いいんだけどなぁ。



ソーサスフレイから一気に今宵の宿セスリウム(Sesrium)に戻る途中の風景。砂丘近くでは
こんな陰影礼讃的な風景がここかしこに見られる。谷崎潤一郎あたりが喜びそうだ。
でも今回のソーサスは基本的に曇り。「この時期、こんな天気は珍しいよ」と
シャトルの運転手が言うくらいにフシギな天気だったなあ。
というわけで公園ゲートのあるSesriumへ。「おいちょっと待て、初めのほうのページには地図が載ってたのにいつの間にか載らなくなってるから、どのあたりの話をしてるのかわからんぞ!」と思われる方もいらっしゃると思いますが(私も下調べの時はそうでした)、実はNamib Naukluft Lodge=最初のロッジからせいぜい最大100kmちょいしか離れていない場所でちょこまかと動き回るページがしばらく続きましたので、あえて省略しておりました次第。この次のページからは復活させますのでちょいと待ってくださいね。

さて今宵の宿は「Sossusvlei Lodge」。とはいっても公園ゲートの外、Sesriumにあります。なお、ここのゲートは日の出〜日没のみのオープン。日暮れ後に奥から帰ってきても車が出せないということになります。砂丘の頂上から日の出 or 日の入りを見ようとしても時間的に無理です。ただ、明暗のコントラストが醸し出す砂丘の美しさをカメラに収めるのには朝夕が一番。お見逃しなく。

話を戻して再び宿のお話。Namib Naukluft logdeの立地条件が卓越していたこともあって、ここ砂漠の基地ともいえる「Sossusvlei Lodge」にはさほど期待していなかった。もともと砂丘エリアに近いことだけを念頭において選んだわけだから仕方ない。実際にBaloonの上から見てみた時も、「ポツポツと建物が建っていて、何だか難民キャンプみたいだなあ」と思ったりしていた。それではいざ泊まってみたらどうだったのか??

 

各部屋は全て左写真のような常設テント形式のコテージになっている。バスルームと
テントルーム(寝室)は完全に一体化していて、雨が降っても隙間から水が洩れることはなさそう。
テラスからは直接大地に沈む夕陽が眺められたのは良かった。でもコテージの数が
やたらに多く、障害物なく(右写真のように)景色を眺められる部屋はごくわずか。
ちなみに右写真@おしんこどんはロールオーバー設定あり。マウスオン!

そう、うちらは妙にラッキーでした。チェックインの時間が早かったわけでもないのに一番北側、正面は草原という最高の部屋を割り当ててもらったのですから。でもこれはもしかしたらエージェントの力かもしれないな。今回は「African Extravaganza」という現地旅行会社に手配をお願いしたのだけれど、Namib Naukluft Lodgeも実はその会社の経営のようだったし、結構この国では大手=手配力(日本の大手とは比較にならないけれど)を持ったエージェントだったのかも。

※ ちなみに首都ウィンドゥークには旅行会社が星の数ほどあります。詳しくは最後のページで。

で、確かに自分たちの部屋の立地は良かった。まあ基本的にテントハウスゆえ何となく臭う。壁や屋根が帆布だから部屋の臭いを吸い込むのだろう。で、雨が降ればその帆布の臭いも多少は流されるのだろうけれど、いかんせんここはナミビア、しかも砂漠サイドの宿、雨はそうそう望むべくもない。客が来れば来るほど新たな臭い(マーキング?)が染みついたのかもしれないな、と思ってしまう。あ、とはいっても「うはぁきっつぅ!」というようなインド安宿的すえた臭いではありません。だってここ、料金も高いんだよ。その臭いを除けば設備もいいし、レストランの雰囲気もいいし、プールだってあるんですから。


夕食だってご覧の通り、お客のリクエストに従って焼いてくれるし、各テーブル上には灯油ランタンが置かれ、屋外のレストランだけに息苦しくもなくいい感じ。でも…。

何だか、日本でいう「○×国際観光ホテル」を連想しちゃったんだよなあ。宿の規模が大きすぎて何だかベルトコンベアー式だよ。オリックスやオーストリッチ(ダチョウ)のステーキも固かったぞ。

夜、部屋のテラスからはうごめく野生動物が間近に見えた(シルエットだけだから動物名は不明)。目の前の草地にはサソリが出るから注意という説明書きもあった。そういうのはともかく、夜、テラスに出たときに聞こえてきた、テントサイト方面の笑い声が何だかうらやましかった。うーむ。

さ、明日は大西洋まで一気に走り抜けるぞ。長いダート路になりそうだ。

 

というわけで朝になった。ベッドから起きあがるのも一苦労のTakemaだが
何とか地道に移動してテラス近くの倒木に腰掛ける。あーイタタタ。