さーて杉並木、これからいっくぞぉっ(例幣使街道にて)

(2010年6月12日 その1)

あのー、Takemaは一応ライダーのはしくれです。昨夏は北海道タンデムツーリングにも行きましたし、一応拙サイト内にもバイク関係のコンテンツがそこそこあるのは拙サイト読者の皆様であればすでにご存じのことと思います。しかーししかし?

そうなんです。今年になってバイクで遠出したのはこれまでに1回だけ、4/10.11に二輪便利帳のちんさんに誘われ茨城中北部にキャンプに行った時だけだったりするのです(その時のページはこちら)。いやバイク自体はちゃんと通勤グで使用していますから、「乗っていない」わけではないんです。現に上記のキャンプからメーター値は約1000km増えてますから。しかし、バイクで遠出をしていないというのではもはや「ツーリングライダー」とはいえない?

実はこの日も「この土日で、これまで手薄だった群馬から長野界隈の1泊湯めぐりにでも行こうかな、もちろん車で」という、さては軟弱玉スダレ満開系の予定を立てておりました。ただし計画を立てたのがほぼ前日の金曜日ということで、事前におしんこどんの意見を特に聞いてはいなかったのです。そんなわけで職場の飲み会から帰ってきたおしんこどんに「明日は‥お囃子に行く?」(約1年ほど前からおしんこどんはお囃子の修行に励んでおり、土曜日はその練習日なのです)と聞いてみると、やはり「うん行くよ」とのこと。やっぱりそうかーと思ったところで、

という、とっても前向きな気持ち、上を向いて歩いたらいつかつまずくが前を向いてあるけばつまずかない、すなわちわれわれ人間が生きていく上で絶対的に必要な「前向き」さをここでよみがえらせたTakemaだったのであります!

ところでなぜバイクお出かけが少なくなったのかという種明かしをすると、ここ数ヶ月、ほとんど市内の通勤グばかりに明け暮れ細道をソロソロ、クランクをそろそろ、しかも少なくとも朝は後ろにおしんこどんを乗せて走っているうちに、何だかコーナーリングがものすごく下手になってしまったというか、いわゆる「バンク(バイクを傾けて曲がる)恐怖症」にかかってしまったようなのですね。

これを解決するには心理療法士による適切なアドバイスや向精神薬など一切不要、要は「一日かけてワインディング路を走ってくれば一気にゲバゲバP♪」のはずなのです。でもついついそれを怠っているうちに6月になってしまっていたというわけで。

しかしこれで踏ん切りが付きました!1人で行くということで泊まりはやめて日帰り、目的地は未定で外環道に乗ってから東北道を北上するか関越道で北上するか、とにかくその場で考えることにして就寝したわけです。

明けて翌朝6:10、いつものアラームが鳴りました。うわーネムーイ。そうそう、バイクお出かけが減ったのはこの「朝の眠気が昔よりもキツイ」ということもあります。前日の疲れが取れにくくくなったんですかね。これはまぁどうしようもないことですが、それでも平日には起きてるんだからやっぱり「甘えの構造」が主因でしょう(苦笑)。というわけで顔を洗って着替えてそのまま出発したのは6:25でありました。

家から5分、7:00開店のはずのいつものスタンド(個人営業系)はなぜかすでに開いていて、いつもの店員さんにお聞きすると「いやぁ本当は7:00なんですけれど、準備ができたら開けちゃうんですよ」。実はタンクには1/4くらいしか入っていなかったし、外環道の入口までにスタンドは2つしかなくなってしまったので、ここが開店前でもう1つもまだ開いていなかったらそのために寄り道しなければならないところでした。よかったヨカッタ。もっとも結果論としてはもう1つの方もすでに営業していたんですけれどね(笑)。

さてそんなわけで三郷南ICから外環道へ。バイクで高速に乗るのも久しぶりで、いつもの通勤グとはちょっと勝手が違い最初はちょっと「夢のようなスピード」にとまどいました(笑)。あ、1分で慣れましたけれどね(大笑)。バビューン♪

さて、川口JCT手前の電光表示には「東北道事故渋滞6km」という不吉な表示が出ています。対する関越道方面には特に渋滞がないようです。であればフツーならよーし関越道!というところですが、Takemaはこの時なぜか「よーし東北道にしちゃれ!」といきなり無意味に固く決意したのでありました。それは‥

