− その6 雲見温泉で湯ったりの後は船に乗って清水まで −



昨日に引き続きのやっほほーい、ま、またも伊勢エビに乾杯!(大笑)。

そんなわけでこの日の宿泊は雲見温泉の民宿「太郎」さん。雲見温泉には大きな宿こそありませんが民宿のほとんどが温泉を引いており(全施設なのかどうかは知りませんが)、しかもきっちりかけ流しの湯が楽しめるということでここを逃す手はないのであります。お値段的にも手頃ですしね(うふふ)。

どの宿にするかちょっと悩んだのですが、ここはツーリングマップル掲載の宿にいたしましょということで「本業は漁師」だというこちらの宿を選んだわけだったのですが、これがまた大正解!海にも近いしよかったーっ!

というわけで宿の前に車を横付けしたわけですが、宿に隣接するエリアには駐車場がありません。ここでおしんこどんと荷物を下ろして指定された駐車場まで車を移動することになります。車で行けば遠回りをしなければならないので遠く感じないでもないですが、歩いていけばすぐ真向かいなんですねこれが。ちなみにバイクの場合はまた別の場所のようですが、ちゃんと屋根付きのガレージに止めさせてもらえるようです。だからTマップルおすすめなんでしょう、やはりライダーの利用は比較的多いようです(ただし一番多いのはやっぱり釣り客?)。

川に面したこちらの宿には玄関が2つありまして、斜面に建てられているからかそれぞれの階が違います(つまりは変形三階建てというわけです)。最初はとまどいますが、ま、すぐ慣れますんでご安心を。

ちなみにこの日はクリスマスイブということで、道路側の入口脇にはイルミネーションが灯されておりました。その近くでは地元の子供たちが長縄飛びの真っ最中。何だか下町の横町風情がたっぷりといったところで、なかなかヨロシイじゃないですか雲見!

この日の宿泊客は少なそうに思えたので(結果的にはわれわれだけでした)、湯に行く前に「海に行ってみよう」ということにしたわけです。川沿いの小道は車も通れない細道なんですがそこがまたいい感じ。川にはクレソンも生えてましたね。そんなわけでとことこ歩いていくと海はすぐそこ。しかしわれわれはそこで、「こんなところにこんな湯?があるなんて!」と驚いてしまったのであります。

うわーい露天風呂!いや違った足湯ですね。しかし深さといい形といい、場所は目立つところにありますが深夜なら?という悪心が心の底に一瞬わき起こったのは否定しがたい事実です(ヤメナサイッテ)。でも、公序良俗に反することをしてはならないとすぐにTakemaの良心が悪心を排除‥するまでもありませんでしたね。だって、

ちなみに湯温が下がる云々以前の問題として源泉の投入そのものが止まっていましたから、足湯船はただの水たまりと化していたわけであります。

しかしここでふと大きな矛盾を発見。右上画像には禁止事項として「入浴中の飲酒・飲食」とあるんですが、ここの一段上にある「クジラ館」の看板を見てみると‥右上画像にマウスオンする画像が変わるわけなんですが‥完全に矛盾してません?(大笑)。

まぁそれも愛嬌男は度胸ということで笑って許すことにして?そろそろ宿へ戻りましょうか。夕食までにはもう少し時間があるようですからよし行くぞお湯だお風呂だ温泉だ!

何だかここまでほとんどの湯が貸し切りばかりのような気もしますが、こういうふうに「貸し切りで使ってね」とお宿の方から求められるのであればまぁ仕方ないかなー(笑)。かけ流しの湯はさすが食塩泉でしょっぱいのですが、そこに何ともいえないにがり系の苦みも加わっていてお湯としてはなかなかによろしい。「毎日飲め」と言われたら「いやだ!」とすぐに断っちゃうかもしれませんが(笑)。

さ、湯上がりに少しくつろいだところでいよいよ夕食様の出番なのであります。いやー、油断大敵どどんがどん!

いきなり舟盛りが出てきてびっくり!しかもその上には伊勢エビのお造りも鎮座ましましておりまして、「あれーこれはもう少しお値段お高めの料金メニューじゃなかったっけ?」。いやどうやらわれわれの、秘めてはいてもどうしてもにじみ出てしまう風格というか気品に宿の方が恐れおののいてついつい盛りに載せてしまったということのようです‥というのはウソ八百、八百万の神々から蹴りを入れられてもおかしくないですね、おそらくは「伊勢エビ漁のエビがちょっとだぶついてるから、一番安い宿泊料金で予約を入れた貧相なあの夫婦に恵んでやるか」というようなところなんでしょう。し、しかし鍋にももう一尾鎮座しているんですけれど!(感謝感激火事親父)。

