- 2019夏、ジョージア編(17) ジュタからヒンカリのランチ経由でトビリシへ -



山小屋の先にはこんな桃源郷が広がっていました!



ジュタといえばフラワートレッキングが有名らしいのですが、さすがに8月上旬に入り花の数は少なくなっていたようです。でもまぁ自分としては花を見に来たんじゃなくて山の雰囲気を楽しみに上がってきたので大きな問題ではありません。



やがて上の山小屋「5 SEASONS」に近づきます。その手前に指導標があり、トレッキング(&登山)ルートが分岐するようです。文字部分がくり抜かれた中抜きになっています。日本でも高速道路上の看板などで時折見られますね(西日などで掲示が見えにくくなるのを防止するため)。

で、上の山小屋に到着。いやーここは気持ちいいわぁ!



かなり新しくピカピカです。2Fは宿泊棟になっているのかな。脇には個室棟も。



好展望の小屋前にはチェアやハンモックも。気持ちヨサソじゃないですか!(笑)。

ただしこの時屋外ハンモック周辺には「若い衆」がワイワイとしていたので(ハンモック上の彼もその一員)、平均年齢高めのわれわれはまずは小屋内にて‥




(ま、「とりあえずビール!」のノリですが)。




(あ、針金系の細工物もいい味出してますね)

と、気がつけば若衆も山を下りていったようですので、われわれ中年風情の出番となったようですね(謙譲の美徳)。











左上画像に見えているのは3842mのMt.Chaukhi(チャウヒ山)。渡辺さんはこの山の愛称名が「Six Ladies」だとおっしゃっていた気がするんですが、いかんせん当時のメモにはその旨の記載がなく、完全嘘っぱちかも知れませんので念のため(苦笑)。山の右下方の谷には、あまりにもわかりやすい形でモレーン(氷河による堆積丘の形成)が見えていました。



とにかく寛ぐ姿を見せようとするわれわれですが、実際は入れ替わりで撮影中(悲しき貧乏性)。



そんなわけで記念撮影後、ボチボチ下りましょかということに。ま、トレッキングなどという大げさなものではなく、「単にビールを飲みにきただけ」ともいいますが、いやでもでも楽しかった来てヨカッタ!



じゃーねー、またねぇ♪




まだ花もポツポツと咲いていましたよ。



馬で上がってくる人もいます。あー、思い出しちゃったぞ2017キルギスの無念(笑)。でもまぁあの日は天気もイマイチだったしね(その時のページはこちら)。

集落というか駐車場までの帰り道は往路と別のルートで下りていきます。たぶんこっちが一般ルートなんだろうなと思いますが、生活ルートも歩けてよかったなと。ウシュグリでもあまり知られていそうにない道を歩けたし、渡辺さんのガイド、やっぱりありがたいです。



そんなわけで駐車場へと戻ります。この工事は何?拡幅しているわけではなさそうですが、あまり削るとそこから浸食が始まっちゃいますよ。



来た道を下っていきます。未舗装ですが整備が行き届き路面状況は良好。




(ジョージアのテンプレ場面です)

で、メインロード(通称「軍用道路」)合流手前の集落、往路でその名がとっても気になっていたので看板名をパチリ。





いやまぁそれだけのことです。「H」を発音しない言語ってそこそこあるものですからついついそう思ってしまいました。ただジョージアの場合「H」ではなく「K」を発音しないのではないかという疑問もありますが、まぁどうでもいいでしょう自分の勝手な思いなので。

このあとは国境越えトラックの車列を追い越しゴンドラの下をくぐったりしながら、往路では通過した「観光地」に立ち寄ります。まずは「トルコの観光地パムッカレのミニ版」たる‥.





まぁとにかく、カルシウム分を多く含む鉱泉水が全面に流れ落ちているという点では本家と変わりません。こういう自然地形は日本だと‥思いつかないなぁ。ちなみにこの旅行の最終日に「本家パムッカレ」にも訪問しましたが(時間の関係で残念なことも多かったのですが)、あちらは見事に真っ白、こちらは‥ご覧のとおり茶色がかっております。でもこれはこれで大理石チックだし悪くない?



