−その24 湯段温泉「時雨庵」に宿泊して湯ったりのんびり −



さすがだ、キミたちはどこでも寝るのね。えーっと脱衣カゴ使えないしその畳はわれわれの部屋だし(笑)。

さてお宿に到着してしばらくの画像が上の2枚なのですが、これでお宿が特定できる人はかなりの「通」だと拝察いたします。田舎館から西に向かったと書きましたから、「さてはTakema、百沢温泉お泊まりか?」とか、「シブイところで三本柳とか?」、または「ははぁ、ここは王道の嶽温泉でしょ!」などといろいろなご意見はあるでしょうがいずれも違いまーす!正解は‥「越後製菓!」、いや違った(確信犯)、



ちょっとフェイント的なお宿の選択かもしれませんが、これには理由があります。まず、この日は8/3(日)でしたが、この時期は弘前市内で「ねぷた祭り」開催中、ゆえに主だった宿はそこそこ混んでいるんじゃないかと思った段階で「弘前市内からできるだけ離れたところ」かつ「誰しもが思いつくところ」をパスしようと考えたわけです。

というわけで嶽温泉は即パス。また百沢周辺も「岩木山神社もあるしなぁ」ということで念のためパス。三本柳温泉はちょっと考えましたが(笑)、かつて湯段温泉に宿泊したときの静かな湯治場風情が忘れがたく(その時のページはこちら)、最終的に湯段温泉を選んだというわけです。

しかし、その時に宿泊した長兵衛旅館が廃業したという話は聞いていましたが、今や湯段温泉で宿泊が可能な宿がここ「時雨庵」さんと「ゆだんの宿」の2軒しかないことを知ったのはショックでした。「静明館」「新栄館」は今や日帰り入浴のみなんですね。かつての宿泊時に「次は静明館もいいな」と思っていたのですが‥。

「岩木山観光協会」サイトからの引用です。
前置きが長くなりましたが、時雨庵に到着するとウェルカムドリンクとして抹茶などをいただきました。こちらの女将さんは茶道の心得もあるらしく、それゆえの抹茶なのですね(Takemaは麦茶を選択した気がしますが=暑かったので)。

その上で部屋に案内されました。場所としては湯段の別荘街に位置しており基本的に宿泊は1日1組らしくゆっくりできます(最初はわかりませんでしたがじわじわじんわりとね)。そのじんわりの最初のきっかけは‥



こちらのお宿には結構大ネコ系のマロ(雄)とモモ(雌)が飼われており、彼ら兄弟は建物内をまさに「自由に徘徊し、自由に休憩(寝る)」しています。上画像はマロで「人見知り?何それ?」という感じです(笑)。モモはさすがにそこまでではありませんが気が向くといじりOKという感じ。その意味でネコ好きにはたまらない宿ですが、アレルギー云々の方には向かないかも。

幸いなことにわれわれはアレルギー云々もなくネコOKなので(これが犬だとちょっと問題、こういうこともあって結構苦手なんです)、ネコと一緒の一夜をかなり楽しみました。

マロ(黒毛)は自由奔放好き勝手野放図行動に徹しています(笑)。エアコンなしだしほかにお客さんもいないので開けっ放しにしている引き戸から音もなくやって来て気がつけばこんな感じ。

毛が抜けるという問題もコロコロ常備により特に問題はありません。マロはコロコロ大好きみたいだし(笑)。それに比べてモモは定点のんびり(お風呂の脱衣場のカゴ)がお気に入りらしく部屋まで来ることはありませんでした。

さてお風呂なのですが、大小それぞれありながら湯が溜められているのは「大」のみ。しかし宿泊客がわれわれのみということであれば焦る必要は全くないので(何というゼータク!)、この時は写真を撮るだけにとどめ、夕食前にお散歩へと行ってきます。目的地は‥少し先の「湯段温泉旅館街」。ここ時雨庵はいわゆる「別荘地」内に位置しており、旅館街からは少し離れているわけです(歩いて数分くらいですが)。宿を閉めた長兵衛旅館はどうなっているのだろうと思ったのですが‥。





