- 2017夏 キルギス旅行編 その11 ナリンからカラコルへ(1) クムスも美味しい♪-



延々と続くポプラ並木。イシク・クル湖の周回路ではごく普通の光景です。



さて朝です。とりあえず写真を撮っていたら子犬が近寄ってきてくれました。基本的に犬はちょっと苦手なTakemaなんですが、一説にそういう人間はそもそもそういう「犬こわい犬来ないで」系のオーラを出している&犬はそのオーラをキャッチするともいいます。それなのに警戒心攻撃心もなくやってきたのでキミはいい子だね(笑)。左上画像マウスオンで別画像に変わります。



まぁ特別Takemaに興味があったわけでもないようでまたどこかへ行っちゃいました。このあとベンチに座って一服。



というわけで朝ごはん会場へ。ビュッフェ形式ではなく1人ずつサーブしてくれます。お、ここでもポリッジだったっけ。やや量が多かった気もしますが美味しくいただきました。〆はもちろんスイカね(ハズレなし!)。



ちなみにキルギスのおみやげの1つに「フェルト工芸品」があり、ロビーの一角にそれらが飾ってありました。うーん、悪くはないんだけれど飾り物はもういいかなという感じです。ちなみに後日「やや大物」を購入したのですが、それは現在わが家の玄関上がりにて日々活躍中です(何なのかはおわかりですね)。やっぱり作った人から直接買いたいよね。

ちなみに全然関係ないというか下世話な話で恐縮ですが、キルギスの普通のホテルでは(超高級系は知りません)、トイレで紙を流すことが出来ません(左上画像マウスオン)。排水管が細いのか配管の斜度ほか流れ方の問題なのかわかりませんが、とにかく詰まりを防止するためなのでしょう。単なる習慣ではなく設備面での事情だとすると、この方式はこれからまだまだ長く続くことでしょうね。



さてわれわれも出発です。この日はナリンから北上し3000mオーバーの峠道を越えてイシククル湖西端に位置するバルイクチ市へ、さらにそこから湖の北岸を東へ移動しつつ途中でお昼ごはんを食べたり温泉(!)に寄ったりしながら、最終的には湖東岸の都市であるカラコルまで行ってしまうという、移動距離だけ考えれば今回の移動の中で一番長そうな感じです。



こんな感じですね。グーグルマップによればほぼジャスト400kmくらいだったようです。

ところで「イシククル湖」の表記ですが、キルギス語で「クル」は湖を意味するのだそうです。となると「イシククル湖」は日本における英語地名の「利根川=Tonegawa river」と同じように重複表記となってしまうわけですが、まぁ自分としてはわかりやすさという点から「イシククル湖」で統一します。というか説明しませんでしたが、実は前ページの「ソンクル湖」だって同じことでした(笑)。

さてこの日、ジャミラさんには1つのお願いをしておりました。それは「そろそろまた馬乳酒(クムス)が飲みたいなー」ということであり、どうやらナリン市の郊外にはクムスを供する「お店」があるようなので‥で、「ここでいいですか?」「もちろん!」というわけでクムスを飲みに立ち寄り休憩です。



道路脇の川をミニ橋で渡りお店にと進むわけですが、何ですかこの川の滑らかな縁取りって!ここはハイジの村ですか感バリバリです。あ、川の右側に石がゴロゴロしているのは道路工事の関係です(要は盛り土の端っこ。中国のお仕事は悲しいかな詰めが甘いです)。ちなみに右上画像マウスオンで出てくる画像はただの石囲いであり、決してこの川底から源泉湯が出ていたりするわけではありません(笑)。

しっかりキルギス国旗が掲げられていますが、これは愛国精神から常時掲げられているのか、それとも「ただ今営業中」を意味しているのかを聞くのは忘れました。しかしまぁ営業しているのは確かなようなのでいざクムス!



はいはーいクムスをいただきます!ごくり‥うーん、ソンクル湖畔で飲んだものよりも少し酸味が弱く、かつちょっとスモーキーな感じです(当時のメモより)。で、帰国後ネットで調べてみると、「キルギスではスモーキーな馬乳酒が上質とされる」というのですね。そうだったのか!

個人的には発酵の浅いシュワシュワ感を残すさっぱり馬乳酒のほうが好きなような気もするんですが、一方で本家地元の方々はこのスモーキーさを求めるわけで‥うーんなかなか難しいところです。これを解決するには「とことん飲んで新しいデフォルト感を身に付けるしかない」んですけれど、ここでそんなに飲み続けるわけにもいかない‥。うん、次回は馬乳酒をとことん飲むぞ!(何かが根本的に違う)。



と、ここでは丸めたチーズも売っていました。聞いてみると「塩チーズ」だとのこと。おしんこどんが喜んで購入しておりました。実は自分はそれほどチーズが好きというわけでもないのです(嫌いということではないですよ)。で、さらに塩味かと思ったのですが、これが案外お酒のつまみにイケるんですよと知ったのは帰国後2ヶ月以上経った10月下旬のことでありました(笑)。



