- 2015/8 キューバ旅行記(26) バラデロ市内を馬車で巡ったあとはタクシーでマタンサスへ -



さてこの乗り物は何でしょう?って、前の方に耳が2つ見えてますね。

そう、偶然通りかかった馬車に乗ることにしたのです。料金も明示されていましたし(10CUC/h*2人)、そもそも目的地がしっかりあっての移動ではないので、「それじゃ、1hほどこのあたりを回ってもらって、またこのあたりで下ろしてくださいな」ということであっさり交渉完了。

おしんこどんは「クラシックカーのタクシー、レンタカー、ビシ(自転車)タクシーと乗ってきたけれど、まだ馬車には乗っていなかったからかえって良かったかも」と嬉しいことを言ってくれます。自分が気になっていたのは二列縦隊で進む牛車でしたが、そもそもあれは完全農耕作業用ですから‥。

なお、「バスで半島を丸々一周すると約2時間かかる」とあったのもバス乗車をやめた理由の一つです。前にも書いたようにこの日はハバナまで戻らなければなりませんから、その移動手段(乗り換えあり)にかかる手間を考えると、あまりぎりぎりまでバラデロをうろうろするのもどうかなと思ったわけなのです。結果的には「バスに乗らなくて正解」でした(あとのページで後述)。



ご覧のようにバラデロの市内でも馬車はそこそこ走ってはいますが、場所柄観光用馬車もそこそこ多いと思われます(われわれの馬車もそうでしたし)。その見分け方の目安として考えたのが、



もっとも場所柄そのどっちも臨機応変に対応するんでしょう、ペソクバーノよりもCUCのほうが実入りがいいのは当然ですから。というわけで出発です。



それにしても御者(ぎょしゃ)さんはかなり「大きな」方です。となれば牽く側の馬も結構大変‥いや、でもわれわれを含めて仮に3.5人分の重量だとしても、一般的な(地元住民向けの)馬車の乗車率を考えればずっと軽いのでしょう(左上画像マウスオン=同じバラデロ市内での参考画像)。



せっかくなので御者席に交代で座らせてもらってもらいましたが、ふと後ろを見ると‥





うん、でも追いついた&抜かしたっ!(あちらは停留所ごとに停まりますからね)。

でも当然このあとソッコーで抜かれて見えなくなりましたが(笑)。あとはパッパカパッパカと馬に乗られて三千里行動といたしましょう。



思ったのですがメインロードを走っている限り変化がなくて面白味はありません。右上画像のような細道を「カッポカッポ」という馬の足跡しか聞こえない中で走るほうがよっぽどのどかでいい気分です。



やがて馬車は公園に入り、ここで一旦休憩です。ここホソネ公園(Parque Josone)はかつて農園主の自宅&庭園だったところのようですが(詳しくは不明要確認)、農園主ならこんな狭い半島のところに住まずもっと農園に近いところに住む‥あ、別荘か!(たぶん)。



無料で入場可能の公園ですが園内にはいくつかレストランもあるようです。ま、お腹も空いていないのでただ橋のあたりで記念撮影するのみでした。



観光地バラデロといえど裏道にはほのぼのとした雰囲気があります。

ただ、それでも猥雑とした雰囲気というかハバナの裏道のような「どろっとした生活感」は感じません。というのもここバラデロはキューバ共和国が国の総力をあげて?そういう生々しさを排除したところなのです。外貨獲得のために。

今回初めてのキューバ旅行でも感じましたが、正直言ってキューバの個人旅行はまだまだ大変です。特に公共交通機関を利用する場合は。その不便さをできるだけ回避するためにレンタカーを利用したわれわれでしたが、同じようにおいそれとレンタカーで回ろうと考える旅行者はまだ少ないでしょう。カーナビは付いていないし道路標識はやや少ないし(思っていたよりは多かったですが)、そして田舎に行けば行くほど英語も通じないし。

ただ、その一方で「リアルな味わい」があるのも事実です。作られた世界ではなく「そのままの生活感」が感じられるのは今から11年前(2004)に訪問したミャンマーにも通じるものがあります(また行きたいなー)。

しかしキューバ政府が目指すバラデロの未来とはどうもその延長上にあるものではなさそうです。ホテルの多くが「オールインクルーシブ」方式での自己完結型リゾートで運営されているように、ここは「バラデロであってVaraderoではない、キューバ政府自身が作りだした租界」であるようにも感じました。

というわけで、ビーチリゾートを求めてくる人には最適でしょうが、自分としては「次回はもう(来なくて)いいかな」という気がしましたね。



再びメインストリートに出ましたが、すぐに海岸沿いの脇道に入ったので、ちょっとビーチまで行くことに(両上画像マウスオン)。



いやー、それにしてもやっぱりここの海は綺麗だし波もなく穏やかですねー(右上画像マウスオン)。

さてそろそろ馬車ツアーも終盤戦です(たった1hなのですからすぐですね=実際にはちょっとオーバーしたような気もしましたが料金はそのままでした)。



最後のあたりで「座席を優雅に独占使用」してお姫様感を演出するおしんこどん(笑)。しかし現実はキビシク(笑)「はいここで終了でーす」。特段の愛想はなかった御者さんでしたが、気を遣ってくれていたのは確かなのでそれで十分です!

というわけでここまでのHorse-Coach Touring動画をご覧下さい。



カサに向かって歩き出すと、反対車線には何とも「あれには乗りたくないな」系の観光車両が走っておりました(左上画像マウスオン)。馬車だから乗ろうと思ったのであって、あれだったら普通のバスの方がいいわな。

ちなみに結果オーライというか、あのまま周遊バスに乗っていたら時間的にかなりタイトになっていたはずです。われわれの旅行って結構そういうのが多いんですよね(苦笑)。



カサに戻って奥さんと記念写真。いやぁ居心地よかったですよこちらのお宿。ありがとうございました。

というわけでメインストリートに出たところでタクシーをつかまえます。いや別にハバナまでタクシーで行くつもりは毛頭ないのですが、バスの時間が全くわからないのと、もし路線があったとしてももっと別の手段でハバナを目指したいということでもう最初からタクシー狙いなのです。

目指すは途中の町(市)であるマタンサス(Matanzas)。約35kmの道のりなので料金交渉大変かなと思いつつ待っていたら‥





ちなみに料金交渉は35CUCであっさり妥結。いや、2009年当時で「30-35CUC」だったという情報でしたから「40はともかく50とか言われたらどうしよう」と内心ビビってましたからね(笑)。

出発はほぼ11:00ジャスト。マタンサス市内の移動時間にもよりますが間違いなく12:00前には着けるでしょう。予想は11:45くらいかなと。実際のところそれよりも早く11:35に到着できました。



というわけで海沿いの有料道路を西進。ハバナとバラデロを結ぶこの道路、当然ですが言うことなしの整備状況(両上画像マウスオン)。



マタンサス市内に入り、車の往来の多い海沿いの新市街を進み、「え、こっちなの?」と思ってしまうような旧市街方面へと入っていきます。さて「この先にある目的地」とは?

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