- その4 滝峡荘の湯をフライング入浴 - もくもくポッポポー!発電中! |
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(2024年8月8日-8月18日 その4) |
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というわけで、朝9時だったかにお願いし‥いや、画像記録を見ると8:30過ぎに現着していることが判明。8:30にお願いしていたのかな?ちょっと早すぎでわがままでしたね(正規営業は10:00から)。まぁ幸い素泊まり宿ですから管理人さんも朝餉の準備や片付けはなく、また泊まりはわれわれだけでしたから朝もそれほど忙しくはなかったはずだと信じます(苦しいな)。 |
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という感じでありました。まぁもともとはもちろん温泉施設なのでしたが(滝ノ上温泉は乳頭山への登山口でもありますし)、一時休業の間にこの地熱発電施設を整備するとともに、お風呂については昔の浴室部分をできるだけ生かしつつ再建し、2022年にリニューアルオープンしたまだピカピカの施設なのです。 |
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詳しくは公式サイトをご覧いただければと思いますが、こちらの地熱バイナリー発電所では小規模とはいえ最大460kWの電力を地域に融通しているのだとか。宿泊した滝観荘の電気もたぶんこちら由来なのでしょう。 |
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そして、その脇にひっそりと佇む?温泉施設が滝峡荘(りゅうきょうそう)です。「滝」を「りゅう」と読ませるのは滝観荘(りゅうかんそう)もそうですがなかなか独特である気がします。ところで右上画像の看板ですが、なぜか「滝」の字だけが小さい?でも看板自体は古くからのものに見えるし? |
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(はしご湯のすすめサイトより画像引用、2013年) |
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見比べてみると‥「滝」の字は、さんずいの三本目の色褪せの様子を見るにほぼ当時のままの筆でしょう。が、「峡」「荘」は明らかに後から加筆、いや加筆というレベルではなく「元の字体」を無視して大らかに書き直したようです(笑)。 |
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これは謎です。9時にはこちらの管理人さんもお越しになると聞いていましたが、その前に現地を離れたので聞けずじまいでしたが。 |
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内部に入ると広いくつろぎスペースがあります。テラスもありなかなかお洒落です。ただもしかして施設構築時にいろいろあったのか、公式サイトには「(今のところ)宿泊はできませんので滝観荘でお泊まり下さい」的な記載があります。宿泊も念頭に置きながらの建築だったのかな?もしそうであれば、この施設ってもう少し手を入れれば貸し切り高級云々にできそうな気もするのですがねぇ(個人的に「それはやめてほしい」という思いもありますが)。 |
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こちらの湯小屋は、上屋はともかく浴槽はできるだけ往時の造りを生かす形で再建されたそうで(「多少広くなった」というのは手前側の踏み段設置のことかな?)。またシャワーなどの設置はなく昔ながらの湯汲み場の位置も基本的にそのままなのだそうです。 |
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いかんせん古い訪問(前世紀)かつ温泉にさして興味が無かった頃の訪問なので断言はできませんが、やっぱりかつて訪れたのはたぶんこの滝峡荘だったのかな(木の浴槽だったし)。たぶん30年くらいぶりなのかな。 |
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案外湯面が低いのは排湯口の低さに由来します。正しい湯面高。 |
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高温源泉なので投入量はちょろちょろでしたが(夏ですし)、最初にざざっと湯揉みをしたら熱いながらに入れました。たぶん45度ジャストくらいだったかな。湯守の調整の完璧さに「さすが!」と頭が下がりました。だって最後に調整したのはおそらく12時間以上前のことでしょうから‥。 |
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滝ノ上温泉エリアに続く県道は、冬期は関係者(発電所関係)を除いて閉鎖され立ち入ることができません。それは同時に温泉施設の冬期メンテナンスにも手間が掛かることを意味します。 |
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(はしご湯のすすめサイトより画像引用、2013年) |
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現テラス(2つ上の画像)って、もともとの地権者たるオーナーさんが発電施設の構築と施設の再建とをするにあたり、温泉関係施設については1つ上の画像のような「テラスを復活させたかった」という思いを具現化したものではないのでしょうか?みんなでワイワイできるコモンスペースとして‥。 |
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さてこのあとはすぐ奥にある葛根田地熱発電所方面へと向かいました。が、こちらにはビジター用の常設見学施設がありません。それとこれは帰ってきてから知ったのですが、ここに設置されていた2機の発電設備のうち、1号機(1978年運転開始)は地下の蒸気量減衰により、設計最大出力5万kWだったものが1万kW程度まで下がっていたこともあり2022年に廃止されていました。2号機(1996年運転開始)はもともと3万kWの出力設計だったようですが、たぶんそちらも減衰があるのかどうか、とにかく「1号機用の蒸気井噴気を2号機に回す」ことになったようです。 |
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考えてみれば自分もいくつか地熱発電所及びその周辺を訪問してきましたが(ビミョーな表現であることをお許し下さい)、施設周辺に作業員の方々が多くおられることは稀だったわけです。 |
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おしんこどんが滝ノ上の朝湯*2(正しくは*3)による睡魔大王とのバトルにいそしむ中、自分は玄武洞をちらりと見学してきました。1998年に大崩落があったらしく往時の姿ではないようですし、県道沿いにはバックネットのような防御網がめぐらされておりました。岩壁は対岸とはいえ崩落すればその衝撃(破片)はこちらの県道側にも飛んでくるでしょう。その時のこと(休憩施設もあり)を考えれば防御施設の設置は言わずもがななのですが、問題はどんな規模での崩落が起きるかということです。 |
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ただこの時点で「どこに寄り道するか」についてはあまり調べておらず、岩手山の南面についてはあまり野湯の情報も知らないことから、安直に「とりあえず休暇村まで上がろうか」と思っていたわけです(つまりは「仙女の湯」でお茶を濁そうかと思っていたわけです)。 |
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展望はもちろんいいんですけれどねぇ。 |
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ただ上がってきてみると、平日なのに予想外の駐車車両の数。もうチェックアウト時間は過ぎているでしょうに!とこの時は思ってしまったのですが、あの車はもしかして登山客の駐車車両だったのか? |
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というわけでしっかり入浴しました。料金は420円とこの手の施設にしてはお安めですし。ちなみに先客さんありのため湯画像はなしですが、この日の湯は何と透明湯でした。網張といえば白濁湯のイメージですが、福島の岳温泉と同じように長い距離を運ばれてくるうちに湯がこなれたからなのか、それともこの日の湯のコンディション由来だったのかは不明です。まぁ熱め湯をタンノーした次第です。 |
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山の上ですから早くもコスモスが。ところどころに設置されていた現代版笠地蔵のようなものはアブ捕獲器「アブキャップ」でありました。黒いボール部が太陽光で暖められ、温度に反応するアブが集まり、最後は最上部にある捕獲器に入って出られなくなる、という仕組みのようです。継続使用により効果を発揮するのだとか。考えたなぁ。 |
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