- その1 まずは惜別湯のつもりが気がつけばダム見学 - 三国川(さぐりがわ)ダム。まさか堤体内見学をするとは。 |
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(2023年11月23.24日 その1) |
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関越トンネル内から湧出する地下水が無料で汲めるようになっています。念のための説明ですが、この湧水はわずかながら塩素殺菌されています。ま、投入量もわずかでしょうし間違っても塩素の臭いなどしませんが(生水よりは保ちがよいと思われるのでこれはこれでありかと)。そういえば銘水で知られる山梨県北杜市の道の駅はくしゅう(白州)の汲み場の水も同じように微量の塩素追加だったかと。 |
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国境の長いトンネルを抜けても秋景色ですが、さすがに山の上(八海山)にはすでに降雪があるようですね。この時期なら当然か。やがてあの「白」が麓にも広がる冬がやってきます。いやこの日は実に穏やかな小春日和でしたが。 |
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しかし冬の準備は着々と。消雪設備の点検が行われていました。 |
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というわけでまずやってきたのは五十沢(いかさわ)温泉ゆもとかん旧館。実は2023/12をもって閉館になってしまいます。これまでに2回立ち寄っていますが(2008年と2010年)、せっかくなので最後の拙別入浴ということに‥ん? |
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どうやらネット上の古いデータを信じてしまったようです。まだ2時間以上あるぞ。というわけでスマホで周辺を探索。この奥に「三国川ダム」があります。うんうん知ってるぞ、かつて山男だったTakema、その昔巻機山から上越国境稜線を無雪期のテント縦走をしようと考え、ただ途中の巻機山-丹後山区間は当時もバリエーションルートだったので(今や地理院地図に歩道の表示すらありません)、万が一のエスケープルートとして丹後山から十字峡に下りるルートを考えていたのに、このダムを工事していた関係で通行止め、よって高リスクということで断念したのでありました。もう35年以上昔の話です。 |
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もっともこの時点では特に何の情報もなく、「まぁダム見学と、あとPR館はあるだろうし」という時間つぶしの発想しかなかったわけですが、それを大いに裏切ってくれた三国川ダムよ!(なお上でも書きましたが、ダムの名称は「さんごくがわ」でも「みくにがわ」でもなく「さぐりがわ」が正しいですので念のため)。 |
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ダムの堤頂部はご覧の感じ。シャクナゲがデザインされていました。 展望台兼‥もあり、上に上がってみると‥ この銀玉、シャクナゲをイメージしていたんですね。 まさかの販売中止理由ですが、これって 東北各地で起きていないのでしょうか? |
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さてダムカードをいただきに‥ん?監査廊見学って?と不思議に思いつつ進んでいくと、何とここ三国川ダムでは「予約なしで」毎日4回、堤体内の監査廊見学ツアーを行っているのでありました!事前予約なしで! |
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10:00の部はわれわれだけ。堤頂部で洪水吐(こうずいばき)と、2011/7の新潟福島豪雨当時の非常時排水(堰を越えて排水中)の画像を拝見しました。 |
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1F(地上部)からB3(最下部)までの高低差は99mです。 |
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というわけで地下3階に到着。設置されている温湿度計によれば「10.5度、湿度90%」でありまして、1年を通してこの値に変化はないのだとか(当然ですね)。 |
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いやぁこのあたり湿気がすごいわ、天井や壁がしっかりと濡れています。そういえば夏に見学した森吉山ダムの監査廊は比較的乾いていた気が‥同じロックフィル式なのですが、この違いはいったい?もっとも、こちらの廊も乾いている場所はあちこちにありましたが。 |
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左上画像は「埋設計器室」。堤体内部の変化を常時観測中です。 |
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今回はエレベーターで下りてきたのですが、巡視点検各種測定の職員さんは当然この階段を上り下りするのでしょう。通り抜けるとすると1106段の階段ですか(一方は下りですが)、お疲れさまです。しかも見る限りでは一段の段差がやや大きい気もするし‥(この見学ではこの階段は通りません)。 |
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階段ではなく緩いスロープを下っていくとゲート室です。何で階段ではなくスロープ?と思いましたが、エレベーター経由で様々な必要品を搬入出するためなのでしょう。 |
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説明中のダム係員さんが写り込んでいますが(すみません)、こちらが常用洪水吐(こうずいばき)です。ダムから一定量の水を下流に流す装置で、一定以上は流れないことから、大雨の時などにはダムに水を溜めこんで下流域の洪水を防止する役目を負っています。もちろん「常用」とは別に「非常用」の洪水吐もあります。というかページ上部画像で写っていましたよね非常用洪水吐が機能している写真が。 |
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一定量しか流れないので、このトンネルが水没することはありません。 信頼できる重厚長大産業があるって素晴らしい。 |
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このあとエレベーターの中で係員さんからクイズをいただきましたが、ネタバレになってしまうので割愛します。やっぱり百年単位(いやそれ以上)で維持していかねばならない重要インフラですからねぇ。 |
