その3 中房温泉エリアを至福タンノー!



焼山の地熱地帯で、当然「アレ」をします!



(2025/5/31-6/2 その3)

明けて翌朝です。この日は丸一日ここに滞在する予定なので慌てる必要など微塵もないはずなのですが、にじみ出る貧乏性というか漏れ出づるせっかち感というか、朝一番(6時前)に岩風呂詣でを完遂してしまいました。この日のお天気予報は曇りのち時々雨ということです。ま、昨日は結局降らなかったし今日も何とかなるのかも。

朝ごはんまでにはまだ時間があるので、貸し切り湯である「根羽の湯」へと向かいましょう。







中房温泉は1つの温泉地名ではあっても、登録している源泉数だけでも29本あるとのことです。その中でも、この根羽の湯に注がれる源泉(妙見の湯)はpHが9.3とそこそこアルカリ度が高いからか、湯触りはツルヌル感があり心地よいです。また湯花もなかなか盛大に舞っており、かなーり気に入りました(でも清掃はしっかりゴシゴシ必須で大変そう=駒の湯の浴槽清掃員としてのコメントです)。



この根羽の湯ですが、ネット情報によると貸切湯としてもかなり人気が高いようです。フロントで鍵を借りるシステムなので、もし空いていれば万難を排して入ってしまうのが大吉でしょう。ただしわれわれはこの時もこの翌朝もあっさり入れましたが。



おお、6月だというのにまだ「春もみじ」が!

そういえば山屋という目線からすれば「中房温泉=合戦尾根の登山口」のイメージばかりが強いわけですが、そうか、東沢乗越経由で餓鬼岳方面へのルートもあるんですね。でも沢沿いの登山道かぁと思って念のため調べてみたら、かなり荒廃しているようです。

自分(元山屋)は北アルプス一般ルート上にある「頂上」(西穂から親不知、三俣蓮華から剣、表銀座、笠ヶ岳方面、大日方面)についてはほぼ踏破しているのですが、それでもいくつか登り残した頂上がありまして、その一つが左上画像に見えている「餓鬼岳 8.7km」なのです。

ちなみにそれ以外だと「赤牛岳」「焼岳」くらいかな。あ、「霞沢岳」も未登です。今後はせめて「焼岳」くらいはバンバンしておきたいところです。



さて朝ごはんをいただきまして、連泊の中日スタートです。ちなみにわれわれと同じ日程で連泊をした人は誰もいなかったようで、日帰りの営業はしていませんから、日中はどのお風呂もわれわれの完全貸し切りで利用できました。



根っこ風呂も余裕でタンノーし、



滝の湯ではおしんこどんが顔面で滝湯を受け止め、



温泉プールはシーズン前、むし風呂は苦手なのでパス。



卵は「ここでは」ゆでませんでした。




案外よかったのがこの「地熱浴場」でありまして、晴れていたら日差しで暑かっただろうし、雨だったらそもそも行かなかっただろうしというところでしたが、曇りだったのでちょうど良かったんですよ。

さて、これであらかたの湯は制覇しました。残るは「白滝の湯」「焼山」だけ、というわけでフロントで「地熱蒸しセット(ジャガイモ、卵、ソーセージ)」とビールを購入し、お山登りといたしましょう(背中を丸めた姿勢であれば登れるTakemaでした)。



焼山に至るルートは3つあるのですが、今回は3ルートすべてを通ることにして、まずは源泉地帯(湯元大弾正)を眺めつつ上っていきましょう。








(アブナイって)



源泉地帯の上部は多少傾斜も急になりましたが、スタスタと登っていくと焼山に到着です。前回は時間もなくてあまりゆっくりできなかったはずですが、今回は地熱蒸しも楽しんじゃうもんね♪












さて取り出したる地熱蒸しセット。これらをさらに別の網袋(東屋に常備)に入れ、スコップで埋めるわけです。

というわけでセットは完了しましたが、蒸し上がるまでにはまだ時間がかかります。というわけでわれらが算段は‥

















「白滝の湯」の名前はこの湯滝から来ているのでしょう。硫黄成分が析出しています。

さて湯ったりしたところで服を着て焼山まで登り返します。湯上がりに登り坂というのはなかなかナニなのですが、なぁーにビールも待ってるし!









