− Page14 そして「天空の王国」をマレアレアの村へ −



うーんまさに「天空の王国」です!

ここレソト王国(「レソト」とは「ソト族の国」という意味らしい)は国土の全域が標高1500m以上に位置することから「天空の王国(Kingdam in the Sky)」とも称されています。聞けば、全世界のうちで最低標高が一番高い国なのだとか。しかもレソト王国大使館サイトによれば、「1年のうち300日以上が晴天」というのですから「太陽にも一番近い国」といえるかも知れませんね(笑)。

またさらなる別名もあります。それは「No Fence Country」。それほどメジャーな呼び方ではないようですが、南アフリカの支配下に入ることなく独自の文化を維持してきたお国柄ゆえ(1868-1966英国保護領、その後独立)南アのような居住地制限などもなされてこなかったこの国では、南アではほぼ全ての道路沿いに見られるような「フェンス」がほぼ全く見られません。広い平原を人々は自由に行き来し、牧畜の牛や羊なども飼い主に誘導されながら自由に歩き回っています。

イミグレから少し進んだ場所に小さな村がありましたが、決して富裕な家の造りではないにしろ「この土地のご主人はここに住む皆さん」なんですよね。そんなあたりまえのことがあたりまえではなかった南アフリカから来ると、何だかとってもほのぼのしてくるのは私だけではないでしょう。首都マセル側から入ったらそうも感じなかったんだろうな、うーんルート選択も大正解だったという気になってきました(笑)。



うーん、雄大だし広いぞぉ!



しばらくは首都マセル方面への道を北上します。



思い思いの場所に家が並んでいるのも、南アではあまり見ない風景でした。

さて「Motsekuoaの町にある看板を見逃すな」という情報を得ていたので、ゆっくり走りながら(もしかしたらマセルから来る客用の「反対向きの看板しかないかも知れん」と思っていたので、時には振り返りつつ進みました)目を皿のようにしていると‥一番賑やかに思えるあたりに右上の看板発見!「Malealea Lodge」と書かれていますから間違いありません。この分岐からは33kmとのこと、さしたる距離でもありませんからここからはゆっくり走っていきましょう。

ちなみにこの分岐点は各地へのミニバスの発着点にもなっているようです。実際、レンタカーがなくても時間さえあればミニバスでロッジの前まで行くことも可能ですが、問題は「いつバスが発車するかわからない」というところにありますね(苦笑)。でもレンタカーならその辺の心配も皆無なので安心です。ん?でも左上の画像を見るとミニバス以外にトラックバスなどもあるみたい?そういえばパプアニューギニアではこんな感じのバスにも乗ったよなー。気がつけばいろいろな経験をさせてもらってます。

で、ロバに乗った少年2人組を見つけたので写真を撮っていたらポーズをとってくれました。ん?よく見ると鞍なしで乗ってますね。この国では結構普通に裸ロバに乗ってました。われわれにはもちろん無理なことですが、乗り慣れてしまえば全くOKなんでしょう。ま、われわれもこのあとたっぷり馬に乗ることになったんですが(笑)。なお、この写真を撮ったあと「Give me some sweets.」とおねだりされましたが、英語がわからない外国人のフリをして逃げ去りました(苦笑)。実はこの後、似たような言葉を多く耳にしたのですが、やっぱりあげてはダメなのですよ。



右上の人のように乗ってみたいよなぁ。



「あと7km」の看板から先はダートの登り坂になります。おお、農作業車の「動力」はやっぱり馬でしたね♪

というわけでたどり着いたのがこちらの峠なのであります!

