- 2019夏、ジョージア編(19) 大関栃ノ心関の自宅にてお父さんと乾杯! -



わかりましたか?建物の壁に漢字で記されております。

そう、やって来たのは大相撲は大関(訪問当時)栃ノ心のご実家なのでありました!とはいえ上の建物ほかは現在建築中で、だから工事用品のような物が置かれているわけです。

前ページでも書いたように、訪問前渡辺さんは「日曜日ゆえ工事はお休みなので現場には誰もいないはずです。外から新築工事中の家を眺めるだけになると思いますがそれでもいいですか?」とわれわれに確認して下さいました。もちろんそれでもまったく問題ないとお返事していたのです。

しかし、いざ到着してみると‥





というわけで「これはもしかして中を見せてもらえるかも?」という期待にうち震えるわれわれでありましたが、いっぽうで渡辺さんはある意味「これは‥覚悟せにゃいかんな」と心したそうでした。その理由はこのあとわかります(笑)。

敷地内に入っていくと、中から人が(当たり前)。少しのやりとりのあと「おーあんたか!」系の雰囲気になりました。出てこられたその人とは‥



さすが渡辺さん、栃ノ心関のお父さん(ザザさん)とも面識があったようで(4-5回会ったことがあったそうです)、「日本からのお客を連れてきたよ」とおっしゃると、「おおそうか、それじゃせっかくだし中を見てもらおうか」という流れとなったようです(無論ジョージア語は一切わかりませんので想像ですが)。



見せていただいたのは、お客さんをもてなす建物。賓客館とでもいう建物です。現役力士ですし、ご本人の意向もあるでしょうからよくはわかりませんが、こうやって「準備」しているということは、栃ノ心関は現役を引退したらこの地に戻ってくると(お父さんは)考えておられるのでしょうね。

ちなみに渡辺さんも「栃ノ心はおそらく(親方とならずに)戻ってくるのだと思いますよ」とおっしゃっていました。ブルガリア出身の琴欧洲関は日本に残りましたが、残るか残らないかは当然ご本人の意向が最優先ですからね。モンゴル勢だって残った人もいるし帰った人もいるわけで。

続いて内部を拝見します。



左上画像、床に開けられている穴は「ワインの醸造用」のものだそうです。一つはお隣の暖炉に結構近いのですが、伝導熱の懸念はないのでしょうか(笑)。暖炉両サイドには狼が描かれ、なかなかです(高いんだろうなぁ)。



室内にはライトアップされた滝もあり、また盾や矛も置かれていました。もちろんまだ工事中なので仮置きモードなのですが。広い部屋なので、ミーティングやパーティに用いられることを想定しているのかと。



再び外へ。右上画像はプールの予定地なのだとか。そういえばその昔(自分が小学生だった頃)、遠戚の自宅を訪問したら敷地内にプールがあってびっくりしたことを思い出しました(1970年代前半ですからね)。子供心に「お金が掛かるんだろうなぁ」と思ったことも(秋だったので藻が発生していた気がします)。

「自分はお金持ちになっても自宅にプールはいらないなぁ」と思ったような気もしますが、幸いなことにそのような財力もないまま半世紀以上生きてきてしまったのでこのままいきます(何のこっちゃ)。

さて、この場所は今のところただの工事現場です。お父さんが渡辺さんに「じゃ、このあとは‥」というお誘いをなさったらしく‥





何と!エントランスから母屋までの間には葡萄棚が!幹の太さからしてもここ数年で整備されたものでないのは明らかで、おそらく数十年モノでしょう。ジョージアでは戸建て家屋の庭ごとにブドウの木が植えられているのがデフォルトです。でも前庭はなかなか広く、そしてブドウも鈴なりに成っておりました。なおwikiによれば栃ノ心関のご実家はワイン用の葡萄農家なのだそうで、なるほど納得です(ほかにもブドウ畑があるのでしょう)。

なお渡辺さんは先ほどの客殿を見ていた時に「変だなぁ、この規模を考えればもっとワインの熟成庫サイズが大きくてもいいはずなのになぁ」とおっしゃっていたのですが、お宅はワイン農家ということで、熟成庫がすでに他の場所にあるからなのではと。

このあとは渡辺さん、シャルワさんとともに母屋前のテラスへ。と、ここで渡辺さんからのご説明が。





というわけでやってきましたよ自家製のお酒が!もちろんワインなど醸造酒ではなく蒸留酒、しかもお父さんいわく、「これも自家製でね、アルコール度数は60度だぞ!」というバケモノ系のお酒で乾杯です!(笑)。




(この場においてこの笑顔を出せるとは!)。



自分はこれでしたからね(まぁこれはこれで悪くもないですが)。



ええっと、乾杯は複数回あるのでこうやって写真も何度か撮れるわけです。

ちなみにお父さんは「度数60度!」と思いきりプレッシャーをかけて下さいましたが、自分もお酒に関してはこれまでそこそこ格闘してきたわけで、その感覚からすると「確かにキツイが50度くらいだと思う」という感覚でした。いや、自分の舌が「アルコール焼け」してしまったのかもしれませんが(苦笑)。

