−2014/3 ボルネオ編 その8 メララップ温泉の源泉方面探索(1) −



さぁって行ってみますよ源泉探訪!その結果はなかなかスゴイことに!

話は少し前に戻りますが、朝食終了後Takemaがアルフレッドさんとすれ違ったところで‥


と、「いきなりの源泉パンチ」をいただきました(笑)。この時確か8:50だったので「え、えぇーとそれでは9:30にお願いします」とお伝えした上でおしんこどんに「よし準備だよ、あと40分で出発だ!」と連絡。さて、


何だか海外旅行中とは思えぬラインアップではありますが、今回は旅の目的が目的ですからある意味当然なのであります。

そういや以前ニュージーランドに行くのになぜかこのビニールプールを持参(機内持ち込み荷物)、経由地のシンガポールで乗り換え時間を利用して入国し、タクシーで無料の温泉地に行ってビニールプールで湯をタンノーし、そのあと何食わぬ顔でNZ行きの飛行機に乗り込んだということもあったよなぁ。われながらおバカだったぞアレは(詳しくはこちら)。


事前情報によると源泉地まではおよそ300mくらいということです(もっとも当然宿の管理地内なので勝手に入りこんだりせず必ず許可を得ましょう。というか心優しいアルフレッドさんは手が空いていれば案内してくださるはずですから)。当然ながら管理用の歩道があり、こりゃ楽勝かなとも思いましたが‥


途中から突如として歩道消失(苦笑)。何でも2月に大雨が降ってちょうどこの源泉送湯ホースの高さにまで水位が上がった結果、斜面は崩れ河原は大荒れになってしまったそうなのです。そういえば宿の川向かいの斜面も崩れて間がないようでしたが、同じ時にやられたのかな。

さらにアルフレッドさんいわく、「この斜面のあちこちから水が湧き出ているでしょう?うちの宿でもこのような地下からの湧水を利用しているわけなんですが、この周辺は地下水位が高く土壌に含まれる水分も多いため地質的には脆くて崩れやすいようなんです」とのこと。なるほどねぇ。ちなみにその洪水の時もロッジに直接の被害はなかったそうで、よかったヨカッタ。

さらにアルフレッドさんの話は続きます。


これもまた地球規模の気候変動の1つということなのでしょうか。


崩落地点のすぐ先に、パイプから流れ落ちる一筋の‥これが一号源泉です!(源泉名はTakemaが便宜的に付けているだけなので正式名称ではありません)。こちらは未利用のまま捨てられているようでもったいないなぁ。この下にビニールプールを置けば‥いや地形的に無理ですし、そもそも50度以上の激熱泉ですから打たせ湯系アビルマンも不可能です(笑)。

で、送湯ホースの下をくぐり抜けて上方へ。すると‥




コンクリートで固められた、その一番奥の場所から源泉が出ています!さっそく検温度チアーしてみたら(意味不明の人スルーパスよろしく)、いやはや56.7度のしっかりアチチ湯です。ちなみにここからの湧出湯は先ほどのパイプから垂れ流されている湯と同じもの。

なお左上画像を見ると何だか黒いモノがたくさん見えてますが、これは湧出部周辺に付いていた藻を前回の清掃時に引き上げておいたものが、天日乾燥されてこのようなコトになっているのだそうです。「この藻は健康にもいいんですよ」とおっしゃっていたような気もしますが、一方で足蹴にして外側に捨てていたような記憶もあります(笑)。

さて、この第一源泉から一段下がったところにメララップロッジの主力源泉である「第二源泉」があります!


集湯枡の上部は湧出部が埋没しないようにしっかり土止めされており、湯は3本のパイプでロッジまで運ばれていることがわかります(3本とも現役なのかどうかは不明)。それでも回収しきれずにオーバーフローした湯が下方に流れ出ていますから、ここの湧出湯量はかなり豊富なのでしょう。


こちらの源泉は第一に比べて僅かに高い57.2度。しかしそうなると、真下に見える「川との合流点」あたりがとっても気になるところというかあそこがターゲットか??(笑)。しかしここでアルフレッドさんの口から思いもかけない発言がっ!





いやぁ、まさかほかにも源泉があるとは!そんなわけで斜面を下っていきますが、オーバーフロー湯が同じ斜面を流れ下っているため足元はグジョグジョ。Takemaはスポーツサンダル系だったのでまぁヨカッタのですが、今回おしんこどんは「初日はリゾートホテルだよ」というTakemaの言葉に惑わされたのかお洒落系サンダルで来てしまったためちょっと難渋していました。「こんなところを歩くとわかっていたらわたしもスポサンを持ってきたのに」とのたもうておりましたが、来てみなきゃ現地の状況はわからないのでゴメンナサイ(笑)。


そこからは河原歩きとなります。「2月の洪水の時はあのあたりまで水かさが増したんだよ」とアルフレッドさんが指さした場所は、この時の水面からわれわれの背丈*2くらいの高さでありました。あちゃまーとんでもない水位だ‥。

ちなみにこのような河原歩きがありますから、雨のあとなど川が増水している時には源泉地帯に行くことができませんので念のため。というか、われわれがあまりにもラッキーだったのは「雨期なのにカラカラのタイミングで探訪できた」ということですね。またもおしんこどんのお天気パワーが炸裂したということなのでしょう。


途中には何箇所も温泉の湧出箇所があり、中には明らかに鉄サビ系の湯が出ているところがありましたし、上画像のように「だいぶ人類の入浴可能域に近づいた湯温」の温泉湧出もありました。ここなどは集湯アイテム&排水用ホース(工事現場などで使われる平べったくなるやつ)を持参すれば下方でビニールプールでの入浴が可能だと思われます(そんなのを個人的に持ってくるのはごく一部のマニアだけだと思われますが(大笑))。


さて、さらに河原を進みます。と、ここで突如として小さな砂浜のような場所(右上画像)に出たのですが、ここでアルフレッドさんの足が止まりました。そして悲しげな声で(そう聞こえただけですが)、次のようにおっしゃったのです。


な、何と!あまりに意地悪なことに「先月まであったはずの源泉地帯」がその姿を完全に消しているというのです!こ、これは残念無念!アルフレッドさんがこのことをご存じなかったということは、かの洪水後誰も源泉消滅について知らなかったということになります。嗚呼こうして熱帯の良泉が誰にも知られぬまま1つ消えたということか‥


そんなわけでこの続きは次ページにてお楽しみ下さい(笑)。

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