− 野湯に始まり野湯に終わった南東北湯めぐり (1)磐梯中の湯編 −

(2007年11月3・4日)

先月も山形の湯めぐりをしましたが、この週末も再び山形に宿泊なのであります。というのは、サイトをリンクさせてもらっているキョヤジ師から「小野川温泉でオフ会やらない?宿の奥さんがsuze氏と知り合いでさぁ、ちなみに夕食は米沢牛のスキヤキなんだけどどう?」と誘われたからなのであります。というわけで、これまたリンク仲間のMorikonさんと合わせて4人で飲み食い浸かることにいたしたわけでございます(ちなみにおしんこどんは用事があって参加せず)。休みの日にはおうちでゴロゴロするのが大好きなTakemaなのですがしょうがないよなぁ、誘われちゃったんだから(笑)。というわけで1泊2日の湯めぐり、さーてどこに行こう?

そんなわけで元気よくAM3:20に自宅を出発!(このやる気を仕事にも‥)。三郷の料金所までの時間を逆算して、ETC深夜割引に間に合わせるためにはこの時間が最終なのであります。結局ゲート通過は3:52でしたんでよしよし。というわけで闇夜の常磐道をぐぐんと北上していきます。あ、ちなみに今回は車ね(ダートに入る可能性があったんでブラックバードくんではキビシイのと先々週の横風にびびったのとで)。
さて今日の朝一番湯は磐梯山中腹の「中の湯温泉跡」です。廃業した宿(山小屋?)のすぐ前に湯が出ている箇所があるということはずっと以前から聞き知っていましたが、なかなか行く機会に恵まれなかった場所です。しかし訪問に二の足を踏んでいたのにはもう一つ理由がありました。それは‥

ということなのであります。確かに山小屋があったくらいだから登山道がすぐ前にあるのは至極当然のことなんですが、この登山道は磐梯山登山における実質的なメインルートですからかなり登山客も多いはず。うーむ見せ物になるのを覚悟するかどうするか?とまあこういうことで躊躇していたわけですね(ちなみに「海パン着用」という選択肢は全く考えませんでした(笑))。でもいつまでもウジウジしているわけにもいきませんので「一か八かの入浴決意」となったわけです。

峠の駐車場に到着したのは7:20ころ。すでに約20台の車が駐車されていますし、準備をしている間にも後続の車が何台か到着してきましたから、これからもっと増えることでしょう。複雑な気分の中出発です。

登山道とはいってもオフロードバイクなら入って行かれそうな道です。そもそも宿が営業していたころには物資の運搬に使われていたはずですから整備状況がいいのは当たり前ですね。緩やかな登りを30分ということでしたが、多少早足であったこともあり‥

15分と少しで到着してしまいました。あたりには濃厚な硫黄臭が立ちこめ、あちらこちらからミニ噴気がシューシューと音を立てています。奥に目をやると、もはや廃墟と化した中の湯の建物が見えます。屋根や壁の状態を見るにこの宿の営業再開はもはやあり得ない感じですね。で、建物の方に向かって歩いていくと‥

薄緑色の池が!しかし手を入れてみるとこりゃ完全に水ですな。先人さんの記録ではこの池の一角で入浴した例もあったようですが、この時はじぇったいに無理でした。というかすでにその前に入浴ポイントを発見していたわけです。そこはまさに小屋の真ん前でした(右上画像)。ちなみに、季節によっては中央画像の場所でも入浴できそうです(この時はやはり水)。深そうなので案外快適そう?

なぜか木の棒が2本置かれているのは一体?「入らないでね」という警告の意味なのか、それとも「底なしだからこの棒につかまりながら入浴しなさい」という親切なのかよくわかりませんが(ちなみに底なしどころか浅くて腰湯しかできませんが)、そそくさと「横のものを縦にした上で」スタンバイOKです。

上にも書いたとおり登山道は池を挟んだ反対側にあり、湯だまりからの距離は比較的ありますが、登山道の名の通り歩道は見晴らしのいい場所をどんどん上っていきますから、登山者はかなり長時間この周辺を見渡しながら歩くことになります。つまり見られる側としてはかなり長時間のさらし者攻撃を覚悟しなくてはなりません。で、ちょうど登山者の姿が見えなくなったところでいざ作戦行動開始!

うーん、ぬるいです(苦笑)。気温が低い(10℃以下)こともあるのでしょうが、源泉そのものの温度が高くないのと、池とつながっているので冷水が逆流してくることも関係しているのでしょう。ちなみにこの湯だまりの底からも源泉が出ているらしく、足下自噴ならぬ「尻下自噴」というわけで環境としては最高なんですけれどね(右上画像に湧き出しの泡が見えています)。

ちなみにほぼ透明に近かった湯だまりも、Takemaが入ったあとは左上画像ほかの通り白茶色に濁ってしまいました。もっとも泥は皆無に近いので不快感は全くありません。もうちょっと広くて深かったら最高なんだけれどなぁ。

この日は風が全くなかったので凍えるとまではいきませんでしたが、それでも上半身はちと寒い。かけ湯でしのいでいましたが、建物寄りの狭い湯だまりの方が温度が高いので移動。しかし湯はいいですがそれこそ「尻をはめる」くらいの幅しかなくてこれも別の意味で落ち着きませんでした(笑)。

タオルのすぐ下側が狭い湯だまりです。こちらからはかなりの湧き出しがあるようで、かーなりブクブクモードになっております。

「とにもかくにも入浴達成」

ぬるくたって、浅くたって、お湯のためならにょほほのほ(意味不明)。

Wmv形式、1.35MB、36秒

というわけで約10分ほどの入浴作戦終了!ちなみに、驚いたことにこの間ただ一人の登山者も通りませんでした!よってワイセツ物云々系のさらし者になることもなく無事コトをなすことができました。運がよかったのね。

服を着終え、最後に湯だまり周辺を撮影していたら何人かの人たちが上がってきましたがもう大丈夫だもんね。というわけで下山開始。と、ここで「入浴のタイミングが何とベストであったか」すぐに知ることとなりました。だって、



登山口に戻ってからも、どんどん人々が登っていきました。

というわけで朝一番の野湯をあとにして次はちょこっと大移動ですが、こちらの湯もまた「知っていながらなかなか行かれなかった」ところなんですよね。
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