(あまり意味はありませんが上ロゴマウスオンで英語表記に変わります)

− 2013 カムチャッカ旅行記その20 ダチニエ温泉入浴後、スーニェシュナーダリナ温泉にも立ち寄り入浴 −

そんなわけで噴気帯の湯をあとにして再びダチニエ温泉へと戻り、今度こそ「本格入浴」を楽しみましょう。右上画像にマウスオンすると戻り道の別画像に変わりますが、遠くにムトノフスキーの連山が見えていて、このあたりヒジョーに気持ちがいいのです。また、標高が高く気温が低めだからか(でも日射しはかなり強くて結構日焼けしました)、そして何と!

のでありますよ。なおカムチャッカに来る前に「ビッグサイズの蚊が蚊柱を為して迫り来る」図を想像して「これは生半可な気持ちで行くと大変なことになるぞ」と思っていたのですが、確かに蚊はいないではないものの「蚊柱」は想像しすぎでしたし、動きが緩慢なのでさして恐るるに足らず。日本のヤブ蚊の方がよっぽど始末が悪いです。

またアブ(大型小型を問わず)についてはほとんど姿を見ることもありませんでした(最初の炭酸泉だけ多かった)。先人の情報だと「相当な対策が求められる」系の書き方が多かったので、たまたま運がよかったのかな?ただし虫除けスプレー等は当然必携ですし、われわれはメッシュフードなども持参しましたので念のため(使いませんでしたが)。たぶん低地の温泉の場合はいろいろとすごいんでしょうね。

さてダチニエ温泉に戻ってきてみると‥



まぁそんなことを言ってもしょうがないので、これも日ロ親善だしというわけで一緒に入れてもらうことにしました。しかしターニャさんとジマさんは一段上の方で休んでいたので湯浴み客との会話は成立せず、結局コミュニケーションはゼロでしたが(あとでターニャさんから「あの人たちはホテルに泊まっているみたいですね」と聞きました。となればイメージとして「蓮華温泉ロッジに宿泊して仙気の湯に浸かりに来たお客さんみたいな感じ」ですかね。うーむ、この謎のホテル、やっぱり気になるぞ(ついでにいえばマルキ温泉隣接のホテルも気になるぞ)。



あー、Takemaはこの数時間で顔がだいぶ日焼けしちゃいました(日焼け止め塗らなかった)。



おしんこどんは塗っていたので無事(笑)。なお予想通り浴槽底には「効きそうな湯泥」が!

源泉からして灰濁りの硫黄泉ですが、前ページでも書いたようにこちらからの流入はチョロチョロで、メインの湯は別の場所からホースで引かれています(ただしこの湯は比較的ぬるめ)。そちらの湯を口にしてみたところ強い苦味もなく案外マイルド。硫化水素臭もほんわかと臭うくらいであまり凶暴性はありません(笑)。そしてぬわぁんと!

推定外気温15度、湯温実測37.3度、ゆえに長湯当然、先客さんも上がる気配は皆無でした。

というわけでわれわれの方が根負けというかタイムアップというわけです。まぁ今日中にPカムチャッキーまで寄り道経由で帰らなきゃいけないのでしょうがないですわ。でもお湯は十分にタンノーしたのでそこそこ満足。

ちなみにここはPカム在住者の中でも「コアな皆さん」が訪れるらしく、週末にはそこそこの数のテントが張られるのだそうな。この日は木曜日だったのでヨカッタ助かった(笑)。

そんなわけで湯上がりにお花畑の中を登っていきます。往路とは違い山腹のトラバース路を進むので地熱発電所がよく見えています。ん?あの発電所はバルタン星人の支配下に?(右上画像マウスオン)。

途中にはこのエリアの開発に関する記念碑がありました(左上画像マウスオン)。前にも書きましたがここでの地熱発電がPカムチャッキーの電力の少なからぬ部分を賄っているということなので、これからも電力の安定供給に寄与してほしいところです。

帰路には長い下り雪渓があり、普通の靴で来てしまったターニャさんはちょっと格闘していました。聞けばここまで来たのは初めてとのことで、やっぱりTakemaのリクエストはレア系だったのね(笑)。ぜひ今後のガイドの参考にしていただければと。

あ、忘れてました。このトラバース路もまた高山植物の宝庫でして、「ここは大雪山か?」と思うほどに多くの高山植物が咲き乱れておりました。というわけで何種類かパチリパチリと。

ここからかなり手前のヴィリュチンスキー山麓は日本からのツアーで旅程に組み込まれることが多いようですが、さすがにここまで来ることは少ないそうです。

アオノツガザクラ ハクサンイチゲ(矮小版) これは何だっけ?(1)
これは何?東北でも見たぞ(2) イワヒゲも満開 ツガザクラの真ん中にアオノ?

