− その7 阿部旅館&八兆焼肉、2014〆湯には川渡温泉共同湯、そしてフェリー! −



2014年はこちらの共同浴場にて〆湯といたしました。

さてそんなわけで再び鳴子界隈へ。前のページでも書きましたが、当初の心づもりでは三陸沿岸で宿泊する気満々だったわけでありました。ただあちらの界隈には宿泊施設がそれほど多くなく、とすれば「無理に進んで路頭に迷う」より「石橋を叩かずしてさっさと渡るのを断念」というか、宿もごはんも確実に確保可能な鳴子のほうが正解じゃないかという結論に至ったわけです(やたら長い言い訳でスミマセン)。



というわけで再び阿部旅館の人となりました(ワンパターンかもしれませんが)。

この日はそれほど酒欲がなかったので(これまでさんざん飲み疲れたともいう)、夕食を食べに車で出かけることとしました。向かったのは‥





お店に入っていくとさすがにマスターも「あれ?」という顔をなさっておりました。いやそれも当然の話で、そもそも2日前に来たばかりだし、このほんの数時間前の自分だってまさか「今宵の夕食をここでいただくつもりは全然なかったわけ」ですから(笑)。

まぁとにかく今宵はここで「お一人さま焼肉」スタートです。でもしかし飲み物のジョッキに注目!何とウーロン茶です!「八兆に来てお酒を飲まない」というのは2日前の師匠がまさにそうでしたが、自分にとっては初めての経験!(自慢にならないって)。

このあと前々日と同じく冷麺をいただき、マスターとしばらくエコについてのお話をしたりしてお店を出たわけですが‥(両上画像マウスオン)



この日は鳴子界隈でも結構積もったようですが、あとからみえた常連のお客さんが「いやぁ降ってる降ってる、でも川渡では全然降ってなかったんですよ。げに恐るべし鳴子パワーという感じですね」とおっしゃっておりましたんで、ホントにこのあたりが雪雲の最前線だったんでしょうね。

このあとは宿に戻ってちびちびと焼酎を少量摂取した上でお風呂に入って寝ましたとさ。



明けて翌朝。まずは朝湯ですが、この日も白い湯花がずいぶん舞っておりました(左上画像マウスオン)。そのうえで適量の朝ごはんをいただきいよいよ出発いたしましょ。



まずは出発前準備。暖機運転の間に雪を払ってわっせっせ。この朝の気温は出発時で-5度でしたので国道の路面は凍結しておりましたがお天気は良好。何でもこれからの数日はお天気だという予報が出ていたそうで、うーむこの日だったら雪かきのお手伝いができたのになぁ。

そんなわけでR47を一路古川方面へ!で、ほんの数km走ったところで脇道に入り川渡温泉へ。ページトップ画像の通り、今年の〆湯として決めていたのが川渡(かわたび)温泉の共同浴場なんですよ。



共同湯の隣接地に駐車場はありませんが、歩いて2分もかからないところに公民館の広い駐車場(左上画像マウスオン)があるので問題なし。さて出入口の扉を開けてみると先客さんの靴が1足もないのでよしよし、2014の〆湯を貸し切りで利用できそうです。はやる気持ちを抑えつつ料金を投入した上でいざ浴室へ!



浴室内はこの時期お約束の湯気モウモウ系ホルスタインモードでありました(当然のことですがモード名には何らの具体的意味もありませんので念のため)。そしてまず湯に触ってみると‥



温度計を車に置いてきてしまったので科学的計測はできませんでしたが、生物学的計測(つまりは体感温度ね)によると、Takemaの肌センサーは「うむぅ、46.2度かな」という具体的数値をはじき出しました!(笑)。「そんなバナナ」とお思いの諸兄も多いかと存じますが、Takemaはこの2日前、阿部旅館さんの48.3度の湯を加水撹拌湯もみの末入浴可能レベルまで温度を下げています。その過程において逐一自らの肌センサーによる温度計測と温度計による計測を同時進行させ、その誤差が最小になるように肌センサーを調整済みなのです(何だかわかったようなわからんような説明だな)。

ちなみにTakemaの肌センサーは「47度を超えると『温泉系死の臭い』的きなくささを検知する」ようになっています(「温泉系死の臭い」についてはこちらのページ最下部をご参照下さい)。今回の川渡共同湯ではそのような危険検知システムは作動しませんでしたが、しかしその一方で高東旅館の45.1度の湯のようなお気楽さは感じられず、「ベイビー、ハンパな気持ちのままいくと(文字通り)火傷するぜ、根性入れてコトに臨め!」という感じです。というわけで念入りにかけ湯をして身体を慣らした上で‥





