(NZワーホリその13)
果樹園 in Alexandra ・・あれ、何で教壇に?
さて、いろいろ歩いているうちにお金がなくなっちゃったんですわ。ふと気づけば全財産15ドルくらいになっちゃって。しかも、それなのにパブに飲みに行ってるようじゃあ当たり前だよね。飲みに行かなくても、車の中には常時缶ビール(いつもダース買いをする)と箱入りカスクワインやウオッカが積まれてたし。要は「切りつめて生活する」習慣がなかっただけです。
さて、$15になってもなおかつ飲みまくり、いよいよ財産が2ドル少々になりました。キャンプ場で「さあて、いよいよ仕事探さなきゃ。とりあえずAlexandra(Queenstownの東100kmくらいだったかにある地方都市)に行けばフルーツピッキングくらいあるかなあ」と何とものんびりと考えていたら、隣にテント張っていたイギリス人のおいちゃんが「おい、今日この町にクイーンが来るんだぞ、知ってるか」というではありませんか。
「クイーン」と聞いたときに、あろうことかその時のTakemaは、キッスとかクイーンとかの「懐かしい」ロックグループを連想してしまったんですね。「どこで演奏するの?」なんて聞いてたら、おいちゃん怒りだしちゃって。「Queen is Queen !!」だって。そりゃ怒るの当たり前か。
というわけでいつの間にかNZに来ていたエリザベスUさんを、クイーンズタウンで目撃してしまったわけですよ。それどころじゃないはずなのに。しかし、警備は甘かったねえ。10分位前までは何の規制もなかったし。クイーンの乗った車は、自分の1m前を通過していきましたよ。この写真以外にもバシバシと撮ったのだけれど、うーん位置は最高だったな。何だかNZが英連邦の一つだということを実感しましたね。
さて、そんなことよりも、自分のこれからを心配しなきゃいけない。残金有り金はたいて1fish1chipsを購入し、いよいよ背水の陣で一路アレキサンドラへ。北島のKeriKeriじゃないけれど、このあたり、結構果樹園があるってことだったから、なんかあるだろうと思ったわけです。もちろん一つだけ当てはありました。Queenstownの町の掲示板に「Temporary-worker required」という張り紙があったので、そこの住所を控えてたのだ。もう募集してないかもしれないけれど、そうしたらそこでどっか他にないかどうか聞こうと思って。
とにかくアレキサンドラまで行ってみる。ガソリン残量が「Empty」ラインに重なった頃にとりあえず目的の農場に到着。
「あのー、QTで張り紙を見てきたんですけれど・・・」・・・即決。ただし、ピッキングじゃなくてドライアプリコット作りの方だったけれど。うん、仕事があれば何でもいいのだ。住み込み用の建物にはキッチンもシャワーもあってすごく快適。自分が行ったときにはデンマーク人が二人いて、数日後オランダ人とオーストラリア人が来たっけな。
仕事の内容は、取ったばかりのアプリコットをまっぷたつに切ってこの台に乗せ、そのまま乾燥室へ。乾燥し終わったものを今手に持ってるへらでそぎ落とす、という非常にシンプルなもの。
実は契約時にこの果樹園の主人と次のような会話をしました。「実は今金が全然ないんだけれど、給料日までの間、ここのアプリコット食べててもいいか?」「もちろんいくらでもOKだ」・・・
それからの数日間は完全に食事といえばアプリコットばかり。新鮮な、というか、まだ木になってる中でうまそうなものを取ってきて食べる。酒のつまみもアプリコット(ウオッカのつまみに合います。要は口の中でチューハイみたいになるわけです)。でもただ食うだけじゃいいかげん飽きる。ある時、まだちょっと青い状態のを取ってきてバターで炒め、醤油をかけて食べてたら、「おまえ何食ってんじゃ」と、横にいたデンマーク人があきれ果て、ソーセージをぶん投げてくれました。このあと、めがねが割れてしまうなどのアクシデントはありましたが、まずは無難に人並みの生活が出来るようになりました。日中働き、16:00頃仕事を終えてくつろぐ。特に、一日の仕事が終わってからのビール・ワインは最高。毎日この写真のようにくつろいでました。
そうそう、ここで面白いことがありました。ある日いつものように働いていたら、農場主の奥さんが、 「Takema、あなたに電話よ」というではありませんか。おかしいな、自分がここにいることは誰も知らないはずなのに・・と思いつつ電話に出ると、相手の女性はたどたどしい日本語で「こんにちは、私は・・・」といってくる。でも、なまった日本語と流暢な英語とのチャンポンでは何言ってるかわからない。そこで奥さんに彼女の用件を聞いてくれるようにお願いすることに。
電話が終わり、奥さんが言うには、「彼女、私の友達なんだけれど、今地元の高校で日本語の授業があって、彼女も聴講してるのよね。この前私が「今うちの農場に日本人がいる」って言ったら、ぜひ学校に来て日本語を教えて欲しいっていうのよ。学校の先生に話したら、「是非来て欲しい」ってことなんだっていうから、あなた行ってあげてくれる?その分のお金なら出してあげるから。どう?」(細かないきさつは微妙に違うのですが)。
そういわれたら断るわけはありません。日本語使っていいわけだし、お金ももらえるし、しかも、Takemaは元教員(しかもJapaneseの)なのですから。
そうしてその高校での授業が終わってから撮った写真がこれ。行ってみて初めて知ったのですが、彼女たちは日本語を習いだしてこの日でまだ3回目だった。従って日本語でぺらぺら話すわけにもいかず、結局あやしい英語で日本のこと説明する羽目に。日本の祝日について話したら、「建国記念の日」「みどりの日」など、説明に困難をきたす場合が続出。冷や汗ものでした。これ読んでるあなた、建国記念の日の定義について説明できます?できたとしても向こうは納得してくれないのでは?
まあ、そんなこんなでまたある程度の金も貯まりました。結局一ヶ月くらいいたかな。QTでバンジーした後、再びトランピングの開始です。
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