おおー、われながら前向きですね(笑)。しかしやっぱり久々は久々、浦和の料金所を抜けたのっけからの渋滞すりぬけ、われながらゆっくりすり抜けてるなーと思ってスピードメーターを見てみたら35km/hでした。うわーこりゃひどい、これじゃ「すり抜けコバンザメ」どころか、「すり抜け渋滞の張本人」になっちゃいます。というわけで少しずつスピードアップ。
【すり抜けコバンザメ走行について】

「渋滞時のすり抜け」は道交法上どうこう(洒落?)というのはともかく、とにかくスリルとサスペンスの火曜日というより(関係ない)通常走行に比べて気を遣う走行です。四輪車全てが後方確認をしっかりしてから車線変更するとは思えず、あまつさえ指示器を出さないドライバーも多い昨今(わたしゃ四輪でも二輪でも当然出しますよ)、車線変更する四輪車の側方にドカンと一発!というのだけは避けたいところです。

で、わたしの場合は渋滞エリアに入ると、「ハイビーム(日中のみ、というかバイクでは暗くなる前に帰るので‥)」「ギアを落として高回転にする(その分エンジン音が大きく高くなりドライバーの耳に届きやすくなるだろうと信じて)」の2点を励行し、あやしげな動きをしている四輪車の後ろではさらにギアを落としたりして(時には2速まで)、しかしすり抜けライダーの平均速度よりたぶん速いスピードで進行します。

するとだいたい前方に先行する二輪が見えてきますから、そこからは「つかず離れず(だいたい車4台分くらいすり抜け車間を開ける)」で後を追っていくというのがコバンザメ走行です。

この場合、もし後方不注意の車がいたとしたらたぶん先行バイクがやられます(ゴメンナサイ)。またもしそろそろ「車線変更しよう」と思っている四輪ドライバーがいたとしても、先行バイクがすり抜けたときくらいは後方のTakemaバイクを確認しますよね。というわけで、「コバンザメになれば多少なりとも気を遣わなくて済む」というわけです。セコイですが(笑)。
しかしこの日はまだ時間が早いのかたまたまの巡り合わせなのか(普通この時間のこの区間なら結構バイクがいるはずなのに)、ペースを早めても先行バイクに追いつくことはできませんでした。ちなみにこの先にまた別の「10km渋滞区間」があったのですが、そこでも先行バイクの姿はなし。おっかしいなぁ、○0km/hですり抜けていけば普通は追いつくんだけれど(笑)。というわけで、幸か不幸かすり抜けのスピードは以前通りというかそれ以上の慣れを取り戻しました(苦笑)。

最初の休憩は都賀西方PA。SAの大規模さ&ぐっちゃら系混雑が好きじゃないのでTakemaがPAに立ち寄る確率は高いです。最近はSAもPAも「オアシス」になったりしてどんどんお洒落になってますが、わたしゃもともとSAPAに多くを求めていないので何だかどうでもいい感じ。都賀西方PAはいわゆる「昔ながら系」かな。大谷PAに寄ることはトイレ休憩以外にはほとんどないなぁ。ここでは缶コーヒーを飲んだだけでそのままスタート。鹿沼ICで高速を降り、例幣使街道経由で今市を目指します。

例幣使街道は国道121号線なのですが、この区間、それも鹿沼から今市に北上するルートは初めて通る人には「何これ、スゴイ!」という杉並木ルートなのでお勧めなのですが、その狭さゆえ(ちなみに大型トラックは通行禁止=でも今日ははみ出しながら走ってたな)バイクでも止める場所がほとんどないのが難点ですね(いい感じのところほどスペースがない)。ま、未訪問の方は是非というルートではあります。

しかし!!そんなこととは全く別に、この時Takemaの体内ではめくるめき「激変」が起こっていたのであります!それは、

幸いというか何というか?バイクにまたがって運転している姿勢がそのまま「守りの姿勢」になっているのか、運転中に「限界値を超える」という感覚ではないのですが、状況的にはバイクを降りてからトイレまでの距離が遠かったり、また「順番待ちの態勢」になったりすると「次の潮流」が来たときにどうなるかわからない感じです。さっき都賀西方で飲んだ缶ココア冷飲料がいけなかったのかなぁ。しかしこの例幣使街道沿いには公衆トイレはないし今市の市街にもトイレ‥あ、しまった今さっき図書館があったぞ、くっそーっ(掛詞)。

耐えて耐えて神橋近くまでやってきたところで‥?ん?あ、あれはぁ!

