Ghorepani 8:50 -- Deurali -- Tarapani 12:10 ( 24th March )
Gandrung 7:15 -- Birethanti 11:00 --( taxi )--
Pokhara ( 26th March )
最後の三日間はまとめて書くことにします。はっきりいって2日間で十分歩けるコースですが、計画立案段階で「ジョムソンへの飛行機が飛ばなかった」場合の予備日をとっておかなければならなかった関係上、やむを得ないのですね。「飛ぶだろう」で計画立ててたら大変なことになりますから。でも結果論からすれば、ここは2日で歩いてしまい、その分タトパニで連泊したほうが良かったような気がする。
この日の朝もプーンヒルまで足をのばすが、やっぱり天気は今一歩。とはいっても雨が降りそう、というわけではないのだが、山に雲がかかって、ダウラギリ方面は第V峰くらいがやっと見える程度。仕方がないのでアンナプルナ方面を眺めることにする(やや食傷気味)。でも最高でこれくらいしか見えない。ま、今日の目的地タラパニでも見えるはずだし、と思って諦める。
宿に戻ってゆっくりと朝食をとる。今朝はダルバートにしようと思っていたら、「ごめんなさい、もう無いの」だと。仕方なくベジヌードルで我慢。
さて、出発してしばらくは樹林の中を行き、展望が開けたピークで小休止。ここからデウラリまでは何だか陰湿な林の中を降りる。デウラリからは今回で一番大規模なラリーグラスの林の中を行くことになる。とはいっても山は見えないので、なんだか果樹園の中を歩いているような不思議な気分にさせられる。しばらく山の斜面をトラバース気味に歩き、沢に降りてから一気に登ると、もうそこが目的地タラパニだ。何ともあっけない。あんまり動いていないがとりあえずはお約束ってことでビールを飲む。いつの間にか空はどんよりと曇り、山などは望むべくもない。・・と思っていたら、一気に雨が降り始めた。今回のトレッキング中、初めて昼間の雨だ。雨足はどんどん強くなる。・・と思いきや、屋根をたたく音が変わった。みぞれだ。雹だ。雷まですぐ近くで鳴り出した。「今日は行程短くて良かった!」と、心からほっとする。みんなずぶぬれになって歩いてくる。おーっ可哀想に!(多分に優越感を含む)。ロキシーを一杯もらい、飲んでいても寒いので部屋に入ってシュラフにくるまるが、それでも寒い。どうせ雨だし、こんな時は寝るに限るってことで寝た。しばらくした頃、隣の部屋から声が聞こえた(部屋の壁はとても薄いので、隣人の話し声は細大漏らさず聞こえるのだ)。しかも日本語で。いわく、「ねえ、起きてごらんよ、すごい天気だよ!」何がすごい天気だ、確かにすごい雨だが・・ん?雨の音がしない。さては?がばっと飛び起き、部屋のドアを開けてみると、そこにはアンナプルナサウスとマチャプチャレがそれこそドカーンという感じで顔を出しつつあるところであった。
マチャプチャレがこれほどはっきりときれいに見えたのはポカラ以来初めてだったので、バシバシと写真を撮りまくる。しかし、左の写真以上にはなかなか雲が取れない。うーん・・と思っていたら、またまた雲がどんどん湧いてきた。そうして約30分後、再び降り出した雨。つかのまの好天であった。
さて、目もすっかり覚めたので、1階のダイニングルームに行って日記書きつつ酒を飲み始めることとする。ロキシーをもう一杯、もう一杯と頼んでいるうちに、宿の人が「ボトルで買ったら?」と勧めるので、それもそうだと、ビール瓶に詰め替えて持ってきてもらう。その後はメシをはさんで、ただひたすら飲み続ける。とはいっても、この日は何と20:00に就寝してしまったのだ。相当に酔ってしまったのだ。なお、寝る前に隣室の男性に風邪薬を持っていってあげる。相当ひどいらしい。幸いこいつの持っていたのは抗生物質入りのやつだったので、翌朝には熱も何も一気にひいて、元気にゴレパニに向かっていったようで安心安心。
なお、この夜も相当に冷えた。何だかムクティナートと同じくらい寒かった気がするぞ。夜中トイレに行きたくなったが我慢するも、明け方になって「もう我慢できん」ということで意を決して別棟のトイレへ。と、別の宿の一階に人々が集まって、何やら鐘や太鼓を打ちならしてる。何だろうと思いつつもう一度寝たのだが、後で聞いたら、あの家のおばあさんか何かが病気がひどく、よって加持祈祷をしてもらっていたのだそうな。うーんここではまだ祈祷師が健在なのだなあ、と思う。トレッカーがたくさん入ってきても、人々の実生活そのものはまだ古き時代のままなのだなあ、と改めて実感する。蛇足ながら、その宿の2階には日本人のツアー客が泊まっていたらしく、翌朝、「うるさくて眠れないんだけれど、文句いえる筋合いのものでもなかったからなあ」と言っていた。宜なるかな。
さて、翌朝は無風快晴。アンナプルナもマチャプチャレもきれいに見える。ゴレパニよりも山に近いだけあって、望遠で撮ったアンナプルナサウスはかなり近くに見えた。特にここの村の周りは一面のラリーグラスなので、色のコントラストがとても綺麗(takemaは露出を間違えたまま撮ってしまい、みんな間抜けになってしまったが)。
さて、とても寒かったのだが、陽が出ると急に暖かくなるのはいつもと同じ。今日も楽勝の行程でガンドルンまで。途中の景色ははっきりいって大したものではないが(樹林の中)、ガンドルンの町はなかなか大きく、展望もいい。この日は町の一番上の「Hilltop Lodge 」という宿に泊まったのだが、ここの娘さんが何ともいえずかわいい。宿の主人(日本での不法?就労経験あり。赤羽や西川口で働いてたとかいってた)の姪っ子さんだそうだが、気だてとか話し方などが何ともいえずかわいいのだ(もっとも、日本についてしばらくは、ほぼ全ての女の子がかわいくて仕方がないように見えたtakemaではあったが)。この日は、この宿の主人とKancha君と3人で、主に日本のやくざ屋さんに関する話で盛り上がった=たっぷりとトレッキング最後の夜及びロキシーを堪能した、ということにしておこう。
さて、ガンドルンの町はまさに「岳都」といった感じで、なかなか雰囲気がある。この町に泊まるのであれば、展望を考えて宿を選んだ方がいいように思います。
さて、翌日はガンドルンからいよいよ下界のポカラを目指す。道はとにかく下り一方で、逆コースから登ってくる人が少し可哀想になるくらい。おまけにこんな日に限って快晴が続く。標高もどんどん下がってくるので次第に暑くなる。亜熱帯系の植物もちらほら出始めると、終着地ビレタンティは近い。ポリスチェックではんこをもらえば、あとは車道まで一登りして、タクシーでポカラまで帰るばかりだ。
そんなわけで、何はともあれ無事に終わったアンナプルナトレッキング。参考になることが少しでもあれば幸いです。では、皆さんもよい旅を!