「天国入口峠」とでも直訳すればいいのでしょうか?標高2001mという高さも何だかいい感じで、これが「1997m」とかだと「あとちょっと何とかしてくださいよ」という気にもなってしまうような(そんなふうに思うのは自分だけでしょうか?)。ちなみにこのページのトップ画像はこの峠からマレアレア方面を俯瞰したものです。わざわざ上までスクロールするのが面倒な人はこの画像にマウスオンしてくださいね(なんて親切!)。

なお、この峠の脇には次のようなレリーフが埋め込まれておりました。



いやー確かに!この峠はあまりにも気持ちがいいです。来し方も進むべき方も広がる大展望、吹き過ぎる風も弱からず強からず心地よきことこの上なしですね。まだ時間的に早かったこともあり、かなりのんびりと過ごしました(左上画像にマウスオンするとレリーフの拡大画像に変わります)。

さてここからはマレアレア(村ではなく広域の地域名だそうです)に向けて下っていきます。



「せっかくなので長時間ムービーをば」

峠から下り宿に至る動画を長ーく長くお伝えします。特に大きな変化はありませんが、時間があるときにでもご覧下さい。

Wmv形式、14.3MB、6分34秒

そんなわけで無事Malearea Lodgeに到着です。予約していたのはいくつかある宿泊設備の中の「Forest Hut」。とはいえこの宿の直接の連絡先(事務所)は南アフリカのBloemfonteinなんですね。南アの旅行会社経由で予約を入れていたので大丈夫とは思いましたが、レセプションにはPCもありませんでしたので大丈夫かな?(そもそもここMalealeaには電気が通っておらずこの宿も自家発電です。部屋には小さなライトが1つありますが、電気がつくのは17:00-22:00のみでコンセントはなし)。でも、旅行社から発行されたバウチャー(Takemaが印刷したものですが)は無事確認されたようでした。

それにしても今や航空券でさえ自前印刷の時代なんですが、どうもこのシステム、これまでの紙発券に慣れた身からするとやっぱり不安ですねぇ。いや、今回もほぼ予約に関しての問題はなかったんですが(1件だけ、予約そのものではなく内容に関してのトラブルあり)、こういうオンラインのシステムが当たり前になってくるこの時代は「これまでの旅行者」にとっては逆に苦難の始まりなのかも知れません。特にトラブった場合は‥。そういえば(場所が場所だからということもありますが)最近は予約を入れての旅行ばかりになってきているので‥(東南アジアは除きますけれど)。

というわけで宿の方に案内されて到着したのはソト族の伝統家屋をイメージして作られたHut、というか見た目キレイに作られているとはいえ、作りとしてはまったくもってソト族の伝統家屋そのままの小屋なんですねこれが。



いい感じのHutなんですが、いきなり700-800mmも降るという大雨の時にはどうなっちゃうんだろう?



部屋の中はベッド2つだけでまさにシンプル。なお、お宿の犬も遊びに来てくれました。

小屋の前まで車を乗り付けることが出来ますから楽です。ちなみに部屋に暖房は全くありませんので厚着は必須。まぁわれわれの場合は何とかなりましたが(ただしフリース等を着込んでの就寝でした)。いや寝袋があれば何の問題もないのですけれど、この数泊のために日本から持って行くのもねぇ。



何が初春かというと左上画像のミモザの花が満開ってことですね。ちなみにトイレ&シャワーは共用ですがしっかりお湯が出ます!


あまり必要ないとは思いますが‥、左上のミモザ画像をよろしければデスクトップ画像としてご利用下さいませ。

「ミモザ for デスクトップ画像」(1600×1200pixel)
さて順調にロッジまで到着できたわけですが、このあとはいろいろと買い出しその他の準備をしなければならないわけであります。というわけで再びこのロッジのメイン建物へと歩いていきます。

あのお犬ちゃんは神妙に?おしんこどんを先導しておりました。おお、レセプション前の広場というか馬寄せ場のすぐ脇にあったのはレソト固有種のスパイラルアロエ!この宿の界隈(標高1700m)では育ちにくいみたいですが(もっと高所で自生するらしい)、ここでも頑張って生きているようです!

明日からは1泊2日のポニートレッキングに参加するのでまずはその手続き。最大の懸案だった「寝袋」も無事借りることが出来たので一安心です。あとは行動中の食事ということになりますが、この宿のマネージャーである?マイケル氏によると、村にはショップがあるからそこで買えばいいとのこと。というわけで買い出しがてら村を散歩しようということにいたしました。その顛末については次のページにて。
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