− その24 再びウランバートル&予定外の市内観光 −
宿のスタッフの方々が総出で見送り。
宿に戻り、ぜぇんぶ着替えてさっぱりし、昼ご飯を食べたらもう出発です。今回のワゴンは自分たち以外のお客さんも含めた混乗でしたから、車内はびっしり(だってちょっと大きめとはいえワンボックス1台に13人も乗ってるんだもん(笑))。
車が走り出したところで、馬に乗ったスタッフの方が峠の近くまで見送ってくれました。
モンゴル編 動画ライブラリー(34) |
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車内には自分たちの他に、何やら国際援助にかかわるNPO関係のおじさんおばさんたちが乗っておりましたが、話の内容を聞いているとむかっ腹が立つようなことばかりで、「あんたら何様のつもり?」というような高飛車&自己中心的(保身的)な発言が多くてホトホト参りました。こんな人たちは「モンゴルと日本の架け橋」と称してエラソ系針小棒大報告書でも書いているんだろうなぁ。腹立たしかったのでここでは愚痴だけ書いて終わりにしますが(笑)。そもそも、援助でモンゴルを訪れた人たちが何で乗馬をしに来ているんでしょ。もっと他にやることってあるんじゃないの?
UBのホテルには15:30頃到着。よし!というわけで例の大浴場へ(さすがにこの時間はほとんど貸し切りに近い状態なので快適)。部屋で洗濯もして、チンギス生ビールなどをちびちびやりながらゆったりと過ごした午後でありました。
なお、ホテル到着直後に「悲しいお知らせ」をいただきました(笑)。それは‥
ということ。ちなみに明日の最終目的地であるフブスグル湖へは、ムルン(MUREN)からダートを4時間ほど走っていかなければならないんですが‥どうなるんだろう??ゾルさんに聞くと、「いや、予定通りフブスグル湖まで行きますよ」とのこと。ということは‥
ひゃー恐ろしい(笑)。ということで、明日のことは考えないことにしました(現実逃避)。おやすみなさーい。
というわけで明けて翌朝。この日はチェックアウト(12:00)ぎりぎりまでホテルにいて、午後は市内観光という予定になっていますから、遅寝も許されるし、部屋の中の至る所にぶら下げた洗濯物も乾くってもの。旅行中にこういうゆったり日があると楽ですよねぇ。
10:30ころ、「じゃ、ちょっと散歩にでも行きましょ」とお出かけしてみました。
ホテルの前に止まっていたタクシー。なぜに美空ひばりのステッカーが?
ま、ここを通ったらやらずに通り過ぎるわけにはいきませんよねおしんこどん(笑)。
結局、近くのスーパーでビールを何本か買い込みました。缶ビール(チンギス330ml)は920Tgだったっけ。ちなみにザハ(市場)の中の酒屋では760Tgだったし、午後に行った別のスーパーでもザハに近いような値段だった気がするぞ。でもまぁ、これも一つの社会勉強ということで。
ところで、ビールの陳列棚にはチェコ製のバドワイザーなるものが売られておりました。その時は「あれまぁチェコ共和国までコピー製品を出しているの?」と思ったのですが、実はそうじゃないみたいなんですね。(ネット上にこんな説明を見つけました。真否のほどは知りませんが、多分そうなんでしょう)
このあとホテルに戻り、大浴場オープンとともに昼風呂を堪能し、荷物をパッキングしてさぁて市内観光出発だぁ!というところで、ゾルさんから再び次のような「悲しいお知らせ」が告げられたのでありました。
何だよぉまったくもう!まぁどうせ最初の変更で4時間も延発になったんですから、今さら40分ごときどうってことないんですけれどね。ここはモンゴル、焦っちゃいけません。でもなぁ、日本出発前の基本スケジュールによれば午前中の便でムルンに移動するはずだったんだけれどなぁ(笑)。
ところでゾルさんによると、このUB−ムルン線、運行そのものは隔日にもかかわらず、予約客の数によっては一日に複数便を飛ばすらしいんですね。ちなみにこの日はムルンに向けて3本飛ぶのだそうな。おっかしいなぁ、予約を入れたのは結構早かったと思うんだけれど、どうしてよりによってその「最終便」しか席が取れなかったんだろう?ま、飛行機が飛んでくれるだけ良しとしましょ。万が一飛ばなかったらそれこそ行程に「大穴」が開いてしまうところなのですから。
というわけで、夕刻まではじっくりと?市内観光で時間つぶしということですな。よぉっし覚悟を決めてっと!
最初はUBの中心にあるスフバートル広場。いわゆる社会主義革命(独立)の英雄だったそうですが、体制が変わっても彼の像はそのままということでしょうか。あいにく、奥の政府庁舎が工事中で、フェンスと緑の布で囲まれていましたが、まぁいいや。
像のすぐ近くには、「ウランバートルの中心」を示す金属板が埋め込まれておりました。
うーん、キリル文字だから読めないや。
「何を基準にしてUBの中心としたのか」については全く不明ですが、まぁなんらかの根拠があるのでしょう。このあとは中央郵便局に寄り道し、おしんこどんが切手を購入したわけですが、何でも「絵柄の美しい記念切手」はあくまで観賞&コレクション用のものであるらしく、その切手を使っての投函は出来ないのだとか。それってどう考えても納得いかないよなぁ。何でそんなことになっているんだと不思議に思いつつ、続いてはガンダン寺へ。
「遅いし故障が多い」と市民には不評らしい?トロリーバスですが、見る限り元気に動いていたなぁ
通り沿いに立てかけられたポスター‥おお、朝青龍だっ!それにしてもなんの広告なのだろう?
