− その3 年明け後、箱根湯本でまずは一湯を済ませたあとロープウェイで観光 −



この日は1/5。ということはこの道路は数日前箱根駅伝でランナーが走っていたわけだ!

ええっと、ここからは前ページの帰着から3日後のオハナシです。年始の休み明けにまた休みがあり、今度は近場で初湯行に励むことにしました。というのも、箱根にある某保養所の割引クーポン券、使用期限が迫りつつあったものですから。というわけで2016の初湯は箱根ということに。



いいお天気過ぎてやや空は霞んでいましたがお出かけ日和なのは間違いなし。仕事始めもスタートしたあとの平日午前中ですから道路も空いてますねぇ(微笑)。

途中大黒PAで朝ごはんを食べましたが(ラーメン1人前をシェア)、大黒PAに立ち寄ったなんて10年ぶりくらいじゃないかな?というか箱根自体めったに行こうとしませんのでねぇ。



そんなわけで最初の立ち寄り湯は箱根湯本温泉の弥坂湯。恥ずかしながら箱根湯本温泉自体が初湯だったりします。しかも下調べなしで大黒PAにてスマホ検索しただけなのですが‥(やる気ないなー)。浴場の管理人さんに確認し車は入口の前か横に止めていい(2台分)とのことで、しっかり真ん前に止めさせていただきました。

いまは箱根町の管理になっているというこの弥坂湯、町外民は入浴料が650円とかなりお高め。うーん、こういう設定をして平気な顔をしているから箱根界隈ってなぁと思うと同時に、いや、そうでもしないと(町民と同料金だったりすると)町外民であふれかえってどうしようもなくなるというのが箱根なんだろうなとも。それはともかく、こと観光の道路インフラに関するかぎり箱根は遅れてます。鉄道があることにかまけてろくに何もやっていないというのが今回訪問した際の実感でした。やっぱり殿様商売だよなぁと(黙っていてもお客は来るわけですから)。辛口ですがそれが実感です。

さて弥栄湯ですが、「先客さんの車もいないしもしかしたら貸し切りかもウフフ」と期待しましたが、脱衣場に入ると地元の方(長湯系)がおられるのが見えたので内部の画像はありません。でも円形の水色タイル湯でそこそこ居心地はよさそう、というわけで浴室の引き戸を開けて先客さんに「失礼します」と申し上げた瞬間‥



あとで掲示により確認したところによるとここ弥坂湯は加温かけ流し、まぁそれはいいとして塩素殺菌ありとのこと。しかしこの訪問時はもう営業時間スタート後そこそこ時間も経っていたわけで、さては「塩素玉定期投入」なのでしょうか?市区町村管理施設となるとやっぱりそういう管理になっちゃうのでしょうかね、というわけでちょっと残念でした。



ここからは旧国道1号(箱根駅伝ルート)を駅伝走者になったつもりで上がっていきます(車の運転ですから腕と足首の運動だけですが)。左上画像の上湯温泉浴場(塔ノ沢温泉)はそこそこよかった記憶がありますが一度しか入ってないです(その時のページはこちら)。それにしても箱根湯本に向かって下っていく反対車線はすでに1月5日の平日ど真ん中だというのに延々と大渋滞!箱根湯本周辺がネックになっているのはわかっているでしょうに箱根町‥。

たとえば栃木の塩原界隈だってバイパス作りましたよ(正しくはまだ工事中ですが)。函嶺洞門のバイパス工事完了で「やってます」なんて言ってほしくないレベルです。とにかく「箱根湯本界隈に用はない」車を逃がす道を全面的に整備する必要を強く感じます。そもそも箱根湯本の商業エリア自体、いまも駐車場不足により車で来るお客のニーズに応えられていないわけですし、箱根の場合は「小田急−箱根登山鉄道−バス」という鉄板系公共機関ルートがあるにもかかわらず、その最後の「バス」が渋滞にはまっちゃっているのでは意味ないですし。

それこそピクリとも動かない渋滞の中に路線バスがはまっているのを見てあらためてそう思った次第です。「もし自分が乗車していたとして、予約済みのロマンスカー新宿行きに間に合うのかヒヤヒヤしないか?」と。同じことは伊豆にもいえるわけですが。だから自分は伊豆箱根にはめったに来ないわけです。いま来ているお客を前提にして胡座をかいていると新たなお客を呼び寄せられないと思います‥でもたぶんまだ伝わらないだろうなぁ。今回この反対車線大渋滞を目にしたことで、また数年は来ることもないだろうなと思う自分です。仮にこのページを御覧になった地元の方に「なら来なくていい!」と言われるのであればもう来ませんし。でもとにかく、「今のままの箱根みちじゃだめなんですよ!」。

新トンネル系のバイパスが無理なら、いっそのこと旧1号を居住者車両と業務車両(ともに事前登録)、バスとタクシー、そしてその日に沿道宿に宿泊するお客の車(予約と同時に通行券発券、事情により事前発券が無理な場合は箱根湯本のまだ広いエリアにて現地発券)以外の一般車を進入禁止にするというアイデアもありでは!?その代わりバスは週末には10分おきくらいの発車、さらには観光客用にフリーパス(2日券)を発行すればいいのでは?

