− 三連休パスで青森行脚 その2 −



弘前駅に碇ヶ関行き普通列車が入ってきました。

さて時間はすでに16:00をとっくにまわり、雪雲に覆われていることもあってあたりは徐々に暗くなってきました。やっぱり冬至からまだ3週間くらいしか経っていない北国の日暮れは早いですねぇ。ま、千葉も大して変わりはないですが。

列車は順調に20分ほど走って終点碇ヶ関へ到着。うーん、3年前はこの駅あたりでにっちもさっちもいかなくなっていたんですが今年は大丈夫。無事到着のあと、あらかじめ予約を入れておいた宿の送迎マイクロバスへと乗り込みます。かつて立ち寄り入浴した宿と同じ温泉郷とはいえ源泉は全く別だし、臭いがきついというし、恐いもの見たさ(嗅ぎたさ?)的なトキメキがすこーしずつアドレナリンを分泌してきたぞ(笑)。

マイクロは順調に宿へと向かいます。でも宿に到着した頃、あたりはもう真っ暗になっていました。到着が遅めだったこともあり、急いでお風呂にざぶっと入って身体を温め部屋での夕食となりました。TVのある部屋にしたかったんで自炊棟は今回パスしたんです。

「碇ヶ関からの送迎」「それなりに距離あり」「自炊棟あり」、おっと上の方で「何軒かある温泉郷のうちの1軒」というのもヒントでしたね。いやそれよりも何よりも、「臭いがキツイ」でわかる人にはわかっちゃったはずですね。そう、本日のお宿は‥



といってもごく一部の人しかおわかりにならないと思うのできちんと宿名を記載すれば「津軽湯の沢温泉 秋元旅館」です。湯の沢温泉郷に3軒あるうちの一番奥に位置する宿なんですね。

この宿は3軒のうちでも一番古いだけでなく、その実際の効能についてはよくわかりませんが(まだ元気なTakemaなので)、とにかくその臭いです。いろんな表現があると思いますが、ま、ひとことで言えば「子供のころよく嗅いだ記憶のある夏の夕方のドブの臭い」というのが一番わかりやすいでしょうか(これでわかるんだろうか?)。かなり独特です。タオルについた臭いは取れなくなりますのでお気をつけあれという感じです(ちなみに下手に浸けると色も取れなくなるそうですので念のため)。

冬場ゆえもうもうたる熱気で、これ以上ましな画像は撮れませんでした。入浴動画などもってのほか、3秒でレンズが曇ります。ちなみにこの時はまだ大丈夫でしたが、ここ数年使い続けたデジカメ(パナソニックのFZ5ブラック)がこの旅行の後半に一部操作が不能となりました。たぶん長年の温泉浴室持ち込みがたたり、いろんな成分が入り込んで接点不良になったと思われます(笑)。只今修理中。人によっては秘技として「ドライヤーでレンズを温めてから持ち込む」というやり方をする人もおられるようですが、それもまたカメラにとってみれば過酷ですよねー(笑)。

フラッシュを焚かないと湯気が写らなくてすむ代わりに光量が足らなくてこんな色になっちゃいます。ちなみに左上画像は混浴の浴槽ですが、向かって奥側が男性、手前が女性用という表示がありました。こちらの浴室は、長湯治の方々によると「夜22:30頃は湯治客の暗黙の了解で?女性専用みたいになっちゃうのよ」とのことでした。

右上の男女別浴槽(男性用)は、秋元温泉のドブ系臭いフェチにはもうたまらない場所でしょう。狭いだけあってあの臭いが充満しています。私は最初にこっちに入って「ぐはぁ!」となったからか、夕食後に入った混浴の広い浴室ではあまり違和感を感じませんでした(鼻がバカになっていただけかも?)。

というわけでこの日はこれでおしまい。室内のガスストーブはある時間になると大元を締めてしまうのか、早めに切ってしまったわれわれの部屋は布団に入る前から寒かった‥いやそんな時は風呂に行け!ということなんでしょうけれど(笑)。

というわけでの翌朝です。外はしっかりと雪、しかも時折強めに降ってきますが、でも3年前に感じたような「悲壮感」は感じません。そこそこの雪というところでしょうかね。朝ご飯を食べて朝一番の送迎車で再び碇ヶ関駅へ。

しっかり雪もつららも満載の駅です(提灯のある場所は屋根できっちりガードされた場所)。しかし弘前方面への列車はまだ来ない‥気がつけば弘前方面行きよりあとにくるはずの上り列車が出発してしまいました。暇なのでその列車を見にホームで見物。



後部は真っ白でテールランプも見えません。ん、弘前方面に目をやると?(右上画像マウスオン)

うわー、除雪関係の保線作業にいそしむ作業員の方々が!またも3年前の悪夢が脳裏によぎる‥いや、よぎり始めたあたりで普通列車接近とのアナウンスが流れてホッとしました(笑)。



長駆秋田からすでに長駆120km、2.5時間走ってきてこれくらいの遅れなら許せるっ!よく頑張った!

さて、「よく頑張った!」というのは決してお世辞でも何でもないのです。弘前に着いて、前回「五能線全面運休」の切ない掲示を見た時と同じ改札には下記のようなホワイトボードが出ていたのでありました。

新潟方面から来る夜行列車は軒並み「大幅遅れ」の表示。ちなみに五能線は運行しているみたいですが、よく見ると1号と4号はすでに運休が決定しているみたいです。そんな中、一番邪険な扱いにされそうな?長距離各駅停車が約10分の遅れでここまで頑張って来たというのはヒジョーに大健闘だと思うわけなのですよ、はい。というわけで無事に弘前へ、そして予定通り9:09発の特急つがる12号に乗ることが出来たのでした(特急の発車も遅れたけれど)。

弘前を出発してしばし、岩木山の裾野が眺められるあたりまで来たところで西の空に異変というか何というか、要は天気が一気に回復傾向となりました。うわーと思っているうちに、たった10数分で到着してしまった浪岡駅ではすでに青空がどどんと!やっぱりこのあたりの天候はころころ変わるのが普通なのね(しみじみ)。

さて、われわれは何を考えたか駅前通りを歩いていきます。車通りも少なく、太陽も出ているので何だか気分はよいです。



こんな道を、



こうして歩いていくと、



こんな看板があるものだから、



当然こうなるわけで、



はーい、いらっしゃーい♪

というわけで本日最初の目的地である浪岡駅前温泉に到着です。車がないと行かれる温泉も限られちゃうわけですが、「駅前」というネーミング、そして「黒湯」とくればここを立ち寄り湯として選定するのはまぁ当然のことでしょう!

さて浴室内は貸し切りになるかならないかの微妙な人の出入りがありましたが(唯一の先客が脱衣場に戻るのと、次のお客さんが浴室に入ってくるのとタイムラグが約1分くらいくらい、しかも脱衣場と浴室との境は全面ガラス張り)、それでも一瞬の「貸し切りタイミング」を利用してパシャッと撮ったのが次の画像というわけです。

まっ黒黒とまではいかないまでも、かなりのこげ茶色をした湯は、駅から200mを歩いてきて芯から冷えた身体(うそつけ)には何よりのご褒美です。湯口付近では泡付きも見られますし、浴感はさっぱり系。そして何よりもこの怪傑ライオン丸もびっくりの湯口が泣かせます(笑)。

次の列車まで約1時間の待ち時間は湯っくり入るのにちょうどよかったかな‥と思いつつ建物の外に出てみると‥

雪だけでなく風も出てきた駅までの200mで再びすっかり冷えちゃいましたとさ(笑)。さ、続いてはどちらの方面へ?
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