そんなわけで、この貴重な乾杯場面を動画でご覧下さい。



なるほど、建設現場でお父さんとお目にかかった際に渡辺さんが「覚悟‥」とお思いになったのは、この「乾杯」(=酔っ払う)の覚悟だったわけですね(笑)。しかしTakemaは「日ごろの精進」の成果か、3杯飲みましたが全然酔った感じにはなりませんでしたよ。渡辺さんはこのあと顕著に饒舌になられたようでしたが(笑)。

なおこういうお酒の席では、「夫が4杯目に手を出すと、妻は遠くで見ていてがっくりする」そうな。その理由は、「少なくともあと2杯は飲むことになるので間違いなく酔っ払うし、また「おい、つまみがなくなったぞ、何か作って出せ」等の流れになること必定なので、ということでした。

そういえば栃ノ心関は、同じくジョージア出身の臥牙丸関同様、角界随一の酒豪として知られているんでしたね。どうやらこのお父さんの背中を日々見ていたということなのでしょう(笑)。



ところでご自宅訪問に際してお土産の1つも持参しなかったわれわれですが(突然でしたので)、そういえば‥われわれが国技館に行った時(この時です)に撮った写真の中に栃ノ心関が映っていないかと思って探してみると‥おお、まぁまぁの位置にいらっしゃったではないですか!というわけで拡大してお見せすると、大変喜んで下さいました。いい感じの位置で撮っていてよかったぁ!



ところで、栃ノ心関の手形がありましたのでわたくしTakemaが手を合わせてみたところ(左上画像)、うっひゃー、関節一つ分大きさが違いますがな!で、お父さんが手を合わせてみると(右上画像)、さすが親子ということか、ほぼ遜色ない大きさですし、今こうやって見てみると、手首の太さが自分とまるで違います!

聞けば、お父さんも若い頃は柔道の選手だったそうで、大きな大会にも出場したことがあるのだそうな。なるほど、やはり格闘家の血筋なんですねぇ。



お酒のほうは「1クール」で終了し(コーヒーも出して下さいました)、栃ノ心関のご自宅訪問も終了。お別れ際にお父さんとおしんこどんの握手を撮影したのが上画像。当然ながら腕や指の太さがまるで違いますねぇ。





なお、栃ノ心関は残念ながらこのあとの九州場所で大関の座から陥落してしまいました。でもなぁに、一度は幕下にまで番付を下げながらの復活、そして幕内最高優勝までこぎつけた栃ノ心関のことですから、まだまだ頑張ってくれることでしょう!

さてこのあとはトビリシに戻ります。「お昼は豚骨ラーメンにしましょう」とのことで、「AKASAKA」というお店へ。日本人の方がやっているお店のようですが、この日はそのご主人がおらず、ゆえにスープの仕込みができておらず麺類は油そばだけとのこと。残念無念。

そこで油そばと餃子を注文、それと渡辺さんがすぐ近くで買ってきたマグロのにぎり鮨を合わせていただくことに。



もちろんお昼ですからビールで乾杯ですね(さっきも飲んでいましたが)。



お鮨は美味しかった!餃子はまぁまぁ。残念ながら油そばはちょっと‥という感じで(食べ慣れていないこともあるかもしれませんが)、全員が残してしまいました。



午後は市内見物です。まずはゴンドラに乗ってナリカラ要塞へ。高いところからトビリシ市内を眺めようという算段です。右上画像の奥には至聖三者大聖堂が見えていますから、向かい側の崖の奥が旧市街ということになります。



市内中心部を流れるクラ川がよく見えてきました。なかなかすごい崖っぷちにまで家が建ち並んでいますが、考えてみればこの数日前、あの界隈を歩いていたことを思い出しました。右上画像の筒状の建物はコンサートホールということですが、どうしてあのような形状にしたのでしょうか。もしかして筒状ゆえ音の抜けが良いとか?謎です。その奥には大統領宮殿が見えていますからあの手前に昨日泊まった宿があることになります。



Kartlis Deda View point(ジョージアの母の像)までやってくる途中で雨が降り始めました。とりあえず記念写真だけ撮ってすぐに退散しましたが、「母が剣を手にしている」ところに、このコーカサス地方のこれまでの歴史が凝縮されているような気がします。



とりあえずおみやげ街まで戻ってきて雨宿り。幸い待つことしばしで止みました。



あらためて市内を遠望。雨も止んできましたし、それではそろそろ‥





「ここにこんなものがある!」と知ってからはやる気満々のTakemaでありました!(渡辺さんは呆れていたようですが)。バンジージャンプ同様料金は高くて1人40ラリ。往路のゴンドラが片道2.5ラリであったことを考えれば法外だともいえますが、ええ、それでもやりますよ、おしんこどんと共に!







何だか「ドラえもんが遊んでる」感じにも見えますね(笑)。
一瞬ともいえる短さで終わるところまでもがバンジーと同じでした(笑)。でも満足!というわけで要塞裏側の植物園側に下りてきましたので、ぐるっと回って渡辺さんと合流することにしましょう。この続きは次のページにて。

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