というわけで、2014を締めくくるにふさわしいお湯でありました。高東旅館の湯に比べると案外あっさりした浴感でしょうかね、湯の濁り具合もこちらのほうがやや薄い感じです。

そうそう、初めてここの湯に入浴したのは2006年のGWでしたが、この時は地元の方も「こりゃ熱くて入れないよ」とおっしゃっていたにもかかわらず、当番の方が湯温を測ったら46度だったということがありました。あの頃は「46度=Takemaの限界点」で「10秒浸かっているのがやっと」という感じだったようなんです(その時の訪問記についてはこちら)。

そしてあれから8年もの時が流れた2014年、あの時とほぼ同じ温度と思われる湯に悠然と浸かる自分がいるわけで、うーむ少しは温泉力がついたのかなと悪い気はしません(笑)。ただし熱すぎる湯は身体には良くないということなので皆さんほどほどにね(大笑)。



さてそれでは本格的な移動開始です。江合川に架かる橋には温泉名を記したゲート看板があるのですが、細かいところまで観察したのは今回が初めてで、案外いいキャッチコピーだなと感心した次第です(左上画像マウスオン)。



あ、しまった、こちら側は帰るお客さん用のコピーだからこれでいいとして、表側(ウェルカム側)にはどんなことばが綴られているのか確認するのを忘れました(笑)。まぁいいかまた遠くないうちに来そうな気もするし‥。

岩出山方面に東進するにつれて雪も減り、路面もはっきり見えるようになってきてこれで一安心。さらには古川ICからは東北道を南下しはじめますが、懸命な拙サイト読者の方々であれば「どうせ真っ直ぐ帰るんじゃないでしょ、たとえばまたアレに乗っちゃったりするんじゃないの?」というような疑心暗鬼がゾルゲル化してミトコンドリアはさぁ大変というような心理的状況に陥っているのはないかと存じます。だからここは引っ張らずに一気に結論。





というわけで昨年と同じく海路を移動となるわけですが、このまま船に乗り込む前にちょっと1つやっておきたいことがあります。それは‥洗車です。シャーベット状&濡れた道を走行してここまで来た関係で結構汚れてます。いや、このあたりを走っている分にはそれで何の問題もないんですが、このあと名古屋から先奈良方面に行くと雪がないでしょ、そうなると汚い車が妙に目立っちゃうんですよ。さらには年が明けて千葉に帰ってもしばらくは洗車に行けそうにないし。またそして何よりも、



という、日本人ならではの伝統的価値観もTakemaの背中を押します。幸いまだ出航までには2時間近くありますし(1.5時間前までに乗船手続きをしなければならないので、裏を返せば「手続きが終わっちゃえばかなり暇」なのです)、仙台港の近くにはいくつもGSがありますしね。というわけで行ってみたわけですが‥





まぁ細かいところまでピカピカにはならないでしょうが安いし問題なしってことで。今まで洗車といえば自分の家でやるかGSの手作業付きメニューでしかやったことがなかったので、このセルフ式というのは新鮮な驚きがありました。そして、





しかしまぁ、半世紀を生きてきたTakemaが今さら子どものようにはしゃいでも見苦しいだけなのでこれくらいでやめておきましょう(苦笑)。そんなわけでコンビニ経由で仙台港に戻ってみると、ちょうど普通車両の乗船が始まったところのようでよしよしです。



さて客室甲板まで上がってくればもうこっちのもの。S寝台にとりあえずお風呂セット等を置き、お昼ごはん&ビールと洒落こもうでは有馬泉か!この船はそもそも苫小牧市発なので売店でも普通にサッポロクラシックが売られていてありがたいです。



そのあとは場所を移して白ワインハーフボトル&枝豆タイム(笑)。でもね、冷凍品でしょうが茹で方がうまいのか結構美味しかったんですよこの枝豆。

さらにアレなのが船内のネット接続でして、何とWiFi電波が飛んでました!まぁ接続しっぱなしには出来ないし(15分*4回/日)スピードも早くはないんですが(衛星回線経由のため)、スマホのテザリング機能を使うよりは当然安上がりだし安定してるしでこれは重宝しました。

なお太平洋フェリー船舶のWiFiですが、2014年末現在運用を開始しているのは「きそ」号だけのようで、試験運用中ゆえに無料だったようです。下船後「アンケートにお答え下さい」とのメール通知が来たのでお返事しましたよ(簡単な内容でした)。