そんなわけでムトノフスキー源泉界隈から戻ってきて車内でお昼ご飯です。この日はランチボックスなのですが‥

なかなかオイシイというか、いわゆる欧米圏での「見てすぐわかる食材そのまま系」のボックスではなく和え物がメインであるところがなかなかかと。魚のムニエルも美味しかったです。でも全部は食べられませんでしたが(少食人種)。

ちなみにこの時間になると一気にガスってしまい、右上画像の各センサー類(ドライブレコーダー、タイヤ圧センサー、そして外気温計)のうち外気温計は11.5度を表示していました(右上画像マウスオン)。この日は8/1なんですけれどクソ寒い。野湯にいた時だけ晴れていたというのは僥倖以外のなにものでもありません(感謝)。

さてそんなわけで帰路につきましょう。でも往路で晴れていたところもガスっていたし、天候がかなり急激に変化していることがわかります。



ガスればすごいし晴れてもスゴイ、隙あらば系でヴィリュチンスキー山も顔を出します(右上画像マウスオン)。

そんなわけで凸凹道を戻り始めたわけですが、右上画像の軍用車はいったい何?ええっとこの辺に防備すべきエリアはあるんでしょうか?(ただし軍事閉鎖都市が至近なのでその流れで来たのかも)。

なおこのあたりで「いわゆるヒッチハイカー」をピックアップしました。実は彼(アレクセイ氏)とはダチニエ温泉で出会っていたのですが、そこからひたすら歩いてきたのだとか(さすがロシアの漢!)。モスクワに住むアレクセイ氏はボランティアでかのウゾンカルデラ(われわれがヘリで行ったあそこです)の木道設置作業などをしていたそうなのです。熊は多かった?とターニャさん経由で聞くと「多い多い、何匹も見たよ」とのこと。そりゃそうだろうなー、われわれだって短時間で2頭見たくらいですから。

さて山を下ってきたところで小休止。何やら滝がということなのですが、確かに見えてます。どうやら最初の予定ではあの滝を目指す行程が組まれていたようなのですが、よく見ると雪渓には石がゴロゴロしてますし、道中はたぶん灌木帯だっただろうし、やっぱりムトノフスキー方面を目指したのは大吉かと。

で、アレクセイ氏とは分岐でお別れ(彼は再び歩く)。われわれは本日もう1湯、「スニィャジュナヤダリーナ温泉(スーニェシュナーダリナとも)=誰が訳したのか『雪の谷温泉』とも」に浸かるわけなのです!

駐車場から工事中の取り付け道路を歩いていくと、途中からは立派な石畳ロードに変わってびっくり。敷石を並べる工事中でした(左上画像マウスオン)。しかしホテルで知り合った日本人ツアーガイドの某氏によると「去年もやってましたし、まだやってるんですか?」とのこと。まさにロシア民謡の「一週間」を地でいっている感じですね。

さてこの雪の谷温泉、往路にメインロードからちらりと眺めて「何だかリゾートっぽいな」という第一印象を持ったのですが、確かにリゾート施設としてリニューアルしたそうで、以前は母屋1つに温泉プールが1つのこぢんまりした施設だったのだとか。ただ宿泊施設のメインは二段ベッドのロッジ形式だそうで、でも個室スイートルームもあるとか何だとか(正確には未確認)。

こちらは日本発のツアーでも宿泊地として組み込まれることがあるようで、実際われわれがアバチャホテル滞在中に同宿だったツアーの方々も「行程のあとの方でヴィリュチンスク山麓の温泉に泊まるんですよ」と話していました=ここしかない。確かに宿泊先としてはみごとに山の中の一軒宿ですからこれはイイかもしれません。

