マッドメンにビビったあとは、村人の皆さんによる弓の競射大会となりました。当然手作りの弓と矢を使っているわけですが、ひとしきりお手本?を見せていただいたあと、「どうだ、あなた達もやってみないか」ということに。こうなるんじゃないかなぁとは思ってましたけれどね(笑)。

しかしいざ弓を手にしてみると、弦がかなりピーンと張られていて(緩いままじゃ飛びませんから当たり前のことなんですが)かなり力がいるわけで、いざ射ってみると的に当てるのはおろか、射った矢が的まで届かないんです。はぁ難しいわこりゃ。
毎度おなじみ動画編

「お手本から始まりTakemaのへたれ弓へ」

軽々と射っているけれど正確な弓。しかしTakemaは?
Wmv形式、1.06MB、25秒
ちなみに村人の一人に「この矢はどれくらいまで飛ぶんでしょうかね」と尋ねてみたら、「だいたい1kmは飛ばすことが出来るぞ!」と自信たっぷりにおっしゃいました。い、1km?そりゃいくら何でもオーバーでしょと思っていたら、「どれ、それでは見せてあげるよ」ということで、谷に向けて矢を、キリキリ、パシュっ!

結果は「ふぅむ、やはり1kmというのはちょっとオーバーかな」という感じでしたが、それでも300-400mくらいは飛んだのではなかったでしょうか。手作りの弓でこの距離は立派というべきでしょう。

さて、すぐ脇ではやはり村人たちによる「ミニチュアマッドメン土人形」が売られておりました。お土産屋じゃなくてこういう露天で買うのは好きだなぁというわけで、しっかりK15でゲット。芸が細かいのは、ちゃんとお面が外れるように作ってあるところ。高いと思うか安いと思うかは人によるかと思いますが、うちらにとっては結構お気に入りだったんですね。ついでに矢も買っちゃったぞ(笑)。

ただ、PNG旅行はまだ始まったばかり(というかまだ初日)。この土人形がこれからの激しい移動を果たして耐えてくれるのかははなはだ疑問でありました(笑)

妙にかわいい感じで作られているこれらの人形はみなお面の部分が取れるようになっています。ちなみにうちらが買ったのは右写真の右側に写っているものです。クリックするとお面を取った画像に切り替わります。
後日談ですが、危惧されたとおり満身創痍の状態で日本にたどり着いたマッドメン人形は、おしんこどんによる大手術の結果元通りになりましたとさ。ただし矢の方はかなりバキバキになってしまいました。やっぱりバックパックに入れるのでは無理があったようです(笑)。

さて、このあとはコーヒーのプランテーション見学です。「パプアニューギニアにコーヒー?」と思われる方も多いんじゃないかと思いますが(日本にはほとんど輸入されていないんじゃないでしょうかね)、特にハイランド地方周辺ではコーヒーやお茶のプランテーション栽培が盛んなんです。地元のスーパーなどでもレギュラー、インスタントを問わず購入することが出来ますし、これがまたなかなか美味しいんです(ホントですよ)。日本に帰る時、空港にて同じ飛行機で帰る日本人を見ていたところ、ほとんど全員じゃないかと思われる人がコーヒー豆の真空パックを手にしておりました。裏を返せば「他にPNGらしい無難なおみやげがない」ということでもあるのですが(笑)。

ゴロカ周辺の道路沿いにはかなり大規模なコーヒー農園が続きます。PNGにおけるプランテーションは、かつてこの国がオーストラリアの植民地(正確には国連の承認による信託統治領)であったことと密接な関係があり、かつてはオーストラリア人も多く入植していたことをうかがわせます(実際、今回の旅行でも「30年ぶりにこの地を訪ねた」という、現在オーストラリア在住のご夫婦にお会いすることがありました)。現在でもこの国におけるオーストラリアの影響力はダントツのようです。

なお、映画好きの方なら「 Black Harvest −黒い収穫−」というオーストラリア映画(92年)をご覧になったことがあるかもしれません。コーヒーのプランテーションにおける諸問題をとりあげたドキュメンタリー映画ですので、興味のある方はご覧下さい(うちら夫婦は宿にあったビデオを見ました)。

左写真: すっかり赤く色づいたコーヒー豆。もうそろそろ収穫でしょう(マウスオンすると豆を積み込む作業中の画像に変わります)
右写真: 摘みとった豆は、天日で乾燥させたあとにローストされるわけです(マウスオンで豆の拡大写真に変わります)。
さて、そんなわけでこの日の行程は終了です。宿に戻り、ビールを飲んで食事をしておやすみなさいとなりました。明日はPNG最高峰 Mt.Wilhelm方面へ向かいます。いやぁ、登山口までが遠かったぁ(苦笑)。でもまぁPNGらしいトラブルというべきなのでしょうか?

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