さて、そうこうしているうちに僚船とのランデブータイムです。名古屋からやって来た「いしかり」とすれ違うわけなんですが、サービス精神という点では国内のフェリー会社随一だと思われる太平洋フェリー、わざわざ2隻は航路を接近させてすれ違うのです。



だから、すれ違い後はこのように本来の航路へと戻るべくぐぐっと舵を切るわけですね。

さてこのあとはちょっと眠くなったのでお昼寝です。名古屋まで、そりゃ車の方が早いに決まってますが運転中は常に緊張を強いられるのに対して「飲んで食べて寝ているあいだに着いちゃう」フェリーの旅はやっぱり捨てがたい魅力があります。



さてS寝台(1人用寝台)には液晶TVもあればコンセントもありますからまぁ退屈はしませんし困りません(スマホの電波は届きませんでしたが)。でも平成の世を旅する旅人にとって複数のデジタルデバイスの充電は欠かせません。スマホ、タブレットやPC、デジカメ等々。しかし空きコンセントが1つだけの場合何を優先するかが重要課題となってくるわけです。

でもそういうのも面倒だしそもそも時間がかかるので、わたしはいつも左上画像のような三又ソケットを持参しています。安いですしかさばる物でもないですし旅の現場では実に重宝しますので、皆さま旅のアイテムとして是非ご検討下さいませ(笑)。

さてお昼寝から目覚めてみると間もなく日没というタイミングでした。しまったフクイチ(福島第一原発)の現況を海から見るのを忘れて寝てしまった(苦笑)。まぁしょうがないことですが、遠目とはいえ海からしか直接現地を見られないのですから‥。



さて夕ごはんはレストランではなく軽食コーナーにていただくことに。特に高くはないですよ、おつまみ用のウィンナー盛り合わせが410円、スパゲティが620円でした(カレーライスやピラフ、そばうどん系はみんな510円)。昔はフェリーといえば船内での販売物は何でも高くて、自衛のために食べ物等を大量に買い込んだ上で乗船したものでしたが、そういえば大洗便の深夜便では自販機のビールなども町中と変わらない値段だったっけ。まぁ何ともありがたい時代になったものです。

たまたま同席した男性は大阪の方でしたが、三陸道石巻区間の4車線化工事でこちらに長くおられたそうです。長距離フェリーは初めてなのだそうで、「最初は車で仙台から磐越道と北陸道を経由して大阪まで帰ろうと思っていたのさ。でもこの船って何だよすごいね、大きな風呂はあるし食事もここ(軽食)なら高くもないし、何より寝っ転がっている間に着いちゃうんだよね。しかも高速代ガス代をざっと計算してみたら自分で運転して帰るのとさして変わらないんだよね。いやぁ驚いたし、また年明けから宮城に戻ってくるんだけれど、仕事が終わったらまたこの船でゆったりと帰りたいね!」とおっしゃっていました。さもありなんおっしゃる通り!

このあとは疲れたのか再び睡魔に襲われ(おしんこどんみたい)、この夜はラウンジの無料ライブも見ずに眠っちゃいましたとさ。



起きてみたらしっかり明るくなっていて、ちょうど渥美半島にさしかかるところでありました。朝ごはんは軽食コーナーでもよかったのですが、前回と同じモーニングセットA(720円)を頼むのもナニだったので、あらかたのお客さんが食べ終わった営業終了時間近くになってレストランへ行ってみることに。ビュッフェ形式ですが品切れのものもなくゆっくりといただきました。



久々にコーンフレークを食べましたが、やっぱりたまにはシリアル朝ごはんもいいなと思った次第。

このあとのんびりしていたらもうそろそろ名古屋港、伊勢湾岸道の橋をくぐるところまでやって来ました。でも自分が車を止めた4F甲板への誘導はいちばん最後になるというアナウンスがあったのでとにかくゆっくりと。



というわけで接岸です。車両甲板では車に乗り込むやいなやさっさとエンジンをかけるおバカさんが相変わらずいたりしましたが(係員氏に「まだエンジンかけないで!」と注意されていました)、まぁフェリーでのマナーを知らないからこその所行なので多くは言いますまい。それから確か約20分後、ようやく前のほうの車が動き出したのでエンジン始動、名古屋に降り立ちます!

それでは最後に「洗車-乗船-下船」をつなげたしょーもない動画を見たい方だけ見ていただいた上で次にいきましょう(苦笑)。名古屋港近辺でおしんこどんと合流し、いよいよ「本格帰省」+おまけです!



なぜか乗船時下船時ともユーミンの曲が流れてますが偶然です(笑)。

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