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駐車場まで戻ってきました。ははぁ、あれが常用洪水吐の取水施設ですね。 |
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さて三国川ダムの見学を終えてちょうどいい時間となりましたので五十沢温泉旧館へと向かいましょう。思いつきでのダム見学でしたがなかなか充実した時間となりました。 |
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11:00ジャストの到着でしたが先客さん(の車)はなし、ついでに玄関を入ったところには靴もなしでわれわれが一番湯。ん?でも係員さんもいないのですが? |
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と、奥の方で水を使う音がしています。営業時間前の最後の準備だったのでしょうかというわけでしばし待機。建物自体は古いのでしょうがメンテナンスおよび清掃が行き届いていて玄関周りも含めて実にきれいです。この施設がこのクリスマスイブを以て閉館‥残念です(右上画像マウスオーバーにて閉館のお知らせ画像に変わります)。 |
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(何のこっちゃ) |
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外には刈り取りを終えた稲が(その後も伸びた上で)黄葉しておりましていい感じ。この日は気温も高くて風もなく、窓を開けても○メムシ等の侵入はありませんでしたのですっかりこの状態で寛ぎました。 |
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実にピュアな透明湯はアルカリ性単純温泉ならではですが、少し硫黄臭もありました。お湯はやや熱めで43度台後半かな。 |
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飲んではいけないんですね。ん?一休さん的には「間接ならOKなの?」。いやいやいずれにせよやめておきましょう。飲用許可が出ていないわけですから。でも‥予想通りあっさり系ですね(謎笑)。 |
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というわけで男湯エントランス、右上画像はおしんこどんに撮ってもらった女湯です(やっぱり小さいのね)。はふー気持ちよかった、こんな湯を普段使いにできたらと思いますが、あ、この翌月に閉館しちゃったんですよね。本家のゆもとかんがあるからまだいいですが、湯使いはどうなったんだろう?以前は一部循環という話もありまして実は未訪問なのですが。 |
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どうやらここが源泉らしいです。ここから(今後も営業を続ける)新館まではそこそこ距離がありますが、別源泉ってことはないですよね。冬場は湯温、大丈夫なのだろうか?(源泉温度は49.8度だから大丈夫か)。 |
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成分総計は202.4mg/kgとかなり少なめですがうっすら硫黄臭も。 |
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湯上がりに寛いでいたら、女将さんがミント入りの氷水を持ってきてくださいました。しみじみ美味しい。あとほぼひと月で閉館なんですよね。窓の外に広がる水稲の「黄葉」を目にしつつゆったりしました。 |
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こんなにたわわに実っているのに全然鳥さんに食べられていないって、やっぱり渋柿なのかな。でも渋抜きすれば‥何だかもったいないですが、樹高が高すぎて収穫できないというのもあるのかも。それと、柿の実ってこうやって収穫されぬまま雪帽子を被っていたりというのを時々見る気がします。 |
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八海山を望む場所にあるお蕎麦屋さん。 |
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天ぷらうどんと天ざる蕎麦を注文。蕎麦は布海苔を使ったへぎ蕎麦です。おいしくいただきごちそうさま。 |
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ブナ林は紅葉の最終段階を迎えていまして、そこそこ多くの観光客が訪れていました。ただ、別に遊歩道などはなく林内を自由に歩けるので混雑しているという感じはありません。われわれも適当に散策です。 |
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さてしかし、この日のお宿は松之山ではないのです。とはいえここまで来て松之山のお湯に入らないのも勿体ないというわけで、ここは(珍しく)事前に調べておいた施設へと向かいます。 |
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もちろん市外在住者でも立ち寄り入浴は可能。シニアカーが止まっていますから先客さんありですが、まぁもちろん地元の高齢者施設ですから当然でしょう。自分たちもあと5-6年もすれば分類上は「(前期)高齢者」になるわけですし(苦笑)。 |
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さすがに高齢者向けの施設だけあって注意書きがいろいろありますね。撮禁ではないようでしたが、男湯は先客あり、女湯はなしのようなのでおしんこどんに湯画像を撮ってもらいました。 |
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男女とも造りは同じのようです。かけ湯をして‥ |
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ま、あつ湯の松之山温泉ですから当然ですね。もっとも入れないほどでもない45度ほどだったでしょうか。かけ流しの湯使いで浴感も良好です。先客さんと多少お話もしたうえで湯を上がりました。ああ、外に出るとそよ吹く風の心地よさよ!ケムリ中ちょうどいいクールダウンとなりました。 |
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