ただし「本家」と違うのは温度が低いこと。本家は「入浴」が楽しめるのに比べ、こちらは冷鉱泉なのです。ゆえに湯だまりの造成もありません(本家のほうも「掘って作った」場所は多かったのですが)。ここはシンプルに「自然の造形を見て楽しむ」のが大吉だと思います。

ん?でも左上画像を見るとそこそこ上方に人がいるよなぁ、もしかして泉源のあたりはそこそこの温度があったりするのかも?しまった一番上まで行ってみる価値はあったのかもしれません(その場合もたぶん糠喜びに終わったのかと想像しますが万が一ってこともあるしね)。



でもそこそこ立派な造形です。案外この周辺の山中に温度のある鉱泉があったりしないかな?



なお本家とは違い、「人工的な溝(排水のため)」が掘られていたりはしませんでしたのでここはこれからもこのままの景色かな。本家のほうは今後下部の白さが色褪せるというか薄汚れてしまうのではと危惧してしまうのですがどうなることでしょう‥。



このあとは山岳地帯を下りていくわけですが、このあたりにはヒツジのケバブ(BBQ)屋さんがたくさんありました。時間的に早かったのか?まだ「営業中」を示す煙は上がっていませんでしたが、この景色の中で食べたらさぞ美味しいだろうなぁ(この時の天候はイマイチでしたが)。



このあとは「ロシア-ジョージア友好記念塔」に立ち寄ります。ここは一大観光地となっていておみやげ屋さんもたくさん(やや過当競争気味のような感もありました)。



まだソビエト連邦時代の1982年に建設された巨大なモニュメントで左上画像の中央、女性がロシア、その前に立っている男の子がジョージアを意味しているそうです。現在の二国間関係を思うとかなり複雑な意味合いが含まれているように思いますが、建設当時はごく自然な?絵だったのでしょう。

ちなみにこの軍用道路は現在もジョージアとロシアを結ぶ重要な役割を負っており、数多くのトラックが行き交う「産業道路」でもあります。また、ジョージアはロシア人にとって夏のバカンスの目的地でもあります。2019年の6月にはロシアの議員がジョージア議会の議長席からロシア語で演説を行ったことから、トビリシ市内で抗議デモが発生するなどキナ臭い動きがあり、ロシア側がジョージアに対し一部で制裁措置(ジョージアワインの輸入停止とか)を実行するなどの報道がなされました。

そのことを渡辺さんにお話ししたところ、そのお返事は思いがけないものでした。



なるほど、あの一連の報道は「多分そうなっているだろう」という予想というか思い込みを含むものでもあったのかと。というか「ロシア人のバカンス熱は抗議デモなどものともしなかった」ということなのかもしれません(笑)。



観光パラグライダー(インストラクターとのタンデム)も盛況のようでした。この日はどうやらいい気流が上がっていたようで、いくつものグライダーがソアリングを楽しんでいましたね。



さて露店街を通り抜けて車に戻りましょう。このあとはどこかでお昼を食べた上でトビリシに戻るだけです。宿に着いたらこの日のうちに洗濯しなきゃ(笑)。

峠付近はスキーエリアにもなっていてリゾートホテルが建ち並んだりもしていますが、あんまり好きな風景ではありません。このあたりにもかなり外国資本が入り込んでいるのだろうなと思うばかりです。



標高2395mの峠から一気に下り、同1000mくらいまで来たところにあるレストランで少し遅めのお昼です。実はここまでの旅行中、ジョージア料理の定番中の定番ともいえる「ヒンカリ」を食べてきませんでした。というのも渡辺さんから「ヒンカリは今やジョージア全土で食べられるけれど、もともとは東部の料理です。そこで『本場』に行ったところで食べましょう」とのアドバイスをもらっていたため。

そしてどうやらこのあたりが「本場」らしく、いよいよヒンカリを食す時がやって来たというわけです!というわけでパサナウリという集落内にあるガーデンレストランへ。



さすがに標高が下がってきたので気温も上昇、というわけで冷えたビールでのどを潤します。うー、ウマイ!(思い起こしてみるに、ジョージア滞在中、ほぼ全てのランチでビールを飲み、ほぼ全てのディナーでワインを飲んでいたような気がします)。そして程なくして‥





見た目は小籠包と似ていますが、大きさが全然違う!間違いなく「大籠包」です!子どもの握り拳サイズというか、小さめの肉まんくらいあります。そして製法は「水餃子」同様に茹でられています。

食べ方はまず最初に「中のスープを味わう」のだそうで、この点では小籠包と同じです。うはぁスープ最高!そして餡のお肉もジューシーでウマイ!



