− Page9 ついに来ました真のアフリカ大陸最南端 Cape Agulhas! −



赤白ツートンの大きなランドマークですが、実はこの灯台が建てられたのは1849年、江戸時代なのであります。

というわけで多少の紆余曲折はありましたが何とかアグラス岬到着です。ちなみに、手前の町L'Agulhasを通り過ぎたあとこの灯台に向かう海沿いの道といえば、まさに稚内から宗谷岬に向かう道の最終区間と非常に似た趣でした。海ぎりぎりまで迫る山と、その僅かな間に通された道、そして張り付くように点在する家々。うーんやっぱりいいなぁ北海道!‥って、どこの国の旅行記を書いてるんでしょうね(笑)。

冗談はよしこさんというかへたな洒落はやめシャレというか、まぁとにかくアグラス岬まで到着したわけですわ。灯台のある丘からみて東〜北東寄りにある駐車場で車を降りると、暖かい日差しとそよ風が「アフリカ最南端へようこそ!」といわんばかりにわれわれ二人を優しく迎えてくれたのでした。



ね、二人とも呑気なのはわかるでしょ(笑)。

しかし灯台のある建物まで登ってきたところで、われわれはそこそこシビアな現実に直面せざるを得なくなったのでした。それはつまり、

とまぁかなーりソフトにいわれたのと同じような感じといえば感じでしょうか、さらに上の言葉を別事例にたとえていうならば(言う必要があるのかどうかは不明ですが)、ボクシングで挑戦者ジョーがかなり有利な試合運びをして来ながらなかなかチャンピオン力石はダウンしない、それならばこの必殺ストレートでとどめだ!とモーションを取り始めたところでジョーの目に写ったのは力石がこれまで見せたことのない鋭い目の中に燃えさかる炎。「し、しまった!カウンターパンチが来る!」とジョーはその瞬間全てを悟りながらももはやアクションを止めることは出来ず‥気がつけば力石がマットに沈んでいた、というところですかね。うーむほら、だから言う必要があるかないかで躊躇したでしょ(大笑)。

要は灯台の建物前まで来てみたら予想外に風が強かったということを言いたかっただけです、ハイ(苦笑)。

ちなみにどのくらい強いかというと、右上画像の通りおしんこどんが「風に向かって身体を預けられる」くらいなんですね。というかおしんこどんの手前に置かれた女性のオブジェがすでにおんなじことをやってますね(笑)。ここはそれだけ常に風が強い場所ということなんでしょう。あとで聞いたところによると、特にこの時期(冬)は風が強い代わりに夏はさわやかな気候なのだとか。なるほど道理でここに来るまでの沿道には別荘とおぼしき建物が沢山あったっけ。

さて灯台に上がるためR15を支払い階段を上がっていくことになるわけですが、いやはや木製の階段×3+ハシゴ×1は全て急!



だって、のっけからこの急角度で突き上げていくわけですから!



はい、わたくしTakemaもしっかりヒットさせてしまいました(苦笑)。



でもまぁ、これだけの歴史的建造物に今でも登れるのですから感謝感謝。

というわけで上部展望台まで上がってきました‥ががっ!



風下に行けばほぼ無風で快適なのですが、風の通り道ではまたも前傾姿勢のおしんこどん。

うーむ、アフリカ最南端を吹く風はやはり一級品でございました。その昔、積雪期の南八ヶ岳の稜線で「耐風姿勢数秒、数歩歩いてまた耐風姿勢、いつになったら下山ルート分岐に着くのさ!」と途方に暮れた(というか激しく恐かった)時のことを思い出しました。そのことを思い出したら何だか急に恐くなりました。いや、この展望台部分の周回なら大丈夫なんですが、実はここからさらに上にもう1つの3/4周回バリエーションルートがあるのです。と、おしんこどんはすたこらさっさと行っちゃったぞ(笑)。



幅も狭いし、手すりの強度もあんまり無い感じでした。Takemaは途中まで行って右上画像を撮ってオシマイ。

ま、このあたりの雰囲気は後ほど出てくる動画でもご覧いただけますのでよろしくです。風切り音がすごいです。さてそんなわけで灯台をあとにして、次に目指すは正真正銘のアフリカ大陸最南端、アグラスの岬!

駐車場からメインロードまで出ると、町とは反対方向に延びるダート路への看板が岬への目印です。1000m進んだところで車止めの駐車場、あとはたった50mで「南の聖地」に到着です。ちなみに周辺では演歌はかかっていませんし(笑)、ましてや「最南端到達証明書」などを発行してくれる売店も何もありません。ただあるのは次のようなモニュメントのみであります。



お箸を持つ手の側が大西洋、左利きの人はお箸がインド洋側なのよ(マウスオンするとそれぞれ画像が変わります)。



左画像の海はインド洋!ちなみに周辺看板のうち「海洋生物保護区」を示す絵は何だか「大漁盛」に見えて仕方ないんですが‥(マウスオンで別画像に)。




「アグラス灯台展望台ぐるり」

何だかある種バンジーの展望台よりも恐い気がしたTakemaでした(笑)。最初は展望台ぐるり、そのまま続いてその上の危険3/4周回路(道幅がぐんと狭まり赤い踏み板になるのでわかります)、そして最後にアグラス岬での動画と続いていきます。

