(あまり意味はありませんが上ロゴマウスオンで英語表記に変わります)
− 2013 カムチャッカ旅行記その10 アバチャ山ベースキャンプへはまさかの雪原GO!−
コリャークスキー山(3456m)を望むこの道は、同時に「川床」でもあります(笑)。
明けて翌朝なんですが、部屋を変えたのは大正解!深夜までうるさかった車の音は全然しないし、午後に太陽があたらない側なので部屋の熱気も全然マシだったしでほぼ快眠できました。
ちなみにおしんこどんと一緒の時は「喫煙可能の部屋でもタバコは外で」のTakemaですので、早々と目覚めた6:30に1Fロビー外の喫煙所まで下りていくと‥あれ、自動ドアが開かない?と、その時ロビーのソファーで横になっていた警備員さん(勝手に「大きな荷物」と思いこんでましたが人だったのね)がキーロックを解除しにやってきてくれました(まぁそれも彼の仕事のうちですが)。どうやら20:00から朝8:00近くまでがこの方の「お仕事タイム」のようですが、「横になって寝ていてもいい」ところがロシアですね(笑)。
ちなみにロック解除後再び就寝態勢に入っていた警備員さんですが、Takemaが喫煙作業を終了し再び中に入っていったら「仕事スイッチが入って」むくっと起き上がりましたが、Takemaが「いいっすよぉワタシです」と手を挙げると、それこそスローモーションのように倒れ込んでいきましたとさ(笑)。
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この朝からはセットメニューとなったわけですが、うんいいじゃないの系のブレックファスト。昨日の朝同様パンにはイクラを載せてねウフフ&カニ肉入りの目玉焼き+スティック系の野菜サラダで、これにコーヒーか紅茶が付く感じ(右上画像マウスオン)。えーっと、毎朝これでいいです!
そうそう、コーヒーを頼むと「お湯が入った」カップがやって来ます。インスタントコーヒーのパックとともに(紅茶の場合も同じようにティーバッグ付きでサーブ)。うーん、インスタントなのはしょうがないとして、できればサーブ前に溶かして持ってきてもらえると気分的に違うんだよなぁ(笑)。あ、Takemaは職場でも既得権的にマイドリップサーバーを設置&使用してます(ちなみに無申告フリードリンク制で誰でも飲んでいいようにしています)。
さてこの日はアバチンスキー山(通称アバチャ山)へと向かうのです。事前の下調べからは「四輪ならぬ六輪駆動車で行くらしいぞうふふ」という心づもりだったのですが、やってきたのは何世代か前の三菱ラルゴでありました。まぁラルゴも四駆なのですが、どこかで乗り換えるのかな?
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この日はターニャさんもトレッキング系の装備で登場しましたが、実はわれわれはこの日アバチャ山の頂上を目指すわけではないので(軽いトレッキングのみ)、たぶん「今日は楽勝」というお気持ちだったのでは?ちなみにアバチャ山(2741m)の頂上往復には約10時間ほどかかるということですが、交渉手配時におしんこどんの体調がイマイチということで頂上登山はリクエストしていなかったのです。結果としてはおしんこどんもOKだったし、やっぱり行っておけばヨカッタかな?(後祭)。
それはそれとして、われわれは真ん中の座席に座るわけで(助手席はガイド席)、そこから前方の静止画及び動画を撮るわけです。ちなみに今回の旅行中にチャーターした車それぞれは旅行社とドライバー氏との日替わり個別契約なのでしょう、従ってそれぞれの車にはそれぞれのドライバーさんの「個性」が現れているわけで、特にバックミラー界隈にその傾向が顕著なんです。
日本でもバックミラーに何かのぶら下げ系小物を付けている車は多く見かけますが、こちらではなぜか「ちょっとコワイ系」をぶら下げるのがデフォルトらしく、「蜘蛛」だったり「サソリ」だったりとグロ系が多いんですね。
しかし車内の後方から前方の景色を撮ろうとするときには、たとえば右上画像のようにどうしてもバックミラー周辺が写り込みます。よってそこに「グロいもの」が写り込んだりすると非常に目障りなんですよ(苦笑)。
でもこのウラジミールさんの車には何もぶら下げられていないのでとっても視界良好です。ただ1つの「絵的な障害物」を除いては。それは‥(左上画像マウスオン)。
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わたしも以前東名高速で深夜走行中に跳ね石のお世話になり、結局は車検時にフロントガラス交換というイタイ出費を余儀なくされたことがありましたが、あの時の衝突音もかなりのものだったのに(残念ながら夜間ゆえ跳ね石そのものは見えませんでしたが)、この衝突痕はその時に比べてもかなり大きく、またデリカゆえフロントガラスの角度がより正立に近いため、結構な衝撃もあったのではないでしょうか。