なお皮も肉厚なので、何個か食べればお腹がふくれてきますが、最後まで美味しくいただきました。なお頭頂部の結び目にあたる部分は固いので残すのが食べ方の流儀のようです。

渡辺さんいわく「うん、80点くらいかな」。なお渡辺さんもこのレストランに寄ったのは初めてだったそうです。トビリシ発着のカズベキツアーの場合、この付近をお昼時に通過することがないのだそうで、今回われわれが「ジュタ寄り道」をリクエストしていたことで立ち寄りできたということでした。

なお渡辺さんからのヒンカリアドバイスがもう1つ。



うーむどこかで聞いたことのある話だなと思ったら、信州のおやきがまさにそれですよね(笑)。あとは肉まん関係だってピザまんとかカレーまんなどの亜種があるし‥。ちなみにこの日の夕食では亜種ヒンカラを注文しましたが‥(後述)。



レストランは屋外ベースで庭園風。雰囲気もなかなか良かったかなと。



このあとは一路トビリシへ。うっはぁどんどん暑くなってきたぞぉ!まぁお天気がいいので到着後に洗濯を始めても十分に乾きそうです(そもそも湿気がぐんと低いので)。



そんなわけで今宵のお宿に到着。翌日は国際夜行列車で出国してしまうので、ジョージア滞在最後のお宿でもあります。エリア的には前回と同じくオールドタウンエリア、ゆえに朝ご飯の買い出しは数日前同様SPARを利用しました。

このお宿はホテルではなく「アパートメント」で、自炊も可能(しませんでしたが)。要は「生活用品が揃った(長期滞在可能な)」宿という分類のようです。部屋は‥広い!もちろんエアコン完備で快適!そして、驚くなかれ、




(右上画像はフェンスの隙間から撮影したものです。当然一般開放はされていません)。

とはいえ大統領がお住まいということではなく、おそらくここは「迎賓館」なのでしょう。国内外からの賓客がおられる場合はともかくとして、この日は実に静かな感じで、警備モードも最低限度でした(だから右上のような撮影も全然OK。正門には警備員もいたのでしょうが)。

さてしかし、われわれには「宮殿住まい」どころか「洗濯」が待っています(苦笑)。この旅行もちょうど半ばとなり(「これでまだ半分なのかい!」というツッコミには回答できません)、さすがに着る服がなくなっていましたから。そこで洗濯機があるというこちらの宿をお願いしたわけです。

しかし、渡辺さんと宿の方のやりとりによると、なぜか情報が違っていて「宿泊者用の洗濯機はない」そうなのです!え、うっそぉ!しかし、「洗濯なら自宅用の洗濯機があるからそれで洗ってあげる」とのことで一件落着。一式をお渡しして、洗い上がるまで待機することに。おしんこどん「洗濯ネットに入れてあるものはそのまま洗濯機に入れるように伝えてね」とのことでしたが、自分が伝えると(宿の男性は英語OKでした)、「え、そのまま?」という表情でしたので、多分こちらでは洗濯ネットというもの自体が一般的ではないのかなと。

しばらくして声が掛かり、洗濯が終了したようで受け取り完了。



右上画像のスペースにて、お借りした物干し台にとにかく干しまくりました!

この時点で17:00近くでこのあと夕食に出かけたわけですが、結論からいえば「ソッコーで乾いた、実にドライなトビリシ!」という感じでありました。ただ、若干危惧されたとおり洗剤の溶けムラによる白残りが一部にありましたが(自分が持参した洗剤パックを渡そうとしたら「いいよ、うちの洗剤を使うから」と。日本の洗剤なら量少なめでちゃんと溶けるのになぁ)。



宿のすぐ脇は崖沿いのほぼ廃道になっていて、ご覧のように景色はいいけれど下りられない感じでした(道としては下りられるようですが最後の最後で車道を横断できないらしい=この道ですれ違った旅行者談)。さ、それでは夕食に出かけましょう。数日前よりも下調べしましたよ!

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