この日は平日の昼間ということもありお客さんの姿は他になし。温泉犬も退屈そうに寝転がっていましたが、「ん、お客だ」と気づき、階段の段差を利用して器用かつ効率的に体を伸ばした上で「接客のため」階段を下りてきました。こちらサイドの「お犬さま担当係」はおしんこどんなのでよろしくね(右上画像マウスオンで別画像に変わります)。

そんなわけでいざ脱衣場へ。こぢんまりとした小屋ですが、室内には床暖房が効いていてなかなか快適(というかちょっと暑い)。ということは源泉は結構豊富&湯温もそこそこあるということですね。さて再び水着に着替えた上で本日3湯目は‥



そんなわけで両上画像にマウスオンしていただければおバカ夫婦のはしゃぎっぷり画像が表示されます。ご覧のとおりこちらの湯はまぁみごとに成分が薄い感じで、石膏臭くらいはあるかなと思ったら温泉臭があるばかりでした。ちなみに源泉チェックの素人Takemaとしては「硫酸塩泉のいわゆる温泉臭=芒硝臭」としてしまっていいのかどうかがよくわかりません。以前郡司勇さんに伺ったら「芒硝臭についてはそもそも定義がないんです」とご説明いただいたことを思い出します(大笑)。

もとよりここの湯が硫酸塩泉かどうかもわかりませんが(一切掲示なし、聞いても泉質分析がなされているかどうかは疑問)、いずれにせよ設備に成分の付着等は全くなくて浴感もさっぱりスベ感程度でした。まぁまだリニューアル直後だったからかも知れませんが。

でもですね、それこそリニューアルした施設なのですから温泉がこのプールだけで終わるはずもありません!はいはーい!



こちらは湯温も熱めで、しかも湯口からの投入だけでなく浴槽底からも密かに湯の注入が行われていてまさに快適適温です(注入湯は津軽の山田温泉の浴槽底注入ほど強烈な熱さじゃないので安心=マニアックな説明)。あたりまえですが循環とか加熱とかは一切行われていないと思われます(笑)。ましてや塩素などいうまでもありません。というわけで‥



とりあえず一番上の湯船にて。おしんこどん、前回の反省で「41℃」と警戒してます(笑)。

でもまぁ確かに41度台半ばくらいだったかな。ちなみにこの露天風呂群は「下に行くほど湯温が下がる源泉使い回し方式」でして、日本人たるわれわれにとっては一番上が「適温」レベルなのですが、下に行くにつれてどんどん湯温が下がっていきます。左下画像ではそれぞれの浴槽画像を表示しています。おしんこどんが両手を挙げているのが最初の画像です。

同じ画像が1枚紛れ込んでますが笑って許してください(失敗)。さてそんなわけでお湯から上がります。ここはここで悪くない感じ。でもやっぱり不思議なことが1つ。それは‥

このあとは「温泉犬2号」を担当係が構いつつペロペロされたりした上で(お風呂上がりなのに)、再びPカムチャッキーへと戻ることになります。



で、やっぱりアレクセイ氏に追いつきました。バス便のあるところまで再び同乗です。

おのれの足でポイントを目指さず橋の上から竿を出す無精系太公望のみなさんを眺めつつ一気にPカムチャッキー市内に戻ると、あれま夕方の帰宅ラッシュになっていました。ふと見ればすぐ前には某おと○が以前乗られていた車の同型同色が(右上画像マウスオン)。あの車も今は世界のどこかを元気よく走り回っているのかもしれません。

夕食は再びアバチャホテルにて。いつも厨房にいる髪の短く押しの強そうな(そう見えていた)女性が自ら黄色パプリカの肉詰めを「イェーイ!」という感じで持ってきてくれました。たしかに美味しかったので上がり際に「ユアディッシュ、グッド!(親指一本)」と感想を述べると、彼女も親指を立てて応えてくれたわけで、まだもう数日宿泊するんですが、今後の食事は期待できるかな?

そんなわけでこの日の「野湯+野天湯+宿の湯」という3点セットもこれにて終了。明日はカムチャッカではたぶん一番有名な温泉郷「パラトゥンカ」を目指します。ただしその前にちょっと脱線します(苦笑)。
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