Welwitschia Driveのご案内っ!





あれまぁ、見事に何もない。石ころひとつ転がるもののない、
ここもまたナミブ国立公園の一角なのです。Welwitchia Drive入口にて。

Swakopmundから1日で回ってこられる観光用周回道路「Welwitschia Drive」は、その名にもなったWelwitschia以外にも、荒涼とした手つかずのナミブ砂漠エリア、その「自然」を満喫するのにうってつけのコースです。ここまできたら是非足をのばしてみてください。

なお、このエリアの入域にはパーミットが必要です。とはいっても、お金さえ払えば(いくらだったかなぁ)問題ありません。Swakopmund 市内にある公園管理事務所(MET)で手に入ります(現地で買うことはできません)。ただし、運悪く休日にあたっていたりするとオフィスは休み。そんな時は、市内最大のスーパーマーケット「Pick'in Pay」から道路を挟んですぐ西側(またはその交差点はす向かいにある「TOTAL」ガソリンスタンドの道を挟んで向かい側)に、ちと目立たない趣のBPガソリンスタンドがあります。休日などはこのBPが発行代理店になっていますので、ガソリン入れがてら申請してください。

また、このDriveについてはロンプラにも紹介がなされていますが、本文の説明内容と実際とでは番号がずれています(特にルート後半)。「あれ?」と思っても気にしないで先へ進みましょう。

その1 「Moon Valley」周辺

 

日本語に訳せば「月の谷」。月の地表面はこんな感じなのだろうということから名づけられたのかどうかはわかりませんが、確かに荒涼とした一角。日本なら四駆の兄ちゃんたちが喜んで走り回るところなのでしょうが、ここも公園内ということで「四駆進入禁止」の看板がいたるところに立てられています。だって、ほとんど雨の降らないこの地域、一度大地に刻まれてしまったわだちは、下手したらほとんど半永久的に残るということになりますからね。この措置は妥当でしょう。歩行者の立ち入りについては特に禁止されていないようですが、せいぜい先人の足跡のあるあたりまでにしたほうがよさそうですね。

その2 「South African Troop's Camp」


1915年、当時の南アフリカ軍がこの地で数日間キャンプを張った跡地。なんでそういうのが見どころになるのかというと、彼らはこの地にいろいろなものを放置して(捨てて)いったんですね。日本ならそういうものも風化してなくなるか、または草や木に覆いつくされてわからなくなってしまうところですが、さすがはナミビア、雨が降らないから腐食も進まず、草が生えないから見えなくなることもありません。というわけで、当時の鉄くず等が今なお当時のまま転がっているというわけなんですね。大きいものはキャタピラのようにも見えます。一斗缶くらいの大きさの缶も転がっていました。道路沿いにあるのはこの写真のものだけなのですが、小さな丘を越えて奥に(1分ほど)歩いていくと、道からは見えない反対側にもやはり放置物が転がっていました。

その3 「Wild Watermelon」


ここナミビアにはかなり原種に近い種類のWatermelon=スイカが自生しています。ナミビア南西部のカラハリ砂漠方面では、かつてブッシュマン(むかし映画になりましたね、ニカウさんが出ていたやつです)たちが食用にしていたということですが、今でも食用になっているのかどうかはわかりません。それはともかく、このスイカは乾燥地帯の各地域で時々見ることができます。ソーサスフレイ方面にもあるようです。スイカ特有の縞模様は、あるものはあり、ないものはない、ということなのでしょうか。われわれが南アフリカ軍キャンプの裏側で見つけたものには縞がありませんでした。ちなみに、ソーサスフレイでこのすいかを二つに割ったものを見る機会がありましたが、正直いって中身はスカスカ。改良に改良を重ねて実を大きく、中身をたっぷりというような品種に仕立て上げられた日本のスイカとは似ても似つかないものでしたよ(ちなみに果肉の色は白っぽいままでした)。

でも、この乾いた地でこれだけの実を作り上げるために必要とされた水分はいったいどうやって調達したのだろうか、このことに対する疑問は消えません。ま、はるか深くに根を張るしかないということなのでしょうが。

その4 「オアシス! Goanikontes」

 

Welwitschia Driveのルート沿いはどこもかしこも徹底的な乾燥地で、木はおろか草もろくに生えていないのが普通なのですが、途中からオアシスへと降りていく分岐があります。山の尾根をつなぐメインルートから谷へ降りるサブルートに入ると、道はどんどん下りに下り、やがて、突然「木」の生える不思議なエリアにたどり着きます。ここがGoanikontes、砂漠の中の、まさにオアシスの場所なのです。

砂漠とはいっても地下には水があります。ただその深さが問題で、たとえば数日前に泊まった「Namib Naukluft Lodge」では宿泊客への水の需要をまかなうために深さ160mもの井戸が掘られているということでした。でも谷あいのエリアであれば、もともと水が集まるところゆえに地下水位が浅いというわけですね。ここはまさにそれ。地表面に水が出ているということはなさそうでしたが、ここの水利権を持っているのであろう家では、スプリンクラーであたりに水をまき(なんという贅沢!)、道路や庭には飼われているのだろう七面鳥(らしき鳥)や鶏などが闊歩していました。乾ききった尾根の上部と何たる違い!

その5 「砂漠の植物は多肉系」


何も生えていないように見える大平原でも、よく目を凝らせば小さな植物が頑張っていることも多いです。小さいとはいっても、わずかな水分を頼りにしてじわりじわりと大きくなってきたのでしょうからあなどれません。で、ふと気づくと、その多くがみな肉厚の葉をしているんですね。小さな体の中に必死に水分を溜め込んでいるわけで、何とも涙ぐましいお姿です。

その6 「砂漠の動物は・・どうなんだろ?」

上の写真は体長約20cmくらいのカメレオン。Welwitschiaの生えているエリアで偶然見つけたもので、逃げ方はいたってのんびり、でもさすがカメレオン、周囲の色に合わせてかなり瞬時に色を変えていくのは見事ではありました(とはいってもあたりはみんな似たような薄茶色でしたが(笑))。もっとも、直射日光がキツいこのエリアで昼間に動くものを探すのはかなり困難。たぶん(あくまでたぶん)ウサギくらいはいるのかもしれません。もちろんトカゲ系はいるでしょうね。あとは・・サソリか?それには会いたくないなあ。でも、一度くらいは見てみたいような気もするけれど(あくまで見るだけね)。

続いては、いよいよここSwakopmundを離れ、一路北上!おっと、その前に、アザラシの大コロニーのあるCape Crossをご覧ください。数万頭ものアザラシが集う、すんごい場所です。