- 2011年末NZその18 ワーホリ以来22年ぶりにLake Marian再訪 -

さて峠のディバイド付近でしっかり降り出した雨ですが、峠を下ったホリフォードバレー分岐あたりまで来ると「ポツポツ」レベルにまで落ち着いてきました。しかし「ポツポツ」とはいえあくまで降り続いてはいるので、今回の旅行で初めて雨具の登場です!でもあくまで「ポツポツ」なので、Takemaは雨具の上着と帽子、それに折りたたみの傘で対応することに。おしんこどんは雨具フル装備着用。

登山口から氷河湖レイクマリアン(Lake Marian)へは登りで2時間弱なのではありますが、サブタイトル通り22年前に来たきりスズメであるために、正直言って道中の記憶はほとんど残っていません。残された記憶といえば湖回りのワイルドな風景、そして‥

ことくらいなのであります(苦笑)。しかし今回はフォックス氷河近くのマセソン湖周回路でさえサンドフライの数はほぼ皆無というか基本的にほとんど印象がなかったので、「もしかしてまだシーズンが早いので羽化してないんじゃないか?」という期待もあるわけです(いや、実はNZのサンドフライは1年中生息しているんですけれど(笑))。もっともこのフィヨルドランドのエリアある種やつらの「聖地」なので、いるいないにかかわらずまずはリペレントを塗り塗り。

出発してほんの数十秒後、ホリフォード川を吊り橋で渡ります。あれぇ、こんな橋すら記憶にないぞ。さすが四半世紀近く前ですね。それにしてもホリフォード川の清冽な色合いにはしみじみします(右上画像マウスオン)。

このあと少し行くと本流から離れ、支沢(レイクマリアン方面から流れてくる沢)沿いをしばし行くことになりますが、支沢とはいえ水量は多く流れも激しく、タイヤチューブでの川下りどころではありません(笑)。この区間にはしっかりした木製の歩道が整備されていましたが‥これまた記憶にないというか、たぶん当時はこんな整備された道ではなかったと思います。

と、このあたりで何と「雨が止んだ!」。うれ熟れ売れウレ嬉ー野!(無理がありますな)。そんなわけで傘も収納し支沢を離れてからは少し傾斜角を増した斜面をぐんぐんと上がります。



とはいえ山の上方はしっかりガスなので油断はできません。何たって年間降水量7000mmはダテじゃないので。

登山口から30分ほど進んだところで崩落地に出ます。思い出した、ワーホリの時にもちょっと崩れていた箇所があったぞ(記憶って甦るものですね)。しかし、当時は決してこんなに広範囲&大規模な崩落ではなくもっと小さなミニ崩落(あ、同じことか)だったと思うのと、崩落地に草がほとんど生えていないところを見ると近年になって一気に崩落が進んだのでしょうね(右上画像マウスオンで全体像に変わります)。

少しの区間崩落地の中を歩いた上で再び森の中へ。要所要所にはオレンジ色のマーキングが設置されているので、普通に歩いて行く限り道をロストすることはありません(というか崩落地を含めトレースはしっかりとしています)。ま、一応崩落地でガスっているときだけは気をつけてねという感じです。



このオレンジのマーキングを見ながら歩きましょう。崩落地ではしばらくエリア内を登っていくので対岸への取り付き地点に注意。

ここから少しの区間だけ急な登りになりますが、所詮片道休憩込みで2時間もかからないので(休憩含まずなら1時間半でしょう)たいしたものではありません。しばらく行くと緩やかな斜面をトラバース気味に進むようになります。



シダ類はもともと多いんですが、右上画像のシダの葉はものすごく綺麗でした。そういえばエアNZの尾翼マークもシダのデザイン。



最初で最後の休憩はフルーツ三昧。それにしてもNZの果物は美味しいわー(中にはやや大味なものもありますが)。

休憩後さらに進んでいくと「森の中のシダックスランド(ん?何だか違う?)」エリアに。下生えがほとんど全部シダで、ちょっと独特の雰囲気を醸し出しています。ここまで来ればあと15分くらいで到着ですので、ちょっと小休止してはいかがでしょうか‥って、別に観光ガイドのサイトじゃないんですが(笑)。



旅行ガイドのサイトであればここで若い女性画像が出るところですが、拙サイトゆえ40台後半のTakema画像しか出てきません(笑)。

最後にミニ草原を通過し、道がやや下り加減になると‥おお、見えてきましたレイクマリアーンっ!久しぶりだねーっ!