ガンダン寺はチベット仏教寺院で、本堂内部には25mもの高さの大仏(立像)が安置されています。その周りを取り囲むようにマニ車が並んでおり、何だか久々にブータンに戻ったような感じ。そうそう、モンゴルだから「モンゴル仏教」というべきなのかと思いましたが、ゾルさんいわく「モンゴル仏教とはいわない、チベット仏教が正しい」とのこと。ふぅむ。まぁ確かに「デール(モンゴル)とゴ(ブータン)」「魚釣りは基本的には行わない」などの伝統的な風俗や習慣はチベット仏教に由来している部分が大きいんだろうなぁ。
そうはいうものの、近年のモンゴルではこれら伝統的な風俗習慣に関わる変化は著しいものがあるそうで、確かにデールにしても、もはやUB市内ではごく一部の老人が着ているだけのようにみえたし、地方遊牧民においても若者のほとんどはもはや洋服だった。魚も最近ではそれなりに釣るようになったという(後ろのページで出てきますが)。ごく近い将来、たとえばデールは「伝統的な民族衣装」として日本の「着物」に近い存在になってしまうのではないだろうか。ゾルさんも「大学の卒業式ではデールを着た」という。そうなるともはや「晴れ着」としての位置づけしかデールには残されていないのか?そしてその一方でブータンの「ゴ(男性)」や「キラ(女性)」は今後とも変わらずに生き残っていかれるのか。これもまた開放とともに変わっていかざるを得なくなるのだろうか‥。
ちなみに妙なところでケチったわれわれゆえ、本堂内の撮影はいたしませんでした(一応有料だったもので)。そのかわり、なぜか無意味に鳩に餌をやる参詣客の写真なんかを喜んで撮っているのはなぜだろう?(笑)。
その後昼食を食べ(一品一品の量が多くて、コース的に頼んだおしんこどんは「もう死ぬぅ!」というくらい食べていましたっけ)、続いてはザハ(市場)へ。何とここでロシアから輸入されたと思われるキャビアの瓶詰めを購入っ!さすがに高いぞ10000Tg!(笑)。とはいえ日本円換算で1000円ですからねぇ(ちなみにどんなものだったのかについてはこちらをご参照くださいな)。
そして最後にザイサンの丘展望台へ。
階段をえっちらおっちら上がった先にある展望台は確かにいい景色。1971年に建てられたというだけあって、その施設にはソビエト社会主義のにおいがプンプン。何だかこっちの方が見ていて面白かったなぁ。
建造物の外側にはいわゆる「偉人」とおぼしき方がたのレリーフが彫られているのですが、この左上画像の横顔ってレーニンかな?というわけで北側に広がるUB市内を眺めたあと、南側に目をやると‥
おわわ、オボーに青布を結んでいるお二人が。思いがけずじっくり眺めてしまいました。帰りがけに見た露天商のおじさんは、ホーミーを奏でて人集めといったところだったようですが、立ち止まる人の多さと売れ行きとは必ずしも比例しないようでしたね。
ちなみに、展望台の上の「建造物」はこんな感じの兵隊さんになっておりました。
ちなみにこのあとおしんこどんが山羊の餌付けに成功(笑)。嬉しそうなおしんこどんを、白人観光客のお姉ちゃんがカメラで撮っていたりしたっけ(なぜか写真が見つからないけれど)。いや、あったあったぁ、しかも静止画じゃなくて動画がっ!(笑)。
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さぁてザイサン丘見学終了は16:10だったわけですが、このあとは観光客用「民族音楽&舞踊の夕べ」鑑賞と夕食くらいしかすることがありません。しかもフライト時間までにはまだ6時間以上残っているというわけで、しばし考えた末に「UB市民御用達のショッピングセンター」で放し飼い(自由行動)とさせてもらうことに。ま、食品スーパーの品揃えを見て回るだけでも時間つぶしには十分ですわな。
しかしそれでも「再集合時間」までには暇をもてあますことになってしまいました。幸い古いほうのショッピングセンター脇に仮設系のドリンクバーがあったので、そこでチンギスビールなどを飲みつつ時間をつぶそうと店に入り注文を終えた頃‥
いやぁものすごい大粒の雨でしたわ。ザイサンの丘の上でこの雨に遭わなくてよかったぁ。
ところでこの雨が降り出すと同時に、駐車場に停めてあった一台のベンツを皮切りに、いろんな方向からそれこそいろんな音色?のアラームが一斉に鳴り始め、これまたびっくりするやら楽しいやら(笑)。たたきつけるような雨音の向こうから聞こえてくるそのアラームたちは、まるでカエルの大合唱が始まったかのように思えて愉快痛快でございました。それにしてもたかが雨の振動(確かに大粒ではあったけれど)を検知するほどまでにセンサーを感度を敏感にセットしておく必要はあるんでしょうかね。
そういや最初にアラームを鳴らし始めたかのベンツですが、確かサンルーフが開けっ放しになっていたような‥どうなっちゃったんでしょうね(合掌)。
このあと夕食を済ませてしまえば「時間つぶしの市内観光」もこれにて終了、空港へと相成りました。しかし、このあと宿に到着するまでには長い長い苦難と忍耐とが必要とされたのであります。くぅ、なかなかしんどかったぞ!