東照宮手前の神橋の反対側にきちんと整備されている系公衆トイレ発見っ!すぐさまピットインしたことはいうまでもありません(左上画像の奥に見える建物)。ちなみに「紙があるのか否か」という重要な状況確認については、入口に「個室内の紙については善意の方々の寄付により‥」と書かれていて安心しました。もちろんここで「懸案の全てをクリア」したことはいうまでもありません(笑)。

身も心もスッキリとしたところで(笑)、いよいよ中禅寺湖を目指していろは坂です。あれぇ右カーブやっぱりビビってるよーなどと思いつつも、だいぶ感覚が戻ってきたところで中禅寺湖へ。そういや湖畔でバイクの画像を撮ったことってなかったよなということでとりあえず1枚(右上画像)。土曜日の10時前だからか、この時の道路は「極端に」と言えるくらい交通量が少なかったです。というか、この中禅寺湖の中心地区でバイクを止めたこと自体が初めてでした(たぶんもう30回以上は通ってるはずなのに)。で、ふと見るとこれまた魅力的な文字が。

このあたり(中禅寺温泉)の湯は湯元温泉から延々と引き湯しているはずなのですが、送湯過程で源泉がある種「こなれた感じ」になっていることを期待し、とある宿に日帰り入浴を御願いすることにしました。しかし‥

誰も出てこないところで、レセプションデスクに「御用の方はこちらの鈴をお鳴らし下さい」とあったので結構真剣に鳴らすもこれまた生体反応がありません。そこで先ほどより1.5−1.8倍くらいの声量で、

とやってみたんですが全く駄目でしたので無念の退却。くっそー(これは掛詞にあらず)、じゃあ確か龍頭の滝界隈にも温泉があったよなというわけでさらに目指していくと‥掃除をしていた該当施設の方が、

この時はまだ10:20頃だったのでこりゃダメだここもパス。というわけで、残された選択肢は「いつもの」日光湯元温泉しかなくなってしまいました。ま、上記の温泉はどうせ湯元からの引き湯なんですから、本家本元に入ると思えば別に悪くないのですが何だかねー。

龍頭の滝から戦場ヶ原に上がっていくと一気に緑が薄くなりました。そう、このあたりはまだ「芽吹き」の時期だったりするのです。それにしても交通量が少ないなー、やっぱり土曜日の日帰りは早出に限ります。って、6:30出発を「早出」などと書くとKeiichi_wさんあたりにトーシロ扱いされること必定なので、「早めの出発」くらいにトーンダウンしておこう。いやわたしも以前は4時台5時台の出発は当たり前だったんですよ(言い訳)。

さてそんなわけで温泉寺に到着です。「温泉寺」が通称でなく正式名称であることからも湯の良さが期待でき、結果としてもう何度来たかわからない場所です。バイクのまま参道のフラットダートに入っていくと、先客さんのオフロードバイクが1台。リアシートに固定されたコンテナに礼文島のステッカーが貼ってあるところを見るにツーリングライダーですな。お寺の女性に500円也の入浴料をお渡ししいざ浴場へ。ライダーさんを含めて先客さんは2名おられましたが、すぐに上がって行かれたので10分ほど貸し切りに。

ここは熱めの湯であることが特徴なのですが(もっとも源泉が熱すぎるので最初から加水されてはいます)、本日の体感湯温は44.5度弱というところでまぁ問題なく入れます。それにしてもこういうバリバリの硫黄泉は久々だなー。後続のお客さんが入ってこられたのでどうぞどうぞと湯を上がったら、立て続けに5人くらい入っていったぞ。何事も運という名のタイミングが大切なのであります。

湯上がり後は付属の休憩室でしばしまったり。お茶受けセットの脇にちゃんと領収書が添えられていましたので、それと合わせてパチリ。窓側のお座敷に陣取って境内を眺めながら‥あー、至福の時間です。すぐ向こう側には湯元温泉の源泉地帯がありこちら側からも遊歩道が整備されているのですが、まぁ今日はいいかなということで出発しましょ。

ここからは言わずと知れた旧金精道路を上がって群馬側へと向かいます。距離は短いですがここの道はいいよなー(有料道路時代は「距離は短いし料金は高いですが」が冠の修飾でしたっけ、懐かしい)。今年は春の訪れが随分遅かったそうで、温泉寺の方によると「例年よりひと月遅い」のだそうな。ひぇー。でもおかげで「梅雨入り直前とは思えぬ新緑ツーリング」を楽しませていただきました、アリガタイ。

ちなみにこのツーリングレポートは1ページで完結させるつもりだったのですが、気がついたらまだ県境を越えてません、というわけで2ページ目に続きます。要は余計なことを書きすぎなんですね(苦笑)。
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