そんなわけで「こ、これ、食べきれるのだろうか?」と危惧するほどの大量豊漁テラおかずを目の前にして、「あー、こういう時にマエダンゴさんがおられたら‥」とついつい思ってしまうこともあるのですが(最初からサルベージ前提でゴメンナサイ)、でもここでいきなり引き戸を開けて「どうもー、呼びました?」とお越し下さる可能性は皆無に等しいので(というか完全に0%)、「ここはわれわれだけで完食するしかあるまい!」と心を新たにしたのでありました。

が、かつて似たような思いをした青森は下風呂温泉の「北明館」さんと同様、この夕食と格闘して半ばくらいまで食べ終えたところで「次なる天使(悪魔ともいいます)が突如として乱入してきたのであります!それは‥(右上画像マウスオン)、

いやはやそんなこんなでうんうん唸りながら完食‥はできませんでした(苦笑)。とはいっても「あと一つのお皿(の一部)」だったんですが、それが食べきれないところがくっそー。ちなみにおしんこどんは完食してました。この悔しさをどうしてくれよう、というわけで翌日のTakemaは実に姑息な作戦行動を取ったわけでありますがそれはまぁあとのページでということで(謎笑)。

明けて翌朝、さすがに朝ご飯は超級ボリュームではありませんでしたので大丈夫。朝風呂とともに気持ちよーくいただき出発です。でも、出発直後にやっぱりすぐ停車いたしました。だってさ、わかっているんですもん。




(ただしあくまで自己責任ということだけはご了承下さい。浴槽内は滑りますよー)。

この日は昨日までとは違い北風がかなり強めに吹いていましたから寒いサムイ、それに伴って温泉の湯温も下がりますからそこそこきつい入湯ではあるのですが、でもやはり伊豆の風はまだまだ優しかったのかな、浸かってしまえば長湯可能の絶妙湯でありました。



もちろんおしんこどんも入ってます。ここで富士山が見えたら最高なんですけれど角度的に無理ですね。

さてここからは一気に西海岸を北上します。おしんこどんは松崎の郵便局にて年賀状を投函、これで新しい年を迎える準備は万端ということです。このあとは土肥の「まぶ湯」を見学させてもらおうと思ったのですが、ピンポンダッシュしてもどなたも出て来てくれませんのであきらめました。

というわけでここからは束の間とはいえ船旅を満喫するのであります。もう修善寺界隈をダラダラ進むのはまっぴらというわけです。伊豆中央&修善寺道路を何とかしてください。沼津ICからだってまだまだ手を入れる余地がありますよ!今回は西に向かうのがそもそもの目的なので(これを忘れちゃダメ)、この航路は願ったり叶ったりというわけなんですが、「横浜−下田」航路とか作ってくれませんかね?あと、絶対ペイしないとは思うけれど「館山−下田」なんてのはどう?シーズン運行でいいからさ、千葉と静岡が観光タイアップしたことはないだろうからやってみてよ!(たぶん1回こっきりで終わりそうだな)。



格好いい中型フェリーじゃないですか!

そんなこんなで土肥のターミナルで待っていたら、妙にカラフルなフェリーがやってきました。どうやら新造船らしいです。業界には逆風が吹いている状況ですし、自分たちもなかなか利用できないルートではありますが、これからも頑張って運行を続けてくださいね!土肥のターミナルビル(ビルというか小屋に近いですが)はあのままでOK、函館の東日本フェリーみたいな「身の丈を超えた建物」を作るとそれが必ずや足かせになっちゃいますからね。



さーてそんなわけで車ごと乗り込みましょ。

この日の海は季節風の影響でそこそこの波があって多少揺れました(揺られながら「あれ、そういや車両甲板に車を止めたときサイドブレーキかけたっけ?」と一瞬不安になったっけ=これまでかけ忘れたことはありませんが)。

さて予想はしておりましたが、船内に入ってやっぱりびっくり。



一部のテーブル付き向かい合わせ席はほぼ満員ですが(実は唯一Tマップルを置いていたにも関わらず戻ってみたら占拠されていた=そりゃしょうがない)、普通席はご覧の通り閑古鳥が鳴いておりました。アメリカのサブプライムローン問題に端を発する金融不況がこのフェリーにまで‥いや、これはただのオフシーズンそのものですね(笑)。

ちなみに左上画像に見られる通り(出航直後)、このフェリーは洋上から富士山を眺められる絶妙のルートを通っているのであります。



振り返れば伊豆の山々、右を向けば広い裾野を広げた富士山が。



寒風吹きすさぶ甲板でも、おしんこどんは飽きることなく富士の山を見つめておりました。

ちなみにTakemaはこの写真を撮ったあとすぐに船室に戻ったんですけれどね(笑)。さて清水港に着いたあと、われわれは全く自分たちでも予期していなかった行動に出たのであります。えー、まさか食べ放題ってそんな!(笑)。
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