− その20 大島編(2) レンタカーでお大尽系島一周観光はスタンプラリー中心に(笑) −
この日の天気は曇り時々雨といった感じで、山の上の方は完全にガスに包まれて三原山登山には全く適しません。というわけでスタンプラリー完遂を兼ねて島一周といたしました。雨だってレンタカーがあるからバッチリだもんね。
とはいえあまり早く出発してもすぐに終わっちゃうので(伊豆大島の外周は約52km)、チェックアウトぎりぎりまでのんびりとして、ようやく重い腰を上げる感じでよっこらしょ系のスタートです。まず最初は大島町の郷土資料館へ。なぜって?いちばん近かったんだもん(安直)。で、3つ目のスタンプをゲットしたわけですが、この日は寒いサムイ。車を降りた瞬間にぶるるっときました。この日の大島の最高気温は9度だったと記録されていますが、この時は決してそんなに高くなかったぞ。まだ6-7度しかなかったんじゃないかな?初日の神津島が一番暖かだったよなぁ。
この資料館は入場料がかかりますが、こういう施設も維持管理は大変だろうというわけで\200円*2を支払って見学させていただきました。どうやらわれわれが最初の利用客だったらしく、冷えた感じの展示室から戻ってみると、エントランスのホールにはしっかり火が入れられていました。あったかぁい♪しかし「春の伊豆諸島」のイメージとはほど遠い感じですね。
このあとは「椿花ガーデン・リス村」へ(画像なし)。ここも有料施設で「リスに直接エサをあげられる」というのですが、こちらは入園料ややお高めの800円/each。これまで国内外のいろんなところでいろんな生物に餌をやってきたTakema&おしんこどんにとっては「リスかぁ‥どうしよう?」と、ちょっと躊躇する金額でありました。だって、以前は野生のエゾリスに手乗りモードでエサやりをしたりしましたもんね。小清水峠とか(北海道2002)。
ただし、2009年の北海道ツーリング中に小清水峠のその場所(道の駅)に行ってみたら、餌付け場所だったところにエゾリスの姿は全くなく、エサのひまわりの種の殻もほとんど落ちていませんでした。野生動物への餌付けは生態系バランスを崩す云々ということで当局かどこかから中止の要請があったのかも知れませんね(以前は売店でひまわりの種を売っていました)。小清水町の知り合いさんに今度聞いてみなくちゃ。
でもスタンプは建物の中にあるわけで、入っていって「いらっしゃいませ!」と声を掛けられたら「いやスタンプだけで‥」とは言えない小心者のわれわれでもあります。駐車場にて「うーむこれはわれわれに課された最初の試練だぞ」と思っていたところで、うふふふ次の車が到着。「わ」ナンバーのワンボックス車からはわらわらと6-7名の方々が降り、「よぉっしリスにエサをあげるんだもんね!」という積極意志を漂わせつつ(わたしにはそのオーラが見えたんです=うそつけ)入口に向かっていくではありませんか!
結論から申し上げましょう。「偶然とはいえ」6-7名の団体さんのあとについていく形になったわれわれは、
ええっと念のため言っておきますが、このスタンプラリーは有料施設内にあっても「スタンプを押すだけ」であれば何の問題もなく押印可能です。間違っても「有料区域内にしかスタンプ台がない」ということはあり得ません。だから堂々と入っていって問題ないのですが、どうも小市民小動物系のわれわれなんですよね、「小判鮫の本領発揮」という感じになっちゃいました(笑)。
そして次は「火山博物館」へ(これまた画像なし)。これまた元町のすぐ南にある施設で、何だかんだ言って全然元町から離れようとしておらず「島一周はどうした?」と言われそうですが、いざ一周し始めたらすぐなんだからさぁ(笑)。ちなみにここにはスタンプはありませんでしたが何でだろう?なお展示内容についてあえて突っ込めば「それぞれの火山についての最新情報への更新がイマイチ」ではありました。「あれ、この火山ってこのあとまた爆発したんだけれど?」と思いながら見ていた内容がところどころありました。そのあたりを管理者さんヨロシクです(笑)。
さ、そしてお昼前(11時過ぎ)になったので早めのお昼ご飯へ。混み合うお昼時を避けて開店直後に入店するのがわれわれのデフォルト行動です!(ちなみに昨日の宿はもともと素泊まり予約だったので、朝食は事前に買っておいたパン等の軽食のみ、だからお腹も空いてます)。お蕎麦を‥と思って店に入りましたが、お店の方いわく「ごめんなさい、大口の出前が入っているので天ぷら関係は30分くらい待ってもらわないと‥」。
そういうことなら仕方ありませんのでアシタバざる蕎麦*2を注文(蕎麦粉にアシタバを練り合わせてある)。と、出てきたざる蕎麦には添え物でなぜかアシタバの天ぷらが。「天ぷらの注文を受けられず申し訳なかったので(すぐに揚げられる)アシタバをサービスでどうぞ」とのことでした。この細やかな心遣いがさらに料理を美味しくさせてくれますよね。おかげさまで美味しくいただきました♪