もっと厳しいことを上高地や尾瀬ではずいぶん昔からやってますし、そもそも鉄道インフラはしっかり整っているはずですし、車で進入しても止める場所がろくにない現状ではお客の需要を活用できていないのが現状でしょうし‥。



はい話がいつもの通り長くなりました。でもめったに箱根に行かない(行きたくない)自分が「箱根ってどうしていつもこんなにアレなんだろう?」とあらためて思った実感からの意見でもあります。しつこいですが道路インフラだけは今後何とかしてくださいお願いします。

ちなみに箱根登山鉄道はあって実によし!坂道に弱いといわれる鉄道でよくこの斜度を上り下りできるよなぁとしみじみ。水を撒きながら走るとかレールに圧着するブレーキとか、いろいろ特殊な装備を有しているんでしたっけ。とはいえもう30年近く乗っていないんですが‥(申しわけない)。

というわけで小涌谷温泉エリアまでやって来ました。この近隣にも気になる共同湯があるのですがこの日はパス(湯欲が落ちたというか翌日の楽しみとして)。というか、そろそろ昼ごはんタイムにしたいのですが、この旧街道沿いの場合駐車場がほとんどないか、あっても数が限られている場合がほとんどなので悩むところです。とりあえずコンビニの駐車場に車を止めてスマホで検索開始(もちろん買い物はしましたよ)。

しかしなぁ、何だかちょっと遠かったりイマイチだったりなんですよ。というわけでスマホから顔を上げて周辺を見渡してみると‥





というわけですたこらさっさとお店(「手打ち蕎麦 金春」)へと移動。お店前に車を止めて入店し注文したのは鴨せいろと海老おろし蕎麦。お味は「ウマーイ!」というほどでもないですが、正直なところ箱根のお蕎麦ではイタイ思いをしたこともあったので(詳しくはこちら)、入店時にはあまり期待もしていませんでした。その意味でいえば今回は「当たり!」であったことは間違いありません(笑)。観光地のお蕎麦屋さんにしては案外にのんびりした接客もかえって好印象というところでしょうか(微笑)。



さてお食事後は芦の湖畔まで上がり観光バリバリで駒ヶ岳ロープウェイ箱根園駅へ。今回事前に考えていた数少ない観光目的地でした。だって、ナントカと煙は高いところに上りたがるっていうでしょ?(説明になってない)。

正しくは、少しでも高いところから富士山を眺めたいという思いがあったのと(ちなみにおしんこどんは富士山と奈良の二上山にはかなりこだわりがあります)、自分としてもこのロープウェイは大学のゼミ合宿で箱根に来た時に乗って以来なので、えーっと(考え中)‥うん、29年ぶりに乗ってみたいと思ったからなのです。

そんなわけでいざ乗り場へ。お、あと数分で発車というタイミングでよしよし。一度に100人くらい運べるゴンドラなのでこのまま乗れそうです。それにしてもやはり外国語を話す方々の比率が高いですねぇ。

しかし、残念なことにというかやっぱりというか、観光インフラを再整備しないままで胡座(あぐら)をかいている箱根の現実をここでも感じたわけです。改札口の看板ロゴがレトロな字体なのはまぁご愛敬としても(右上画像マウスオン)、このロープウェイ施設の案内表示は基本的に日本語表示のみ。英中韓語までとはいわなくとも、これまで数十年のうちにせめて英語表記くらいは記載しようというレベルの発想&機運もなかったのでしょうか?

さらにきっぷ購入時、窓口の方から「上の駅のトイレは現在利用できませんので、こちらの駅施設で用を済ませてからご乗車下さい」と言われたわけですが、その時は「改修中なのかな」程度にしか思いませんでした。でも‥(続きはこのページの下の方にて)。

ゴンドラはかなりの超満員で発車しました。結構最後の方に乗ったつもりが、そのあともずんずんお客さんが乗ってきた結果、何と乗降口とは反対側の窓から景色が見える場所まで詰めさせられ、結果オーライ的ラッキーピエロというべきか?(笑)。



発車してしばしでお目当ての富士山が見えてきましたが、残念、頂上部に雲がかかっちゃってます。それと予想はしていましたがやっぱり雪が少ない!この時期本来であれば少なくとも中腹より上は真っ白になっているはずなのに‥自分たちはともかくとして、せっかくこの時期に観光で来た皆さんには「真っ白い霊峰富士」の姿を見てもらいたかったものです。

で、またネガティブなコメントですが、ゴンドラに同乗している係員氏は要所要所にてマイクで説明してくれるのですが、これがまた日本語のみ。話すことは決まり文句なんだからせめて英語でも話せばいいのに(それが無理なら録音放送で=これが一番簡単)。伊豆箱根鉄道経営ということは西武グループ、なのになぜ刷新に向けた取り組みがなされていないんでしょう?

