さていよいよカンボット村を離れる時間となりました(午後1時過ぎ)。船を桟橋から離して流れの中央へ出ていきます。見れば子供二人が乗ったカヌーが川の反対側に向かって漕ぎ渡って行くようです。極端に高さの低いカヌーゆえ何だか見ていて心配になるほどですが、お二人はまったく動じることもなく楽しそう。慣れれば何ということもないんだろうなぁと感心。
ところで当地のカヌーですが、日本でも船に船神を祭るように、こちらもやはりそういう信仰心からかカヌーに彫刻を施しています。カヌーの舳先には川の主であるワニが彫刻されているのです(上写真マウスオンで出てきます)。1本の木をくりぬいた一木造りのカヌー、その先頭には安全を司るべくヌシが鎮座しているというわけですね。でも川に落ちたらそのヌシの人身御供になってしまいそうな気も‥
しかしふとわがボートに目を移せば、そんな呑気?なことを言っていられない状況になってきていたのです。それは‥
えらくわかりやすい状況です(苦笑)。いやぁ、それにしてもPNGに来てからは本当に大小様々なトラブルに見舞われます。昔、タイ観光のコマーシャルで「タイは若いうちに行け!」というキャッチフレーズがありましたが、それをこの国にあてはめていうなら「やる気があるならパプアに行け!」という言い方があてはまるかもしれません。ちなみに、ここまでのトラブルをまとめてみると‥
1. ハイランドのクンディアワで四駆に乗り換えるつもりが、来るはずの四駆が途中で壊れてしまい、結局5時間半足止め。代わりに来た車も、途中で大笑い系のエンスト。 2. ワバグのカルチュラルショー見学のため1泊2日で行くつもりが、マウントハーゲンまで来たところで突如騒乱のためお祭り中止。結局マウントハーゲンで3泊。 3. ウェワクのホテルで蚊の巣窟ルームをあてがわれる。おまけにその部屋だけ電気もつかないのに、空いている部屋に移らせようともしない。 4. 同じくウェワクのホテル。やっと部屋を替えてもらったと思ったら、「泊めてくれ」系の女性出没。さんざ話を聞いたあと追い出す。どうなってるんだぁ! 5. ウェワクからアンゴラムに向かう宿のバス、来ず!別の車で向かうことに(ま、これは大したことないなぁ)。 6. アンゴラムホテル、完全停電。夜の蒸し暑さこの上なし。部屋の中にファンもエアコンも冷蔵庫も温水シャワーもあるのに全部使用不可。身体的のみならず、精神衛生上もきつかったんです(ちなみにこの日の夜も状況は同じでした)。
そして、まだ旅は続く=これでトラブルが終わったわけではないのです(笑)。ちなみに今回はあくまで「現地旅行社を通して全て事前手配」なんですよ。行きあたりばったりだったらそれなりにありそうな出来事ですけれどねぇ。
さて、話は思いっきりそれました。ボートの船外機、全然かかりません。みんな汗だくになって一生懸命スターターをかけているので、Takemaも及ばずながらやってみたんですが‥やはり全然うまくいきませんね。
真剣にやってるんですが全然かかりません。その間、みんなはリラックスモード(笑)。
再びバトンタッチ後、しばらくしたところでめでたくエンジン始動!いよいよ出発です!
しばらく川を下ったあたりで、お昼ご飯の配給です。とはいってもサンドイッチ(そのパンはうちらがウェワクを出発した時に買っていた時のものに違いありません)とスプライト(冷えているわけではありませんが、ウェワクに来て以降缶ジュースを見たのは久しぶり)でしたが、川風に吹かれながらの昼食は遠足気分も手伝って?とても美味しく、すぐに平らげちゃいました。
となってくると、お腹満足&心地よい揺れ、そして昨晩の寝苦しさからくる寝不足という熱帯ヘレンケラー状況はどうしても眠りを誘うようです。
ひとときの安らかな世界に旅立っているおしんこどん。
川べりにはくつろぎモードのご家族。歯が白いなぁ。
さて、セピック川本流まであと数十分というところまで戻って来たかなぁというあたりで、我らがボートはいきなり脇の水路に入っていきます。たぶん近道のために掘削されたルートだと思うのですが、何だか雰囲気はディズニーランドのジャングルクルーズといった感じです。でもこっちはホンモノばりばりのジャングルなんですよね。何だかすごいすごい。
毎度おなじみ動画編 |
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樹林帯を通り抜けると、広大な湿地帯に出ました。これまたハマダラ蚊の大好きそうな場所ですが、日射しが強いので少しは安心‥と思っていたところに、なにやら作業中のご家族発見です。こんな所で何をやっているんだろう?(ちなみに、見物しているうちに誰かが刺されてました。地元の誰か=慣れている=抗体があるかも、だと信じたいです)。
特に、水の中に入っているお父さんの目的がわからない。
う〜ん、やっぱり聞けば良かった。ただ見てただけだったものね。
というわけでサヨナラを告げてしばし、セピック川の本流に戻って来ました。う〜ん、やっぱり本流は広い、海のようにも思えます。そしてほとんど地平線という大展望の中、快調にボートはアンゴラムに戻っていくのでありました。本日の行程はこれまで。思いっきり日焼けしたTakema&おしんこどんだったのでありました。