− 旅行記その17 ここも観光地‥ですよね、「Fire Walk」 −

Port Resolutionから来た道を戻る途中で車は止まり、ここからは急な山道を歩いていきます。何でもこの上でファイヤーウォークなる技を見せてくれるのだそうで、名前の通り「火渡りの儀式」なんだろうかと思っていたらやっぱりそうでした(笑)。ちなみにここの見学料は500VT/人。でも現地の人の雰囲気からすれば「観光客からお金を取る」というのではなくて「自分たちの土地に入り、楽しむための代価」という感覚があるような気がします。そもそも観光ズレしてないし(笑)。



結構急です。PNGの4500m峰登頂者のおしんこどんの息が上がってました(笑)。

丘の上に上がるとそこには小広い園地が広がっておりまして、そこにはここで火渡りをやるんだもんね系の屋根付き小屋がけと、人が座れるようにとの長いベンチがあるばかり。そこに子供たちとお母さんにもう一人のおばさん(お祖母さん?)、そして一人の男性がわれわれを出迎えてくれました。お客はといえば‥もちろんわれわれだけです(何だか申し訳ないような気もしますが、結局このバヌアツ旅行で「他の旅行者と一緒になる」イベントはヤスール火山の見学くらい。あとは何から何まで全部貸し切り見学でした)

とはいってもいきなり火渡りの儀式=メインイベント、ということにはなりません。まず最初は弓の試写から。うーん、弓といえばこれまたPNGでもおんなじようなシチュエーションがあったような記憶が。パターンはどこも似ているということなんでしょうか?



ピーターソンさんから手ほどきを受けて「えいやっ!」とやったわけですが‥

「やっぱりアーバンハイソでエグゼなわれわれには弓は不向きなのだ」という、分かりきった結論をあらためて理解するには十分でした(というか、的に当たらないのはともかくとしても、せめて的の距離まできちんと飛ばしなさいな)。みっともないから動画はナシね(苦笑)。

さて、そうこうしているうちにいよいよ火渡りパフォーマンスの準備が始まりました。

儀式用の衣装をまとったパフォーマーさんが、セットされた薪に火を付け始めます。何だか少ないようにも見えましたが、薪の下に敷き詰められた石を思い切り熱するのには十分だったようで、儀式が終わった後でさえ、水を掛けたら「ジュッ!」と一気に蒸発しておりましたっけ。

この間、おばさん(だろうかなあ)によるココナツリーフバッグの製作実演などもありましたが、うーんこれはエパウ村で拝見したからなぁ。ちなみにやはり地域が違うと作り方もちょいと違うんですね。製作工程を見ていると、何だかエパウ村の方がビシッと決まっているような?(おばさんごめんなさい)。

ちなみにこの火付けの時、おしんこどんが事故を未然に防いだことを忘れてはなりません(笑)。実は右上画像を撮影した直後だったか、パフォーマーの方が付けた火がひょんなことから腰ミノに引火、ご本人より前におしんこどんが「あ、火がついてる!」と(日本語で)叫んだことにより、火はすぐに消し止められたのでありました。ふーアブナイ、火渡りをなさる方が渡る前にやけどをしたんじゃ笑うに笑えませんからね。でもこれもご愛敬ということで。

そうこうしているうちに燃やしていた火勢も衰え、そろそろ本日のメインイベントが近づいてきたようです。ちなみに子供たちはたくさんいたんですが、中に一人だけ、パフォーマーさんと同じ装束の男の子がおりました(右上画像)。きみはもしかして「このパフォーマンスの後継者」?だとしたら、彼はこの時どんな気持ちでこの火床を見つめていたんでしょうかね?



われわれはお客ゆえ特等席に、そして脇の方に座っている子供たち、二人ともいい顔してる!

というわけで、いよいよ始まりますVanuatu版「火渡りの儀!」ノーカットでお楽しみ下さい(だからファイルが重いです)。



「火渡りの儀」



ちゃんとホラ貝?の呼び音とともに登場するところからしてショーがかってます。火渡りは2回行われます。それにしてもきれいさっぱり聞くのを忘れていたのは「この儀式の起源」でした。どんないわれがあったんでしょう?

Wmv形式、2.79MB、1分14秒(重いので注意!)
こうやってネット上で見ている限り何だか大したことのないように思えてしまいますが、上にも書いたように石は灼熱地獄、どうしてこの上を歩けるんだろうと不思議です。

ちなみに火渡り儀式の後、一緒に記念撮影をお願いするとともに足裏を触らせていただきました。右上画像を見ると何だかゴツイ土色をしていて「こりゃ足の皮がガチガチに固くなっているんじゃないか?」と思われるかも知れませんが、土色なのはまさに裸足で土の上を歩いていたからで、実際触ってみるとかなり柔らかいんです。いや、普段靴を履いて完全防備&運動不足のわれわれよりは固いですが、それにしてもTakemaが学生時代登山一色で頑張っていた頃の「それなりに固い足皮」とさほど違いがないように感じました。

この足皮で激熱の上を歩く‥これはやはり「精神=心頭滅却」の世界なのかなぁ。日本で火渡りをする人たちに聞いてみたい気もします。



ここには家はありませんから、子供たち(全部で7-8人いた)はみんな見物にきたのね(ちなみにパフォーマーさんのお子さんはこの中の半分くらいらしい)。

さて、これで終わりかと思いきや、もう一つ見せてくれたパフォーマンスがありました。何やらごくありきたりの葉っぱを重ねていたご夫婦でありましたが?



葉を丁寧に重ねておりますが‥



重ね合わせただけの葉を両方から合わせて、そこに先ほどの少年を乗せて‥



持ち上げちゃいました!ちなみにこの少年の目をつぶった表情が非常にかわいい(笑)。

これまたTakemaのつたないリスニング能力(会話は何とかなっても、一方的な説明を聞き取るのは思い切り苦手)から何とか理解したところによると、その昔病人を運ぶときや部族間で争いが生じて傷ついた者を運ぶとき、あり合わせの材料=森で調達できる、でこうやって運んだということを実演してくれたということのようです。なるほどねえ。

さて、こうやってうろうろしているうちに気がつけばもう夕方近くなって参りました。ここタンナ島の夕方時といえば「普通あそこに行ってアレを観る」というのが定番かつ一番インパクトのある過ごし方なのですが、この日は金曜日。となればせっかくなのでナニも見て参加してみたい」し!でも、この時間といえば「アレ」「ナニ」もいいんですが、まずは昨日体験した「ソレ」に行かずばなるまい!‥というわけで行ってきます!
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