− アイスランド2010夏(33) レイルフニュークル(Leirhnjukur)見学後、ネイチャーバスでひとっ風呂 −



あたり一面に噴気口、地面はどこも熱く、まさにここは「生きている大地」!

そんなわけでレイルフニュークル(Leirhnjukur)へと向かったのでありましたが‥ここもまたかなり先まで遊歩道が続いているようで、いや歩くのが面倒というわけではないのですが、このあとお風呂に入るのに夕方の混雑が‥まぁもう諦めますか、歩き出したのがすでに16:30近くでしたから(笑)。

ちなみにこのエリアは、地下温泉のあったGrjotagia(グリョゥタギャゥ)の「割れ目の延長線上」にあります。となるとこのあたりにも幾筋にもわたって「大地の割れ目」が延びているわけなのですね。ただしこのあたりは小規模な割れ目が多いようです。



というわけで記念撮影。ん、おしんこどんの不敵な笑いは?(右上画像マウスオン)。そうきたか!(笑)。

約15分ほど歩いていくとそこそこの規模の源泉地帯に到着。ただしここに立ち入ることは出来ません。さっきの野湯とは比較にもならない多くの観光客が集まっており(というかさっきは無人で、ここは15人くらいね)、「不謹慎な行動」は厳に慎まねばなりません(大笑)。



見る限り源泉はかなりの湯温、しかしあふれ出しはほとんどなくて「見るだけ源泉」という感じでした。

いや本来も何も、ここはあくまで見学遊歩道なんですよね(笑)。しっかり見学デッキがありましたが、これはもしかして今年になって設置されたものなんでしょうか?この上方ではしっかり設置作業中でありました。



手すりのあるメインデッキから一段上がったアッパーデッキでパチリ。後方に見えるのがクラプラ火山、例の噴気も見え&音も聞こえてます。

さてここまで来たからまぁいいか戻ろうかと思っていたら、上方の稜線上にシルエット系の人々の姿が。では行ってみるかと木道を歩いて行ったわけですが‥



おお、木道設置の最先端現場がここですね。歩く部分の横板が薄いと思うのはTakemaだけ?長くもたないぞ。

まぁそれはともかくこのあとひょいひょいひょひょいと登って稜線というか頂上大地へ。しかーししかし、このあたりはまさに「生きている大地」を地でいく世界でありまして、地面のどこを触っても地熱は高く、至る所から噴気が上がっていたのであります。



「何だ、たったの43.1度?」と思わないでください。噴気口に素手で手を突っ込むのが恐かったんです(笑)。

もちろん実際はもっともっと熱い噴気が出ておりました。ここから先は地学の専門家の皆さんにお任せしましょう。あ、Y先生はかの現場から離れちゃったんだっけ‥(わかる人にしかわからなくていいです)。



で、われわれはといえばそれぞれ思い思いの姿勢でポーズを撮るのがせいぜいです(あのね)。

しかしこのレイルフニュークル(Leirhnjukur)、噴気だあったかいぞというような一般観光客とちょっと違った観点で見てみるとかなりスゴイのであります。それは‥



流れる溶岩がそのまま固化したと思われる様子。え?わからないって?それじゃ!



これならわかるでしょ!まさに「流れのまま固まった」ことが一目瞭然です。




至る所から噴気が上がっており、遊歩道の脇にも硫黄の析出が。岩はかなり脆いようですね。

ちなみにここで告白します。この界隈でまるで糸のように(太さ約1.5mm)、まるで水飴のように細く伸びた溶岩がありまして、「どれくらい固いのかな」と思って何気なく触ってみたらごくごく簡単にポキン!あーやってもうた!貴重な溶岩の生きた記録を!(笑)。ごめんなさい関係各位。ちなみにあちこちに何本もあったうちの一本だけです。一本ポキだからいいわけでは毛頭ありませんが‥。



歩道を境にして溶岩流エリア、目を少し転じれば爆発火口が。このあたり、ホントにすごかったです。

上画像にはありませんが視界の目の前にはクラプラ火山を遠望し、そしてその手前にはここからも十分轟音として聞こえる先ほどの圧力調整弁からの噴気音、そして足下は地熱を帯びた出来たてほやほや溶岩(もちろん昨日今日の話ではありませんが)というわけで、いやぁもちろんバヌアツ共和国のヤスール火山もすごかったんですが(見ていない人はこちらから)、ここアイスランドは「大地の底全体が燃えている」という感じで驚きました。
「源泉圧調整弁&レイルフニュークル源泉地帯」



右上画像のもこもこ地形については現地で説明文を読んだ記憶があるんですが‥結構貴重なモノだそうですよ(説得力ないな)。

さてそろそろキャンプを張っているレイキャフリーズ方面に戻りましょう。と、せっかくだから地熱発電所も見学してみましょうか?