ちなみに日本の車検制度であればこれは絶対に通りません(当然)。ちなみに後日別のドライバーさんから「ロシアでは車両登録の更新は年1回だよ」と聞きましたが、会話の内容はあくまで登録の更新であり、どこまで車両検査が行われるのかはわかりません。そういえばNZのワーキングホリデー中にあちらの登録更新&車検制度であるWOFを通したことがあります。確か検査項目が「ドアは閉まるか」「ライトは点くか」というような基本中の基本だったような気が‥とはいえもう四半世紀近く前の話ではありますし、「ガラスは割れていないか」という項目だってあったかも知れませんのでわかりませんが‥。いずれにせよ「このガラスで登録更新は大丈夫なの?」と聞いてみればよかったなと。
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衝突痕&クラックが写り込まないようにこうして撮ることも可能なのですが舗装路限定。今日はこのあと山道に入るのですから‥。
さて、エリゾボに向かう手前を右折してしばし直線路を行った先、メインロードがぐっと左に鋭角カーブするあたりで林道に入ります。このあたりはただの林道なのですが、そのうち道は幅広の広場のようなところを上流に向けて詰めていくような感じになります。しかし‥これは「道」なのか?
実はこれは道路ではなく河床です。毎年春先の雪融け時には、アバチンスキー山(アバチャ山)およびコリャークスキー山の側から大量の雪融け水が流れ出して川を形成します。その流れが落ち着く&なくなる夏、その流路跡を利用して四駆車や六輪車、そして行かれるところに制限はありますが二駆車までもがアバチャ山麓を目指すというわけなのです。
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その道中は左上画像のように「しっかり道の体を為している」ところもありますが、実はそうではないところの方が多く、さらには各ドライバーが「こっちの方が通りやすいかも?」と試行錯誤して切りひらいたルートなどもあったりするので、特に二輪駆動の乗用車で入ろうとすると脱出不能になったりするのかも?そうでなくとも、少なくとも車がとんでもなく汚れること必定なのは右上画像を見れば明らかですね(笑)。
なおこの雪融け水は裾野に至るにつれて地下に吸収され伏流水となるのですが、以前には雪融け水が大量に流れてエリゾボの市街地近くにまで達し、ヤバイ状況一歩手前に陥ったこともあったのだとか。以下の画像を見ればなるほどと。
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Google Mapより。空港めがけて延びる一筋の沢の様子がよくわかります。実際には河床跡はもっと先まで続いています。
で、実際のところ車はこの川床を利用してコリャークスキー山(右上)からアバチャ山(右下)の鞍部近くまで上りつめていくのであります。毎年流れを変える川床とはいえ、現在も活動中の現役火山&火山灰土中心の砂礫土壌ゆえ大きな岩が転がっていることもないので車で行かれるというわけです。
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さらに上っていくと(もちろんわれわれの足ではなく三菱デリカのパワーでね)、ちょっと見晴らしのいい場所があったのでそこで小休止。ちょっと小高い場所には高山植物が生えていましたが、名前はわからないとはいえ何とかこの場所で最初に根を張ったフロンティアですね。願わくはこの場所で毎年花を咲かせて欲しいものです。動物とは違い植物は場所を移動できないのですから‥。
そして、どこかに旅の拠点を設けるわけでもない根無し草のようなわれわれはここでも思いつきというかワンパターンのように「足を上げたり跳んだり」しているわけです(苦笑=両上画像マウスオン)。
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ずっとこんな感じの道が続きますが、これならTakemaフォレスターでも何とか? |
さてしかし、さらに進んでいくと「まだ伏流にならない流れ」が見えてくると同時に、本日われわれの最終目的地である「ラクダ山」が見えてきました。こうやって見るとちょっとした山のようにも見えますが、奥の稜線がはるかな高み方面に延びていることを考えれば全然チビたる丘なんですけれどね。
で、いよいよイイ感じの場所まで上ってきました。周辺には地元の人たちがキャンプを張っていて何だか気持ちよさそうです。
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右上画像などはとーっても気持ちよさそうなんですが、でもこのあたりには奥に灌木帯が見えてます。となると‥いるんですよ多いんですよタマラナイんですよ「カムチャッ蚊」が!