もっと買えばヨカッタね。ちなみにわれわれとの「商売」が終わるとお店の女性はどこかに行っちゃいました。性善説的行動。



左上画像は‥ムスリムの方のお墓でしょうね。前の方のページであった「お墓村」でもいいんですが、自分としてはホントはこっちのほうがいいなぁ。ただしTakema家の菩提寺は世田谷の環七近くにあるので、当然ながらいずれは「村の一員」となるのかと(こればっかりは選択肢がないというか、死んだあとまでわがままいうつもりもないです)。

さてナリンからバルイクチ方面へはまたも一帯一路ルートなので道路状況は実にイイです。しかしwikiによるとナリンの標高は2044mとのことなので、快適ルートながら1000mも上がってきたというわけですね。もちろんこの直後高度計の補正をしたことはいうまでもありません。



このあとは下り坂となり‥おお、予想通りにというかGPSナビでチェックしていたので問題なくというか(もちろん電波は圏外なので)、前々日にソンクル湖へと向かった分岐をしっかりチェックできました。ソンクル湖、よかったなぁ。

で、さらにコチュコル方面へと下っていった先で‥





ええっと2回目なのですが(苦笑)。なぜプロドライバーのザックさんが「やっぱりしない」のか、この辺は「かつての多くの日本人」と同じ感覚なのでしょうね。ちなみに罰金は取られますが「累積点数制」ではないと思われるゆえ「罰金を払ったらそれで一件落着」ということも大きいのではないでしょうかね。

ちなみにこのあとのザックさんは時々(街の手前や出口)で自主的にシートベルトを着用していました。慣れちゃえば全然苦痛でもないですよシートベルト!(強く勧奨)。何より安全のためですしね!‥といいながら後部座席のわれわれも装着していなかったわけなのでエラソなことは言えませんが(ダメじゃん)。

で、このあと「トイレは大丈夫ですか?」とのお言葉に誘われ「それじゃ、行っておこうかな」ということで「公衆トイレ(GS共有のトイレだったのかもしれません)」に寄ってもらったわけですが‥。





目にくる鼻にくるそのきつさといったらもう!でも聞くところによれば同じ中央アジアのトルクメニスタンでは「そもそもこういったトイレ自体がほとんどない」ということなので(皆さんどうしているかについては何となく想像がつきますが)、まぁこうして「こなす場があるだけ」ありがたいということなのかと思います(左側画像にそっとマウスオンすると、見た目は案外ましな男子用トイレ内画像に変わります)。



さて左上画像の標識を見ると「ビシュケク方面は214号線、バルイクチへは45号線」ということで明らかに直進路のほうがメインロードのように思えます。しかし「一帯一路」は首都ビシュケクを目指す214号であり、ゆえにここから先の45号線は(たぶんソビエト時代からの)規格の古い道路となりました。



貯水池は綺麗なんですけれどね。あ、Takemaの足がとっても短く見えるんですが!(まぁ長くもありませんが)。



「え?野良ラクダ?」とも思いましたがもちろん飼い主がいるとのこと。でもしっかり放牧状態なのにびっくり。



貯水池を過ぎると、乾いた風景が続くようになります。もともとキルギスの降水量は少ないのですが、この付近は気候区分でいえば「砂漠気候(BWk)」に属しており、最寄りの都市であるバルイクチの年間降水量はおよそ150mmに過ぎないといいます(首都ビシュケクのそれは427mm/年)。だからこそ降った水を有効利用するため貯水池が作られたということなのでしょう。



ちなみに途中でローカルな道に入りましたが、こちらの方がバルイクチまで近いです。しばらく走ると貯水池から流れ出るチュイ川の脇を走るようになります。この川が下流でカザフスタンとの国境となるわけです。

なお、ここまで来ればイシククル湖まではもうあと少しの距離(川から湖まで直近の直線距離で約7km)なんですが、イシククル湖は典型的な内陸湖で、流れ出す河川がありません。チュイ川の水にイシククル湖の水は全く流れていないのです。

やがてA365号線に合流し、少し走るとバルイクチの街が見えてきます。



この街では途中下車せず通過しただけなのですが、さすが湖岸の街だけあって干し魚売りの露店がいくつも出ています。もちろん魚ばかりではなく果物ほかも売られているのですが、いよいよイシククル湖に来たぞ感が強まります。



やがて右側にその姿が見えてきました。イシククル湖の南側と北側それぞれには氷河をいだいた山脈が連なっており、上画像にはほとんど写っていませんが実際には対岸(南側)にうっすらとその山々が見えています。ちなみに北側に目をやるとこんな山々が見えています(左上画像マウスオン)。

