一面銀世界のムクティナートからアップルブランデーのマルファへ。
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19th March )
Ranipaua7:30 --(Muktinath return )-- Ranipaua 8:40/9:30 -- Eklibathi 12:00/13:00 -- Jomosom 14:30/15:10 -- Marpha16:00
継ぎ合わせの写真なので途中で色が変わってるのはご愛敬ってことで。ムクティナートから見たダウラギリ方面です。中央奥がダウラギリT峰( 8167m)、そのすぐ右にあるのがトゥクチェピーク、一番左に頭だけ見せてるのがニルギリ( 7061m )、といった案配です。写真で見るより現物の方がはるかに美しいですので念のため。
さて、あまりの寒さに夜中トイレ行くのも我慢していた takema ですが、さすがに我慢できなくなり、意を決してトイレに行ったのが朝6:00。まだ起きるのには早すぎるのだけれどしょうがない。と、いざ外のトイレに行ってみたら・・快晴じゃないのさ!「こっちでは、『夜が天気悪いと翌日は快晴になる』ってのは本当だったんだな(偶然かも知れないけれど)。寒さを我慢して表に出る。そして山々をバシバシと撮る。みんな気持ちは同じのようで、あちこちのホテルからツーリストがぼこぼこと出てきた。でも寒い。まだ日が当たってないから仕方ないけれど。部屋からガスコンロ持ち出してあったまりながら山を見てたら、しらない外人も寄ってきて暖をとっておった。
とりあえずチャーを一杯飲んで、ムクティナートへと向かう。昨日まで雪のなかったこのあたりも積雪約5cmといったところで、一面の銀世界である。20分で聖地ムクティナートへと到着である。ここは仏教とヒンドゥ教共通の聖地ってことで、仲良く寺院が並んでいる。モノの本には「仏教寺院のガスの炎は必見!」とのことだったが、予想に反して弱々しく貧弱な炎(あ、こんなこと言ったら仏罰が下りそう)。それよりもヒンドゥ寺院でむこうの僧侶から眉間にペイント(なんて言うんだっけ?)してもらい、ニセヒンドゥ教徒になったときのほうが面白かった。おっと、面白いだなんてこと言っちゃいけないんだ。何たってここは宗教上の聖地。フル君もきちんとお参りしてた。日本に白人旅行者が来て、神社の狛犬見て「ぶっさいくだなあ、このブルドッグ!」なんて言ったりしたらこっちとていい気はしないだろう。もちろん参拝中は神聖な顔してましたので念のため。
これはチベット寺院の一つ(炎がご神体のところとは別)。バックはYakgama Kan( 6481m )。標高5400mのトロンパスへの道はこの山の手前を行くことになるのだが、今日あたりは雪でトレースが消えてるんじゃないかなあと、人ごとながら気になる。
それにしても日が照ると暖かいこと!太陽の威力と標高の高さを感じる。正直言って、この日一日で思いっきり日焼けしました。日焼け止めはやっぱり必携です。なめて持ってこなかったtakemaは、鼻がばりばりになりました。
ラニポワに戻り、カレー味のそばを食べて出発。日差しが暑い!でも気温は決して高くなく、下りということもあって、着ているラグジャの袖をまくるくらいでちょうどいい。何とも快適な下りである(ちょっと Slippy だったけれど)。
前にも書いたが、灰色と黄土色を基本とした地面は雪のため全て白一色。空はどこまでも抜けるような濃い青(陳腐な表現だけど)。本当に来て良かったなあと思う。4日前にはまだ日本にいたなんて信じられないほどだ(すごい強行軍だったけれど)。この雪と、この天気と、K君と彼のガイドと、フル君と、時には馬鹿を言いながら下る。なんだかんだ言って、一連の旅行の中で、この日の前半と、プーンヒルでの昼寝とが一番良かった気がする(プーンヒルに行くのなら、朝だけでなく真っ昼間にも行ってみて下さい。誰もいない頂上で、山を眺めながら最高の昼寝が出来ます。あ、酒持っていくともっといいよ・・というのは自分だけか。お茶セット持っていくといいよ、に訂正)。