日本人が虫さされに敏感すぎるのか、それとも地元の人たちがすっかり諦めているのかもしくは生物学的に耐性を身に付けているのか、全然動じてません。そういえばNZでもサンドフライ王国の野湯で湯ったり本を読んでいる女性がいましたっけ(その詳細についてはこちら)。
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もちろんキャンプ指定地ではありませんが、そもそもカムチャッカに「指定地」なる概念はあるのか?(たぶんないでしょう)。上画像にマウスオンするとコリャークスキー山の頂上ズーム画像に変わりますが、この山に登るか否かはともかくとして(バリエーションルートしかありませんので念のため)、好きな場所で自由にのんびりできるというのは素晴らしいです。でも一方で、ゴミとかは‥ブッシュに捨てているんでしょうか(個人キャンパーに限らずガイドさんレベルでも結構そういう考えの人が多いそうです)。
さてしかし、いよいよ「簡単に行き着けるところ」まで来ちゃいました。でもまだ目的地=アバチャ山ベースキャンプ到着というわけではありません。この年は雪が多かったのかどうなのか‥
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で、自然な流れとしては「この場所に六輪駆動の大型車が止まっていてBCまで安全に移動」というところなのですが、そんな心強い味方はどこを見渡してもいやぁしません。‥ということは、もしかして、もしかするのか?
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確かにラルゴのような四駆車はただの四駆じゃなくて「Low&High」モードを選択できます。通常はHighモードで走行しますが、Lowモードは悪路走行用。正直言って日本国内では一部ユーザーを除きほとんど過剰装備なのですが、その真骨頂が(車の立場からいえば)「隠居してから試されるって何てこったい!」という感じなのであります(笑)。
しかし、ここでラルゴの彼に(彼女かも知れませんが)車としての拒否権はなく、ただその前方には「果てしなく続く雪原」があるばかりなのです。あ、念のため申し上げれば「空気圧を下げる=タイヤの接地面が増えてそのぶん路面とのグリップ力が向上する」というわけで、オフロードバイク乗りの皆さんならよくご存じの世界です。ただしオンロードライダーのTakemaには「ワタシの知らない世界」であるともいいます(笑)。
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見れば確かに前方に四駆とおぼしき車両が停まっています‥が、彼らが寛いでいるのか、それともスタックして動けなくなっているのかもわかりません(見た感じ大丈夫そうではありますが)。でもさぁ、緩やかとはいえ延々と登りだし、しかもタイヤ圧は下げたとはいえチェーンとかは一切なしでの「スタッドレスでの一発勝負」なんですから!「試されるタイヤ(ブリジストン、しかもたぶんこれも中古タイヤ)」というわけですね。
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雪原上の「先人の轍」を追いますが、えぐれてるんで乗り上げたらアウト! |
そんなわけで雪原地帯を無事踏破!あとは(時折ミニ雪原を横断したりしますが)一路アバチャBC(ベースキャンプ)へと向かうだけ、そしてやってきたのは(右上画像マウスオンで別画像に)‥
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(ただし上画像の撮影場所がトイレの近くだということだけはヒミツにしておいてください(苦笑))。