さてイシククル湖北岸のリゾート地といえばチョルポン・アタですが(といっても知らない人がほとんどでしょう)、その手前の集落にてお昼ごはんです。この日は食堂というか民家にていただくことになります(民家とはいっても我々のツアー会社と契約しているようで、お土産品コーナーもあったりしますが)。ちなみにここまで約5時間かかっています。



門を入ると通路の奥にはユルタが。あちらが「お食事会場」となります。



この日のランチはわれわれ+ジャミラさん&ウームルザックさんの4人でいただきます。



どんとジャガイモが入った澄ましスープ、サラダ、牛肉と野菜の煮込みにパン、果物(ネクタリン)。



ごはんのあとは少し休憩。Takemaは中庭のテーブルにて喫煙行動、おしんこどんはお宅のお子さんに鶴を折ってプレゼントしておりました。と、そのあとミニお土産スペースでシルクのスカーフを買い込んでおりました。こちらのお宅でのハンドメイドだとか(右上画像マウスオン)。



そんなわけでチョルポン・アタ方面へと進んでいきます。湖南側の向こうにそびえる山脈も見えてきました。



そんなわけでチョルポン・アタ市内へ。北岸随一というかイシククル湖最大のリゾート地ということもあり、中心部の沿道には客引きの宿看板?だらけです(看板を手にし車に向けてアピールしている人も多くいましたから「空室あるよ!」ということだったのかなと)。

ただしわれわれはここには泊まりません。日本でいえば軽井沢といった場所かなと思いますが、これまで半世紀以上生きてきた中で「軽井沢に泊まる」という選択は一度もしたことのないTakemaですから当然です(苦笑)。というわけでそのまま通過!



やっぱりモニュメント好きなキルギスの皆さん。



さて中国資本による一帯一路政策による(と思われる)道路工事に触発されたのか、このチョルポン・アタの界隈でも盛大に道路工事が行われておりました。しかしさぁ、1年で一番観光客が押し寄せるこの時期にねぇ‥と思いつつも、北海道同様冬場は工事ができませんからね。



というわけで当然工事渋滞しているわけですが、そんな中でも無理矢理対向車線から追い抜きにかかるおバカな車も見られます。対向車線から車が来ないのはおそらく工事中の隘路で大型車が行き違いに難渋しているからであり、そんな中反対車線を走っていけば最後には対向車の進行を阻むこととなり、結果として渋滞に拍車がかかる結果しか生まないわけなんですが‥。まぁ、どの国にもそういう人は必ずいるということで(笑)。日本でも東北道の福島トンネル手前の坂(南下中)で「まったくもう‥」と呆れたことがあったよなぁ。



さてそんな工事区間を通り抜ければ両上画像のような牧歌的な風景の中を進むこととなります。景色的にはまさに北海道そのものです。路面状況はそれほどいいとは言えませんが極端に悪い(大穴トラップが頻発する)わけでもなしで、うーん、バイクツーリングにもいい国なのかなと。ただし郊外はともかく市内の交通マナーに慣れておかないといきなりびびりまくると思いますので念のため。その昔ネパールのカトマンズ(タメル地区)でバイクを借りてサランコットの丘に行ったときは、ある意味「無事故で帰ってこられるのか自分?」と自問自答したんでしたっけ(その時のページはこちら)。



違反車両の取り締まりに余念のないキルギス交通警察隊を激写したりしつつ(笑)、かつかなり澄んできた空のもと、畑&湖&山々の3点セットを眺めつつさらに東進します。

この日の目的地であるイシククル湖東側のカラコルまでは(グーグルマップだと「プルジェバリスク」と表示されていますがこれは旧称で、現在の正式名称はカラコルだということです)チョルポン・アタからでも140kmちょいあります。高速道路ではないのでそこそこ時間もかかるわけです。

しかし、鹿師、詩菓子です!



イシククル湖を中心に考えれば「北西部にはほぼ存在せず、東部にはそこそこあちこちにあり、また南部にも散在している」というのがこの界隈の温泉分布です。もちろん今回訪問できなかったキルギス西部にもところどころで「熱い湯」が湧き出ているようですが。

そんなわけで、まずは「北岸には珍しい」高温泉のケレメット・スー温泉へと向かいます。屋外プールゆえ展望がいいということは聞いておりました。ジャミラさん、「17:00ころの出発とします。それでは更衣室まで案内します」というのでハイハイとついていきます。



入口で入場料を‥払ったのはガイドのジャミラさん(個人ツアーですからね)。ちなみに料金は左上画像の通り、大人200ソム(当時のレートで320円)。で、そのすぐ近くには例の魚の燻製が絶賛販売中でありました。ネット情報によるとチョバックという魚だそうですが、何かの魚なのかは聞くのを忘れました。

また、イシククル湖には5種類の魚しかおらず、かつて別の3種を放流したそうですが繁殖しなかったとのこと。その3種って、もしかしたらマス系なのではないかなぁと。

ではいよいよプールとはいえ温泉です!この続きは次ページにて。

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