ぽこぽこと、のんびりとした集落を通り抜けつつ下る。逆光だからわかりにくいけれど、気持ちの良さが写真からうかがえれば嬉しいのですが。それにしてもこのあたりは何ともいえずのんびりしていたなあ。住むには大変なのはわかってるけど。
さて、だらだらと下り、カグベニへの道を右に分けてエクリバッティへとダイレクトに下る。この道、とにかく展望がいい!左に大きくニルギリをのぞみ、眼下に遙かなりカリガンダキの流れを眺めつつぽこぽこと下る道は真に絶景!ゆめゆめこのルートを登りに選ばないようアドバイスさせていただきます(行きはカグベニ経由、帰りはダイレクトルートってのがベスト)。エクリバッティではフライドライスとビール!フル君とはジョムソンでお別れなので、道半ばにして彼にビールをおごる。というよりは、あまりに気分がいいので自分が飲みたかっただけなんだけれどね。
そして今回のトレッキングのスタート地点であったジョムソンへと再び帰ってきた。ポカラで契約したガイドは既に陸路でジョムソンまで来ていて、こいつの到着を待っていた。フル君ともここでお別れである。彼はなかなかいいやつだったということで、3日分の支払にも多少色をつけることとした。その時の彼の顔が妙に神妙だったのが、「色つけてくれるなんて話なかったのに!」という思いがけなさからだったのか、それとも「おいおい、色ってたったこれだけかい?」という不満からきたモノなのかは今となっては知る由もないが、とりあえず前者ということにしておこう。名残惜しいが仕方ない、ということで何だかホモっ気のありそうなお別れ写真を撮る。ところで、日本に帰ってきてから彼に写真を送ったんだが、あの封筒は無事に彼のもとに届いたのだろうか。気になるところだ。
さて、続いてTakemaのポーター兼ガイドを引き継いだのは、見るからにヒンドゥ系って感じのカンチャ君。29才、独身。彼は渋めのなかなかいい男で、そんなに饒舌というわけではないが、こっちが話をふると結構乗ってきたりして、なかなかいいやつだ。ただ、最初は取っつきにくいかも知れないので、彼を知るには最低5日くらいは必要だろう(僕は酒は飲まない、っていってたのに、4日後のゴレパニではオフィスへのお土産用だといって買ってたアップルブランデーを空けてたぞ。もちろんtakemaもゴチになったわけだが)。
さて、ジョムソンからマルファまではたかが1時間とはいえ、単調な道(河原の中を行くのならまだしも、斜面の途中の道を行くので結構アップダウンもある)であった。しかし、辿り着いたマルファの街は何ともいえず風情のある街で街の雰囲気でいけばやはりここが一番だろう。しかもここでは地元産のリンゴを使ったアップルブランデーが売られているというのだから、酒好きにはたまらない。3日ブリに幸せな温水シャワーを浴び(カグベニではソーラーパワーシャワーがあったが、曇りの日の湯温は押して知るべしでしっかり冷水、ラニポワでは期待するほうが馬鹿だった)、さっぱりとした風呂上がりにまずビール、そしてブランデーと続く幸せよ。夕飯のダルバートをつまみにいただくブランデーは何ともいえず美味。日本のODAに感謝!(なんでもここでのリンゴ栽培は日本の援助で始められたものだとか)。昨日のラニポワに比べて標高も1000m以上低いので、夜でもそんなに「寒い!」というほどではなく、この夜はゆっくり熟睡。ちょっと飲み過ぎて自分のトレッキングパーミットを紛失!というおまけまでついた(ちゃんと宿の人が保管しておいてくれた。あぶないあぶない、気をつ けましょう)。
そんなわけで、明日からも「ただひたすら!」って感じの河原歩きが続きます?退屈?といわれれば退屈かも知れませんが、アンモナイト拾いでもやりながら行くと結構楽しめるものです。明日は Ghasa まで。長いぞ。
うーん、やっぱり温泉じゃーっ! (
Marpha -- Ghasa -- Tatopani )