このあとは、実は午前中早く行きすぎた関係で誰もいなかった某スタンプをゲットした上で(左下画像、おしんこどん押印中)大島空港の脇にある「町営牧場ぶらっとハウス」へ。なるほど建物のすぐ前には20頭ほどの牛が飼われています(他にもいるのかも)。仔牛もいましたので世代交代も順調かと思われます。
ちなみに「1頭の牛が排泄(大)」した直後、カラスがその糞めがけて舞い降りてきました。これぞ自然の光景、汚いとか思うなかれ。
おそらく糞の中に含まれる寄生虫とかをついばもうとしていたのでしょう。これを読んで「え、自分たちが飲んでいる牛乳は大丈夫なの?」と思う方はあまりにも世間知らずですのできちんと勉強しましょうね。日本国内で飼育されている乳牛は約150万頭いるそうですが(2009帝国書院)、その約半数強が北海道で飼育されており(さもありなん)、その7-8割には寄生虫がいるそうです。
でももちろんの話ですが「子孫を育てる為の」乳を出す乳腺のフィルターを寄生虫が通り抜けることはありませんし、それをイメージできない方でも(男性)「豚肉はちゃんと火を通す」という常識はご存じのはずでしょう(それも知らない方はもう少し自分で調理しなきゃダメです。「え、軽く湯通しするだけの豚シャブってのもあるでしょ?」という方はなおさらです(○と×があるんですよ)。たとえば市販のごく普通の豚ロースを極レアで食べたら‥あなたも寄生虫の宿主!(うふふ)。
【ここでちょいと言いたい放題コラム】
われわれ人間も含めて生き物は持ちつ持たれつです。今はどうだか知りませんが昔は小学生のころ「ギョウ虫検査」ってのもありましたよね。でもギョウ虫が体内にいると花粉症になりにくいという話もあるんですよね(科学的実証はまだない)。いや、ネタがあまりにリアル過ぎたかも知れませんが、そもそも腸内に大腸菌という人体寄生菌を持たない人は誰もいないですよね。
現代日本人は「清潔な中で暮らしたいそうありたい」という思いこみに基づき「手洗い手洗いお風呂で身体ゴシゴシ」、室内も除菌除菌シュッシュッ♪も一概に悪いこととは言えないんですが、一方的に良いこととも言えません。なぜなら「人間はそのような常在系の生物や菌と付き合いながら生きてきた」からです。
たとえば先年の「新型(豚)インフルエンザ」を思い出してください。若年層に発症が集中したのに40才台以上の発症率は低くありませんでしたか?最初は「65才あたり以上は免疫があるかも」と専門家が言っていたのに実際はもっと広範囲に免疫がありました。若年層はあの亜種も含むあのウィルスに遭遇した経験がないわけであり、それ以上の世代は似たようなウィルスがかつて体内に入ってきた経験により「対応可能な免疫」ができていたということになります。
また、たとえば発展途上国の子どもたちは(一概には言えませんが)今の日本の子どもたちよりも衛生面で劣った環境の中で育ってきているのが普通です。でも「帰宅時の手洗いや除菌スプレー使用」を励行していないのになぜ大丈夫なのか?また、日本人のいい大人がそういう国に行ってすぐお腹を壊すのはなぜなのか?」
やはり「いろいろなウィルスに対する耐性の多少」が大きいと言わざるを得ません。「清潔至上主義」「雑菌完全駆除主義」の先にあるもの、それは「動物としての生命力の減衰」に他ならないのではと思います。若いうちはまだいいです(体力もあるし新陳代謝も活発ですから)。問題は「温室内で生きてきた自分の老後」なのです。
うーん、話が明後日の方向に走っちゃったな(汗)。でもね、これだけは言えます。「幼稚園から小学校低学年までは土に触らせる機会を増やせ!」。以上っ!
さてそんな牛のミルクの工場がすぐ裏にありました!この日は日曜日でしたので工場がお休みなのはしょうがないですが、「牛工近接」とは何とも素晴らしい立地ではありませんか!。
「大島牛乳」。伊豆諸島で島内産牛乳をベースに市販しているのはここだけ?もちろんソフトはここだけでしょう(in ぶらっとハウス)。
このあとはいよいよ時計回りで島一周のスタートです!岡田から大島公園までは昨日も通ったのでそのままスルー。でもですね‥
レンタカーを借りるときに「東海岸から砂漠地帯に入り込める場所がありますが、そのエリアには入らないでください」という裏砂漠、どうやらネット上で噂になってしまった影響なのでしょうが、四駆でもない車で砂礫地に入ったことのないおバカが興味半分で入り込むようです。自分のような無積雪地域の人間がノーマルタイヤで雪道に入り込むよりある種タチが悪いのは、
だって雪道であっても公道であればいつかは別の車(最悪の場合は除雪車でしょうが)が来ると信じられますが、裏砂漠には他の車は入ってきません(地元の車こそ入ってこないでしょう。必然性がないし)。仮に同好的発想によるレンタカーが入ってきたとしても、スタックしたレンタカーを牽引するロープは?牽引する側のタイヤは?駆動形式は四駆?牽引側の地面は砂じゃないの?