先ほどTakemaが入浴した川の上流は‥白濁しておりました。道の横でなければここでも一浴‥いやここは熱くて入れませんって。しかも道路の真横だし発電所のすぐ前だし。根性というか肝の据わった方は是非トライして欲しいと思いますが、おそらく湯温は50度を超えていると思いますよ(笑)。

で、見学はさすがにタイムオーバーでアウト(確か16:00までだったか?=未確認)。それじゃ、本日最後の「目的地」へと向かいましょうか!

そんなわけでやって来たのは‥「Myvatn Nature Baths」!ブルーラグーンの向こうを張って?ここミーヴァトン湖近隣(レイキャフリーズのちょいと内側)に2004年に出来た巨大露天風呂なのであります。規模及び設備は本家ブルーラグーンに比べればかなり小規模ですが(あっちが大きすぎるんです)、必要にして十分な設備がしつらえられております。

と、ここまでは観光パンフ的な書き方をしてきましたが、脱衣場やシャワーエリアなどはかなりチープな造りでありまして、排水の設計なども日本では考えられないあれれ系。しかもあくまで水着着用系の文化というか、シャワーを浴びてから脱衣場までびしょびしょのまま上がってくるお客さんが大多数で、脱衣場には水かき用の巨大モップ形状ワイパーを手にした係員さんが定期的に脱衣場内の水を一気に押し出しておりました。造りは大規模だけれどどこか仮設チック?(笑)。

しかしそのことを抜きにして屋外の温泉はといえば、これはなかなか。



悪くない広さと、悪くない湯温ですよね。でも全体的にはこれよりぬるいエリア多し。



奥の方にも半分仕切られた湯エリアがあるんですが、違いはわかりませんでした。



投入源泉は激熱湯。冬場はもっと源泉投入量を増やすんでしょうが、湯底との温度差撹拌はどうしてるんでしょ?



これは奥のエリアを移した画像。確かに広い!冬場は湯に浸かりながらのオーロラ観賞もOK。いいなぁ。

ちなみに今回は入りませんでしたが、手前には「(現地にしては)熱めの湯」と「寝湯」とがありました。なぜ入らなかったかというと混んでいたからです。何だよ皆さんここのメイン温泉がぬるいのですかい?だったら是非「Yokoso JAPAN」!那須鹿の湯共同湯はもちろん東北地方から北海道南部まで、それぞれ「おのれの限界」に挑戦できますよぉ!(入りたかったのに入れなかった腹いせコメントか?)。

さてそんなブツクサはともかくとして、気がつけば19:30を回っておりました。さーてさすがにそろそろ帰りましょう。スーパーで夕朝食を買いだしてキャンプ場に戻り、またも「なかなか沈まない夕日」を肴にして‥



この日のおつまみは‥日本から持参のこれ!しかし何だかイマイチで食べきりませんでした(焼酎飲んでたのに)。

そのうちお隣のブラジル人エンジニア、Wagner(ワグナー)さんが戻ってきました。と、さっそく渡されたのは‥ナプキンで折ったという折り鶴!聞けば、ブラジルで日系の方に折り方を習ったのを覚えているのだとか。あのぉ、おしんこどんはともかくTakemaはこの世に生を受けて46年、いまだに鶴を折れないんですが(苦笑)。

ところでWagnerさんに「今日は朝早くいなくなっちゃったけれどどこに行ったんですか?」と聞いてみたところ、驚くべきお返事が返ってきました!

「今日はアスキャ山(Mt.Askja)に行ってきたんですよ。素晴らしかったです。

くはぁ!行きたいとは思っていたのですが道中の大荒れ度合いがわからず今回は断念したアスキャ山行かれたとは!しかも「火口湖の湯にはわたしが一番乗りでしたよ、でも火口の内側斜面はかなりドロドロで苦労しました」。ワグナーさん、素晴らしい行動力にびっくり。

ちなみにこの方からはさらなる極北の情報をいただきました。素晴らしい方とお知り合いになれました(帰国後もメールをやり取りしています)。



Wagnerさん、これからもいろいろ教えて下さいね!

さて、明けてこの日はいよいよ移動なのです。しかしこの日は同時に、「新しき長旅」の初日となったのでもあります(謎笑)。とにかく続きは次ページにて。
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