うーん、やっぱり温泉じゃ温泉じゃ!

Marpha 6:40 -- Tukuche 8:20 / 9:20 -- Kalopani 11:55 / 12:45 -- Ghasa 14:55 ( 20th March )
Ghasa 7:40 -- Ruksethara Falls -- Tatopani 11:45 ( 21st March )

今日はけっこう長丁場なので早めに出発しようということでK君などと打ち合わせしていたのだが、起きたのは5:50。やっぱり昨日ちょっと飲み過ぎたみたいだ。しかし、気がつくとトレッキングパーミッションが見あたらない。パスポート他の貴重品は無事にあるのに。昨日食堂で日記書いてるときに出してたからその辺にあるのかと思ったが、椅子の下あたりを見てみてもない、ない、無いのだ。かなりやばいことになったと思い、カンチャに話したら、何のことはない、机の上に置きっぱなしになってたので宿の人が保管しておいてくれてたとか。やばいやばい、大変なことになるところだったぞ、と深く反省。
この前のページでも書いたとおり、マルファの街は他とはちょっと違っている。メインストリートには石畳が敷かれ(写真)、家々のれんがは白く塗られており、極端な言い方をすれば何だか南欧の田舎の町みたいだ(行ったことないくせに)。この雰囲気はこのあと通った Tukuche と似ていないこともないが、こちらのほうがこじんまりとまとまっている気がする。そういえば昨夜、通りが何か騒がしかったのは、何かのお祭りだったのだそうだ。しまった、何で酒なんか飲んでたんだ!失敗したあ。でもそれこそ後の祭りだ。

町の中心部を出てしばらく行ったところでアップルブランデー(小)を4本購入。1本45ルピーというのはこっちの物価では当然高いといえば高いが、ビール大瓶が1本120ルピーする事を考えればはるかに経済的だ。何とも有り難いのは、買った酒はカンチャ君の背負っているザックの中に入ったため、こっちのデイパックの重さは変わらないということ。彼にとっては迷惑な話だが、かくいう彼も大瓶のブランデーを買っていたのだから、まあ良しということにしよう。ちなみにこの時ザックの重さは10kgちょいくらいだったと思う。自分の背負ってるデイパックは一眼のカメラとか入ってたせいもあってたぶん5〜6kgかな。

さて、朝も早いうちは谷底に日が当たらないのでけっこう涼しい(というよりは寒いといったほうがいいかも。でもムクティナートあたりとは比べものにならない暖かさ。)です。このあたりの河原ではアンモナイトの化石が取れるということで、歩きながらそれっぽい石を見つけては他の石にたたきつけます。でも、なかなかあるもんじゃないんですよね。結局、K君のガイドが見つけた、何だかわからぬ小さな貝の化石をもらってよしということに。そんなことしなくてもカリガンダキ沿いの小さな商店で大きな化石のを売ってるので、値切って買うのもいいかも。
さて、この川沿いには車道というものはありません。物資の輸送はもっぱらロバ(だよな)と人の背に頼ってます。従って、行動中はこの写真のような隊商に何度も出会います。こういう広いところで出会う分には何ともエキゾチックでいいのですが、狭い山道(しかもそんなところに限って足下がどろどろだったりする)などで出会うと、すれ違うのに結構骨が折れます。何といってもロバ達はこっちの都合など考えずに自分の歩きやすそうなところを歩こうとするもんですから。でも、風情があっていいものです。大きな隊商になるとロバ30匹くらい平気で引き連れてきますからね。彼らの首につけられている鐘(鈴といった方がいいのか?)の音色がまた何ともいえずノスタルジックです。そういえば、人間の背中というものも馬鹿にはなりません。よくぞこんなものまでというようなものまで運んでます。一番たまげたのが電柱運んでるのを見たときだったな。もっとも鉄板を丸めたものですが、それにしても重いはず。よく首がどうにかならないものだと感心しましたが、これもやはり慣れな のでしょう。あ、荷物を運ぶときむこうの人たちは方で背負うのではなく頭に紐を引っかけて運びます。

Tukuche で朝食を撮り、さらに南下します。この川沿いは風の通り道で、午前10時頃からはずっと南からの向かい風にさらされることになります(カロパニから南では吹かないみたい)。天気が悪いと結構つらいのかも知れませんが、幸い今日はご覧のような天気。はっきりいって快適です。

カロパニで昼食に。車道のないエリアとはいえ、みな人の背で運んでくるのでしょう、ツーリスト用の食べ物は豊富で、この日は確かトーストとコーラ飲んでたぞ。ダルバートもいいんだけれど、毎食ってのはつらいものがあるしね。

カロパニから少し行った Lete という町(チェックポストがある)からは一気にカリガンダキの様相が変わり、急激な下りになります(広い河原はカロパニまでで終わる)。そのあとまた登り返しがあったりするわけで、時間がかかります。急斜面の狭い山道で隊商に出会ったりすると難儀するのはさっき書いたとおり。また、登りでスピードの落ちた隊商に追いついてしまっても、決して抜くことは出来ません。というわけでロバ使いのやり方を見ながら後をついていく、という格好になります。

隊商が登りにさしかかると、使い手は「ホーイ」などとロバ達に気合いを入れるよう大声を出すのですが、それでも遅いやつがいるとそいつめがけて石(結構大きい)をぶん投げます。あたると鈍い音がするので、結構痛いはずです。また、それ以外に、「最後尾のロバのお尻(肛門)を小枝で突っつく」、というのもあるようです。そのときの言葉は「クリクリクリクリ!」さすがにこれはロバもいやなようで、ダッシュで逃げようとします=前のロバをせっつきます。そうして全体のスピードアップにつなげようという目論見なのでしょうが、どうもスピードアップを狙うというよりは、ロバ使い達の退屈しのぎといった感じです。最後尾のロバこそいい迷惑です。ひとしきり登り下り(もちろん下りがメイン)を終えると、泊まり地 Ghasa に到着です。この日のソーラーシャワーはぬるかった。
翌日はTatopani までの短い行程。すっかり川幅の狭まったカリガンダキを吊り橋で渡り、斜面につけられたややアップダウンのある道を行くことになります。数年前までは反対側の道を歩いていたということですが、第崩落があって以来、こちら側の道が整備されたとのこと。それでも結構きつい道です。途中、野生の猿軍団に遭遇したり、期待した割には大したことがなかった(ように見えた)滝の横を通過していくうちに、タトパニ近し!の雰囲気になってきました。

何といっても、タトパニには温泉があります。ここしばらくゆっくりシャワー浴びることもできなかったし(ボイラー直結のマルファは除く)、それに何といっても、ヒマラヤの山懐で露天風呂ってのがいいじゃないですか。そのためにも、タトパニに早めに着くってのは結果的に正解でした。

タトパニはとても大きなにぎやかな町。宿併設のレストランでは何でも食べられるといっても過言ではありませんでしたし、メインストリートのにぎわいが何といっても違います。何だか大都会に出てきたような感じでしたが、それでも車道などはありません。飯を食い、ビールを飲み、とにかく温泉です。

 

左の写真はいわゆる公認のお風呂で、水着着用。5ルピー払ってはいります。で、ここは夜間はやってないということで、夜、Kくんといっしょに別の非公認(?)風呂へ(公認よりもう少し上流にありました)。何とも幸せでした。

そしていよいよ翌日は、さらにカリガンダキ沿いに下るK君とも別れ、標高差1600mも何のその、ゴレパニ峠へと登ります。そろそろ疲れも出てきた頃ゆえ、長くて暑くてつらかったあ。

  ゴレパニの休日

  ネパールアンナプルナ毎朝二日酔いトレッキング