(合成画像にするとイマイチなので一部重なってますが全体はこんな感じです)

湖の奥にはいかにも系のU字谷(氷河の削り取りによって形成された地形)が見えていて、さらには湖周辺の急峻な壁も一望できます。この時には雨はおろか時折日射しまで出てくるという予想外の上天気になってきて、くわー期待もしていなかった快適三昧(激嬉)。
なお何故か(故意ではなく)音声はありません。まぁいいよね無駄なおしゃべりは(笑)。
こ、こんなに子持ちシシャモ、いや違ったこんなに気持ちよかったっけレイクマリアン!(このところかなり無理のある表現が続出していますが気になさらぬようよろしく哀愁)。あー太陽も出てきたし何だったんだ登山口付近の陰鬱たるどよよん系は!ただ、われわれがいる最中(もなかじゃないよ)にどんどん天候が回復したところをみると、早めに降りてきた(=すれ違った)皆さんはたぶんもっとよろしくない展望だったんだろうなぁとウフフ(性格悪)。

し、しかもですよ鹿もですよ歯科もですよ!(あーしつこい)、あれあれあれれれなのであります。あれ、?アレウリ?ウリ坊?(意味なし活用)、

22年の時を超えてTakemaの「空き容量の少ない脳天」にインプットされ続けてきた、レイクマリアンのサンドフライに関する絶対的記憶とはいったい何だったのでしょう!(いい意味でね)。とにかくこうなればあっさり人間の煩悩の権化たる服を脱ぎ捨てて湯ったり‥あ、違いましたね。レイクマリアンは温泉湖じゃありませんので全身浴に挑む意味はなしというか無意味な修行に他なりません(笑)。それにしても半袖でのんびりできるって‥期待はおろか考えもしませんでした。



わが妻ながらおしんこどんのバランス感覚はすごいなー。Takemaもポーズを取ってみましたがへっぴり系なので封印ね(笑)。

このあとは岸辺でランチ。無風でそこそこ日射しあり(太陽が出ると暑いくらい)、しかもサンドフライもいないとなればまさにここは「天空の別天地」にほかなりません!いやーこんなことになるとは全く期待していませんでした(出発時はポツポツ系だったわけですし)。

ご飯も食べ終わった上でしばしくつろいでいたら、おしんこどんが新たな不思議チャレンジ!(右上画像)。その後開口一番で次のようにのたまいました!

そんなことよく思いつきますな(笑)。しかし、いざやってみると‥確かに!水面がごく手前から奥まで一気に続いているという遠近法の魔術なのか「今ここでコケたくない」という不安感からなのか(笑)、確かに迫る感がすごいです。両上画像マウスオンでそれぞれ当時の別画像に変わりますが、静止画で見てもこの時のインパクトはまったく伝えられません。是非現地でお試し下さい(笑)。ただ、山が迫っている湖や川の縁でやってみたら同じように感じるのかなぁ、たったいま自分で想定したのは「上高地河童橋の下の河原の川っぷちから逆さまに奥穂から前穂の吊尾根を見たらもしかしてどうだろう」というイメージでした(笑)。

さぁてそろそろ下山です。ちなみにわれわれの到着タイミングはまさに先客なしの貸切湯船だったんですが(しつこいけれど湯じゃないって氷河湖だって=自己ツッコミ)、くつろいでいる途中から何組か上がってきました。と、われわれが下山口に向かうところでカメラを向ける女性が。で、カメラを向けている方角を見てみると‥



ただしお友だち申請に向かうにはちょっと距離があり面倒なので却下。さ、下山しましょ(笑)。



ま、「勝手知ったる道」だし下りなので基本的にスイスイと下ります。



何だかもののけ姫チックな狗顔岩を眺めつつ、支沢まで降りてきたら顔を洗いましょ(さすがに汗かいた)。

そんなわけで下りは1時間10分くらいで下ってきました。駐車場到着は15:30、さーてこのあとどうする?日本的感覚としては「新たな活動に及ぶ」には時間的にかなり遅いんですが、この時期のNZはまだ日没までには6時間近くあるわけです。

というわけで、もともと全然考えていなかったのですが「ミルフォードサウンドのクルーズ船」に乗ってみることにしました。12年前の新婚旅行、おしんこどんはミルフォードトラックも歩いたし、その終点であるサンドフライポイントからはシーカヤックで戻るという、いま考えても「そりゃ面白い」系の戻り方をしたわけですが(晴れててよかった雨だったら大悲惨)、考えてみれば夫婦で純粋なミルフォードサウンド観光クルーズには参加したことがなかったわけですよね(Takemaはワーホリ後の訪問で釣り船に乗ったりしましたが今はそれ系ツアーもないようです=残念)。

しかし時間も遅いし、今からミルフォードサウンドに行っても観光船の運航に間に合うのか?まぁでも駄目だったら戻ればいいだけのことだし、ワーホリ中じゃないので持ち金の心配も不要だしというわけでとりあえずイッテキマース!



あー、やっぱりこっちのサドルは残雪で無理でしたね(謎笑)。そんなわけでホーマートンネルに突入!

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