気がつけばタイ国鉄も結構いろんな路線に乗ってるなぁ。
主要路線ではウボン・ラーチャターニー線を残すだけだ。

実はわたしゃその昔鉄道ファンでした。バイクに乗るようになって以来鉄道に乗る機会そのものがぐんと減ったけれど、今でも鉄道旅行って結構好きなのだ。しかも外国の鉄道ともなると結構どきどきわくわく動物ランド化してしまうのはいつものこと。この日も、約20両編成の端から端までホームを行ったり来たりしていたわけですね。

ところで短期旅行の場合になかなか大変なのがタイ国鉄長距離線の切符。二等寝台などはかなり人気があるから、前日に窓口に行っても「満員です。3等エアコンなし座席しかありません」といわれるとかなり切ない気分になるし、精神的肉体的にも疲れてしまう。そこでわたしゃタイ国鉄に関しては日本で手配してチケットを確保してもらうようにしています(チケットそのものは現地での受け渡し)。そりゃぁ多少は高くつきますよ、あいだにエージェントを通すんだから。でも、現地に行ってからあたふたおろおろするのもいやだし、いくらVIPバスだって、鉄道旅行に比べればへのカッパだというのがTakema的考え方なんですな。

まあともかく早めに駅に行き、20:45発のノンカイ(タイとラオスの国境の町)行き夜行2等寝台15号車に荷物を置いて写真撮ったりしてたわけです。ちなみに自分たちの車両はどこ製かを見てみたら‥。


「1988年 東急車輌」。たしかこの型の車両は日本と韓国とに分割して発注されたということをどこかで聞いたことがありましたが、今回は日本車ということですな。ちなみにこの型の車両に初めて乗ったのは1990年のバタワース〜バンコク線でしたが、そうかぁ、あの頃は新造間もないピカピカの車両だったのね。

隣のホームには別の列車が停まっています。何げなく編成を眺めていると‥!

「ん?あれ、12系じゃん!」

鉄ちゃんの血が騒ぎます(笑)。日本ではもうほとんど廃車になったか、もしくはお座敷列車などに改造されてしまったと思われる12系客車らしきお姿が目に留まりました。ちくわさん、読んでる?(笑)。



塗装は塗り替えられているとはいえ、トイレ窓の形や折り畳みドア、
そして何よりもタイ国鉄では使っていないサボ(行き先表示器)の存在が
確かに12系だ。うわー3等客車なのにクーラー付きかぁ、いいなぁ。

というわけで、あ〜だこ〜だとコーフンしているうちに、いよいよ列車はフォランポーン駅を離れました。約12時間の列車旅行の始まり=いよいよラオス、ということになります。出発時は多少空席のあった車内も、空港のあるドンムアンできちんと満席に。


2等エアコン寝台は2段ベッド。エアコンなし2等は、寝ているあいだ風でカーテンがわっさわっさ状態になるので落ち着かないのが難点。しかしおしんこどんはエアコンが効きすぎて寒かったそうだ。
夜の闇の中をひた走る列車。時折現れる家々の灯。そしてまた闇。ガタンゴトンと刻まれるリズム。なぜか芋焼酎を飲みながらデッキでのんびりたばこを吸っていた。何だか幸せだった。このあと起きたらもう国境も近いんだろうななどと思いつつ。