−その16 北上山地北部のラジウム泉「大谷温泉」に宿泊 −



この旅行ではここまで「1日1湯」を貫いてきています。温泉施設が少ないからしょうがないんです。

さて到着したのは洋野町の内陸部にある大谷(おおや)温泉です。実はこの界隈にはもう1つ「新山根温泉 べっぴんの湯」(久慈市)があり、どちらに泊まろうかとかなり悩みました。どちらも冷鉱泉の沸かし湯ながら‥

とのバトルというわけです。さてそれでTakemaはどうして大谷温泉を選んだのかといいますと‥スミマセン、単純に宿泊料金の安さに惹かれただけです(笑)。だって、2食付きで\5,750って破格の安さだったんだもん(新山根温泉はビジネスプランで\6,500だった)。あと、新山根のほうはかなり大きく綺麗そうな設備だったので「混んでるかな?」と思ったことも理由の1つ。相変わらず選び方がひねくれてます(笑)。

到着は17:00ちょっと過ぎで、駐車場には地元ナンバーの車が何台も止まっています。宿の公式サイトには「公衆浴場として営業しておりますので、どなた様でも低料金で入浴できます」という記載があり、この時間が地元の方々の社交場タイムであることは想定済みです。ま、宿泊者の特典たる「朝一番の湯」を狙っているわけですから問題なしです(何の問題?)。

なかなか味のあるエントランスです。基本が公衆浴場ですから休憩室はないのですが、食堂が併設されており食事が可能です。もちろんわれわれの夕朝食もこちらでいただくことになります。

その奥には入浴券の自販機が。ちゃんとシャンプーとかカミソリとかが販売されているところが銭湯ですね。

おっと、何だかここまでは日帰り入浴系のレポみたいになっちゃいました。われわれは宿泊しに来たんですから宿の方に「すみません、電話で予約したTakemaですが」と申し上げると、はいはいどうぞというわけで案内されたのは‥




何だか「ごめんくださーい」という気分で中に入ると、すぐ脇のコモンスペースには暖炉が据えられ、マッサージ椅子(かなり高そう)も置かれておりました。しかしそれより気になったのはやっぱりこの「Joba」と書かれたフィットネス機器です(笑)。調べてみたら、すでに生産を終了したマシンではありますがこれですね。

今考えてみれば大失敗なのですが、かつてモンゴルの大地レソト王国の天空の下でへっぴり腰の乗馬を楽しんだわれわれであるならば、このマシンには是非実際に跨ってみるべきではなかったかと(笑)。気がつけばどっちのマシンにもトライしないままチェックアウトしちゃったんですよねぇ‥。使っていいと言われていたのに嗚呼。


さてそんなわけで一浴後の夕ごはんです。結構量が多くて難渋しました(笑)。この日の泊まりはわれわれ以外に長期滞在の工事関係者がお2人。どうやら旧館に泊まっておられるらしく、この夕食時にしか顔を合わせることがありませんでした。

ちなみにこの内陸エリアには有名観光地もなく、旅行者もあまり来ないだろうとは思われるわけですが、しっかりTVは来てましたね。芸能人は女優男優お笑い系全て全然わからないんですが、それでも「TVで見たことのある方々」がお宿の方々と一緒に写っておりました(右上画像マウスオン)。ちなみにNHK「ふだん着の温泉」でも2004年に紹介されたそうな。

それよりも自分としては「らーめん400円って安いよな」という方が気になっていたわけなんですけれどね。そんなわけで部屋に戻ってちょろりとそこそこ飲んで、タバコは玄関外の椅子でゆっくり紫煙をくゆらせてというわけで、ここ大谷温泉の泊まりははなかなか良かったぞと宣伝させていただきます。これを見て泊まろうとする人、是非「JOBA」の乗り心地をレポートしてくださいね!(大笑)。

ところでこの新館の部屋にもエアコンはありませんでしたが、「夜は窓を閉めて寝た」という事実をここにご報告申し上げます。8月初旬でも夜のこの快適さはうらやましい‥。

さて明けて翌朝です。すでにギラギラジュニアの日射しが差し込んでおりまして、Takema車の下で猫たちも「本日の対応=各自どこで寝っころがるか」についての真剣な討議をまったりとしているようでした。

でも自分は一応「勝負の朝」なのであります。何とかお風呂の様子を撮りたいし、でも先客さんがいたら撮れないし、とにかく一番湯を目指せということで「朝は6:00から入浴できます」とおっしゃっていた若女将の言葉を信じつつ‥

うわ残念(笑)。でもたぶん工事の人は朝風呂に来ないだろうし、日帰り入浴は一応9:00からだし(これが一番信用できないところなんですが)ということで、ある種の疑心暗鬼を抱きつつ改めて6:30に浴室へと向かったわけでありました。

うん、先客さんの靴がないので大丈夫そうです(笑)。ちなみに通路奥にはマッサージ用のベッドが据えられており、有料でマッサージの施術を受けることができるようです(右上画像マウスオン)。

そんなわけで脱衣場に入ると、浴室内に人影あり。しかも服を着ていて、手にはブラシのようなものが‥




もっともほぼ完了のようで、すぐに奥の扉の向こうに入って行かれたのでどうやら問題なし。というわけで朝一番の湯をいただいちゃいましょう!

いざ入浴です。緑色の湯のように見えますが浴槽内タイルの色と光の加減でそう見えるだけで実際は透明湯。その証拠に、すぐ隣にある源泉浴槽(源泉温度は11.1度とか)は完全にクリアに写っております(右上画像マウスオン)。

この朝の湯温は42度と表示されていました(左上画像マウスオン)。でも実際は1度くらい低いんじゃないかな?昨夜の表示は46度だったけれど、熱いにしても46度の体感では決してなかった気がしましたので。いずれにせよ、ふぅー、あったまったわ。というわけで湯上がりにしばし建物外側に置かれていたベンチでクールダウン。今日も暑くなりそうだぞ。

んでもってこのあと7:30から朝ごはん。その頃にはほーら、「朝は9:00から」という営業開始時間などどこ吹く風でやって来た地元の湯浴み客が何組か(大笑)。

ちなみにここ大谷温泉のもう1つの売りは入口脇ににょきっと突き出ている水栓です。これは源泉汲みサービス用でして、「入浴客に限り(これ重要)」自由に汲んで帰っていいというわけなのです。これが大人気でして、ほぼいつも誰かがペットボトル等に汲んでいました。中にはかなりの量を持ち帰る人もいましたが、源泉量が豊富なのか特に問題はないようです。

出発前に大女将とちょっと話す機会がありましていろいろと伺いました。いわく、「先祖からの土地だが、敷地内にある湧き水だけは何だかちょっと違うぞということで調べてもらったところ含ラジウムであることがわかった」とのこと。「この水を飲んでいたら胃潰瘍が治まったという人もいた」とか「目にいいと言って使っている人も多い」とかの話もあり、おしんこどんはその場でさっそく源泉で目を洗っておりました(笑)。

さてそんなわけで出発です。R45に戻るところで通った県道は、樹相こそ違いますが何だかNZ南島の北部内陸部を彷彿とさせる感じです(そんなふうに書いてもわからないと思うので左上画像マウスオン=NZ画像に変わります)。

R45まで出てきたところでいきなり大谷温泉の看板発見。なるほどこの電光掲示付きの看板は集客効果がありそうです。さてそれでは再び北上を始めましょう!
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