レンタカー会社がダメということはそれ相当のリスクがあるということです。ネット上の「たまたまうまくいった」例を鵜呑みにするとろくなことはないというのが正しい世界、素人のレンタカードライバーはじぇったいに裏砂漠エリアに入らないようにしましょ。レンタルスクーターも同様です。島に持ち込んだオフロードバイク?状況と技量にお任せします(自分のバイクの場合、身動きできなくなってその場に放置して宿に帰るのも自分の責任なので)。でも無理は禁物、「もうちょっと行かれるかも」は同時に「これ以上行ったら帰れなくなるかも」と心すべきです。ここは確かに東京の品川ナンバーエリア、でも同時に携帯も通じにくい離島なのだということを認識しましょう。
ちなみにこの時は「裏砂漠展望台」の駐車場までは上がったんですが、一面のガス&小雨だったので車から降りずにそのまま引き返しました。
今回自分は確認していませんが、auやソフトバンクの携帯電話は伊豆諸島の旅行中に苦労するエリアがあると思います。ドコモはさすがにほとんど不自由しません。その昔北アルプスの前穂高岳頂上から電話で某宿の予約をしたことを思い出します。「地方に行けば行くほどDocomo」、この発想は今でも生きているようです。屋久島でも利尻島でも。
大島公園から波浮に至る道路は左上画像の通り「整備ヨシ、ワインディングなかなかヨシ、んでもって通行量ほとんどナシ!」で気持ちいいのです。ここはスクーターじゃなくてギア付きバイクで「カーブの後半でぐわっとスロットルを開き一気の加速で走り抜けたいなー!」(しかし伊豆諸島の他の島同様レンタルバイクはほとんどスクーターなのでご了承あれ)。
そんなわけでぐんぐん南下して「筆島」を目指していたら‥あれ?迂回路?(右上画像)。この先道路が崩壊だか工事中だかで山側の道を迂回せよということです。それじゃということで迂回路を走って交差点をいくつか曲がった先は‥
実はこの展望台の目の前にスタンプがあったんで止まったともいいますが(上の両画像ともマウスオンで大した意味のない画像に変わります)、それにしてもここはかつての噴火口、1982年の全島待避時、この港内の海の色が変わっていることを最初に見つけた方の驚きはいかばかりのものだったのでしょう‥。(前ページでもリンクしていましたが念のためこちらをご覧下さい)。
この日の波浮は実に静かで、何だか時が止まっているような錯覚にも陥りそうな感じでありました。集落内の狭い通路にも人影はほとんどなく(少年に1人会っただけ。「こんにちは!」と挨拶してくれる礼儀正しい少年でした)、往時の賑わいを思えばちょっと(いやあまりにも)さびしい感じはぬぐえません。というわけで「往時を偲ぶべく」旧港屋旅館を見学することに。
料金は無料、管理人はおらず自由に見ることができます。
内部では人形たちが「永遠の宴会」を楽しんでいましたが、あのー、お皿とかもうホコリだらけなので少し拭いてはいかがでしょう?
この他にも「ボタンを押すと踊る人形」とか「歴代の『伊豆の踊子』映画名場面集(ビデオ)」などがありましたがここでは割愛するとして、この波浮港の先端にあった碑には「筆 森重久弥」などとあったのが印象的でした。時代はどんどん流れうつろっていくのですね(しみじみ)。波浮周辺のスタンプ収集も完了し、残るは「三原山山頂(バス停)」と「大島温泉ホテル」のみ!でも実は山頂バス停はこれから通る道沿いだし、今夜のお宿はまさに「温泉ホテル」なんですよね♪
地層切断面は通り道なのでお約束でパチリ。
さぁって、ぐるっと一周して元町まで戻ってきました。さてそれではお宿に‥とはいえまだチェックインが始まってないぞというわけで、その前に別のお湯に入っていきましょうかね。
元町地区にはいくつかの温泉がありますが、S61の三原山噴火後、元町付近の地熱上昇に伴い「井戸が温泉になった」とか「もしやと思って掘ってみたら湯が出た」という源泉も多いらしく、温泉地としての歴史はそれほど古いものではないようです。われわれが目指した町営温泉の「浜の湯」もその1つで、混浴露天風呂だけなので水着着用です(それでいて入浴料400円というのはやや高い気もしますがまぁいいか。
露天湯は1つだけとはいえかなり広く、4か所から湯が投入されています。源泉温度は54度あるということですが湯口の温度は43度くらい?加水されてるんでしょうかね。
広さはたっぷり。先客さんは1人だけだったので手前のエリアは完全貸し切りモード♪
この日は本当に寒かったんですが、ここでだいぶあったまりました。
さーて時間も15:00を回ったし、大島温泉ホテルに向かいましょう!
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