというか、あまりに暑すぎてすぐに入る気にもなりませんでして、ならば近くをお散歩がてら、夕食処でも探しにいきましょうかね。



おしんこどんとともに出発です。Takemaは駒の湯温泉ポロシャツ着用中。







階段がこの色に染まっているということは、時にはこの階段を金泉が流れ下るということもあるのでしょうか?というわけでまずは神様にご挨拶し、その手前にある‥





ちなみに宿泊の上大坊もこの天神泉源から湯を引き入れていますが、成分分析表によると成分総計は36,580mg/kgと実に濃い!(もっともそのうち30,000mg以上はナトリウム-塩化物ですが)。ただ、最新の分析(令和元年)ではその数値なんですが、ネット上のやや古い記録(平成21年検査)では45,020mg/kgなんですよね。

温泉は生き物ゆえ日々コンディションが変わります。令和元年の検査時は「たまたま(相対的に)薄い」タイミングだったのかな?と。



金の湯まで下りてきました。画像にはほぼ写っていませんが無料の足湯は大盛況でしたし人通りもかなり多く、金の湯入浴はまぁいいかなと。ならば銀は?とお思いの方もおられるでしょうが、坂を上っていくのもなぁとこれまたパス。湯欲が衰えましたなぁ(苦笑)。

このあとはおしんこどんと別れてもう少し下の方まで下っていくことに。



いや、夕ごはん処としてこのビアガーデンはどうだろうと思ったからなのですが、まだこの時間には開店はおろか準備もできておらず(18:30スタート)、スタッフの方々がテーブル出しにいそしんでいました(16:30過ぎ)。

ですが、「涼風」の冠イベントとは裏腹に「まだ熱い空気が風もなくとどまるばかり」だったのと、「ビアガーデンだと料理もお酒もある程度限定されそう」なことから、こちらの利用は断念した次第です。

となると‥意外なことに(繁華街なのに)実はあまりこの界隈に選択肢はありません。居酒屋となると1軒しかないか‥ということは、「混むかも?」。というわけでお宿に戻り、少し休んだ上で17:00に再度出発することに。



「一休」さんなどは実に良さそうな風情なのですが、
残念ながらお好み焼き・鉄板焼き専業でしたので。


というわけで変な区切りですが次のページに続きます。

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