この絵にはいったいどのような意味が?

ブータンに来て最初に感じるものの中に、ブータン様式で建てられた建物群の美しさがあるのは誰も異議を唱えるところではないと思います。しかし、ある程度その外見を見慣れてくるとさらにその細かな点、特にその壁面に描かれた様々なイラストに目をひかれます。古い家だけではなく、新しく建てられた(またはリニューアルされた)建物にも様々なイラストが施されていることが多いのです。ここではそのイラストについてふれていこうと思います。

この壁面イラストですが、実は西ブータン地方に特有の習慣のようで、ブムタンなど中央ブータンのあたりにはほとんど見られませんでした(ただし皆無ではありません)。おそらくは宗教的(仏教だけではなく土着信仰的なものを含む)な意味合いがあるだろうことは疑いのないところですが、実際のところはどうなんでしょう。詳しく聞いたわけではありませんが、まぁ「写真館」的な雰囲気でご覧になっていただければ幸いです。
【ガルーダ】

ガルーダはもともとヒンドゥ教のヴィシュヌ神と敵対していた神のようですが、やがて和解してヴィシュヌ神の乗り物として活躍したようです。鬼太郎と一反モメンのような関係といえばいいのでしょうか(ホントかなぁ)。仏教側では「迦楼羅(カルラ)」というようです。要は神鷲ですね。半分は鷲、半分は人間というイメージは上の画像からも何となくわかります。母親が蛇族の奴隷となっていたためか蛇を常食としていたそうで、確かに蛇をくわえております。

あえて言うなら「保護神」とでもいうのでしょうか。つまりはこの家に災いが及ぶのを避けるための魔除けとして描かれているというのが一番無難な説明なのかもしれません。
【マングース】

この地域にマングースはいませんから(もっと温暖な地に生息)、これもまた南部(インド方面)の信仰がここまで影響したと考えるのが自然でしょう。仏教では毘沙門天に従い家に富をもたらす動物として位置づけられているようですから、要は富を司る神のようですね。ということは、口から吐き出しているのはお金か宝石?(すいませんよくわかりません)。
【鹿】

これまた現地で直接聞いたわけではないのですが、いろいろと調べてみたところどうやら長寿をつかさどる存在のようですね。七福神の「寿老人」などにも欠かせない存在のようです。もっとも七福神信仰そのものが仏教と様々な地域信仰のミックスによって生まれたものですから一概に「そうだ!」と断定するわけにはいきませんが、この説だともっともらしく説明できちゃうなぁ。



というわけで、ブータンの家屋に描かれたいろいろなイラストの数々、おわかりいただけたでしょうか。ちなみにこのような壁面画が一番多いのはパロ周辺です。ティンプーまで行くとぐっと少なくなりますのでお見逃しなくっ!

え゛?なに、何か忘れていないかって?え、大切なネタ?18がどうのこうの?ははぁ〜んなるほど、お客さん、あんたもお好きなんですねぇ。なぁ〜に忘れちゃおりません。そんなこともあろうかと、ちゃんと次のページに御用意してございます(笑)。ただし、男が見てもなぁんも面白くないんですけれどね。ここをクリックすると新しいウィンドウが開きます。このページ下部の「次へ」だと次の次に飛んじゃいますからお気をつけを。では、男の心根、とくとご覧あれっ!(笑)。

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