ちなみに今回の中房温泉連泊に関して以前の訪問ページを参照確認することはなかったのですが、そこにはこう書かれておりました。

「やはりここの宿はこんなに駆け足湯めぐりではなく「2泊して、中のお昼は地熱ご飯♪」というのが一番楽しめるような気がします。」

すごい、かの訪問から16年後、予期せずもまさにその通りの行動に及んだわれわれ夫婦でありましたよ。というかあの時のTakemaは間違いなき「預言者」だったわけです(大笑)。

というわけで、この日ここまでのミニ動画(地熱浴場、源泉地帯、地熱蒸し取り出し)をご覧いただければと。












というわけで食べ終わって焼山から下り始めるとほぼ同時に‥「いきなり雨が降り始めました!」。

とはいえ「真ん中の道」(お宿への直行路)経由だったのと、多くが樹林帯だったこともあり、さして濡れることもなく無事お宿に戻りましたとさ。



このあとは部屋に戻って休息湯治といたしましたが(雨降ってるし)、うーん、さすがにさっきの地熱蒸しだけだとお腹がイマイチだなぁ、まだお昼前なのに何だか物足りない‥。

とはいえお宿ではランチ営業をしていないので、少し下がったところの日帰り施設「湯原の湯」へ。こちらは軽食営業をしているということですし(登山客対応)、温泉に泊まっていると無料で入れてもらえるのですよ。



というわけでお宿傘を借りてやってきました。この直前まで、合戦尾根から下ってきた登山者(下山者)が10数人いたのですが、お昼前の送迎車で下っていきましたのですぐに誰もいなくなりました。

ちょこっと合戦尾根の登山口方面へ。たぶんここから登ったのは3回くらいだったと思いますが、「北アルプス三大急登」のネーミングは大げさだなと思っていました。七倉新道とか、もっとはるかに急だし長いし、北又小屋から朝日岳に上がる道もきつかったよなぁ。あとはあれだ、忘れちゃいけない雲切新道だ!(わからない方はこちらのページへ)。まぁここ合戦尾根は超人気ルートなので「三大」の1つに入れられたのだと思います。

さて従業員さんに「地熱蒸しで食べてはきたんですが、ちょっと足らないので‥」と申し上げ、わがままにも山菜そばを「一人前分け分け」することに。



出来上がりまで表に出て喫煙ケムリ行動などをしておりまして、戻ってみたら山菜そば!わざわざ「一人前を二つのどんぶりに分けて下さった」ようです!しかも、麺は確かに半分ずつだったかもしれませんが、ツユや山菜はどう見てもそれぞれ一人前でしょう!従業員さんに感謝すると同時に、ケチくさい注文をしてしまった自分をちょっと恥じた次第です(苦笑)。ごちそうさまでした!

さてこのあとは当然ながら湯原の湯をいただきます!(宿泊客は無料、確か以前も「入っていきなさいよ」と声をかけられた記憶があります)。男女とも誰もいないのは間違いないし‥






そんなわけでお宿部屋へと戻ります。外は雨がそこそこ降り続いていまして、もう全部回るべきところは回りましたが、いやぁ連泊でよかったぁ!(この日にチェックインした方々ご愁傷様です)。







まぁこの日もたくさん湯に入りました。しっかり身体も洗ってサパーリしました。そんなわけで夕ご飯♪










(天ぷらはこの日も冷たかった‥)

なおこの日も蒸し料理としてイワナを(2人で)1尾お願いしていました。結果として十分でした。前日は2人前で、しかもお肉だったから難渋したんだ(笑)。



夕食後外に出てみるとガスが出ているようでしたが、もう少し暗くなってから再び出てみると、何だか神々しくなったような感じでしたよ。



明けて翌朝、朝ごはんの前後にそれぞれ根羽の湯、御座の湯に浸かり今回の湯浴み行動もおしまいです。足かけ3日かけてたっぷり浸かったからやり残した感は全然ありません(そりゃそうだ)。



中房温泉犬(結局名前を聞くのを忘れました)に見送られて山を下ります。有明山神社に到着、せっかくなのでちょっとお詣りしましょうかということで。



しっかり手を合わせました。

実はトイレも借りようとの算段があったりもしたわけですが、参拝エリアに見えたトイレはなかなかの年代物に見えたのでご遠慮申し上げることにして、ガソリン給油(長野にしてはお安めの独立系GS)のあとすぐ高速に乗り、梓川SAにてトイレ&ソフトクリーム休憩といたしました。

 

この後はとにかく一気に東京方面へ!日曜午後の中央道にはとにかくいやな記憶しかありませんから、渋滞が始まる前に逃げ帰りたいわけなのです。

というわけで次の休憩はなんと石川PA(もう東京都内)でありまして、よしよしと思いきや、最後の旧均一料金区間で自然渋滞にハマってしまいました。じわじわと進む中、前のハイエースがいきなり急ブレーキ!車間距離は取っていたので事なきを得ました‥(アイサイトが衝突回避ブレーキを作動させる前にTakemaの右足が急速反応しました)。

しかし、隣の車線はそれまでと同じ通りじわじわ進行なのに対して、こちらの第二車線はぴくりとも動かなくなっちゃった。これって、もしかして‥というわけでTakema車も走行車線に車線変更しつつ前の車を見ると‥



ご愁傷様です。このあとわれわれも安全運転で帰りましたとさ。というわけで中房温泉連泊編、以上で終了です。

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