Wmv形式、3.81MB、1分42秒

そんなこんなでアグラス岬での時間はあっという間に過ぎましたが、今日の宿はまだまだ遠いのであります。というかまだ距離的には1/4くらいしか来ていないのに、すでに13:00を回っているのでありますわ(大汗)。というわけで岬の手前にある小集落唯一のTakeAwayでFish'n Chipsを購入し、食べながら運転することとしました。



ちょっとおしゃれな感じのお店です。でもここも風がぴゅーぴゅーで、テーブルに座って食べる気にはならなかったな。

揚げたてはもちろん美味しいんですが、Fishの大きさにビックリ。この半分の大きさでも他所では平気で「1Fish」として売ってますって。おまけにChipsも膨大な量で、その量をまだ見ぬ先からいやな予感がして注文直後にSサイズに変えてもらったにもかかわらず‥結局全部は食べきれませんでした。この国の人のお腹具合はどうなってるんだ!‥いや違った、わたしが少食なもんで(笑)。でもNZやScotlandよりも絶対量が多かったのは確かです。

さてそんなわけで13:30にL'Agulhasの町を出てひたすらR319を北上です。Bredasdorpの町を抜けてからはさらに交通量も減り、地平線に向けて走るゾー!というところも随所に見られます。



まっすぐの度合いはこんな感じですね。時たま菜の花に似たような感じの畑があります(右上画像)。



地下水汲み上げ用の風車は今後いやというほど見ることになるのですが、こんな緑の中に立地する新品風車は最初で最後。



アグラス岬から100km弱、さしものR319もここで終点、さ、ここからは大動脈のN2を東に向かいます。



N2もこの区間は片側一車線が多く、R319との大きな違いは路肩の広さとガードレールの有無だけかも?

さてここで右上画像を見て「ん?あれれもしや?」と思われた希少なる方々は拙サイトの優秀なる常連さんであられますね!うふふ何で橋の下から橋梁を見上げているのでしょうか??そうこのあと一目散にTakemaが向かったのは、まさにこのN2沿いにある「Gouritz Bungy Site」だったのであります。L'Agulhasから240kmあまり、ちょうど2時間ちょいで到着したことになります。ちなみに南アフリカにおけるメインロードの制限速度は120km/hですからね、違法じゃ‥いやちょっと待て「N」はともかく「R」は100km制限の場合もあるんですが‥ま、時効時効!(ちなみに市街地の制限速度は厳守しました。それ以外にはほとんど人が住んでいないのが南アフリカですからね←正当化してどうする)。

というわけで15:50頃にバンジーオフィスにて受付完了です。このあとの詳しい顛末はバンジー編の「Gouritz Bridge 65m」をご覧下さいませ。ちなみにこのジャンプによりTakema精神面での「明日への準備」がかなり整ったのは事実です(笑)。が‥。

「初のアフリカンバンジー」、しかもここ数年では最長不倒の65mという高さを飛び終えた割にアドレナリンが分泌されなかったのは(いや自分としてはですが)、たぶんこのあとの移動を考えていたからだと思います。今宵の宿はKnysna(ナイズナ)のほんの僅か手前にある「Blackwaters River Lodge」なのですが、ジャンプサイト出発が16:30、でもここからまだ150km近くの移動、しかも事前に見知った情報によると宿は郊外の一軒宿、ということは暗くなったら見つからないかもしれん?というわけで「一刻も早く現地エリアに到着して宿を見つけなければ」と考えていたわけです。しかし南アフリカのN2ロードとはいってもやっぱりこんな場所があるんですね、題して‥



「出たなミニ名阪国道西行き下り坂、間もなく天理ICもどき!」

たった2つのカーブの光景ですが、わかる人にはわかってもらえると自負しています(何のこっちゃ)。最初にフラッシュライトがちかっと光ったのはただの警告なのかそれとも撮影なのでしょうか?ま、安全速度だったからいいとして。

Wmv形式、1.6MB、41秒

もうすぐナイズナという下りでおしんこどん、「あ、今ブラック何とかの看板があったよ!」。わたくし完全に見落としておりました。よって他車のいないところでぐるりんと反転、周囲がかなり暗いだけに「何だかこの先の宿って?」とちょっと暗い気持ちで右上画像の屋根付きゲートを下っていったわけであります。

しかし出迎えてくださったコリン&パムさんの応対はとっても優しくて、「あー真っ暗になる前に到着できて良かったー!」と心から思った次第です。ちなみに到着は18:00ジャスト、あと10分もすればトーチなしにはうろうろ出来なくなるタイミングでした。

なおこの日の走行距離は529km。ちょっと迷ったとはいえ、今回のアレンジをお願いしたこの国の旅行社コーディネーターさんに「あなたの立案した旅程はかなりハードなものであるということを認識していますか?」といきなり突っ込みメールをもらったことを思い出しました(笑)。

というわけでチェックインは完了、でもB&Bスタイルゆえ夕ご飯はナイズナ市内に食べに行かなきゃ!
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