− 奥会津周辺の掛け流し温泉めぐり(6) 老沢温泉旅館編 −



見よ、この威風堂々ぶりっ!

西山温泉郷のうちで何とも異彩を放っている?のがこちらの老沢温泉旅館だということは以前から聞き知っておりました。実は先月も立ち寄り湯をお願いしたところ、「今入っている人がいるんで、30分くらい待ってもらえれば‥」ということで断念した記憶があります(それで中の湯旅館に流れたというわけです)。今回はどうだろうと思って聞いてみると、よかった、今ならすぐ入れるということでした。

雰囲気たっぷりの階段を下りていき、浴室のドアを開けるとこんなふうに3つの湯船が並んでおりました。そして一番奥には温泉神を祀った神社が!ならば拝礼を済ませてさて入浴、といきたいところですが、ことはそう簡単ではありません。どの湯船もしっかりしっかり熱いのです!「熱ければ水を入れればいいのでは?」とお思いの方々、この浴室にはシャワーはおろか水道の蛇口一つないのでありますよ。何たって、神様の目の前で神様の成分を薄めるなんていう行為は許されませんよね(何のこっちゃ)。

源泉は向かって左奥から溝を伝って各湯船に注ぎ込まれており、湯船への分岐部分に石を置いて湯船に流れ込む量を調節する構造になっています。流量をほぼゼロにすることだって出来ます。でもそれはあくまで「湯温の現状維持」には役だっても、湯温を一気に下げるという効果までは生み出さないのです。となれば残る方法はただ一つ。

というわけで、一番神様に近い側の湯(一番ぬるそうに思われたんで)をもみもみもみもみっ!あれ、結構簡単にぬるくなったぞ。さては先客が湯量を調整してくれていたのかもしれませんな(その割に床は乾いていましたが)。何とか入れるようになったところで記念撮影っ!貸し切り湯だとこういうのが簡単にできるので何とも楽です。

ちなみに向かって右側には表に出られるドアが付いていましたから、これを満開にすれば外の空気が入ってきてくれますんで十分に涼めます。時には表に出て涼んだりして。あー、こりゃかなり良い湯ですわ。
もっとも、例年ならばこの時期ともなればアブが大発生している時期だと思われます。今年は豪雪の影響によりいろいろなものが全て遅め遅めに動いているようなのでまだいなかっただけなのでしょうね。

おしんこどん、調子に乗って第二湯船も制覇!とはいえかなりの瞬間芸であったような気がします。そのうちに、あれま寝ころんでゆっくり休憩。何というか、湯治客モード全開ですな(笑)。
かなりゆっくりした上で再び階段を登って1階へ戻ります。階段には数々のカレンダーがずずずずらぁっと並べられていますが、こりゃこの宿の関係業者さんからの寄贈品を全て有効利用した結果なんでしょうね。ん?こんな光景をどこかで見たような?と思ったら、そうか、ここだったのね(笑)。

というわけで、いい加減にお昼ご飯にしましょ。となればどこで?

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