うわぁ、見事に何もないこの道!

 

左のようなフラットな道、右のような野を越え山を越えの道、ふかふかのダート道、
そして超高速ダートまで、何でもあったこの道。しかし、唯一見なかったのは「人家、そして人間」。

さて、今日は砂漠エリアの中心地Sesriumから一気に北上、大西洋沿いの町Swakopmundまで一気に走り抜ける大移動の日なんですね。距離にして地図読み300km、実際は370kmくらい(トリップメーター読みで)ありました。「370km?そんなのすぐ着いちまうよ」と思われるあなたは高速道路を連想されるのかもしれません。しかし、全体のうち330kmはダート。

上の写真はともに「最高級仕上げ」のダートを撮ったものですが、中には「結構エグイね、これ」という区間もあります。もちろん、時速50kmくらいで走っていけば何の問題も生じることはありませんが、それじゃ6-7時間かかってしまう。うーむ。

出発は思い切り遅くて10:30。まずは何度か往復したNamib Naukluft Lodge方面に戻り、そしてC14号線の分岐であるSolitaireまで。地名があっても村があるわけではなく、ここにあるのはGS及びその付帯設備のみ。そしていよいよ北上ルートに入るわけです。

「うーむ、よろしくない」。

これがSolitaireからGaub Pass方面に向かう14号線の印象。道がふかふかで轍が一定しておらず、よってやたらにハンドルを取られる。まっすぐ走っているつもりでも車体が右に左にと大きく揺さぶられる。カーブこそ少ないけれど、何だかこれはラリー車のような走りだ。90kmくらいでじっくり?走る。いいわだちを選ぼうとルート取りを変えるときは結構緊張する。

回りには何もない。いや、常に地平線、遠くに時々低い山、そして草原が果てしなく広がっている。対向車は15-20分に一台くらい。たぶんそのほとんどが自分たちと同じ観光のレンタカーなのだろう。ドライブインはおろか人家の一軒すらない。「地の果てドライブ」といった感じがふさわしい。

 

そうそう、主な国道沿いには時々左写真のようなレストエリア(テーブルとベンチ、そしてゴミ箱)があります。
でも上の写真はSesriumのすぐ近くにあったもの。日中は日差しが強いので、日陰のないレストエリアじゃ
ちょいとキツイかも。右は言わずと知れたサボテン。乾燥地帯ではあるけれど滅多に出てきません。

更にいくつかのPassを越えると、道は北から西に向きを変え、一気に大西洋を目指すように。道はぐっと良くなりますが、そのあたりからの風景はますます荒涼の度合いを増し、道の両側には草すら見られなくなってしまいます。真っ平らな砂漠の中をただ一直線にまっすぐ延びる道。わずかな起伏を越えるときには「ここを越えると何か変化があるんじゃないか?」と期待するのですが、悲しいかな再び地平線まで続く道の全貌を見るだけだったりするわけで、ついつい無口になるのも宜なるかなといったところ。

 

西に向かうC14号線沿いはこんな感じ。見事になぁーんもありませんな。

さて、こんな感じで見ていただくだけではピンとこないような方のために、またもや「無意味に重い?」動画を準備いたしました。

「地平線から車がやってくる」
Wmv形式、1.05MB、27秒
さてさて、結局Solitaireから300km近く、途中一軒の人家もないままに、「大西洋」に面したWalvis Bayに到着。ここからは海沿いの舗装道路。とはいっても片や荒波の大西洋、道を挟んだ反対側ははるか彼方まで続く砂丘といった案配なのは下の写真の通り。そんなわけで快適な道をラストランとして今日の宿Swakopmundへ。この周辺のいきさつはこの後のページで。