−少年よ、君はなぜそんなに「大人」なんだ!−

さて、「僕の村ガイド」をかって出てくれたリチャード君は畑の中の道をどんどん入っていきます。「あれがヤム芋の畑、これはキャベツ、え、キャベツは日本にもあるんだって?へぇそうなんだ。おっと、ここは滑るから気をつけて」といっておしんこどんに手を差し伸べるなど、大人顔負けの気の遣いよう、まるで「紳士」です。

しかしまたその一方で彼の鼻の下からはジュルル系の鼻水が垂れたりしているわけで、そのギャップはなんともいえないものがあります(笑)。しかし、この国で彼のような自信たっぷりの子供に会ったのは初めてです。英語も堪能だし、いやぁ立派だこと。

村の広場からは、Mt.Hagenの町並みが一望できます。こうして見ると大きな町には見えませんが、市内に行くと「どうしてこんなに人がいるの?」と不思議に思えてしまいます。ちなみに毎週金曜日は銀行が劇的に混むようで、建物内に入りきれない人の列が何十人、いや、下手すれば何百人という感じで列をなしていました。両替をしたい人はこの日を避けたほうがよさそうです。あれ、すっかり話がそれちゃってますな。

さて畑の中の道を歩いていたら、うしろから村の女性が歩いてきました。どうやらサトウキビの収穫帰りのようですが、サトウキビのみならず背中には荷物が満載。ふ〜む、やはり女性は働き者です。さらに歩みを進めてみると、今度は豚さんとご対面。この国では豚はとても大切に扱われているようです。とはいっても別に「神聖な動物」というわけではないのですが、中にはペットのような扱い方をしている飼い主もいるようです。そういうふうに飼えば、放し飼いにしていても逃げたりしなくなるからだとか。さもありなん。

しかし、もちろんこの豚たちは食用です。とはいっても普段から食べているわけではなく、シンシンのような特別のときだけ、ムームーと呼ばれる蒸し焼き料理の材料になるわけで、その味はなかなかのもの(実は偶然食べることができたんで)。ただ、脂身の部分が特に好まれるというのは、ブータンでもそうでしたがやはり日本人とは違う嗜好のようです。
ムームー

石による蒸し焼き料理一般を指すようで、地面に掘った穴に材料を入れてバナナの葉をかぶせ、熱した石で蒸し焼きににします。NZはマオリ人の「ハンギ」などとよく似た料理法ですから、このメラネシア・ポリネシア地域一帯に共通した料理法なのでしょうか。中に入れる材料は地域によって様々ですが(たとえば海沿い地域では魚が入る)、ムームーの王様といえばやはりこの豚を欠かすことはできません。焼けあがった豚肉の前には人がわんさと群がるのがその証拠。また、豚はある意味富の象徴ともいえる存在でもあり、結婚の際の持参品としても重要な存在になっています。いやぁ、勉強になりますな(笑)。



さて、そんなこんなで村の探検も終了です。

出発地点に戻ってくると、いつものように?子供たちが集まってきました。となれば、やることは一つ!そう、「大写真撮影大会+アルファ」に決まってます!(ワンパターンと呼ばば呼べ、というところですな)


この写真では皆さん神妙に写ってますが‥

外国人が泊まるような宿がすぐ近くにあっても、宿泊者が宿から出てきてカメラを向けてくることはほとんどないのでしょう。子供たちに全然場慣れした感じはないのですが、でも純粋に楽しんでくれていたようです。ん、何やってんだリチャード?左の画像をズームアップしたのが右画像。リチャードくんの舌が、えっ?。お茶目というかガキ大将の一面を見せているようですな(笑)。
毎度おなじみ動画編、しかも三連発っ!

「みんなではしゃぐ!その1」

Wmv形式、501KB、10秒


「みんなではしゃぐ!その2」

Wmv形式、446KB、8秒

「みんなではしゃぐ!その3」

Wmv形式、473KB、8秒

もう何も申しますまい、みんなトランス状態です?
ちなみに「紳士」のリチャード君ですから、「最後にガイド料を要求!」などという野暮なことにはならなかったことを最後に申し添えます。そういう国じゃないのねPNG、いいぞいいぞPNG。

さて、翌日はマーケットに立ち寄ったあと、もっと遠くの村を訪ねます。ほのぼのしちゃったなぁ、疲れたけど(笑)。ついでに次のページは重いのでお許し下さい。

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