ルアンパバーンの朝は托鉢僧の行列から始まるんですな。



ど、どこまで続くんだこの行列!一体何人の僧侶が朝の托鉢に出てるんだぁ!

さて上の写真をご覧頂ければおわかりかと思いますが、こちらがルアンパバーンの朝を象徴する一風景、托鉢の行列なんですね。「地球の歩き方」などにも写真は出てますが細かな説明がなく(2001-2002版)、ロンプラのほうはよく読んでいませんが、とにかくこの行列を見に道路に出てきている観光客の数はホントに数えるほど。この町に来る観光客は長期滞在の客ばかりで、彼らがもうそんなの見飽きたというのか、それともほとんどの人はこの「壮観」を知らないだけなのか?わたしゃ後者じゃないのかなと思いますけれど。だってあまりに少ない。嬉しかったけれど。

念のために5:30起床。6:00くらいから行われると聞いていたので、見逃してしまったら後悔するもんね。そしたらまだ入口の鍵が開いていなかったので、階下の調理場とおぼしき場所でご飯を炊いていた宿の女性に扉を開けてもらう。後で考えたら、あのご飯は托鉢僧に差し上げるために炊いていたのだとわかった。だってその女性、あとで路上に座ってお坊様のお越しを待っていたもの。

しかしわれわれは煮炊き用の鍋やコンロを持ってきているわけではないから、喜捨の材料は自己調達しなければならないのですな。しかし心配は無用。ここはアジア。これは商売になるとみた人々が喜捨グッズを売りに回っています。まぁそういう人たちも人数的には少ないのですが、需要と供給との関係でいけば明らかに供給過剰ですから心配ありません。

 

てんびん棒をかついだおばさんが「喜捨セットいらんかねぇ」と近づいてくる。中身はご覧の通りのご飯。中には何かの実とか花とかを売っている子供もいたが、印象としてはそういうのをもらった僧はあまり嬉しそうではないようだった。そりゃぁやっぱり食べ物のほうがいいよねぇ。
うちらはNavang Road(Sisavangvong Road)、つまりはメインストリート沿いで待っていたのですが、実際に僧侶の列が半島先っぽの方角から歩いてきたのは6:30過ぎでした。なんだ、そんなに焦ることなかったのですね。

 

ところどころの道路脇に座っていらっしゃる地元の人々は慣れた手つきでお坊様にご飯の喜捨をなさっている。こうなると黙っていられないのが動物の餌付けに異常なまでの興味を示すおしんこどん(笑)。いやいや、お坊様を動物扱いしちゃいけませんな。これはしたり。そんなわけでおしんこどんもちょっと見よう見まねでやらかしてくれました(右写真)。

まあそんなわけで、見よう見まねで朝の托鉢に参加してみたわけです。喜捨のために座っているのはほとんどが女性でしたね。ただぁし!これを見た男性の方々、決して同じように座って喜捨してはいけません。男性による喜捨は立ってやるのがルールのよう。わたしゃ最初座ってやっちゃいましたが、翌朝地元の男性の作法を見て納得しました。お間違えのないように。

そして翌朝、再び性懲りもなく早朝の町の裏道に立ち、お坊様の行列を待つ我々がいたわけです。昨朝のおばちゃん達が案の定寄ってきて、餅米やら何やらを売りつけようとします。ちなみに結構高いんだなこれが。かといって自分たちで飯を炊くわけにはいかないから仕方ないんだけれど。

ただし、ここで売り子のおばちゃんから情報が。いわく、「ここ(メインストリート)を西に向かっていったお坊さん達は、ここより一つメコン川寄りの裏道(ただしメコン川沿いの道ではない)を東進して寺に帰るということなのですね。メインストリートはやはりメインだけあって車優先の道。車道と歩道もしっかり分かれているわけで、それに対して裏道は道幅も狭く車の通りも圧倒的に少ない。もちろん車道と歩道の区別なんかない。そうだ、ゆっくり見るなら裏道のほうがいいんじゃないか!こう思いあたったわけです。そういえば、昨日、奥の通りもお坊さんが逆方向に歩いていたっけ。ということでさっさと移動ぅ!

 

ちなみに女性はみな、肩からタスキ状のものを掛けているのがおわかりになるでしょうか(ちなみに左写真の手前から二人目はおしんこどんがカメラ目線になっているわけで、当然彼女にはタスキなし。このタスキには...な、何の意味があるのか、それは皆目分かりませんでした(だったら思わせぶりに書くなって)。ご存じの方は教えてくださいな。なお、やはり同じ東洋系のというだけあって、日本人が喜捨のために座っていても何の違和感もありませんでした。ここルアンパバーンに来たら是非早起きして喜捨に参加してみてはいかがでしょうか。

さて、そんなわけでお待ちかね?いやいや誰も待ってはいない、上記のような托鉢場面を撮影した動画ビデオです。たぶんこの風景をビデオで撮影した人はいても、それを画像処理してHPにまでアップしちゃった変わり者はそうそういないでしょうから、今のところはかなりの希少ビデオといえるかもしれません。いや、勝手にそう言わせて下さいませ。なお、ビデオの中で立って喜捨しているのは今回喜捨に参加していた唯一の男性です。音声はといえば離れたところから聞こえてくるニワトリの鳴き声のみですから、ここは是非スピーカーのボリュームを少し大きめにして、「その場の雰囲気」をお楽しみ下さい。なお、手前から二人目に座っているのはおしんこどんです(笑)。

「托鉢するお坊様への喜捨動画」
Wmv形式、1.36MB、33秒
さて、このあとはいよいよメコン川へと繰り出しますっ!気持ちいいんだなぁこれが。