マッキンノン峠はまたもや快晴だっ!心がけがいいなぁ(爆)。

 

さて、Clintonの小屋を出発する頃には人々もかなり起き出してきた(ベッドのこともあるが、どうも山というと「早起き早立ち」という日本の夏山の習慣が出てしまうのだ。こっちの人、いや、白人系のトランパーは概して出発が遅い)。昨日二言三言言葉を交わした人たちに予備バッテリー持っているかどうかを聞こうと思ったが、「もしかしたらガイドツアー小屋のポンポロナにあるんじゃないか?」との淡い期待を信じて出発とする。

途中、太陽があたりだしたLakeのあたりで突然Wekaがこんにちはとばかりに顔を出した。Abel Tasmanで初めて見たときもそうだったが、彼らもまた人間に対する恐怖心を持たぬ鳥である。突然現れたかとおもうと、いきなり毛繕いを始めた。どうも日本的な感覚が出てしまい、「おいおいお前なぁ、少しは警戒しろよ、何たって俺はかつてWakatipu湖の鴨を捕まえてカモ鍋にしたらいいなあと、半分本気で思ったことのある男なのだよ」などと心の中で脅しをかけるのだが、やっぱりテレパシー能力は自分にはないらしい。動じることすらなかったもんね。

いよいよ着きましたポンポロナの小屋!入り口近くの窓が開いていたので「すんまへーん」と声をかけてみる。人の良さそうなおじさん登場。ことの次第を説明する。おじさんいわく「とはいってもねえ、ここは山の中だからね、そういうのホントにないんだよ。出発地のGrade Houseとか、Quintinあたりだったら搬入も容易だからあるかもしれないけれどね。もう全然動かないのかい?なに、まだ動くときもあるって?じゃ、それで何とかするっきゃないね。」要は、ないのだ。電池の予備すらないのだから、写ルンですなんてのがあるはずもなかろう。万事休すだ。

この頃、カメラは「2回に1回は撮れる」という感じにまでパワーダウンしていた。しかし、これからいよいよメインの峠越えなのだ。何とかもってくれと祈るしかなかった。

そんなわけで、5番目くらいに小屋に到着。時間はまだ早い。天気は快晴だ。こうなりゃ明日天気がどうなるかわからんこのエリアのこと、今日のうちにパスを往復しておくことに決めた。
さっさと、でもこんなに長かったっけ、年かな…と実感する頃(おしんこどんもさすがに疲れていた)、ようやくPASSのトップに到着。で、ふと思った。前回(1990)、DBビール飲みながら景色を眺めてるところをセルフタイマーでやらせ写真を撮ったところはどこだろうと。あたりを見渡すがそれらしきところはない。おそらくはPASSからもう少し左の稜線を上がった方で撮ったのだろう。じゃ、このあたりでいいや。似たポーズをとって、11年前と今回とを比較してみようと思ったのだ。そのためのビールはきちんと用意してきた。ちゃんとひとり1本ずつという念の入れようだ。ただし今回はDBならぬSPEIGHTSではあったのだが。

 

1990の2月、25才の時の写真が左、そして右が2000年のTakemaである。やっぱり格好は明らかに違うね。左は若いね。右は、何となく無理してる雰囲気がありありと出ているね。でも、10年の時を越えてどちらもバンダナ巻いてるっていうのが笑えたりする。あと、時間的にはほぼ同じ時間だと思うんだけれど、やっぱ2月の上旬と3月下旬では日の高さが違うなあということもこれを見ると改めて感じるな。



そしてしんこ君もご満悦の表情。座っている岩の後ろは数百mスパッと切れてます。



出ました、Takemaお得意のポーズ。NZバイクツーリング扉の写真とよく似ていたりする(笑)。

ま、まあそんなわけで今日もまた一日快晴で終わったぞ。カメラは…まだなんとかなっている。峠では3回に1回しかうまくいかなかったりしたけれど、まあ証拠写真だけは撮れた(もっともこのころになると、「バッテリー火あぶり刺激策」なんて強硬手段にもでたりしてたけど)。夜は明るい月が恨めしい。星が見えないじゃないのさ!もっとももうさんざん見たといえば見たんだけれど。さ、このあとはいよいよ「おしんこどんSutherland Falls(サザーランド滝)580mに挑む!」の巻でございます。え、Takemaはって?さぁ、どうしたんでしょうかねえ。「もう一度行って来い!」なんて言わないでね(笑)。