そんなことを思いつつ山頂駅へ。細かいことはあとにしてまずはホントの頂上近くにある神社へと向かいます。外国からのお客さんも当然考えることは同じです(「ナントカ」は自分たちだけじゃないと判明)。



さすがに標高が上がったこともあり風も強く気温も低く感じましたが(標高差約600m弱)、それでも雪はおろか凍結すらありません。三が日を過ぎた平日ということもありもう神社本殿は閉められていましたが、観光地なんだし、せめて松の内の1/7まで日中は開けていてもいいんじゃないの?(だって1/5でも満員のお客さんが上がってきてるんだし=「昔からそうだった」はタブーです)と思いつつ二礼二拍手一礼。あ、気がつけばこちらの神社がわれわれの初詣でありました(笑)。

このあとは神殿の裏側(われわれは反時計回りに=神社正面側から上がったので)にある駒ヶ岳頂上?へ。多くの石積みが見られましたが、信仰というよりは場所柄観光客の所作によるものでしょう(たぶんね)



残念、富士山はほぼ雲に隠れてしまっていました(両上画像ともちらりと見えているだけです。もっともこのあと雲は離れたりくっついたりを繰り返しましたが)。

そのいっぽうでロープウェイ山頂駅の方を見ると‥





いや、その造作はどうでもいいのです。問題なのは、これだけ巨大な駅なのにお客がトイレすら利用できないという現状にあります。最上階はもしかしてその昔展望レストランだったのかなという感じでもあるのに。

実際に行ってみるとわかりますが、山頂駅は改修工事など何もやっておらず、「もしかして自分が学生時代に来た時のまんま?」と思ってしまうほどの「昭和のニオイ」プンプンでした。これだけ大きな建物なのに乗客が利用できるのは右上画像で照明が点いている階の一角のみ。軽食コーナーはおろか売店すらなし(自販機とゲーム機はありました)。これって「やる気あるの?」というレベルです。

「国立公園内ゆえ建て替え工事の許可が下りない」とかいうこともあるのかもしれませんが、それとて内部のリフォームまで(それこそ看板の架け替えや外装のペンキ塗り替えまで)不許可ということはありますまい(もっとも個人的には「もはや箱根を国立公園としておくべき意味はない」と個人的には思っています)。

とにかく感じたのは「お客の立場に立った経営方針が全然みられない観光施設だな」という思いだけでした。山頂駅広場だってそうです。



こんなに素晴らしい芦ノ湖の景色が眺められる展望広場なのに、足元の舗装は波打ち、隙間から生え始めた草や小灌木を抜くでもなくそのままにしているってどういうこと?関東&関西以外の地方の観光施設関係者が見たら複雑に思うと思いますよ、「こんなんでも平日の午後のロープウェイが満員で運行できてるってどういうこと‥?」って。

下りのロープウェイの改札が開きいざゴンドラにむかったときに撮った画像がこちらですが(右上画像マウスオン)、右側の柱などは塗装面がはげ落ちた状態を放置しています。最後に建物のメンテナンス(というか大規模修繕作業)をしたのはいつなの?

ただしわたくしTakemaが唖然としたのは設備面だけではないのです。自分の乗ったゴンドラのおそらく半数は外国からの観光客だったでしょう。自分も1989-90にかけてのNZ滞在(1年)ほか、いろいろと海外に出かけています。でもそのほとんどはせいぜい数日−2週間程度の短期訪問です。

そういうお客にしてみれば、その国の印象とは「自分が見たり乗ったり食べたり泊まったりした数少ないサンプル」でかたちづくられるわけです。一応先進国といわれる日本にやって来て、でもハード面(諸インフラ含む)でもソフト面でも「全然イケテナイ」箱根に来て感じた印象とはどのようになるかを考えれば‥



いやリピーターさんはいいんですよ、でも圧倒的に多いはずのイチゲンさんには「箱根に行く時間的余裕があるのなら○○はどう?」と別の場所を勧めてしまいそうな気がします。そして自分としても、



願わくはもっともっと個人客&外国人観光客が「こ、これはコレハ!」と飛びつきたくなるようなアイデア&ツアーをアレンジしてほしいものです。今は日本人も外国人もガイドブック片手にお仕着せの定番で満足している時代ではないのですから!というわけでインフラ&観光関係の方々、よろしくお願いいたしますよ!

さてさらに芦ノ湖界隈をもう少しほっつき歩きますが続きは次ページにてということに。

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