残念なことですがかなり崩壊していました(左上画像マウスオンで在りし日の画像に変わります)。この様子をお隣の清明館さんはどんな気持ちでご覧になっているのだろう‥。そして長兵衛旅館のご主人は存命なのかどうなのか。奥さんを亡くして以来1人で頑張っておられたそうなのですが、その後この地を離れたと聞きました。

さてそんなわけで夕ごはん。地物の野菜とお魚がメインで、さほどのボリュームはありませんがわれわれには十分だしかえってこういう方がゆっくり飲めていいんですよ。と、お皿がほぼ並んだところで再びマロくん登場。



マロくん、神妙に「待て」を体現しております(笑)。ちなみにこういうところでの躾はきちんとなされているらしく、不埒な手出しなどは一切ありませんで立派立派。

このあとは夜のお散歩。旧長兵衛旅館のあたりには以前ホタルがたくさん出ていたが今は‥ということなので見に行ったわけです。で、結果はといえば「ちらーりほらり」という感じでしたが、あとで女将さんに報告したら「いましたか!」というご反応でしたから、もういなくなっちゃったと思っておられたのかと。あ、そもそも地元の人はわざわざ見に行ったりしないですよね(笑)。

続いてはお風呂に入って湯ったり。金気と鉄味、炭酸系の味わいの湯はなかなか。ちなみにこちらの湯は俗に「別荘地源泉」といわれるもので、旅館群の湯とは別なのだとか。お風呂画像は朝撮ることにして部屋に戻ると‥



というわけで就寝。しかし夜中にトイレに行った時にはいなくなってたよなぁ。そして朝、まずは朝湯だとお風呂に行く途中‥



いいねぇ、ゴーイングマイウェイですねぇ、自由人ならぬ自由猫ですねぇ(ま、猫は基本的にみんなそうかもしれませんが)。というわけでお風呂です。

おおっと、ただいま湯張り中でした!もっともすでに入浴には十分な湯量があったのと(ここの浴槽はやや深めなのです)、間違いなき新鮮湯ということで喜んでいざっ!

湯の表面には早くも析出物の膜が張っていていい感じ。適温の湯をタンノーした上で部屋に戻ってみると‥



湯段油断も隙もありませんね。まぁいいかもう寝ないしというわけでお隣の朝食部屋へ。するとマロくんもやって来たわけですが、配膳中の女将さんによって強制排除(持ち上げられて直立不動状態で神妙に退出)されました(笑)。

日本の正しい朝ごはんをいただいたあとは最後にもうひとっ風呂。時間が経つとやや笹濁るのでしょうかね。

というわけでネコ好きの温泉ファンにはたまらないはずの湯段温泉時雨庵滞在をタンノーし、さーて今日も頑張るぞー(何を?)。まずは宿の奥にあるという黒滝渓流とやらに行ってみました。

黒瀧神社の鳥居をくぐって沢へ。上流に向かっていると思い込んでいたのですが流れの方向を見ると下流側に来ていたんですね。この日も朝からすでに暑かったので、瀬音が涼しげに響きます(右上画像マウスオンで無意味に涼しげ画像に変わります)。

ちなみに近隣には「森のイスキア」という、「知っている人には有名らしい」施設があります(左上画像マウスオン)。私は全然存じなかったのですが‥(画像なし)。



いや、実際はいい天気どころかむちゃくちゃ暑かったんですけれどね(笑)。

ちょろっと嶽温泉に寄ってみたんですがすごい人出だったのでどこにも寄らずパスしました。うん、やっぱり湯段温泉に泊まって正解だったかな。ちなみに「嶽きみ」とやらが販売されていましたが、この日は8/3。嶽きみが出回るにはちょっと早すぎる=別の産地のものでは?ほかの店では「嶽きみ」の「嶽」の部分だけを隠して販売してました。1本170円というのも‥まぁいいか、今日の旅を始めましょう。

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